オススメ機能
Twitter
お気に入り
記事履歴
ランキング
パッケージ
UN:Me公式サイトへ
準備中
準備中
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名

LINEで4Gamerアカウントを登録
ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のインタビュー

メディアパートナー

印刷2026/09/17 10:00

プレイレポート

ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 トリアージ。それは事故や災害の際に医療現場で行われる,ひとりでも多くの命を救うための選別。では,魂のトリアージはなんのために行われるのか。

 集英社ゲームズは本日(2026年9月17日)から9月21日まで開催される東京ゲームショウ2026にブースを出展している(ホール5 05-C10)。その開催に先立ち,同社のオフィスで2026年発売予定の新作アドベンチャー「UN:Me」PC / Switch2 / PS5)の先行試遊版をプレイする機会を得た。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 本作は,「Caligula -カリギュラ-」シリーズを手掛けた山中拓也氏(企画・シナリオ)と,同シリーズの開発を担当したヒストリアの佐々木 瞬氏(ディレクター)が再びタッグを組んだ「ソウル・トリアージ アドベンチャー」だという。
 開発陣は「参考にするものがないゲーム」を目指したとのことだが,その言葉に違わず,既存のホラーゲームや脱出ゲームの文脈とは異なる。本稿ではその謎に満ちたプレイフィールをお伝えしよう。


普通であるはずの場が生むザワつき


 試遊を始めてまず目を引いたのは,日常の記号で構成された,しかし不気味なロケーションだ。昇降口,教室,保健室,音楽室。学校らしい風景でありながら,教室の床一面が水没していたり,「病院」を思わせる設備が混ざり込んでいたりと,場そのものの印象がぼかされているとでも言えばいいだろうか。

画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]
画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 単体で見ればごくありふれたオブジェクトで構成されているにもかかわらず,どこか“ざわっ”とした居心地の悪さがつきまとう。アートワークは静けさと気味悪さが同居する「リミナルスペース」寄りの印象だ。同時に,顔が花束になった人々の登場など,ある種のシュールさも漂っている。

学校と花束の組み合わせ。なんとも不吉である
画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 この謎の空間で,アイテムを探しつつ探索していくのだが,それらはカギやチェーンカッターといった先に進むための道具ではない。アイテムを見つけるたびに,主人公の中に宿る魂と対話するための「質問」が増えていく。この学校探索そのものが,魂たちの深層や記憶へと踏み込んでいく対話のメタファーなのかもしれない。

画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]


制御できない魂の表出と,襲い来るトラウマの連鎖


 主人公の少女は記憶を失っており,その身体には「自分が身体の持ち主だ」と主張する4つの魂(I〜IV)が同居している。

 本作最大の特徴は,この魂の切り替わりだ。プレイヤーの意志で切り替えることもできるが,それはあくまで限定的な手段らしい。まるであくびやくしゃみでもするかのように,目にしたモノや出会ったモノ,周囲の環境の変化などによって,唐突に身体を支配する魂が入れ替わってしまう。

画像ギャラリー No.007のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026] 画像ギャラリー No.008のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 魂が替わると,主人公の表情や身振り手振り,口調はもちろんのこと,画面のカラーフィルターまで変わり,世界の色の見え方が一変する。制作側は「人物の見た目を変えずに芝居とモーションで別人に見せる」ことに徹底してこだわったとのことだが,実際にプレイヤーが映像から受け取る印象は確実に変化する。

同じ場所なのに壁やナース服の色が変わって見える
画像ギャラリー No.009のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026] 画像ギャラリー No.010のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 探索の合間には,各魂との対話も発生する。発見したアイテムをきっかけに,彼らの口からぽつぽつと語られるのは,母や兄の話だったり,学校生活の様子だったりといった記憶だ。しかし,それらがどこまで信用に足るかは,正直なところよく分からない。

画像ギャラリー No.011のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]
画像ギャラリー No.012のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]
画像ギャラリー No.013のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 「リミナルスペースの静かな気味悪さを楽しむゲームか」と思いきや,それはパッと見の印象だけで,表に出る魂によっては,恐怖体験そのものといえるトラウマ(?)がフラッシュバックする。
 さらに,魂ごとに脅威となる存在がまったく異なるのもポイント。たとえば魂IVが表に出ているときはナースに捕まるとゲームオーバーになってしまうが,魂IやIIIのときには何事もなくスルーできる。

