［gamescom］人気シリーズの最新作「Killing Floor 3」は70年後の世界が舞台に。開発者に話を聞いた

　人気FPSシリーズ最新作「Killing Floor 3」（PC / PS5 / Xbox Series X|S）の開発を行うTripwire Interactiveのクリエイティブディレクター，ブライアン・ワイニア（Brian Wynia）氏に，gamescom 2023会場で話を聞く機会を得た。

Killing Floor 3 - Announcement Trailer

「Killing Floor 3」公式サイト

　2009年に「Killing Floor」が，そして2016年に続編となる「Killing Floor 2」がリリースされて以来，現在も多くのファンに親しまれる「Killing Floor」シリーズ。最新作の舞台となるのは，今から約70年後の2091年だ。生物化学企業ホージンが生み出した究極の人工生物軍団「ゼッド」（Zed）の改良は続いており，人類の未来を救えるのは，もはや反乱組織「ナイトフォール」（Nightfall）だけという状況になっている。


　映画「ターミネーター」シリーズを思わせるディストピアだが，ワイニア氏が最も影響を受けたのは「ロボコップ」シリーズだという。軍事力を持った巨大私企業による圧政というテーマそのものを指しているようだが，公開されたトレイラーからも分かるように，アップグレードされたゼッドたちはかなり強力で，究極の生物兵器としてプレイヤーの前に立ちはだかることになる。
　ワイニア氏はまた，映画「バットマン」シリーズを例に挙げ，「ホラー要素をより高めてルーツに迫る，“クリストファー・ノーラン監督”的な世界観」に仕上げるとのことだった。

　公開されたSteamのストアページでは，ナイトフォールを「最大5人で構成される」としているが，ワイニア氏は「5人の仲間，つまり6人での協力プレイとなります」と念を押していたので，参加可能なプレイヤー数は前作と同じになるようだ。ワイニア氏はまた，前作までの傾向として，半数近くのプレイヤーがソロで始めて，段階的に難度を上げて自分のスキルを磨いていくというスタイルだったと述べており，最新作でも，そうしたプレイが満喫できるようにデザインされているはずだ。

　公開されたトレイラーに登場する「フレッシュパウンド」（Fleshpound）は，シリーズに登場するノーマルな敵の中では最も強靭な肉体を持つゼッドだ。本作では，とくに両腕に装着されたグラインダーと呼ばれるメレー用の武器が改造されており，さらに，数メートル先に達する鞭状の中距離兵器，フレアーで攻撃を仕掛けてくるという。


　フレッシュパウンドは，前作のように単純に突進してくるだけではないため，中途半端な距離を保っていてはダメージを受けてしまう。このように，従来の戦法では対処できなくなり，攻略法は大きく変わりそうだ。ワイニア氏も，「新たな戦術を編み出すための，いくつかのツール（新兵器？）をプレイヤーの皆さんに提供したいと思っています」と語っており，このあたり，続報が楽しみなところだ。


　ミーティングの最後には，現時点で一般公開の予定がないというクロット，クロウラー，ハスクたちが襲いかかってくるティザー映像を見せてもらった。あまりにも短い映像で，詳しく説明することはできないが，フレッシュパウンドと同様，大きな改造が施され，ジェットパックを背負ったゼッドがいたことが印象的だった。

　「Killing Floor 3」は，最新の「Unreal Engine 5」で開発が進められており，グラフィックスはゲームエンジンにして2世代ぶん進化することになる。それは，公開されたトレイラーの中盤以降，実際のゲームシーンを収録したという場面からも分かるはずだ。特徴ともいえる激しいゴア表現も，さらにパワーアップすることが予想できる。

Tripwire Interactiveのクリエイティブディレクター，ブライアン・ワイニア氏

「gamescom 2023」公式サイト

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