ブラスターの火線が飛び交う戦場で,遮蔽に身を隠しながら銃撃戦をこなし,敵が動いた瞬間を狙い撃つ「警戒態勢」といった「XCOM」シリーズを彷彿とさせるシステムが特徴の本作だが,それもそのはず。開発を担当するBit Reactorは,「XCOM2」「XCOM: チーム・キメラ」で知られるFiraxis Gamesの元スタッフが多く在籍しているとのこと。
企画としても「ストラテジージャンルをさらに進化させる」ことを目標としており,ゲームとしての共通点は多いものの,原作ものとしての差別化もしっかり意識したタイトルになっていた。
クローン戦争の時代で繰り広げられるXCOM系バトル
ゲームの舞台となるのは,銀河共和国と独立星系連合が争う「クローン戦争」の時代。主人公のホークスは,謂れのない罪を着せられ軍を去ることになった共和国の元士官だ。その後,戦友のトリックや元ボクサーのキャブらとともに傭兵チーム「ゼロ中隊」を結成し,戦場で任務をこなして生計を立てていたホークスだったが,古巣である共和国の依頼で,謎のカルト「インフィニット・コイル」の陰謀を探ることに。
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主人公であるホークスは,ゼロ中隊の「オペレーター(隊員)」に指示を出す立場だ。1ターンに3点与えられる「AP」を移動や攻撃に振り分け,最善の行動を模索していこう。
オペレーターたちは,中・近距離を得意とする「強襲兵」,複数の敵を撃てる「速射兵」,防御力に優れた「重装兵」,味方を治療できる「衛生兵」,敵にデバフを与える「ならず者」,索敵に優れた「偵察兵」,長射程の「狙撃手」,重火器を操る「戦闘兵」といった専門技能(クラス)を持っている。
またクラスとは別に,特殊な能力を持つオペレーターもいて,例えば戦友であるトリックは,おなじみの白い「クローン・トルーパー・アーマー」を着込んだクローン兵だからか,倒れても1度だけ復活できる能力を持っている。
ほかにも有名な「R2-D2」のようなアストロメク・ドロイドであれば,味方の援護やグレネードの投擲で戦ってくれるし,今回のプレイでは仲間にできなかったが,ジェダイであればライトセーバーでブラスターを偏向させたり,フォースで敵を吹き飛ばしたりもできるようだ。
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戦いにおいては,身を隠す「カバー」と,敵のカバーへの対応が重要になる。
ブラスターの熱線が飛び交う戦場だけに,開けた場所に身をさらそうものならあっという間にハチの巣にされ,後述するパーマデス(復活できない完全な死)の憂き目に遭いかねない。
そうならないために必要なのが,遮蔽物に身を隠すカバーだ。周囲を見回せば,建物やコンテナなど,身を隠すものはいくらでもある。とくに背が高い遮蔽物は「フルカバー」となり,敵の攻撃の命中率を大きく下げられる。
遮蔽から遮蔽へと移動しながら,フルカバーで複数の方向をカバーできる地の利を得られるポイントを探しながら戦うのが,本作の基本と言える。
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ただし,敵側ももちろんカバーを使ってくるので,これをどう崩すかが頭の使いどころだ。
手っ取り早いのは,敵が隠れている遮蔽物の横に回り込むことだが,位置関係によってはそれが難しい場合もある。
グレネードを使えば,自分は隠れたままで遮蔽の向こうを攻撃できるが,数に限りがあるので乱用はできない。周囲に高い建物があれば,屋上に陣取って狙撃するのもいい。敵と高所を奪い合うのにはスリルがあり,隙を突いてオペレーターを送り込む作戦が決まれば,ストラテジーならではの快感を味わえることだろう。
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もちろん,記事の冒頭で紹介した「XCOM」由来の警戒態勢システムも有効だ。
これは自分から攻撃をしかけず待機しておき,視界内で敵が動いたら自動で「反応射撃」を行うもので,これを使えば遮蔽に隠れたまま安全に攻撃できる。
ただ「XCOM」系のタイトルではこれが強すぎて,どうしても“待ち”の戦術に陥りがちなのが問題点だった。しかし本作の場合は味方の能力が多彩なので,警戒態勢に頼らずともテンポよく相手のカバーを崩していける。
例えば,トリックやキャブといったオペレーターは強力な近接攻撃能力を持っているので,敵陣に突っ込んで敵を蹴散らすのも有効なカバーの崩し方となる。さらに,キャブならアッパーカットで敵を吹き飛ばし,任意の方向に相手を移動させられるので,遮蔽物の外に出た相手を残りのメンバーで蜂の巣にする……なんてコンビネーションも可能となる。
