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その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く
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印刷2019/12/28 00:05

インタビュー

その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く

 子供の頃,カブトムシまたはクワガタムシをモチーフにしたロボット(通称・メダロット)を相棒に,男の子主人公としてさまざまな冒険を体験してきた。あるときはビルから落下,あるときは川に流され,あるときは宇宙に行き,あるときは女装して,あるときは肥溜めに落ちたりも。強いボスが行手を阻んだ際には,思わずゲーム機を投げ出したくなるようなこともあったけれど……どんなときも乗り越えられたのは,友達と呼べる“メダロット”が側にいてくれたから――

画像集#044のサムネイル/その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く
 自我を持つロボットたちが活躍する「メダロット」シリーズ。イマジニアが第1作「メダロット」を世に送り出した1997年から22年が経った本年は,スマートフォン向け新作ゲームアプリ「メダロットS」iOS / Android)の発表をはじめ,TVアニメ版のキャストが出演した生配信企画「ロボトルシナイト!」の実施や,「MEDAROCK LIVE 2019」の開催,斬新なグッズの販売などさまざまな動きがあった。中でも目玉は「メダロットS」の発表だったのではないだろうか。「メダロット」の日と呼ばれる11月28日にはリリース日が2020年1月23日に決定し,メダロットとの新たな冒険の日々がそう遠くない時期に楽しめることに,胸を高鳴らせっぱなしのファンも多いことだろう。

 4Gamerでは今年1年,「メダロット」に関する情報をいくつかお届けしてきた。

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 イマジニアは本日(2019年5月16日),自社のゲームシリーズ「メダロット」の最新作となるスマホ向けゲームアプリ「メダロットS」について,2019年秋冬期にサービスを開始すると発表した。本作は,自分好みにカスタマイズしたメダロットを用いて戦うロボットバトルRPGとなっている。

[2019/05/16 11:18]
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 東京ゲームショウ2019の初日,イマジニアが2019年秋冬の配信開始を予定している「メダロット」シリーズ最新作,「メダロットS」を紹介する生配信が4Gamerブースで行われた。配信では,ゲストとして「メダロット公式チャンネル」に出演するうのへえ氏ばなな氏が登場し,本作の未公開映像などを紹介した。

[2019/09/13 23:10]
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 2019年11月23日,イマジニアは「メダロット」シリーズ初のLIVEイベント「MEDAROCK LIVE 2019」を渋谷ストリームホールにて開催した。アレンジサウンドトラックCD「MEDAROCK〜起動〜」の収録楽曲が披露された本ライブ。本稿では,その模様と会場内の雰囲気を紹介していこう。

[2019/11/27 12:00]
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 イマジニアは本日(2019年11月28日),「メダロット」の公式YouTubeチャンネルにて20:00より実施中の生配信企画「ロボトルシナイト!」内において,スマートフォン向けゲームアプリ「メダロットS」のリリース日が2020年1月23日に決定したことを発表した。※2019年11月28日22:30頃,プレスリリースならびにビジュアルを追加しました。

[2019/11/28 21:20]

現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏
画像集#022のサムネイル/その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く
 これらの記事を振り返っていた筆者はある日,「メダロット」に関するたくさんの情報が発信されてきたこの2019年だからこそ,「これまでの『メダロット』をあらためて振り返ってみたい」と考えた。そして,話を聞くならばこの人しかいないと目を付けたのは,「メダロット2」から「メダロット5」までの広報を担当していたうのへえ氏だ。うのへえ氏は,イベントや「メダロット」の公式動画には欠かせない存在で,イマジニア社内で昔の「メダロット」を知る唯一の存在だ。

 うのへえ氏は「マンガほっと」(漫画アプリ)にて連載中の「週刊メダロット通信」内で,これまでの「メダロット」に関する出来事を振り返ってはいるが,あらためてという形で丸々とお届けしていこう。もちろん,「メダロットS」に関しても少しばかり話を聞けたので,お楽しみに。

 なお,インタビューはイマジニア社内に存在する「メダロットルーム」にて行った。普段は動画収録などで活用しているというルーム内には,イベントでの展示物を含む,これまでの貴重なグッズがズラリと飾られていた。今回,特別にルーム内の写真の撮影許可をいただいたので,インタビューと共に紹介していきたい。ゲームメディアで公開となるのは本稿が初とのことだ。

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「メダロットS」公式サイト

「メダロットS」予約注文ページ

「メダロットS」事前登録ページ



プレイヤーに寄り添う存在として


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは,「メダロット」のIPの成り立ちについてお聞かせください。