画像ギャラリー No.014のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 魂Iでの探索中,壁一面に大量の血痕が浮かび上がり,血まみれの女性がじわじわとにじり寄ってくる。

画像ギャラリー No.015のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]
画像ギャラリー No.016のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 魂IIIでは,ジャージ姿の中年男性が現れ,彼女に覆いかぶさろうとしてくる。
 これがIIIの語っていた「兄」であるとは考えにくいが,悲惨すぎる記憶の上書きや歪みなのかもしれない。そもそもどちらがどちらの上書きなのかも分からないが,とにかくイヤな感じである。

画像ギャラリー No.017のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]


語られる過去と,正解の分からないトリアージ


 本作において,魂たちとの対話は数少ない情報源だ。しかし,どの魂も素直に真実を語っているといえるだろうか? 自分にとって都合のいい嘘を伝えたり,巧みに一部を伏せたりしているようでもあるため,どれもこの身体の持ち主のようにも,そうでないようにも思える。そもそも「見抜こう」と思って話を聞くからこそ,「見抜けなくなる」ことだってよくある話だ。

画像ギャラリー No.018のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 そして試遊版を最後まで進めると,魂たちをエレベーターに閉じ込めたような空間にたどり着いた。ここで実際に「ソウル・トリアージ」を試せるらしい。

それぞれの魂を象徴するノートや日記帳(?)が置かれている
画像ギャラリー No.019のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 正直なところ,今回の試遊で出てきた話だけでは,どれを選んだらいいのか見当すらつかなかった。しかも,魂IIは登場すらしていないわけで,今どれを消去しようと後悔しそうな気もする。正式リリース後,プレイヤーの大半は「どの魂も選べない!」と頭を抱えることになるのだろう。そもそもトリアージとは,そういう性質の選別ではあるのだが。

 ちなみに筆者はサイコロを転がし,魂IVを消去することに決めた。するとエレベーターの内部で激しい炎が発生,魂IVは扉に体当たりし,なんとか消されることを免れようとするが……。

画像ギャラリー No.020のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 もちろんほかの魂もリアクションがしっかり異なっており,自らの選択によって他者を排除した後味の悪さが残る。そして同時に,魂たちが消える間際をいちいち確かめようとする,自分の底意地の悪さを突きつけられたような気もした。

画像ギャラリー No.021のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]


つい不安に身を委ねたくなるときだってある?


 「UN:Me」は発表以降,どのようなゲームなのかがあまり見えていなかったので,筆者は今回の試遊に興味津々で臨んだ。しかし,プレイしたことでかえって謎が深まり,数も増えたような感覚すらあった。

画像ギャラリー No.022のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

 本作は「ひとりの中に複数の魂がいる」シチュエーションや,独特のビジュアル,アートワークなどにピンと来た人にこそ,理屈抜きでぴったりなのかもしれない。
 なにせ「Caligula -カリギュラ-」を手掛けた人たちの作品である。試遊版で抱いた印象の延長で素直に終わってくれるとは思えない。。むしろどこまで裏切ってくれるかに期待すべきなのかもしれない……。

画像ギャラリー No.023のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]


 東京ゲームショウ2026の集英社ゲームズブースでは,この試遊版が国内初公開となる。試遊エリアへ入る特製エレベーターの演出や,歩くだけで本作の世界を体感できる「不安回廊」なども設置されるとのこと。会場で見かけたときには,この「答えの出ないモヤモヤ」を感じてほしい。

画像ギャラリー No.024のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]
画像ギャラリー No.025のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]
画像ギャラリー No.026のサムネイル画像 / ワタシを殺して私を残す? 「UN:Me」試遊版先行プレイレポート。「カリギュラ」のタッグが描く,終わりのない不安と魂のトリアージ[TGS2026]

  • 関連タイトル:

    UN:Me

  • 関連タイトル:

    UN:Me

  • 関連タイトル:

    UN:Me

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:09月16日〜09月17日