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「CONTROL Resonant」は,2019年にリリースされた「CONTROL」の世界観を継承しつつ,超能力と刷新された近接戦闘を組み合わせた三人称視点のアクションRPGだ。プレイヤーは前作の主人公ジェシーの弟であるディラン・フェイデンとなり,パラナチュラル(超自然的)な事象によって変貌を遂げたマンハッタンを舞台に,自らの人生の主権を取り戻すための戦いに身を投じることになる。
前作では超常現象を封じ込めた巨大建築物オールデスト・ハウスという,極めて閉鎖的で、ブルータリズム様式が支配する空間が舞台だった。しかし本作では,その「バブル(泡)」のような隔離空間を内側から破壊し,建築や街の構造が変化し続け,不安定な重力や知覚によってゆがめられたマンハッタン全体が,不気味な異界へと変貌している。
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本作の最大の主軸は,前作が描いた閉ざされた屋内から,変容した都市全体への拡張だ。カスリネン氏は,前作と本作の関係を「陰陽(Yin and Yang)」のメタファーで表現し,構造が鮮やかに反転していることを強調した。「前作は,日常から異常な場所へと足を踏み入れる旅だったが,Resonantはその逆だ」とカスリネン氏は語る。
25年間ものあいだ,連邦操作局(FBC)によって異常な環境の中で隔離されていたディランが,我々の知る日常であるマンハッタンへと歩み出す。彼にとっては,かつての日常こそが未知で奇妙な場所なのだ。
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このセッションに合わせて,最新の開発者ダイアリー「A Paranaturally Warped Manhattan」も公開されたが,そこでは変貌した都市のディテールがより深く掘り下げられている。舞台となるマンハッタンは,パラナチュラルな事象によって時間や天候,さらには重力までもが崩壊したカオスな空間だ。街は複数のゾーンに分断されており,エリアをまたぐたびに昼夜が逆転し,重力の方向が変化するような,極めてシュールな探索体験が待ち受けている。
こうした「解釈の多様性」を担保する設計思想は,スタジオが長年リファレンスとして公言してきたデヴィッド・リンチ監督作品のような,シュールレアリズムの系譜を感じさせる。カスリネン氏は,本作をプレイしたあとに「あの体験は何だったのか」という奇妙な感覚が残り続けることこそが成功だと語る。答えを安易に提示せず,環境や資料のなかに散りばめられた断片をプレイヤーが能動的につなぎ合わせることで,唯一無二の物語が形作られていくわけだ。
ビジュアル面においてRemedy Entertainmentの開発チームが重視したのは,あえて「平凡で,地に足の着いた生活感」をベースラインとして構築することだったと,カスリネン氏は語る。これは,その上に重なるパラナチュラルな異常性をより際立たせるための手法だ。AAAタイトルが陥りがちなデザインの均質化を回避するため,ビデオゲーム以外の芸術や科学的な可視化映像からインスピレーションを得ていたという。
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また,多層的な都市構造を生かすのが「シフト」と呼ばれる能力だ。重力の異常点に自身を固定することで,ビルの壁面を地面のように駆け抜けるなど,360度全方位を活用した立体的なアクションが可能になった。
さらに本作では,前作から続くヒスやモールド(カビ)だけでなく,複数のファクションがマンハッタンの各ゾーンを占拠し,入り乱れた状態になっている。探索を支える新たなナラティブ要素として,移動しながら再生可能なオーディオログや,ハンドラーのゾーイとリアルタイムに状況を共有する無線機システムも導入されているとのことだ。
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敵キャラクターの表現についても,モーションキャプチャを駆使して「グリッチのように震え,ゆがむ」不気味な動きの完成度を高めており,各エリアで待ち構える巨大なボスキャラたちにも反映されている。
スタントマンのトーマス・ニールセン(Thomas Nielsen)氏にさまざまなボディパーツを操ってもらうことで,モーションキャプチャを行ったとは思えないほど自然な動きに仕上がっているという。生理的な恐怖を煽る戦闘体験を生み出していることを,カスリネン氏は強調していた。
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カスリネン氏によると「CONTROL Resonant」のテーマは,タイトルのとおりコントロールであるという。25年間,自由を剥奪され,他者に支配されてきたディランが,いかにして自分自身の人生の主権を取り戻すか。それはマンハッタンという崩壊した世界をどう解釈するか,というプレイヤーの主体性(エージェンシー)にもつながっている。
「我々はあえて語りすぎず,プレイヤーに発見の手綱を委ねることにした」とカスリネン氏が述べるとおり,「CONTROL Resonant」は単なる続編の枠を超え,Remedy Entertainmentが培ってきた叙事詩的な物語と,新たなアクションの地平を融合させようとしている。ディランが踏み出すマンハッタンの地には,果たして救いがあるのか。続報に期待したい。




















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