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[プレイレポ]300万人が期待する都市建設シム「Manor Lords」,アーリーアクセス間近。中世ヨーロッパの領主になり,理想の街を造ろう
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印刷2024/04/25 00:00

プレイレポート

[プレイレポ]300万人が期待する都市建設シム「Manor Lords」,アーリーアクセス間近。中世ヨーロッパの領主になり,理想の街を造ろう

 ポーランドで活動しているGrzegorz Styczen(Greg)氏の個人スタジオ,Slavic Magicが開発中の「Manor Lords」PC / Xbox Series X|S)は,中世ヨーロッパを舞台にした都市建設シムだ。
 厳しい自然に立ち向かいながら,少しずつ集落を発展させて,やがては石造りの巨大な聖堂や城壁を備えた大都市の完成を目指す中世都市シムは,現代都市を建設する場合とはまた異なる独特の魅力があり,根強いファンが存在するジャンルだ。

 2024年4月26日にはSteamGOGEpic Games Storeにてアーリーアクセス版のリリースが控えている。また,同日よりゲームプレビュー版として,PC Game Passでも配信が始まる。

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 筆者は大学で西洋中世の都市史を専攻していたこともあり,古くは「メディーバル ローズ」「Anno 1404」から最近の「Medieval Dynasty」「Going Medieval」まで,多数の作品をプレイしてきた。
 だが,「今までに遊んできたなかで最高の中世都市建設ゲームは?」という問いに答えるのは難しい。そもそも「中世ヨーロッパ」という歴史用語で括られる時代が,ローマ帝国の衰退から宗教改革前夜までの約1000年間におよび,かつ扱われる地域も広大だ。
 そのため,1つのゲームですべての中世的要素を網羅するのは厳しいものがある。

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 そんなこともあってか,これまでの中世都市シムでは,とくに焦点を当てるのはどの時期や地域なのか,または軍事要素と経済要素のどちらをより重視するのか,といった切り口の違いによって個性を出そうとしてきたように思う。
 こうしたアプローチは,それぞれの作品の独自性を高めることにつながった反面,筆者は「この部分はいいんだけど,別のゲームのあの要素もあったらなあ……」などと,ないものねだりをしてしまうことも多かった。

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 そんな筆者だが「これは理想の中世都市建設ゲームに出会えるかも!」と感じて,開発のアナウンスから注目してきたのが「Manor Lords」だ。
 グリッド線に縛られない自由な都市設計,近隣勢力との外交,戦闘などのストラテジー要素,そして史実の町や村を参考にした美麗かつリアルなビジュアルといった,魅力的な要素を盛り込んだ本作はSteamでも大きな注目を集めており,ウィッシュリストの登録者はなんと300万人を超えている

 また,ユニークなストラテジーゲームの「目利き」では十分な実績のあるHooded Horseが,本作のパブリッシングを担当する点も期待を高める一因となっているのではないだろうか。

 今回はリリースに先駆けてメディアに提供された試遊版をプレイしてみたので,序盤の展開から見えてきた本作の特徴を紹介したい。

※アーリーアクセス版とは内容が異なる可能性があります。

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「Manor Lords」公式サイト



牛を大事にしながら,生活の基盤を作ろう


 多くの中世都市建設シムと同じく,「Manor Lords」の最序盤も少数の住民とわずかな資源を与えられた状態で始まる。
 正直なところ,筆者はこの様子を眺めて,「ああ,ゲームシステム的にはそこまで新しいものはないんだな」と思ってしまった。

 そんな予想を裏切ってくれたのが,初期に1頭だけいる牛の存在だ。
 そう,史実では大規模な開墾や運搬の際に牛馬が大活躍したことを踏まえてか,「Manor Lords」にも労役専門の家畜として牛と馬が登場する。とくに最初から与えられる牛は,建設用の木材をひたすら運んでくれる非常にありがたい存在であり,集落発展はこの牛の働き次第と言っても過言ではない。

 飼っている牛を増やして建設スピードを倍増させるためには,初期施設である「杭」を「小さな厩舎」にアップグレードしたいところだ。しかし,そのためにゲーム開始直後には需要の少ない板材を生産する施設を建てる必要があり,そのぶんだけ食糧の収集などの生存に最低限必要な活動が遅れることになるので,非常に悩ましい。
 リソース管理のジレンマまでを動員して,冒頭からいきなり労役用の家畜の役割に注目させるとは,リアリズムを追求する本作の本気度がうかがえる。