うのへえ氏:
 基本的には,「ゲームと漫画を一緒にクロスメディアで作りましょう」というお話を講談社さんとしたのが始まりですかね。もちろん,最初から「メダロット」というタイトルじゃなくて,“ロボットでなにか”っていうところから形になっていきました。ほるまりん先生がいつ加わってきたかなどの,当時の企画会議資料とかも結構残っています。

「メダロット」
ロボトルに興味がない主人公ヒカルは、愛犬を引き連れ散歩に出かけるが、その先でメダロットで悪事を働く「ロボロボ団」に遭遇。運良くこれを撃退するも、この時愛犬が拾ってきた一枚のメダルをきっかけに、大きな事件へと巻き込まれていく。<メダロット ポータルサイト内「HISTORY」より>
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4Gamer:
 クロスメディアで……というのが始まりだったんですね。うのへえさんはどういった経緯で「メダロット」に携わることになったんですか?

うのへえ氏:
 イマジニアに入社したのは,1999年の4月くらいかな? 当初はゲーム会社の一社員として,ゲームショップへの営業を担当していました。それこそ「メダロット2」の発売前だったので,全国のゲームショップの店長さんに「『メダロット2』っていうすごく面白いゲームが出るので,たくさん注文してくださいね」とお願いしたり,棚に「『メダロット2』発売するよ」みたいなコーナーを作ったりしていました。

4Gamer:
 その際にはすごい量の名刺を交換されていたのだとか……。

うのへえ氏:
 本当にすごいですよ。今も残しています。(メダロットルームにある棚を指差して)あのプラモの「アークビートルダッシュ」から「シアンドッグ」まで全部詰めて,ちょうどくらいの名刺の束があります。

画像集#027のサムネイル/その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く

4Gamer:
 「メダロット」のコーナーが設置されたことに対して,ゲームショップの人はどんなご様子でしたか?

うのへえ氏:
 喜んでいたとは思うんですけれども(笑)。その地元の子供たちはゲームショップに遊びに行ったら,「メダロット2」のコーナーを見て「なんかいいゲームが出るんだ」「買うぞ」みたいなことを感じてくれていたと思います。コーナーには,漫画も読める別冊コミックボンボンっていう小冊子とかを無料で置いていましたしね。この「メダロット」コーナーは,「メダロット2」の売り上げに間違いなく影響があったんじゃないかな。単純に,初代「メダロット」が売れていたこともあり,「メダロット2」への期待はとても大きかったと記憶しています。

画像集#023のサムネイル/その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く

4Gamer:
 うのへえさんが入社される頃には,すでに「メダロット」が人気タイトルとして広く知られていたかと思いますが,正直なところ意識はされていましたか。

うのへえ氏:
 「メダロット」は知ってはいたんですけれども,「『メダロット』を作りたいから,イマジニアに入りたいです」という感じではなかったですね。

4Gamer:
 そうでしたか(笑)。

うのへえ氏:
 その後,“「メダロット」をどんどん盛り上げていくぞ”という気運が高まり,「メダロット」チームに広報の立場で配属され,「メダロット2」から「メダロット5」まで担当していました。“うのへえ”という名前もこのタイミングでいただきましたね。広報としては,コミックボンボンの記事についてコミックボンボン編集部のカミキンさんと,「どんな記事をやったらいいですかね」「『メダロット』のキャラクターのポスターを付録で付けたらボンボンがもっと売れると思います」という感じで打ち合わせしたり,イベントの企画や運営の一環で司会を行なったり,ホームページ(ロボトルパーク)を作って運営したり。

 僕は「メダロット」を盛り上げていくためのファンとのコミュニケーションを,ロボトルパークでしていて……掲示板で意見をもらうたびに開発の人たちに伝えていたんですよ,ファンの代弁者的な感じで。「こういう風なキャラクターがいいんじゃないか」「この企画こういう風にしたほうが絶対いいと思いますよ」「今度のイベントこういう風にやるのはどうですか?」みたいなことを。開発に対して文句を言える生意気な後輩だったので。ホームページのシステム担当は今も社内で働いていますけど,当時は彼とペアを組んで「こうやったらもっといろいろできるようになる」なんて話し合ったりもしていました。

画像集#028のサムネイル/その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く

4Gamer:
 ファンとの交流は初期の頃からされていたのですね。
 これまで担当されたものでとくに大変だったのは,やはりボンボン関連だったりするんでしょうか?

