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「アストラエ・オラティオ」発表会レポート。開発陣が語るゲームの全体像と「連載」ゲームとしてのビジョン[TGS2026]
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印刷2026/09/17 20:58

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「アストラエ・オラティオ」発表会レポート。開発陣が語るゲームの全体像と「連載」ゲームとしてのビジョン[TGS2026]

 NCは本日(2026年9月17日),「東京ゲームショウ2026」の開幕に合わせて,スマートフォン向け新作RPG「アストラエ・オラティオ」(iOS / Android)のメディア向け発表会を開催した。

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 TGS 2026では,幕張メッセ7ホール(07-C03)で世界初となるプレイアブル出展を実施。ビジネスデイの開幕直後から列ができるほどの人気を見せていた。

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 4Gamer.netでもプレイレポートを掲載しているので,こちらもチェックしてほしい。

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[2026/09/17 09:00]

 発表会はブース内のステージで行われ,本作を開発しているDynamis Oneで,ゲームディレクターを担当するイム・ジョンギュ氏と,アートディレクターのキム・イン氏が登壇した。
 イム氏は「ブルーアーカイブ」でゲームディレクター,「魔法図書館キュラレ」でリードデザイナーを務めた人物だ。一方のキム氏は「ブルーアーカイブ」「エルソード」でアートディレクターを担当している。

左からキム・イン氏,イム・ジョンギュ氏
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[2026/09/16 13:00]

 発表会はオープニングと開発陣の紹介から始まり,まずはすでに公開されている「CBT参加者募集PV」が上映された。


 アストラエ・オラティオは,'89年という架空の時代の東京を舞台にした新伝奇魔法RPGだ。現実と魔法が共存する世界で,プレイヤーは魔法使いたちの行政管理を行う機関「特区庁」(東京都裏令指定特例区域管理庁)の公務員「主任」となり,都市の各所でさまざまな人物や事件に出会っていく。

 CBT参加者募集PVに続いて,TGS 2026で初公開となる2本の映像も披露された。1つめは物語のプロローグから主要なシーンを収録した「プロローグダイジェストPV」で,2つめはキャラクターと街,音楽を組み合わせた「港区編 第0話 MV」だ。このうち,プロローグダイジェストPVは,YouTubeや公式X(旧Twitter)で公開されている。


 プロローグダイジェストPVでは,主任ことプレイヤーが特区庁に着任する場面から,物語の導入が駆け足で描かれ,特区庁やこの世界における東京が紹介される。
 これによると,特区庁は「裏内閣」と呼ばれる集団の発した行政命令によって設立された機関で,東京は現存するもっとも強力な魔法領地だという。
 そして,魔法使い同士の争いを決着させる「決闘裁判」の存在が示され,映像は主人公が裁判に臨む場面へと向かっていく。

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 映像で何を伝えようとしたのかを問われたイム氏は,プレイヤーである主人公が本作の世界に迷い込み,体験していくプロローグのストーリーを圧縮した映像だと説明する。
 季節感や時代の空気といった,プロローグで描かれるビジュアルと世界の雰囲気を感じ取ってほしいとのことだ。

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 アストラエ・オラティオの紹介に当たって,イム氏は本作のキーワードとなっている「新伝奇」について説明する。新伝奇は,私たちが知る現実の都市の裏側に神秘と魔法の世界が広がっている,という想像から出発したジャンルだという。

 本作の開発で重視している点として,イム氏は次の2つを挙げる。1つはストーリーとアート,プレイの面白さをスマートフォン向けゲームとして凝縮すること。
 もう1つは,それらをライブサービスとして継続的に拡張していくことだ。

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 今後も新しいストーリーやキャラクター,さまざまなイベントを披露しながら,「連載作品」のようにゲームの世界を広げていく考えで,TGS 2026の試遊はその第一歩にあたるとイム氏は話した。

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 また,メディア向けのデモビルドで,ストーリーと戦闘を組み合わせた理由について,「真っ先に伝えたかった体験がストーリーと戦闘のつながりだから」とイム氏は説明する。
 アストラエ・オラティオでもっとも重要なコンテンツはこの2つであり,両者のつながりをうまく見せられる部分を導入部に配置したそうだ。

