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Hearthstone世界選手権4位のKno選手にインタビュー。 デッキの変遷からランクマッチにおける新環境の話までを聞いてみた
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印刷2016/01/20 00:00

インタビュー

Hearthstone世界選手権4位のKno選手にインタビュー。 デッキの変遷からランクマッチにおける新環境の話までを聞いてみた

 2015年11月7日と8日に行われたHearthstone世界選手権決勝トーナメント。このトーナメントは,ランクマッチや各種大会でポイントを獲得し,さらに予選を勝ち抜いた8人のプレイヤーのみが出場できる狭き門となっている。そこに日本人プレイヤーとして出場したKno選手が,ベスト4という素晴らしい成績を残したことは記憶に新しい。

画像集 No.005のサムネイル画像 / Hearthstone世界選手権4位のKno選手にインタビュー。 デッキの変遷からランクマッチにおける新環境の話までを聞いてみた

 それまでは世界選手権という舞台に縁のなかった日本のプレイヤーが,優勝を争う活躍をしてくれただけでも驚きであり,それによって国内のHearthstone界隈も大きな盛り上がりを見せた。本年の世界選手権予選においても,Kno選手に続けと切磋琢磨しているプレイヤーは少なくないはずだ。

 今回はそんなKno選手に,これまでのデッキの変遷や,「探検同盟」の新カードについてなど,さまざまな質問をぶつけてみたので,ご一読いただければと思う。


ドルイドからパラディン,そしてテンポメイジへ


4Gamer:
 本日は,よろしくお願いします。Kno選手はいつ頃からHearthstoneを始めたのでしょうか。

Hearthstone世界選手権ベスト4・Kno選手。現役東大生でもある。
画像集 No.001のサムネイル画像 / Hearthstone世界選手権4位のKno選手にインタビュー。 デッキの変遷からランクマッチにおける新環境の話までを聞いてみた
Kno選手:
 たぶん,2014年の6月ぐらいからですね。最初はアリーナばかり遊んでいました。

4Gamer:
 ちなみに始めたきっかけは?

Kno選手:
 友達に誘われて,です。その友達というのは,ポケモンカードゲームの世界大会に行くほどのヘビーユーザーでしたけど(笑)。

4Gamer:
 友達もすごい経歴の持ち主ですね(笑)。 では,ランクマッチを始めたのはいつ頃からでしょうか。

Kno選手:
 たしか,Blizzcon 2014の開催前なので……9月ぐらいですかね。1か月後にはレジェンドランクに到達してました。

4Gamer:
 それはすごい……(笑)。そのとき使っていたデッキもテンポメイジ() だったんですか?

※マナを効率よく使いきれるように組まれたデッキ。うまく回れば,序盤から勢いを失わずに盤面でアドバンテージを取れる。

Kno選手:
 いえ,ドルイド系のデッキだったと思います。

4Gamer:
 Kno選手といえばテンポメイジやミッドレンジパラディンのイメージが強かったので,ドルイドというのは意外です。

Kno選手:
 当時世界王者になったFirebat選手が,試合でドルイドを使って3タテしていたのを見た影響だと思います。

4Gamer:
 すごかったですよね。たしかに影響は受けそうです(笑)。ちなみに,初めてレジェンドのTOP100に入ったのはいつ頃でした?

Kno選手:
 確かレジェンドになった翌月には10位以内に入っていたと思うので,11月頃じゃないですか。その時もミッドレンジドルイドでブン回してました。

4Gamer:
 ランクマッチを始めてからの動きが早いですね。Kno選手というと,「炎の王ラグナロス」が入ったテンポメイジを使っていた印象がありましたが。

Kno選手:
 世界選手権のポイント稼ぎはずっとテンポメイジでやってましたよ。当時は,パラディンのようにミニオンをたくさん並べるデッキがそこまで流行っていなかったので,そのぶん単体に対して強いラグナロスが幅を利かせていました。

4Gamer:
 でも,2015年春頃からは,ミニオンを大量に展開するパトロンウォリアー()が流行りましたよね。

※ダメージを受けて生き残ることで,新たな自分を召喚するミニオン「ぐったりガブ呑み亭の常連」を軸としたコンボデッキ。自ミニオンにダメージを与える手段とシナジーが豊富なWarriorと相性が良い。

画像集 No.002のサムネイル画像 / Hearthstone世界選手権4位のKno選手にインタビュー。 デッキの変遷からランクマッチにおける新環境の話までを聞いてみた
Kno選手:
 パトロンウォリアーに対しては,「マナ・ワーム」と「ミラーイメージ」を張ってフェイスにいけばなんとかなるので,大丈夫でした。

4Gamer:
 そういえば,私も当時パトロンを使っていて,Kno選手のテンポメイジにミラーイメージを張られてボコボコにされた記憶が……。テンポメイジ以外はどうでした?