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 一方で,最序盤で住民を全滅させることなく,生活の基盤を作っていくコツそのものは,従来の作品と共通する部分が多い。
 まず食糧だが,これはマップに点在する野生動物の狩猟や果物の採集から始めるのがおススメだ。

 我々が知る代表的な中世の農業は,複数年にわたって小麦などを転作・休耕していく三圃制だが,最序盤の限られた人数の住民でこのシステムを回していくのは不可能だ。
 また,収穫した穀物は風車を建てて製粉し,さらにベーカリーでパンにしてやらないと,最終的に住民の口に入る食糧とはならない。つまり,時間と手間がかかりすぎるという問題もある。

 その点,狩猟・採集は収穫量こそ有限だが,それぞれ対応する施設を1つ建てるだけで食糧が手に入り,手っ取り早く住民を養うことができる。

狩猟・採集を含む経済活動は,領主であるプレイヤーが割り振った家族単位で行うようになっている。このあたり,職業が世襲であることが多かった史実の中世社会を反映していると言えそうだ
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 これらの食糧供給施設や住民の家を建てるために,木材の確保も忘れてはいけない。
 開始直後は,前述の牛によって運搬時間が短くて済む周辺の木々を伐採すればいいだろう。だが,燃料である薪のための伐採も必要であったり,見た目は伐採できそうだが実際は単なるビジュアルに過ぎない植物も多かったりすることから,集落の中心に近い森林はあっという間になくなってしまう。

 そうなったら,集落から少し離れた森林に伐採拠点を移動させよう。その際,植樹によって森林を回復できる森林官の小屋も早めに建てておきたい。

伐採場,木挽穴,森林官の小屋の3点セット。これで,木材や板材を安定的に得ながら,森林も維持できる
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 このような最序盤の展開やちょっとしたコツは,2014年に発売された「Banished」(開発:Shining Rock Software)を彷彿とさせる。
 ゲームの内容だけでなく,ポーランドに拠点を置くスタジオで制作されたこと,開発が1人で始まったことなど,共通点も多いのは興味深いところだ。

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 2014年2月19日に発売された「Banished」は,都市建設シムの新星として現在,欧米PCゲーマーの熱い注目を集めている。「シムシティ」以降,さまざまなタイトルが登場し,すでに成熟しきったかと思われていたこのジャンルだが,本作は改めてプレイヤーに面白さを提供することに成功したようだ。ここで,その秘密を探ってみよう。

[2014/03/12 00:00]


都市設計の秘訣は生活区画の間取りにあり


 食糧や木材などの基礎資源の安定供給に目処がついたら,次は住民のための家を建てる番だ。「Manor Lords」の住居スペース(ゲーム内用語では「生活区画」)は,その広さをスナップツールによって自由に設定できるようになっている。
 しかも,生活区画が一定の幅や奥行きを超えると,家庭菜園や工房のための「裏庭」,家族が暮らす住居(ゲーム内用語では「住居空間」)の増設も可能になるという芸の細かさである。
 あえてカーブをつけた道路を引き,そこに沿ってさまざまな広さの生活区画を割り当てることで,1軒1軒の間取りが違う自分だけの都市を作れる点は,本作の大きな魅力だ。

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 そして,この自由度の高さはゲームプレイでも大きな意味を持っている。
 例えば食糧や薪の消費ルールは,生活区画1つにつき,1か月あたりで1単位になっている。ところが,生活区画内に住居空間を増設し,新しい家族を住まわせても食糧や薪の消費量は増加しない。つまり,生活必需品の需要を抑えつつ,人口を増やせるのだ。

 また,裏庭を作って野菜や卵などの多様な食糧を収穫できるようにしておけば,質と量の両面で食の問題を解決できる。
 これらの理由から,食糧や薪が不足しがちな序盤のうちは,2家族分の住居空間と裏庭を備えた広めの生活区画を設定することをおススメしたい。