 なかでも戦闘の差別化ポイントは,「判断」と「リアルタイムの緊張感」の融合だという。
 本作の戦闘は,ターン制がベースだが,行動力である「アクションポイント」がある限り行動可能で,アクションポイントをうまく使うことが戦闘の要となる。
 また,敵が何をしようとしているのかはアイコンで確認でき,これに合わせて,適切なリアクションを取ることも重要だ。そして,キャラクターごとに条件を満たすと発動できる「領地宣言」で大ダメージを狙う。

 リアルタイム要素もありつつ,重視しているのは反射神経ではなく,相手の行動を予測して組み立てる楽しさだ。準備しておいた対応がぴたりとはまったときの快感のように,あらかじめ用意された映像ではなく,プレイヤーが自分自身で作り出すかっこよさを意識したそうだ。

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 また,アストラエ・オラティオが,シナリオへの没入感を高めるため,メインストーリーにおけるすべてのセリフに日本語音声を実装しているのもポイントだ。
 この日のデモビルドでは,ストーリーに登場するすべてのキャラクターのセリフとボーカル曲をそのまま聴ける構成になっている。

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 演出面では,3つのレイヤーでキャラクターの魅力を表現するという。
 シナリオ内では物語の登場人物として,立ち絵やカットイン,声で存在感を示す。戦闘では3Dモデルとして自ら戦い,決定的な瞬間には領地宣言やなどのカットシーン演出で魅力を見せる。
 そして自由時間では恋愛の対象として,東京という舞台のなかでキャラクターの日常に触れられるという。

 新伝奇というジャンルでは,日常が平和であるほど,その裏側があらわになる瞬間の印象が強くなる。そうした考えから,ほとんどの場面は静かに展開させ,領地宣言などの見せ場で一気に弾けるよう配置しているとのことだ。

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 キム氏によると,これまで公開してきた映像は落ち着いたビジュアルが中心だったが,現在参加者を募集中のCBTへ向けて,よりアクション感のあるビジュアルを見せていくという。とくに戦闘を中心としたキャラクターの動きや演技を楽しんでほしいと語った。

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 TGS 2026後に予定されているCBTは,連載作品における短編のパイロット版という位置付けだという。
 世界観やキャラクターの魅力が伝わっているか,ストーリーと戦闘,日常のサイクルが楽しくつながっているか,そしてそれらすべてをスマートフォンでも100%楽しめるか。この3点に注目してほしいとのこと。

 前述したように,本作はライブサービスを通じてプレイヤーとともに進んでいくゲームにしたいとのことで,CBTで寄せられた率直な意見を踏まえて,正式な「連載」に反映し,見せていくことが目標だそうだ。

 なお,CBTの参加者募集は2026年9月21日12時まで受け付けており,実施日程は後日公開予定となっている。


質疑応答で語られた注目情報を紹介


 ここからは,発表会の後半で行われた質疑応答から,とくに注目したい情報を紹介する。
 まずは,リリース時のボリュームについてだ。イム氏によると,プレイアブルキャラクターは,おそらく30名ほどになるとのこと。それぞれのキャラクターが所属するグループの数は10ほどを想定しているが,ストーリー上に登場するグループはそれよりずっと多くなるという。

 CBTのボリュームは,戦闘やストーリーといったサイクルをひと通り回せるよう,基本的には1日,長ければ3日から5日ほどを想定しているという。
 一方,CBTの日程や規模については,公式発表を待ってほしいと回答するにとどめた。

 アストラエ・オラティオの世界観について問われると,キム氏は,「過去10年ほどの流行を見るとポストアポカリプス的なものが多い。それは現在も続いており,ある程度飽和状態に達したとも感じている」と答えた。
 より新鮮な体験を求めたときに,過去を振り返ってみてはどうか,といった視点が盛り込まれているそうだ。「'89年の東京」という舞台もそうした発想から生まれたものと思われる。