Kno選手:
 一番最初にシーズンポイントを取った時は,ウォーロックZoo()を使ってました。その時はEUサーバーでした。

※コストの軽いミニオンを大量に並べていくことをコンセプトにしたデッキ。

4Gamer:
 EUサーバでもプレイしていたんですか。

Kno選手:
 EUではもうやっていないんですけどね。その時だけ,EUサーバで空き巣してやろうと(笑)。

4Gamer:
 空き巣って(笑)。 EUサーバのカード資産はどれくらいなんです?

Kno選手:
 全然ないですね。オイルローグ()とZooがかろうじて作れるくらいです。

※「ティンカーの刃研ぎ油」を使った瞬間火力コンボを搭載するデッキ。オイルとは,ティンカーの刃研ぎ油の英語版カード名Tinker's Sharpsword Oilからきている。

4Gamer:
 では,今回の世界選手権予選(関連記事)のポイントレースもEUでやる予定はないのでしょうか。

Kno選手:
 そもそも,今回の冬シーズンは時間を作るのが難しくて,参加するのが厳しいんですよね。

4Gamer:
 学業が忙しくて?

Kno選手:
 そうです。困ってます。

4Gamer:
 春になれば,参加する余裕もできるのでは?

Kno選手:
 それか,今すぐ大学をやめれば余裕ができるんでしょうけど……(笑)

4Gamer:
 それはちょっと……(笑)


もっとも嫌だったデッキは,レノ・ウォーロック


4Gamer:
 新環境についても教えてください。昨年末にリリースされた拡張セット「探検同盟」の中で,注目のデッキやカードはありましたか?

Kno選手:
 相手にしていて一番嫌だったのはレノ・ウォーロックです。最初は「レノ・ジャクソン」というカードは機能しないんじゃないかなと思っていたのですが,ウォーロックのヒーローパワーのおかげでなんとかなってしまった。

4Gamer:
 レノ・ウォリアーやレノ・パラディンもありましたが,やはりレノ・ウォーロックが一番安定という印象ですね。

画像集 No.003のサムネイル画像 / Hearthstone世界選手権4位のKno選手にインタビュー。 デッキの変遷からランクマッチにおける新環境の話までを聞いてみた
Kno選手:
 レノが出てくるだけで試合がひっくり返されてしまうのが厳しいですね。変な音楽も鳴るし(笑)。 あと,「捻じれし冥界」とかも厄介です。

4Gamer:
 確かに,ミニオンを並べてゴリ押ししようとしても,捻じれし冥界にリセットされたら終わりですもんね……。レノデッキは自分では使う気にはならなかったんですか?

Kno選手:
 まだ試してはいませんね……,気が向いたら試してみます。

4Gamer:
 最近だと,「溶岩の巨人」が入っていないVlps選手のデッキが有名ですね。あと,「リロイ・ジェンキンス」絡みの1ターンキル・コンボが搭載されているデッキも強い印象です。

Kno選手:
 あー,よく当たりますね。「ナイフ・ジャグラー」がいるのにリロイを出してきたりする(笑)。

4Gamer:
 Vlps選手のデッキが流行っているおかげで,最近は溶岩の巨人を警戒しなくてもよくなりました。

Kno選手:
 最近は溶岩の巨人はあんまり関係ないですね。対レノデッキではレノ・ジャクソンを早めに使わせたほうがいいですし,持っていなければそのまま勝てることもありますから。

4Gamer:
 「ウルダマンの番人」や「イセリアルの召術師」もよく見かけます。

Kno選手:
 そうですね。その辺りは普通に強いと思いますよ。

4Gamer:
 ちなみに,イセリアルの召術師はよく「アジュア・ドレイク」と比較されがちですが,その点はどう思います?

