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[E3 2014]「The Order:1886」の装備はトンデモ科学……いや,意外にリアル。独特の世界観をデモバージョンで確認してみた
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印刷2014/06/11 20:22

プレイレポート

[E3 2014]「The Order:1886」の装備はトンデモ科学……いや,意外にリアル。独特の世界観をデモバージョンで確認してみた

 北米時間の2014年6月10日,北米最大のゲームショウE3 2014がついに開幕した。今年も会場内で最大級のブースを展開しているのはやはりプラットフォームホルダーであり,その1つであるSony Computer Entertainment(以下,SCE)ブースでは,PlayStation 4用を中心として,多くのタイトルが並んでいる。

 同社のブースは,イメージイラストなどによる装飾には差があるものの,基本的にはタイトルごとの試遊台をズラリと並べた形となっていた。
 しかし,ただ1作だけは例外的に専用のコーナーが用意され,明らかに力の入った展示が行われていた。それが,E3 2014開幕直前のプレスカンファレンスで2015年2月20日の世界同時発売が発表された「The Order: 1886」である。

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 筆者はE3 2014会場直後,真っ先にThe Order: 1886の試遊へ向かったのだが,それでもすでにブース前は長蛇の列となっており,結局は1時間以上も待つこととなった。SCEのプッシュ度と同時に,各国メディアの注目度の高さも感じられたわけだが,無事本作をプレイしてきたので,レポートをお届けしよう。末尾には開発者への合同インタビューも収録したので,合わせてチェックしてほしい。

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The Order: 1886だけは,外から見られない専用コーナーに試遊台が用意されていた
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気合を入れて主人公であるガラハッドのコスプレをしているおっちゃん! ……ではなく,これはブースに設置されていた,妙にリアルな等身大フィギュア

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ブース内には,本作に登場する武器「Arc Gun」(上)と「Thermite Rifle」(下)の模型も。展示品はかなり凝っていた

 産業革命期のロンドンを舞台に,人類を脅かすハーフブリード(関連記事)と,それに対抗すべく結成された騎士団「オーダー」の戦いを描く本作。プレイヤーは,オーダーの騎士であるガラハッド卿として,騎士団のメンバーであるラファイエット侯爵とパーシヴァル卿,レディー・イグレインとともに,凶悪なハーフブリードや,大英帝国に反旗を翻した反乱軍と戦っていくことになる。

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 E3 2014では,ロンドン市街にあるホワイトチャペル地区で反乱軍の攻撃を受けながら進んでいくシーンがプレイ可能となっていた。ゲームスタート直後,建物の2階に陣取った反乱軍からいきなり攻撃を受けるので,これを撃退しなければならない。武器となるのは,ガラハッドの持つ「Thermite Rifle」だ。

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 本作は,「産業革命で大きく発展した科学の力によって,人類がハーフブリードに対して優位に立った」という設定になっており,(現実世界における)当時の科学技術で実現できそうなさまざまな武器が“if”として登場する。
 Thermite Rifleもそのifの1つで,圧縮したアルミニウムと酸化鉄の混合物を敵に向けて射出したり,高熱の着火剤をマシンガンのように連射したりできる武器になっている。先に混合物を目標に向けて放っておいて,そこに着火剤を撃ち込むことで,爆発を引き起こして大きなダメージを与えることもできる。

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 こう説明すると,「要するにグレネードランチャーのついたアサルトライフルみたいな武器だよね」と,現代的で強力な武器が想像されそうだが,実際にはそうではなかったりする。そしてその点が,なぜか面白い。

 たとえば,混合物は命中精度が非常に悪く,狙ったところへはまず飛んでいかない。敵に直撃させるのはほぼ不可能だ。
 しかも,着火剤は発砲時のフィーリングこそ現代戦におけるアサルトライフルのような感じなのだが,威力も集弾率も極めて低い。
 つまり,基本的には混合物と着火剤による「爆発」を狙わないとほとんど役に立たないわけで,端的にまとめると,非常にクセが強いのだ。この「一見,時代に合わないトンデモ武器のようで,意外にそれっぽい」という武器の特性が妙に世界観とマッチしている印象なのがうまい。ほかの装備もいちいち試してみたくなる。