うのへえ氏:
 ええ,無茶苦茶大変でした。カラー4ページで,付録とかも付いてて……あと,一緒にやっていたカミキンさんが起きるのが2時なんですよ。

4Gamer:
 2時!? 夜中のですか?

うのへえ氏:
 はい,夜中の。その時間からFAXをやりとりしてました。カミキンさん,めっちゃ面白い記事を作るし,レイアウトの切り方もすごく上手なんですよ。

 それに,当時はゲームボーイの画面をデータ化する技術がなくて。ボンボンとかで「こういう写真が欲しい」みたいなときは,画面をテレビに映す開発機材を使用して,「これがメタビーのミサイルだ」みたいな瞬間にキャプチャするんです。紙に「ジジジジジ」ってプリントアウトする仕組みなので,もし失敗したらプレイからやり直すんです。そういった素材をひたすら作って,まとまったら写真屋さんに回して個々の素材の最終確認をしたり,セル画の中から良いポーズを一生懸命探したりしていました。

画像集#045のサムネイル/その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く

4Gamer:
 ボンボンでメタビーがミサイルを撃っている画面を見たことがありますが,そういった苦労があったとは思いもしませんでした……。それにしても,うのへえさんはいろんな業務に関わっていたんですね。

うのへえ氏:
 当時の僕の仕事って広報&宣伝なので,基本的には「メダロット」チームの開発担当・カワムラーさん(「メダロット4」までのディレクター)を中心とした開発側が作ったゲームを,遊んでくれるプレイヤーに近い立場で評価して,その面白さをどうやって子供たちに伝えるか,みたいなことを必死に考えていました。

 それに,「メダロット」に携わっているチームは「エンターテイメントチーム」っていう名前だったんです。当時としては花形というか,格好良かったんですよ。「『メダロット』作ってます!」みたいな感じ(笑)。アニメの企画を進行しているという話がうっすら聞こえてきたときには「うちの会社もアニメ化されるようなIPを作るんだ」と興奮したもんです。

 しかし,「メダロット5」の頃に……ネガティブな話,イマジニアは「メダロット」という事業から撤退する形になりました。

4Gamer:
 その撤退の理由とは……?

うのへえ氏:
 それは……なんですかね。難しいんですよ。僕が入社して早々に,イマジニアがゲーム事業撤退の発表をして,ゲーム会社から,モバイルコンテンツを中核とする企業になったんです。

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 それこそ,iモードが出てきた時代かな。パッケージゲームは,発売日から一定期間内に売れなかったら終わり……みたいな結構リスキーなビジネスなんですよ。それが,モバイルコンテンツだと月額300円でお金をもらえるから安心というところで,会社がパッケージゲームを辞める判断をしたのかなと。

 「メダロット」を続けられないか,いろいろがんばったんですけど……カワムラーさんを筆頭にゲームを作りたい人はどんどん抜けていきました。それで,最後に残ったのが僕だけだったんですよ。ビジネスの判断として,よりリスクのないものを選ぶことは理解できるのですが,「メダロット」シリーズは人気があるし,多くのファンがいるんだからやめたくないっていう気持ちは持ち続けていました。

 その後は,初代「メダロット」から「メダロット5」までの開発を担当してくれていたナツメさんが「『メダロット』をまだやります」と言ってくれて,今に至るという感じです。

4Gamer:
 そういった経緯だったんですね。ナツメさんが引き継いだあとは,うのへえさんは「メダロット」には関わられていなかったのですか?

うのへえ氏:
 関われなかった……ですね。

 ナツメさんが引き継いでくれたことは良かったんですが,僕は立場的に関われなくなりました。「もうダメなんだ」という悲しみを抱いたまま,ボンボンの記事制作の流れやホームページの運営ルール,掲示板でのユーザーとのコミュニケーションの取り方などをすべて伝えて,社内の「メダロット」グッズやサンプルを段ボールに詰めました。僕1人なのでとても時間がかかりましたが,ナツメさんへの引継ぎ完了をもって,イマジニアの「メダロット」は一度終わったんです

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4Gamer:
 一ファンとして,話を聞いているだけで胸が苦しくなります……。

うのへえ氏:
 僕もめっちゃ悲しかったですね。「メダロット」っていうのは僕らだけではなくて,みんなでやっているものなんだから「終わっちゃダメだろ」って。そのあとは,スピンオフタイトルとかを挟みつつシリーズが展開されましたが,僕自身は全然関わっていないです。そこから考えると,僕はファンのみんなと立場的にはあまり変わらなかったかもしれない。

4Gamer:
 ファン側の目線で見守っていた……ということでしょうか?

