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史上最悪と呼ばれるゲームを使ったチャリティイベント「Desert Bus for Hope」,現在開催中
「Desert Bus for Hope」公式サイト
Twitch:desertbus
これは,「Desert Bus」というドライブゲームを使ったイベントで,寄付が続く限りメンバーが「Desert Bus」をプレイし続けるという仕組みになっている。
「Desert Bus」は,セガのメガCD(アメリカではSega CD)向けに開発が始まったミニゲーム集「Penn & Teller's Smoke and Mirrors」に収録されるタイトルの1つで,アリゾナ州ツーソンからネバダ州ラスベガスまで8時間,バスを運転し続けるというものだが,道は完全に1直線で,ほかの車はなく,バスに乗客はおらず,景色の変化もほとんどない(ただ,フロントグラスに虫が貼りついたり,日が暮れたりはするようだ)。
ポーズやセーブの機能も用意されていないので,プレイを開始したら8時間,単調きわまりないプレイをし続けなければならない。放置しても良さそうだが,ランダムにハンドルが右に曲がり,道から外れると停車してしまうので,コントローラから手を離すこともできない。そうしたことから,「史上最悪のゲーム」などとも呼ばれている。
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もっとも,1995年4月にメガCDのローンチタイトルとして発売されるはずだった「Penn & Teller's Smoke and Mirrors」は結局,開発中止になり,パブリッシャのAbsolute Entertainmentも廃業してしまったので,実害を被った人はいない。レビュワー向けのバージョンが流出し,世の中に知られるようになったが,強靱な忍耐力さえあれば,ほぼ無限にプレイを続けられるという本作の特徴を活かしたのが「Desert Bus for Hope」というわけだ。
「Desert Bus for Hope」は,2007年に始まり,これまでの14年間で800万ドル以上を集めたという。寄付金は,慈善団体のChild's Playに贈られ,病院で治療を受けている子供達のために役立たせるという。
上記のように,プレイを1時間続け,予定の金額に寄付金が達していれば,また1時間プレイを続けるという,「Desert Bus」なみにシンプルなルールだが,時間が進むごとにプレイを続けることが苦痛になるため,追加するために必要な金額は次第にアップしていくとのこと。
いかに「Desert Bus」といえど,上限があるのではないかと調べてみたところ,1回のプレイで1ポイント,最大99ポイントがプレイヤーに与えられる仕様になっているという。LoadingReadyRunは,かれこれ1週間近くバスの運転をしているが,99ポイントに達するまで約1か月はプレイできる計算になる。もっとも,「上限99ポイント」の真偽も疑わしいらしいのだが。
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