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東京レトロゲームショウ2016:第47回 「Joint Task Force」で,映画「ブラックホーク・ダウン」を追体験してみたかった
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印刷2016/04/28 12:00

連載

東京レトロゲームショウ2016:第47回 「Joint Task Force」で,映画「ブラックホーク・ダウン」を追体験してみたかった

画像集 No.001のサムネイル画像 / 東京レトロゲームショウ2016:第47回 「Joint Task Force」で,映画「ブラックホーク・ダウン」を追体験してみたかった

今週のテーマ:奇襲作戦は30分で終わるはずだった,みたいな

 1993年10月3日,ソマリアの首都モガディシュで起きたアメリカ軍とソマリア民兵の戦い,通称,「モガディシュの戦闘」を描いた「ブラックホーク・ダウン」は,筆者お気に入りの映画だ。かれこれ10回は観ているはずだが,またしてもBlu-rayを引っ張り出し,何度めか分からないまま,飽きずに鑑賞していた途中,急に戦争物のゲームをプレイしたくなった。

 確か同じ戦いをテーマにしたRTSがあったよなぁ,と「Steam」を物色して見つけたのが,今週の「東京レトロゲームショウ2016」で紹介する「Joint Task Force」(以下JTF)だ。自分で言うのもなんだが,いい流れだ。

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Steam「Joint Task Force」紹介ページ


 JTFを開発したのはハンガリーのデベロッパMost Wanted Entertainmentで,2006年にオランダのHD Interactiveをパブリッシャとして発売された。以前紹介した「COMMANDOS」シリーズからも分かるとおり,筆者はチマチマしたRTSが好きだったので,発売当時,デモ版をプレイした記憶はあるものの,同時期に発売された同じく現代戦モノの「World in Conflict」をプレイしてしまい,JTFのことはなんとなく忘れてしまった。
 そして,約10年の歳月が流れ,このたび,ついにJTFをプレイすることになった。レトロゲームの名作を紹介するという記事の趣旨に反し,要するに筆者がプレイしたかっただけではないのかという疑問も浮かんでくるが,気にしないようにしたい。

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 キャンペーンモードでは,特殊部隊の指揮官となったプレイヤーが,ソマリアボスニアアフガニスタンコロンビア,そしてという,(当時)情勢不安定な地域において,敵部隊の制圧やテロリストを相手にした戦闘任務を遂行していく。シングルプレイには全部で20ステージが用意されており,ステージごとに達成が必須となる主任務と,挑戦するかどうかは任意の副任務がある。

 主任務は,例えば

1)敵の迫撃砲を破壊して,国連の援助船団を守る
2)川を渡って滑走路を確保する
3)援助船団を護衛し,できるだけ多くの援助トラックを近隣の村へ運ぶ
4)赤十字野戦病院を守り,すべての医療従事者を避難させる

といった具合に,1つの任務を達成するとまた次の任務に突入,といった感じで進めていく。展開は非常にドラマチックで面白いが,1つが終わるたびに,すぐ次が始まるため,のんびり治療や修理をしていたら攻撃を受けて任務失敗になってしまう。また副任務はいろいろとあるので,ぜひあなたの目で確認してほしい(あまりやっていない)。

街並みの再現や非戦闘員に混じって民兵がいたりして,ソマリアの首都モガディシュの雰囲気は抜群だ。行ったことはないけど
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 映画ブラックホーク・ダウンと同じく,UH-60 ブラックホークMH-6 リトルバードなどのヘリコプターも登場して戦場に華を添えるが,モガディシュの戦闘をそのまま描いたステージは登場しないし,映画の登場人物も出てこないのが,ちょっと残念だ。著作権とか,いろいろあるのだね。

美しく描かれたマップはフル3Dで拡大縮小,回転が可能だ。解像度1920×1200ドットが選択できて,その段階でレトロ感は一気に薄まる
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 ゲームは,一般的なRTSと同様に,歩兵や戦闘車両などのユニットを移動させて進めていく。歩兵にはレンジャーメディックマークスマン(狙撃手)エンジニアといったクラスがあり,ハンドガン,マシンガン,手榴弾,グレネードランチャーのほか,RPG対戦車手榴弾AT-4携行対戦車弾C-4爆薬などを携行できる。
 戦闘車両は,FAVレコンビークルハンヴィーM1エイブラムスM2ブラッドレー歩兵戦闘車移動式大砲移動式対空砲修理車両のほか,軍事衛星巡航ミサイルRQ-1プレデターが登場する。ハンヴィーなどは,グレネードランチャーやTOW 対戦車ミサイルが搭載された仕様違いもあるので,任務や敵兵に応じて使い分けよう。
 敵軍にはT-72主力戦車,T-55中戦車,ZSU-23-4自走式高射機関砲,BMP-2歩兵戦闘車,BRDM-2 装甲偵察哨戒車など,旧ソ連兵器が多数登場する。