うのへえ氏:
 はい,近いと思います。ナンバリングタイトルが出たら「ほぉ〜どんなもんや」みたいな感じでやっていましたし。

 ですが,2017年に「マンガほっと」というアプリを立ち上げたとき,「メダロット」関連の状況もいろいろ変わっていたので,漫画事業の中で「メダロット」をやりたいなと。そこから「メダロット再〜リローデッド〜」(漫画:伯林氏)の連載をスタートさせて,漫画の連載を始めるというところから「メダロット」との関わりを戻していこうとしました。

 そこをきっかけとして,「メダロット」は20周年を迎えるし,「もっといろんなことをやったほうがええんちゃう?」みたいになって……今はもう「メダロット」を盛り上げる担当としていろいろやっている感じかな。

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4Gamer:
 発売から22年も経っているのにシリーズが続いているのは本当にすごいことだと思います。イマジニアさんが「メダロット」をリリースされていたときは,シリーズを続けていくうえでプレッシャーはあったのでしょうか?

うのへえ氏:
 僕の場合は,ノープレッシャーでしたよ。僕はカワムラーさんとかに,「今度『メダロット3』出ますよね。なにが面白いって子供たちに伝えればいいんですか?」って聞くと,「うのへえ。それはな,メダチェンジや」って。「『メダロット4』は,なにが面白いって子供たちに伝えればいいんですか?」って聞くと,「メダロットとの絆なんや。会話もできるようにしたんや」って。それに対して僕は「分かりました」という立場だったので。だから,どう面白くするかっていうのを考えていた開発チームは大変だったと思いますし,プレッシャーは大きかったと思います。

「メダロット2」
かつて、世界を未曾有の危機に陥れた悪の集団ロボロボ団は、ヒカルの活躍により壊滅。世界は平和を取り戻した。それから7年。メダロットが大好きな主人公イッキが、ひょんなことからメダロットを手にしたころ、何者かの手によって再建されたロボロボ団が再び悪事を働き始めていた。<メダロット ポータルサイト内「HISTORY」より>
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4Gamer:
 開発チームが話題に出たところでお聞きしたいのですが,メダロットの機体名はどのように考案されているんですか。ネーミングルールがあったりも?

うのへえ氏:
 これは「メダロットS」の場合ですが,いろんな人から意見を集めて,最終的にはみんなで「これでいこうか」と決めています。もともと「メダロット」には,決まったネーミングルールがいっぱいあるんですよ。ストレートなやつもあれば,捻りを加えた面白いものもあるし。「サムライ」とかもうひどいじゃないですか。

4Gamer:
 まんまですよね(笑)。

うのへえ氏:
 ね。みんなが好きなカミキリムシ型は「エイシイスト」とか,そういう格好良いって思ってもらえるようなものもあったりするんですよね。

4Gamer:
 「チンペット」とかもすごいネーミングセンスでしたよね。

うのへえ氏:
たまに頬を膨らませて可愛い表情を見せるうのへえ氏
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 ある意味,馬鹿にしてますよね(笑)。モチーフに由来する名前を付けることを基本としながらも,それだけに縛られているわけでもない。どこかしらクスリとするものを入れたい,真面目になりすぎないというのは,「メダロット」の世界観にも共通しているところです。
 メダロットではないですが,ロボロボ団だって「すごい悪い奴ら」っていう世界観でやってないじゃないですか。

4Gamer:
 憎めないですよね。

うのへえ氏:
 そういった形で,どこかゆるさも感じていただけたらと。

4Gamer:
 ちなみに,うのへえさんは「メダロット」ではどの機体が1番お好きなんでしょうか。やはり,公式YouTubeチャンネルでアイコンにされている「ワンダラー」ですか?

うのへえ氏:
 いろんな人に聞かれますけど,1番はとくにないです。「ワンダラー」は見た目が可愛いですし,非常に良いメダロットですけどね。みんなが格好良いって言うようなメダロットはだいたい好きですよ。「ゴッドエンペラー」も好きだし。

4Gamer:
 逆に,苦手だなと思うメダロットは……?

うのへえ氏:
 うーん,「メダロット5」に多いですね(笑)。その分,好きなメダロットも多いんですけど。「チャッキー」「ジャンガリアン」はすごく好きでした。「ジャンガリアン」は超いいですよ。

4Gamer:
 可愛い系もお好きなんですね。
 では,うのへえさんが推してるメダロッターは誰なんでしょうか?