なおオペレーターの特殊能力は,APを支払って発動させるものもあれば,敵を倒すと溜まる「戦術的優位」というポイントを使用するものもある。つまり後者であれば,APを使い切ったあとでも行動できるので,積極的に敵を倒してポイントを溜めていけば,ガンガン攻め込んでいける。このテンポのよさは,本作ならではの要素と言えるだろう。
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また戦闘中にもう一つ意識すべき要素に「絆」がある。
これは仲間を回復させたり,援護したりすると双方に溜まるポイントで,一定値に達すると「絆レベル」が上昇。絆レベルごとに特殊な訓練が開放されていく。
訓練の効果は「遠距離ダメージが上がる」「遠くを射撃する際のペナルティが減る」「グレネードを投擲する距離が伸びる」などさまざまだが,いずれも強力で,かつ双方に恩恵がある成長要素となっている。
しかも1人のオペレーターが複数と絆を結ぶことができ,かつ誰と誰の絆を深めるかをプレイヤーが制御できるので,キャラゲーとしても面白い仕組みと言える。戦いを有利に運ぶためにも,またオペレーターへの思い入れを深くする意味でも,うまく利用していきたいところだ。
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死と隣り合わせの困難な任務に挑む
ここまで説明してきたように,本作の味方はいずれも強力だが,敵や任務も厄介であることに違いはない。
ゼロ中隊が赴く任務は,敵陣で孤立した味方を助けたり,特定の地点を一定ターン確保し続けたりと多彩なバリエーションがある。警戒態勢で守りを固めているだけでは勝てないので,どこかで無理をして突っ込む必要があるが,そのためには入念な下準備が必要となる。
とくに恐ろしいのが敵の増援だ。たとえ遮蔽に隠れていても,背後から増援に襲われれば,無防備なところを滅多打ちにされてしまう。任務を成功させたあと,脱出地点を目指して走っているときに増援が湧くこともあり,背筋に冷たい汗が流れたこともしばしばだった。
幸い増援が到着する数ターン前には予告があるものの,決して余裕があるわけではない。限られた時間で準備し,安全を確保しなければならないのだ。
そして準備不足による失敗は,パーマデスによって報いを受けることになる。
オペレーターのHPが0になると「ケガ」となり,この状態であれば仲間に助け起こしてもらったり,「医務室」で回復したりできるが,ケガを3回繰り返すと復活不可能なパーマデスに陥ってしまう。
パーマデスした仲間は中隊アジトの「巣穴」にある「慰霊碑」に,これまでの戦績と共に祀られることになるが,決して嬉しいものではない。とくにジェダイはゲーム内で1人しか登場しないそうなので,パーマデスさせてしまうと取り返しがつかない。
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また戦闘を伴う任務の間には,中隊の運営に関わる要素も用意されている。
仲間を派遣するだけで報酬を獲得できる「作戦」がそれなのだが,ここでは悩ましい選択がプレイヤーに突きつけられる。作戦ごとに方針や進め方が示されるのだが,この選択によって仲間の絆が上下するのだ。
難しいのは全員が納得する選択肢はないということだ。誰かの絆が上がる一方で,誰かの絆は下がってしまうので,これが実に悩ましい。
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中でも重大なのが「緊急決断」イベントだ。
ここでは敵が進めているパワーアップ計画が2つ発見され,どちらか一方だけを阻止できる仕組みになっている。
筆者がプレイしたときには,「敵の近接攻撃に電撃属性が付与される」計画と,「敵の移動力が上昇する」計画が示されたが,決断力のない筆者は,PCの前でうんうん唸り続けることになってしまった。
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完成度の高い「XCOM」系のシステムに,原作による魅力的な世界観が加わって,強力なキャラクターたちによるテンポの良いゲームプレイを実現した本作。難度の調整も可能なので,幅広いプレイヤー層に受け入れられるタイトルだと感じられた。
「スター・ウォーズ」の世界で濃厚なストラテジーを体験したい人は,本作を手に取ってみてはいかがだろうか。
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