有線誘導ミサイルTOWの軌道がリアルだ。発射されるたびにニンマリできるので,マニアな人はぜひ発射しまくろう
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 これらのユニットは,ズームアップして眺めるとかなり細かいところまで描き込まれており,マニアの人なら楽しめるはず。また,戦車の履帯から巻き上がる砂塵や,独特の軌道を描いて飛ぶTOW 対戦車ミサイルなど,グラフィックスにもこだわりが感じられ,ロープ降下中にヘリが撃墜されて振り落とされる兵士の姿など,演出にも力が入っている。こうしたことが相まって,ここは戦場だ! という臨場感がものすごく感じられるのだ。

プレデターを飛ばせば,敵の配置状況を把握できる。ただし,できるのは偵察のみで,ヘルファイアミサイルでの攻撃は無理っぽい
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 新たなステージに突入すると,戦場の地形は分かるものの,自軍のユニットの視野範囲外にいる敵の位置は表示されない。自軍,敵軍ともにユニットによって視野範囲は異なるので,視野の広いユニットで偵察して攻撃プランを練ったり,敵ユニットよりも射程距離の長い武器を使って先制攻撃を加える必要がある。このへんは,RTSのセオリーどおりだ。もちろん,見えないところから敵ユニットが突然出現してアタフタすることも多いが,RTSの定番であるトライアル&エラーを繰り返しながら敵ユニットを蹴散らしていこう。

1つ任務を終えて修理をしていたら,敵戦車部隊の奇襲を受けた。戦場では油断大敵だ
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 資金に余裕があれば,現代戦ならではのハイテク装備が使える。例えばプレデターを目的地点に飛ばして敵の配置状況を把握し,攻撃を仕掛けるということもできる。
 また,味方ユニットの中にはレベルアップするヒーローユニットがおり,任務を遂行していくことで経験値を獲得し,攻撃や防御,視野能力などが高くなったり,体力回復が早くなったりするという育成要素も用意されている。

ステージを進めていくと新たなキャラが仲間に加わる。主要キャラ達は,戦闘を重ねることで強化できる
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 本作に資源や生産といった概念はないが,上記のように資金の要素があり,その範囲内で兵士や軽めのビークル,武器セットなどを即座に調達することが可能になっている。増援を依頼すると,それらがヘリで運ばれてきて,兵士がロープで降下したり,車両が吊り下げられてきたりといった演出が見られて楽しい。また,滑走路を占領すると大型車両の増強も可能になり,依頼すると輸送機で運ばれてきて,LAPES(低高度パラシュート引き出しシステム)で戦車などを降ろしていく場面は,何度見てもニンマリしてしまう。

 戦闘は,戦車部隊でゴリ押ししてもうまくいかないだろう。戦車は1発撃ってしまうと,次弾を装填するまで無防備になってしまうので,歩兵やブラッドレーをサポートに付けるなど,いろいろなテクニックが必要だ。歩兵部隊は単なるやられキャラではなく,機動力もあって便利で,RPGやAT-4を持たせた歩兵を数人用意すれば,いとも簡単に戦車部隊を壊滅させてくれて頼もしい。
 ユニットごとに攻撃有効範囲があるので,それをうまく利用し,損害を最小限にしたい。

各ユニットの武器ごとに射程が決まっているので,これを把握していないと攻撃が当たらない
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 とはいえ,戦いに突入すれば,歩兵や車両のダメージは避けられない。歩兵が怪我をしたらメディックが,車両が壊れたら修理車両があれば直してくれるので,前進して攻撃しては,後退して治療や修理という展開が多くなる。そのため,RTSにしてはあまりスピード感のない戦闘になりがちだが,治療や修理中に「今のは思ったよりやられた」とか「意外とダメージは少なかった」とか,1人でつぶやきながら,次の戦いに挑むドキドキ感はなかなかのものだ。

重火器で武装した歩兵が強いので,彼らで敵ユニットを蹴散らそう。撃墜された敵の輸送ヘリから振り落とされる兵士が,ちょっと気の毒
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 キャンペーンでは,難度をノーマルハードから選択できるが,ノーマルでも試行錯誤しながら戦術的な行動をする必要があり,トライアル&エラーを繰り返すことになる。任務に失敗すると画面の下のほうに「Restart mission」ボタンが出てくるが,その横にひっそりと「Easy」ボタンが用意されている。筆者は「お情けなんていらねーぜ!」と声に出しつつ,ありがたくポチッとさせてもらうのであった。イージーは深く考えずにゴリ押しプレイが可能なかなりカジュアル風味になるので,とにかく突進という人にはオススメだ。もちろん,慣れてくれば頭を使ってゲームを進めたいところ。
 というわけで,興味があれば,まずはSteamのデモ版をプレイしてみてほしい。

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Steam「Joint Task Force」紹介ページ

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