うのへえ氏:
 メダロッター……わ〜全部見てから決めたいな。とくに理由はないんですけど,「天蚕(テンサン)コイシマル」が好きなんですよ。なんでだろ? 見た目はそんなに好きじゃないしなぁ(笑)。あ,名前が格好良くないですか?

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4Gamer:
 確かに,目を引く名字と名前ではあります。
 またとない機会ですので,開発スタッフとのエピソードについてもお聞きしたいのですが,初代「メダロット」ではグラフィックス,「メダロット2」から「メダロット4」まではシナリオを担当されていた平野佳菜さんのことをおうかがいしてもよろしいでしょうか? 

うのへえ氏:
 開発において平野さんは,初代からの中心メンバーでしたね。平野さんは,ナツメさんの中でも良く名前が上がる人だったので,僕もすごく知っていて。「メダロット5」の頃に「シナリオ,平野さんじゃなくなったよ」って聞いたときは,平野さんとなにかあったのかなと不安を覚える形になりました。良く聞いていた人が突然関わらないとなって驚きでした。でも,今年の4月に大阪のイベント会場で平野さんから「あの〜私,平野と申します」ってお声がけいただいたんですよ! 平野って聞いてすぐに「あの平野さん」って分かったんですけど,「あれ? でも平野さんってイマジニアとどういう風に別れたんだろう」と一瞬心の中で思いながらも,会えて嬉しかったから「なんか一緒にやりましょう」ってお伝えしましたね。

 そのあと,今でも付き合いのあるカワムラーさんと飲んでいるとき,「平野さんとこの間大阪のイベントでお会いしたんですけど,平野さんってなんで『メダロット』に関わらなくなったんですか?」って尋ねてみたら,「あ〜それは確か……」という感じで,その当時の話を聞きました。なにかうちがやっちゃったとかだったら,お詫びしてからじゃないと一緒にできないかなと思っていたので。ですが,そういうことではないと分かって安心しましたね。イマジニアと喧嘩したとか,そうゆう理由ではなかったです(笑)。

「メダロット3」
復活したロボロボ団によって再び危機にひんした世界だったが、ヒカルが見込んだ少年イッキの活躍によって無事に解決。一時の平和が訪れるおみくじ町。しかし、新たな闇が再び世界を包もうとしていた。<メダロット ポータルサイト内「HISTORY」より>
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4Gamer:
 他人事ながら私もほっとしてしまいました。
 初代「メダロット」から「メダロット5」までのゲームサウンドを手掛けた山下絹代さんが,「メダロット」に携わったきっかけはご存じですか?

うのへえ氏:
 知らないんですよね。知りたいです,教えてください(笑)。  

4Gamer:
 ええ(笑)!? 
 「メダロット」のゲームBGMは本当に素敵な楽曲ばかりですよね。「メダロット2」のおみくじ町のBGMとかすごく好きでした。

うのへえ氏:
 そうですよね。それをまた「MEDAROCK」にしたら,いくらでも光を当てられるので。

4Gamer:
 「MEDAROCK」第2弾があるとしたら,おみくじ町のBGMが採用されるといいなと思っています(笑)。

 うのへえさんは,現在の「メダロット」ファンの間では誰もが知る人物だと感じていますが,うのへえさん以外でよく名前が上がっていた人物はいらっしゃいましたか?

うのへえ氏:
 ボンボンの誌面に出ていたカミキンさん,カワムラーさんなどはもちろん知られていたと思います。カワムラーさんはゲームの中でもちょくちょくうざい役で出てきたりするので,子供からの人気があったと思いますし。「メダロット」がナツメさんに移ったときは,僕のやっていた仕事をめぐっぺさんという人に移したのかな? ロケットカンパニーさんになってからは,プロデューサーの斎藤さんですかね。ですので,こちらのお二方も知られていたのかなと思います。

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4Gamer:
 私自身がまさにそうですけど,小さい頃から「メダロット」のファンであり続けている人が多いとも感じています。

うのへえ氏:
画像集#039のサムネイル/その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く
 子供の頃に私と会ったことがあるという人にたまに遭遇しますけど,めっちゃ普通に大人になってますね(笑)。でも,当時すでに高校生か大学生くらいだったのかな? 昔,カード大会とかに来てくれていた子とこの間会ったんだけれど,覚えてました。やっぱり,顔が変わらないと覚えているのかもしれない。


イマジニアの手でメダロットをーー
長い道のりの先には光がさしていた


4Gamer:
 「メダロットS」の企画の成り立ちについてもお聞かせください。

うのへえ氏:
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 まず,もしイマジニアで「メダロット」をやれるタイミングがあったときに率先して動くべきなのは,「メダロット」を閉じた僕しかいないだろうという自負のもとでこれまでやってきました。「メダロット」をやれる権利をイマジニアはずっと持っていたので,コピーライトも外したことないですし。