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 逆に,生活区画を小さめにしたほうがいいシチュエーションも存在する。具体的には,裏庭を衣服や武器などを生産する工房として活用したい場合だ。というのも,こうした工房では「その生活区画にいる全家族が生産に従事する」からだ。
 このため,2家族ではなく1家族で生産にあたらせると,生産物の数量を容易にコントロールできて,効率的に集落を発展させられるだろう。

 前述の「広い生活区画」戦略を取っていると,生活区画の数が不足して居留地レベルがなかなか上がらない点にも注意が必要だ。居留地レベルを上げて,さまざまな開発ボーナスをアンロックすると,プレイがぐっと楽になるため,食糧や薪の需給バランスを考えながら,タイミングよく生活区画を追加したい。

開発ボーナスはそれぞれの地域固有なので,組み合わせによって地域の個性を出し,地域間の分業も可能になる
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徴税や防衛など,中世領主の責務も忘れずに


 「Manor Lords」をプレイして興味深いと感じた点として,ゲーム内で描かれる中世ならではの領主と住民との関係性も挙げられる。
 例えば,本作では住民財産と領主財産が区別されている。前者(ゲーム内用語では「地域の資産」)は,2レベル以上の生活区画の建設や物資の売却で増加し,その資金を利用して家畜を飼ったり,新たな交易ルートを開拓したりできる。

 一方の領主財産(ゲーム内用語では「国庫」)は,この地域の資産に地価税をかけることで増加する。そのためには,居住地レベル「小さな集落」で建てられるようになる邸宅が必要だ。

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 地価税が上がると,人口増加のスピードが低下するなどのデメリットはあるものの,領主の側にも国庫を豊かにしなければいけないという正当な理由がある。
 なぜならば,ほかの領主や野盗などの勢力と交渉したり,新しい地域に植民したりといった戦略的アクションは,地域の資産ではなく国庫の資金を使用して行われるからだ。

 同じく,住民の食糧の一部を十分の一税として教会に収めることで獲得できる影響力がないと,新しい地域に進出するのも不可能になっている。
 言い換えれば,税金は自勢力を拡大し,住民の生活を豊かにするためにこそ必要なのだが,この種の理由づけはおそらく中世当時でも盛んに主張されたはずである。「Manor Lords」では住民の富と領主の富を分けることで,税金の役割をリアルに近づけていると言えるだろう。

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 外敵に攻められたときの防衛も,領主の重要な役割だ。
 戦力の中心となるのは,住民を臨時武装させて編成する民兵部隊だ。そのため,兵力を増やすには住民の数そのものを増やさなければならない。

 そして彼らを槍兵,兵士,長槍兵,射手といったユニットに組織するには,それぞれ異なる装備の調達が必要だ。序盤では武器や防具の自給自足が困難なため,交易所を建てて購入するのがいい。

野盗を撃退すべく集結した民兵たち。住民による自力救済で紛争を解決するスタイルは,いかにも中世社会らしい。ゲーム開始時にプレイヤーが設定したオリジナル紋章を掲げている点にも注目だ
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 また民兵とは別に,国庫の資金を使うことで,領主直属の従者を増やしたり,一時的に傭兵を雇ったりして戦力を強化できる。立場の異なる部隊が集落を守るために力を合わせて戦う姿は,観ていてかなりアツいものがある。

民兵と違い,従者は一人ひとりに細かいカスタマイズが可能だ
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 本作では,邸宅ウインドウの城砦設計機能を利用して,壁や塔を建設することが可能だ。ここで気をつけることは,それらの建造物は邸宅の周囲にしか設置できない点である。
 「中世都市ならば,やっぱり周囲を完全に壁で囲まないとね」と考えるプレイヤーは多いだろうが,普通に壁を設置しようとしても「他のモジュールと離れすぎています」と注意されて建設できない。

 筆者もいろいろと試してみたが,邸宅を起点・終点にする形で集落を囲むように塔を複数配置し,建設可能な領域を拡大したうえで,そこに壁を追加すれば簡単な城塞都市がどうやら作れそうだ。

※2024年4月26日14:00追記。開発者のGreg氏から,「邸宅の壁を拡張する形で都市を壁で囲むと不具合が生じる可能性がある」と指摘がありました(Xの該当ポスト)。なお,都市用の壁を実装する予定があるとのことです。