 イム氏も,「開発者は,自分が幼いころに楽しんだ面白さを他人にも伝えたいと思うもの」だとし,本作では世代に関係なく楽しめる点を重視してさまざまな要素を反映させたという。

 韓国の開発チームが東京を舞台に選んだ理由については,新伝奇というジャンルを採用するうえで必須の要素だったからだという。
 西部劇といえばアメリカの荒野が浮かぶように,ジャンルごとに代表性を持つ地域があり,新伝奇で東京を外すことはできないため,避けずに正面から取り組んだ。
 もう1つのメインテーマである「行政」パートの構成については,正式リリースへ向けて開発を進めているところとして,今後に期待してほしいと述べるにとどまった。

 また,TGS 2026以前に公開された情報がキャラクターとビジュアルに偏っていたのは,情報を出す順序を意識してのことだったそうだ。
 アストラエ・オラティオはストーリーとアート,ゲームプレイの組み合わせをもっとも重視しているタイトルだ。キャラクターとアートを十分に伝えたうえでシステムを見せたほうが,より魅力が伝わるという判断から,TGS 2026で戦闘まわりの情報を公開したとイム氏は語った。

 なお,プロローグダイジェストPVで主人公の姿が描かれていたのは,今後ゲーム以外のさまざまな媒体へ派生するときに,主人公のビジュアルが明確であるほうが展開しやすいと考えたからだそうだ。

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 ビジネスモデルについては,現時点での明言を避けた。
 サービスを展開する地域については,韓国と日本はもちろん,北米や欧州で新伝奇的な作品を好む層にも本作を届けたいとの考えを示した。

 PC版についての質問も投げかけられた。イム氏は,アストラエ・オラティオがスマートフォン向けに開発されてきたことを挙げ,PC向けについて「現時点で予定を伝えられる段階にない」と答えている。
 本作が掲げる新伝奇は過去の単純な再現ではなく現代的な再解釈であり,だからこそスマートフォンの画面に最適化したビジュアルを見せたいと説明した。
 なお,開発におけるAIの活用について問われたキム氏は,アートに関して生成AIを一切使っていないと答えている。

 ビジュアル面では,キャラクターがそれぞれ異なる形の杖を持っている点にも質問が及んだ。
 キム氏によると,魔法使いというテーマがあるため,共通のビジュアル要素として杖を採用しているとのこと。

 「ハリー・ポッター」の杖を思い浮かべる人もいれば,90年代の魔法少女もので見られる魔法の杖を連想する人もいる。そうした,このジャンルといえばこういうもの,と思い浮かぶ要素を,杖以外にもさまざまな装置として用意していきたいという。

 一方,杖は小さく目立ちにくいという指摘に対しては,ビジュアル上のキーポイントである領地宣言などの場面で,キーポーズとして常に杖が見えるようセッティングしていると答えた。

 最後に,開発陣それぞれの「ワンピック」を問われる場面もあった。イム氏は花盛百杏を,キム氏は田中えりんを挙げ,アートディレクターとして設計したときに最初に手掛けたキャラクターで,もっとも愛着があると話した。

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 質疑応答のあと,アストラエ・オラティオを楽しみにしているファンに向け,メッセージが送られた。

 イム氏は,TGS 2026でアストラエ・オラティオを披露できるのを喜ばしく思うとしたうえで,本作の世界とキャラクターがどのようなものか,ストーリーと戦闘がどうつながっているのかを少しでも感じてほしいと語った。
 この日の試遊を皮切りに,これから続く物語を通じて連載作品のように成長していくアストラエ・オラティオを見守ってほしいという。

 キム氏は,アストラエ・オラティオが長期にわたって展開するタイトルであることに触れた。次の物語を待つ期待感や,新しいコンテンツが公開されるたびに味わう高揚感,そしてそれをほかのプレイヤーと分かち合えること,といったライブサービスの強みをアピールした。
 CBTではさらに深く体験できるとし,長く愛されるタイトルを作れるよう開発陣が努力していくので期待してほしい,とステージを締めくくった。

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