 モバイルで「メダロット」をやったほうがいいっていうのは,iモードの頃から僕は社内で言い続けていたんですね。「ドコモの端末で『メダロット』ができたら楽しいんじゃないですか?」って。いわゆるGREEとかモバゲーが流行ったときや,iPhoneが出たときにも「『メダロット』のアプリ出したほうがいいんじゃないですか?」って言っていたんですけど,ダメだったんですよね。
 
 そして,「メダロットS」は……すごくシンプルな説明をすると“タイミング”がきました。

4Gamer:
 「『メダロット』をスマートフォンで作ります」と発表した際,ファンからの反響はいかがでしたか?

うのへえ氏:
 やっぱり,すごかったですね。「待ってました」「出るんだ」という声が多かったですし。この間のメダロットカレーのキャンペーンとか「メダロット」を知らない人には意味が分からなかったと思いますけど,あれをもとに「懐かしい」「こんなキャラクターいたね」「じゃあ事前登録してみようかな」と思ってくれた人たちがいたのも嬉しかったです。

4Gamer:
 メダロットカレーは結構思い切っているなと思っていました。うのへえさんが提案されたんですか?

うのへえ氏:
 メダロットカレーは,ばななさん(「メダロット」の公式YouTubeチャンネルでおなじみのアシスタント)が発端じゃないかな? 企画発案から実現までは半年以上かかっているはずですね。この企画を後押ししたのは「MEDAROCK LIVE 2019」です。ちなみに,その理由は僕が「MEDAROCK LIVE 2019」でカレーくじをやりたかったから(笑)。

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4Gamer:
 まさか,カレーくじがメダロットカレーの実現を後押ししていたとは……。そのカレーくじの反響はいかがでしたか?

うのへえ氏:
 持っていったものは90%ぐらいなくなりました。もう残りわずかです。

4Gamer:
 ステージにも登壇されていた「MEDAROCK LIVE 2019」でしたが,再び人前に出ることが決まったときはどんなお気持ちでしたか?

うのへえ氏:
 「メダロット」を盛り上げていく立場に再び立てたのは,もう「よっしゃ!」しかなかったですよ。「メダロット」にもう1回胸張って絡めるんだって。

4Gamer:
 「メダロットS」では従来のバトルシステムが使用されていますが,スマホというプラットフォームに合わせて異なるバトルシステムを採用する線もあったのでしょうか?

うのへえ氏:
 最初はいろんな方向性の企画が当然出ていましたし,いろんな意見を精査したうえで今の形になりました。世界観の話もストーリーの話も全部。「メダロットS」のシステムってこれまでのシステムの総合なんですよね。歴代シリーズの中で,この要素はどのシリーズの要素が面白かったかなっていうのをぶつけ合って,1個1個決めていきました。大変でしたね(笑)。

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4Gamer:
 ストーリーの面では,歴代のキャラクターを登場させたいという声が多かったのでしょうか?

うのへえ氏:
 そうですね。でも,それを実現するには辻褄を合わせなければいけない。過去で言ったことは「大事」なので,なるべく踏襲したいんです。そういうところを今回も大切にして,世界観の違うキャラクターがなるべく変にならないようにがんばっています。

4Gamer:
 現在の開発状況的には,仕上がりは何%ぐらいなんですか。

うのへえ氏:
 1回,間違いなく完成しているんです。そこからブラッシュアップをかけているので,そういった意味では90%前後といったところでしょうか。ロボトルもほかのメニュー周りもできているので。

「メダロット4」
これまで数々の活躍をしてきたイッキ。しかし彼は、「本当にメダロットのことを理解しているのか?」と日々悩んでいた。「メダマスター」と呼ばれる真のメダロッターにのみ与えられる称号の存在を知り興味を持ち始めた頃、新しく赴任してきた教師との出会いをきっかけに、イッキ最後の冒険が始まる。<メダロット ポータルサイト内「HISTORY」より>
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4Gamer:
 おお! 考えてみると,この記事が出る頃にはリリースまで1か月を切っていますし,いよいよという感じですよね。
 うのへえさんは今後,「メダロット」をどんな風にファンに届けていきたいですか。

うのへえ氏:
 「メダロット」の歴史って長いじゃないですか?