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領主居館と一体化した市壁を持つ都市は現実にも存在する。その代表例がドイツ・フランケン地方のニュルンベルクだ。都市の北側にあるカイザーブルクから伸びた城壁が都市全体を囲む構造は,13〜15世紀にかけて段階的に完成していった(Wikimedia commonsより引用
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未完成な部分は目立つが,アーリーアクセス版としては十分に面白い


 ここまで紹介してきた内容から,そして「Manor Lords(荘園領主)」というタイトルからお気づきかもしれないが,本作のプレイヤーが開発を進めていく集落は(少なくともアーリーアクセス版では),どちらかと言えば都市ではなく大規模な農村へと成長していく。
 中世の法制度では,都市法があれば人口や豊かさに関係なく都市と認められるので,農村規模の都市は史実でも少なからず存在していた。とはいえ,中世後期の大都市を完成させようと意気込んでいたプレイヤーは,ちょっとがっかりするかもしれない。

 ちなみに筆者個人の最大の不満点は,中世の都市開発や生活において重要だった川や漁業の要素がなかったことだ。ライン川やドナウ川とは言わなくても,ちょっとした小川が流れているだけでゲーム画面がより映えるし,ゲーム内の経済システムにも深みが増すと思うのだが,読者の皆さんはどうだろうか。

さすがにレベル3の生活区画ともなると立派な住宅が建つのだが,見た目が農家っぽいのは否めない
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 また,現バージョンではゲームの各機能が未完成であることを示す痕跡が散見されるので,そこが気になってプレイに集中できない人も一定数はいるだろう。
 例えば,開発や政策の多くが現段階ではアクセスできないままであり,マップ外交易などの経済要素についても開発中であると表示されている。
 加えて,一部のテキストが未実装だったり,日本語の説明が分かりにくい箇所があったりして,言語面での最適化にも課題を残している。

外交交渉の提案はクリックではなく,ドラッグで画面中央まで持っていく必要があるのだが,最初はやり方が分からずに戸惑った。このように操作の面で引っかかることがプレイ中にはしばしばあるので,今後はヒント機能の充実にも期待したい
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 さらに,本作の軍事・外交要素は,あくまで「風味」に過ぎないことにも留意しておきたい。
 開発者のGreg氏も,緻密なリアルタイム戦闘が特徴の「Total War」シリーズや,早いテンポで勢力を拡大していく「Age of Empires」シリーズのようなストラテジーゲームと,時間をかけて集落を育てていく「Manor Lords」はまったく違うジャンルのゲームであると明言している。

 以上を踏まえたうえで,アーリーアクセス版だと割り切ってしまえば,「Manor Lords」は十分に遊べる都市建設シムと言える。

 とくに,本稿で挙げてきたように,資材の運搬に家畜が必要だったり,住宅スペースを自由に設定できたりするといったリアル志向の建設システムが,ヨーロッパ中世史のファンを納得させるだけでなく,ゲームプレイの面白さに直結していることを筆者は高く評価したい。
 住民の数に応じた食糧・資源の需給や,一次生産物から二次生産物を加工する流れにも目立った破綻はなく,ゲーム内経済のバランスがしっかり考えられていると感じた。

住民の数が増えれば,序盤には無理だった三圃制による耕作や牧畜も可能になる
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領地内で得られた資源は市場を通じて,各家庭に流通する。こうした人や物の流れを眺めているだけでも楽しい
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「訪問モード」を使えば,自分が作った都市を領主として自由に歩き回れる
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 余談になるが,「Manor Lords」のキービジュアルは騎士が農村に佇み,大都市を眺める印象的な光景だ。
 そして,この絵を「目指すべき都市はまだ遠方にあるが,決してたどり着けない距離ではない」と解釈するならば,それはまさに現時点の「Manor Lords」の開発状況と言えるかもしれない。
 少なくとも筆者にとっては,本作が経済・軍事・外交要素のバランスが最も理想に近い都市建設シムになりそうだという予感は,試遊後の現在も変わっていない。

 Greg氏によれば,発売後の具体的なロードマップは未定だが,プレイヤーとの対話を何よりも重視しながらパッチをリリースしていくとのこと。我々としてもキービジュアルの騎士のように希望を持ちつつ,開発を見守っていきたい。

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