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印刷2008/02/21 23:47

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[GDC2008#19]Avatar Reality,「Blue Mars」に関するビジネスモデルを公開

画像集#001のサムネイル/[GDC2008#19]Avatar Reality,「Blue Mars」に関するビジネスモデルを公開
CryEngine 2を最初にライセンスしたメーカー,Avatar Realityを率いる橋本和幸氏。「Crysisを動かすハイスペックマシンも,1〜2年後にはミドルレンジになる」と話す
 ハワイを拠点とするデベロッパAvatar Realityが開発中の「Blue Mars」。そのビジネスモデルが,GDC08の「Blue Mars 3rd Developer Program」と題されたセッションで公開された。Blue Marsは,「Second Life」に似たバーチャルワールドを実現しながら,より慎重なアイテム販売や知的財産権へのアプローチを柱とする作品だ。CryEngine 2を利用し,大量の水が存在する「青い火星」が,極めて美しく描かれている。4Gamerでも何度か関連情報をお伝えしているので,ご存じの人も多いことだろう。

 まず壇上に立ったAvatar Reality社長の橋本和幸氏は,同社の開発理念として「Beautiful,Believable,Enjoyable」の三つの単語を挙げた。Beautifulというのは,「もし,火星に海や森があれば,こんな世界になるんじゃないか」と思わせるほど,CryEngine 2にさらに改良を加えて作りこんだ世界観の妙。Believableは,自社開発の衣服シミュレーションや「Cage Deform」と命名されたスキニング・システムを使って,キャラクターに自分を投影してしまうほどリアリティのある表現を実現することだ。
 最後のEnjoyableだが,このあたりは先ごろ日本で行われたShade 10発表会の内容が,やや技術寄りだったため,「実際にプレイヤーはどのように楽しめるのか」が不透明だったところでもある。今回のセッションでは,「ゴルフゲーム」や「ボーリングゲーム」のデモが公開されたことで,かなり鮮明になっていた。

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画像集#002のサムネイル/[GDC2008#19]Avatar Reality,「Blue Mars」に関するビジネスモデルを公開
Avatar Reality副社長のLihan Chen氏。Chen氏は,このセッションを通じて,同作のビジネスモデルを欧米のデベロッパに説明した
 Blue Marsでは,それらの後付けプログラムを「ゲーム」とは呼ばず,「アトラクション」と表現する。これは,ゲームという言葉につきまとう「競争」や「争い」というイメージを低減するための処置であり,例えば女性にもやさしく,リラックスした,リゾート感覚のような雰囲気作りを心がけているのだと思われる。
 ゴルフにしてもボーリングにしても,グラフィックスやキャラクターモデル,フィジックスといったデータはBlue Mars本編の流用であるために,開発するのに必要なコード数はゴルフで600程度,ボーリングなら300程度で済むという。このようなアトラクションを製作できるデベロッパを募り,開発自体には興味を持たない人が,さまざまなアトラクションで楽しめる世界。それがBlue Marsというわけである。
 
 さて,今回のセッションで初公開となったのが,そのビジネスモデルである。Blue MarsはFree-to-Play,つまり基本料金が無料であるため,コンテンツ製作者がほかのプレイヤーとトレードして得た収益を,Avatar Realityと分配することになる。
 Blue Marsにおけるサードパーティプログラムは,以下のようなものが想定されている。

・3Dアーティスト(衣装や家具などのオブジェクト(アート)を作り販売する個人)
・ゲームデベロッパ(アトラクションの開発者)
・ビジネスパートナー(企業広告として,Blue Mars内にバーチャル代理店を置く協賛企業)

 このうち,3Dアーティストとゲームデベロッパに対しては,Blue Marsで得た収益の50%を分配するというシンプルなモデルとなっている。ビジネスパートナーは,ゲーム内の128平方メートルの敷地でのセットアップ,およびメンテナンスが年間5000ドル。そしてそれとは別にコンカレントユーザー×5ドルが月々課せられるという。ビジネスパートナーに対しては,既報のようにStreamBaseというソフトウェアを使ったユーザーの動向調査など,細かいデータを提供できるようになっている。

 Blue Marsは,申請して許可を得た人でなければアートを売買できないなど,Second Lifeと比較すれば,バーチャルワールドをより規則正しくコントロールしていこうという姿勢が確認できる。すでに日本ではE-Frontierという建物/家具のアート製作チームが参加に名乗りを上げているが,今回アメリカでサードパーティ向け発表が具体的に行われたことで,より多くのアーティストやデベロッパが参入してくるだろう。2008年度末にはβテストがスタートする予定だが,そのタイミングから賑やかな世界を演出できれば,それ自体がさらに多くの人を呼び込むことになりそうだ。
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