4Gamer:
 とても歴史のある作品ですよね。

うのへえ氏:
 先ほどお話ししたとおり,初代「メダロット」の時代は知らないんですけど,それに非常に近い感覚の「メダロット2」「メダロット3」「メダロット4」「メダロット5」は知っていて。その頃の人の想いっていうのは,僕も分かるんです。僕も一緒にやっていたし。

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 でも,その間ですかね。「メダロットG」「メダロットBRAVE」のナツメさんの時代,「メダロットDS」「メダロット7」「メダロット8」「メダロット9」のロケットカンパニーさんの時代。そういう時代から入った,新しいメダロッターたちもいるじゃないですか。もちろん,TVアニメが好きだ,でもゲームはやっていないっていうファンの人もいますよね。なので,「これが『メダロット』だ」というビジョンはもうないのかなって。「僕『メダロットDS』から入ったから,昔のこととか知らない」って人たちもいると思うし,知りたくもないって思っている人もいるかもしれない。そこについて「この頃の『メダロット』が正解」とかは僕自身は全然決めてないです。

 僕が今思ってることって非常にシンプルで,「メダロット」を好きだった人たちのアンテナに「メダロットS」を始めとしたいろいろなことが引っかかればいいなって。「メダロット」に対する楽しい思い出がある人たちがもう1回「メダロット」をやって,また楽しくなってもらえたらいいな,ぐらいのことしか考えていなくて。それがどんな思い出でも,どの時代でもいいんです。

 でも,関わってくれたからといって,僕らがやっている企画全部にどハマりして盛り上がってもらうつもりもない。AIチャットボットサービス「記憶喪失メダロット(クー)」「MEDAROCK」という企画をやっていることに対して,全員の人たちが「うぉー!」って思ってくれなくてもいいんです。「誰かのどこかに刺さればいいかな」と,いろんなものを用意してきたので。

 例えば,まりメラさん(筆者)の好きな「メダロット」を教えてもらったらそれは1つの軸なので,僕らはそれを形にするっていう。「『闇雲ミズチ』主人公のRPGを作りたいです」って言われたら,「そうか,そういう人もいるかもしれんね」と,企画が始まったりする。ぐらいの感覚です。全部期待されると辛いですけど(笑)。

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4Gamer:
 うのへえさんの考え方って,ファンにとってはすごくありがたいことだと思います。なにに対しても言えることですが,多数の人に求められなければやる意味はないって考えている人が大半だと思うので……それはともかく,ミズチが主人公のRPGは作ってほしいですね(笑)。

うのへえ氏:
 それこそ,ミズチが「メダロットS」に出たとしたら,ミズチが主人公の「メダロット」じゃないですか。

4Gamer:
 ミズチが使っていたメダロットを選択するんですね……! たしかにそういう楽しみ方もありそうです。
 逆にコンシューマで,それこそ据え置き機で「メダロット」を出したいという想いはありますか?

うのへえ氏:
 確かに「PlayStation 4で出してほしい」って良く聞きますね。PS4で「メダロット」って,絶対面白いですよね。「メダロットR」も別に悪くなかったんだよな……ローディングがとても長かったけれど。

4Gamer:
 たしかにちょっとストレスがありましたね。

うのへえ氏:
 ねっ。ちゃんとサクサクできれば,別にコンシューマでも全然成立できますもんね。

4Gamer:
 VRでメダロッターになって,目の前のメダロットに指示を出す……とかも。

うのへえ氏:
 全然できると思います。実は,「メダロット」の3Dモデルって3,400体あるのかな? こんなに格好良いロボットの,こんなに多くの3Dモデルがあるコンテンツってそうそうないので,ぜひ誰かに作っていただきたい(笑)。 

画像集#035のサムネイル/その人の人生にとって“輝く場所”を作りたい――現在「メダロット」チームを束ねるうのへえ氏に「メダロット」シリーズのこれまでを聞く

4Gamer:
 「メダロット」はいろんな可能性を秘めていますね(笑)。
 今後,挑戦したいイベントなどはありますか?

うのへえ氏:
 なにがいいですかね?

4Gamer:
 そうですね……私はミズチに会いたいです。ミズチの等身大パネルとか?

うのへえ氏:
 等身大パネルでいいんですか?(笑)

4Gamer:
 いや……自分で言っておいて,それでは満足できないかもしれません。だとすると,メダロッターのコスプレイヤーが集合する交流会みたいな(笑)。

うのへえ氏:
 ニーズがあるならやりましょう(笑)。 

4Gamer:
 すごく小さなニーズかもしれません!