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 さて,そんなThermite Rifleを使って,反乱軍の撃退には成功したものの,同行者の1人(おそらく騎士団ではなく協力者)がやられてしまい,騎士団のメンバーも傷を負う。騎士団のメンバーなら「ブラックウォーター」と呼ばれる液体を飲むことでみるみる傷を癒すことができるが,同行者はそうもいかず,そのまま息を引き取ってしまう。
 そう,騎士団は,ブラックウォーターを使って自らの寿命を劇的に延ばしているのだ。いかに彼らが強力で特殊な存在であるかをプレイヤーに伝えるシーンだったのである。

 その後は,もう一度現れた反乱軍を倒したところで,デモが終了。正直言って,「え? ここで終わり?」と思ってしまうほどごく短い試遊だったが,クセのある武器の特性をキチンと生かして進めていくという,本作ならではのゲームプレイを体験することはできた。
 武器以外について言えば,オーソドックスなTPSかなという印象を受けたというのが正直なところだが,これは今回の相手が反乱軍(つまり人間)だったためかもしれない。これがハーフブリードになるとまた違った面白さが出てくるに違いない。装備にしろ敵にしろ,とにかく“次”が気になるデモだったといえるだろう。

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 最後に,本作のディレクター兼ゲームデザイナーである,Ready At DawnのDana Jan氏へのメディア合同インタビューを掲載したい。

――まず,本作のゲームデザインは,ほかのTPSと比べてどういった特徴があるのでしょう。

Dana Jan氏:
 最も力を入れているのは,「シネマティックと融合したゲーム性」です。たとえば,本作ではすべてのムービーをプリレンダではなくリアルタイムで処理したことで,ゲームのアクション部分とシネマティックな部分がシームレスになっており,没入しやすくなっています。

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――なぜ舞台に産業革命期のイギリスを選んだのでしょうか。

Dana Jan氏:
 産業革命期というのは,技術の進歩という面で非常に特徴的な時期です。架空の歴史というものを表現するにあたり,さまざまな可能性のある時代だと考え,注目しました。武器や技術の進歩というだけでなく,まだ科学ですべてを説明できない時代ということもあり,「ライカン」のような人ならざる敵も取り入れやすいのが魅力です。

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――新しいトレイラーではライカンが出てきましたが,ほかにはどういったタイプの敵が出てくるんですか。

Dana Jan氏:
 ライカン以外には,デモで出てきた反乱軍や……,今はまだ秘密です。

――なぜこの時代設定に騎士団のキャラクター達を当てはめたのでしょう。

Dana Jan氏:
 設定としては我々と近い時代を選びたかったのですが,キャラクターとして昔から誰でも知っている「伝説」から人物を起用したかったというのが理由です。誰もが知っているアーサー王伝説のキャラクターが現実の時代に入り込むことで,本作ならではのストーリーが描かれていきます。

――今回のデモで登場したThermite Rifleのような,装備類も面白いですね。

Dana Jan氏:
 Thermite Rifle以外にもさまざまな武器があり,機能もそれぞれ異なっています。シーンに合わせてうまく武器を使っていく面白さにも,ぜひ注目してください。すべての武器は「当時の科学技術を基に,現実にあり得た」というコンセプトで考えているので,そこも楽しめるかと思います。

――たとえばThermite Rifleは撃った後に爆発を引き起こしますが,あれをゲームの時代に即した形で説明すると,どういった効果になるんですか?

Dana Jan氏:
 Thermite Rifleは,アルミニウムの粉が入った弾丸を使用しており,着弾すると周辺にその粉が飛び散ります。そこに超高温の炎を撃ち込むことで,アルミニウムが反応して発火するという感じですね。

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――ゲームのモードはシングルプレイのみになるのでしょうか。

Dana Jan氏:
 はい。完全新作タイトルになりますので,シングルプレイもマルチプレイもと手を出すよりは,1つに集中してしっかり作りこんだ作品をお届けしたいと考え,今回はシングルプレイのみにしています。

――本作はPS4専用タイトルとなりますが,PS4だからこそできた部分というのはありますか。

Dana Jan氏:
 本作のグラフィックスやキャラクターのモーションのクオリティは,PS4の性能を引き出したからこそ表現できている部分ですね。
 (デベロッパである)Ready At Dawnとしては,できるだけ多くの人にプレイしてほしいと考えています。もちろん,日本の皆様にも興味を持っていただけると嬉しいです。アクションとストーリー性が融合したThe Order:1886を,ぜひ遊んでみてください。

――ありがとうございました。


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