「クライシス」は2007年当時,そのゲーム性もさることながら,最高峰のグラフィックスで話題を呼んだタイトルだった。Crytekが開発したゲームエンジン「CryENGINE」(当時はCry ENGINE2)の技術デモ的な側面もあり,最高画質で遊ぶための要求スペックが非常に高かったのだ。
そうしたことから海外では「But Can It Run Crysis?」(それで,クライシスはプレイできるの?)というネットミームが出現し,今なおその言葉は使われている。
当時はそれほど強烈だった,というわけだ。
とはいえ,2013年の「Crysis 3」以降,シリーズの新作が出ていない中,なぜいまリマスター作品をリリースするのか,という疑問は浮かぶ。そこで今回はCrytekで本作のプロジェクトリーダーを務めるSteffen Halbig氏にメールインタビューを実施した。
4Gamer:
なぜこのタイミングでリマスター版をリリースしようと考えたのでしょうか。
Steffen Halbig氏:(以下,Halbig氏)
この数年間,世界中のファンから「Crysisのリマスター版を開発してくれないか」というメッセージを受け取っていました。リマスター版を制作するにあたって,コミュニティの存在は非常に大きかったのです。
そして最新版のCryENGINEがあり,レイトレーシングの技術も進み,偉大なパートナーであるSaber Interactiveの存在もありました。Crysisのリマスター版に取り組むのにちょうどいいタイミングだったんです。
2007年のオリジナル版発売時には,ハイスペックなPCを持っていなかった人も今なら遊べるようになっている人もいると思いますし,当時遊んでいた人は追体験としての価値が十分にありますよ。
また,若いプレイヤーの場合はミームとしてしかCrysisを知らず,プレイしたことがない人も多く,実際にゲームとしてCrysisをプレイしてみたい人はかなりいました。
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4Gamer:
どういった部分がリマスターされているのでしょうか。
Halbig氏:
サメを除いたゲームのすべてです! 地形,植生,素材,モデル,ライト,キャラクター,表示距離,その他にも多くの領域で,グラフィックスの修正を行っています。また,AIに関しても改善していますし,コンシューマ版もリリースするので,そちらに最適化した操作モードも導入しました。ちなみにPC版では操作モードをオプションで変更可能です。クラシカルな操作か,コンシューマ版に最適化された操作を選べます。
Crysis Remasteredは,NVIDIAとAMDのどちらの環境でもプレイ可能なレイトレーシングソフトウェアを活用したゲームです。PS4 ProやXbox One Xを持っているプレイヤーはコンソールで初めてのレイトレーシングに対応するCryENGINEで開発したCrysis Remasteredを体験できるでしょう。
PC版は使用しているGPUに応じて,ソフトウェアベースかハードウェアベースのレイトレーシングを選択できます。
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4Gamer:
リマスター版を開発するうえで苦労した部分はどこでしょうか。
Halbig氏:
特にありませんでしたね。CrytekとSaberはとても良好な関係性を築けていますし,それを誇りに思っています。コミュニティから大きな期待を受けていることもあり,開発は挑戦的なものになりましたが,期待に応えるものを届けることができると確信していました。
またCOVID-19で,世界中のさまざまなところで影響が出ていますが,幸いにも私たちは3月から在宅勤務で,それも比較的簡単に切り替えることができたので,大きな影響はありませんでした。
4Gamer:
リマスター版もさることながら新作を開発しないのでしょうか。
Halbig氏:
残念ながら現時点でお伝え出来ることはありません。
4Gamer:
本作のセールスポイントを教えてください。
Halbig氏:
Crysis Remasteredは最初から最後まで,素晴らしいアクションと幻想的なビジュアルが詰まった,最新のテクノロジーによる新鮮なゲームが体験できます。特に新しい“Can it Run Crysis”モードでは,ベンチマークとなるように設計されたハードウェアの,パフォーマンスへの挑戦を垣間見ることができるでしょう。
ゲーマーがこのゲームを好きになると思いますし,パッチでさらにゲームを改善していき,より楽しめるように最善を尽くします。リリース後のプレイヤーの反応を見るのが楽しみですね。
4Gamer:
最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
Halbig氏:
Crysisが日本でも人気があることを知っています。オリジナル版の発売当時にプレイしてくれた皆様に感謝をお伝えするとともに,今回のリマスター版も日本のたくさんのプレイヤーに楽しんでもらえることを願っています。
4Gamer:
ありがとうございました。

