うのへえ氏:
 でも,これって本当に分からないんです。本当に歴史が長いので,まりメラさんと同じ感覚を持っている人って絶対いるんですよ。それは2人でもいいんです。全員に刺さる企画なんてそもそも無理だと思っているので。

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4Gamer:
 じゃあ,「リュウコさん」「オロチさん」のご用意もお願いします(笑)。

うのへえ氏:
 ええ,面倒くさいな(笑)。そっち揃えるよりは四天王で揃えたかったな!

4Gamer:
 四天王もいいですね!

うのへえ氏:
 じゃあ,2.5次元舞台とかでも?

4Gamer:
 ああ! 昨今流行ってますよね。

うのへえ氏:
 でも,僕中心には作れないんで。多分面白くないのを作る自信しかないので(笑)。

4Gamer:
 逆に気になりますよ(笑)。
 ここまでのお話で,うのへえさんと「メダロット」との絆の深さを感じました。やはり「メダロット」のことを毎日考えていらっしゃるんですか。

うのへえ氏:
 さすがに考えてますね!

4Gamer:
 入社されてから数えると,結構な年月を「メダロット」に寄り添っていますもんね。

うのへえ氏:
 会社の新卒説明会とかあるじゃないですか。質問で「イマジニアに入って1番楽しかった仕事はなにかありますか?」って良く聞かれるんですよ。そういったときに,僕は今もずっと言い続けてることがあります。

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 ちょっと偏見がありますが,「メダロット」のゲーム大会とかに来るような子ってクラスでは隅っこのほうにいそうな,おとなしい感じの子たちが多かったんですよね(笑)。でも,そんな子たちがすごく強いメダロットを組んで,優勝して「ヒーロー」になって,「君すごいね!」ってなるんです。「メダロット」というゲームを通じて,1人の子どもを「ヒーロー」にすることができるだなんて,自分はなんていい仕事しているんだろう。「すごく楽しいなコレ!」って本当に感動しちゃって。

 イマジニアがパッケージゲームを辞めてしまったとき,みんなが辞めていく中,僕がイマジニアに残った理由ってこの「メダロット」での経験があったからなんですよね。ゲームを作りたいと思ってイマジニアに入ったけど,このむちゃくちゃ楽しい,誰かにとっての“輝く場所”を作るっていう仕事は,モバイルコンテンツの会社になったとしてもできるんじゃないかって。そしていつの日か,イマジニアが「メダロット」にまた向き合えるタイミングが来たら,どんな形になるか分からないけれど,その人の人生にとって“輝く場所”を作れる仕事を,またいつかやりたいなって。

 そういった意味も含め,仕事の中で1番楽しいのは「メダロット」に対してやっていることすべてとお答えしています。僕のスタンスは常に変わっていないです。誰かにとって「メダロット」が楽しいと思えることを1個でも作れたらいいかなと思っているので。

「メダロット5」
主人公コイシマルが転校してきたのは、都会から遠く離れたすすたけ村。新たな生活に慣れようと決意する彼の前に、様々な問題が立ちふさがる。すすたけ小メダロット部の危機、村長が企む怪しげな村おこし。そして、多発するメダロットがらみの事件。はたしてコイシマルの運命は?<メダロット ポータルサイト内「HISTORY」より>
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4Gamer:
 私も「メダロット」からはたくさんの楽しい思い出をいただいたので,出逢えたことに感謝しています。
 最後に「メダロットS」のリリースを楽しみにしている人たちへメッセージをお願いします。

うのへえ氏:
 2019年1月23日のリリース日は守ります。何時になるかだけは分からないけれど,みんなが寝ているはずの1月23日00:00でないのは間違いない(笑)。現在事前登録も実施中ですので,そちらもよろしくお願いします。「メダロットS」は,歴代の「メダロット」シリーズを遊んでくれた人たちにとって「あ〜これ『メダロット』だよね!」って思える作品にはなっていますので,ぜひ一度でも「メダロット」を面白いと感じた人は楽しみにしていてください。

 で,「なんかこれ違うな」といった不満や,「こういうのあったらいいな」っていう要望は気兼ねなく言ってください。「メダロットS」って,スマホコンテンツじゃないですか。今みんなが思っている不安や不満,足りないものを,リリース後でもアップデートで改修できると思っているので。

 本当に「メダロットS」は面白いと思います。でも,ファンの声を聞いて仕上げていくっていう作業は必要なので,本当にどんな意見でもお願いします。早くリリースしたい!

4Gamer:
 本日はありがとうございました!

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<収録日:2019年12月13日>

「メダロットS」公式サイト

「メダロットS」予約注文ページ

「メダロットS」事前登録ページ

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