Kno選手:
 今の環境では,打点の高いカードが正義ですからね。4/4のアジュア・ドレイクだと5/5のミニオンに一方的に倒されて終わりですし,6/3のイセリアルの召術師のほうが強いと思います。

4Gamer:
 なるほど。アグロシャーマンとかはどうですか。

Kno選手:
 ちょっと触りましたけど,「トンネル・トログ」を引けなくてやめました(笑)。

4Gamer:
 あのデッキはトンネル・トログを引けないと始まらないですからね(笑)。ちなみに,「墓荒らし」は?

Kno選手:
 あのカード自体は強いけど,ローグのデッキ自体がパワー不足かなと思っています。ただ,墓荒らしをコイン込みで3ターン目に出して,4ターン目に墓荒らしでコインを獲得して5マナのミニオンを出す動きは強いですし,コインを持っている後攻の時の強さが上がった気はします。

4Gamer:
 雄叫び2回の「ブラン・ブロンズビアード」はどうでしょうか? 私はハンドロック系のデッキ以外にはあまり採用されないと思っているんですが。

Kno選手:
 雄叫び持ちに強いカードがあまりないですからね。1枚しか入らないからコンセプトデッキにも使いづらいし……,ヒーローパワーでカードを引けるウォーロック以外では,あまりうまく機能しないのではと思います。

4Gamer:
 たまに「精神支配技士」とのコンボで相手のミニオンを2体奪えると気持ち良くなれますよ。相手が無警戒というのが前提ですけど(笑)。

Kno選手:
 いやいや,そんなのなかなか決まらない(笑)

画像集 No.008のサムネイル画像 / Hearthstone世界選手権4位のKno選手にインタビュー。 デッキの変遷からランクマッチにおける新環境の話までを聞いてみた


Kno選手が推す初心者にオススメのデッキとは?


4Gamer:
 Hearthstoneは日本語版が出てから新規プレイヤーも増えましたが,初心者の方へオススメのデッキとかはありますか? 上達しやすいデッキとか。

Kno選手:
 うーん……オススメと言われても……。今の環境だとまともなデッキが全然ないですからね。でも,勝ったほうが楽しいですから,シークレットパラディンとかオススメですね。1マナから8マナまでコスト順に順番通り並べていけば勝てますから。

※シークレットパラディンのデッキリストは「こちら」の記事にあります。

4Gamer:
 確かに。シークレットパラディンは比較的シンプルで勝ちやすいですからね。では,シークレットパラディンがイチオシのデッキ,と。

画像集 No.006のサムネイル画像 / Hearthstone世界選手権4位のKno選手にインタビュー。 デッキの変遷からランクマッチにおける新環境の話までを聞いてみた
Kno選手:
 イチオシかというと怪しい(笑)。

4Gamer:
 ちなみに,最初は課金したほうがいいと思いますか?

Kno選手:
 資産が厳しいですからね。最低でもアドベンチャーは買ったほうがいいんじゃないですか。

4Gamer:
 昔はアリーナだけやっていればなんとかなりましたけど,今はカードプールも広がって厳しくなりましたからね。アドベンチャーはどれが一番重要だと思います?

Kno選手:
 ナクスラーマスですね。シークレットパラディンを作るなら必須ですし。ただ,メックメイジとかであれば,ゴブリンVSノームを買うだけでなんとかなります。

4Gamer:
 ちょっと話は飛びますが,注目の選手はいますか?

Kno選手:
 EU圏のプレイヤーとかはとくに強いんじゃないかと思ってます。Ostkaka選手とかThijs選手とか。

4Gamer:
 Lifecoach選手とかもヨーロッパの人ですよね。NAサーバでやっている印象がありますけど。日本の選手はどうですか?

Kno選手:
 日本人のプレイヤーで注目しているのは誰か,と聞かれたら必ずcross先生って言っています。

4Gamer:
 彼は日本を代表するデッキビルダーですからね。

Kno選手:
 ええ。これからも頑張ってほしいです。

4Gamer:
 最後に,Hearthstoneでレジェンドに到達するコツ,あるいは上達のためのコツについて何かありましたら教えてください。

Kno選手:
 んー,数をこなせばいいんじゃないですかね。

4Gamer:
 もっとこう具体的な(笑) 。実際に自分でやっていたこととか,そういうのは何かあったりしません?

Kno選手:
 よく言ってることではあるのですが,うまい人の配信を見ることが大切だと思います。うまい人の配信からプレイングを勉強して,それをランクマッチなどで試していけば,腕は着実に上がっていくと思います。

4Gamer:
 なるほど。今はTwitchでたくさんのプロプレイヤーが配信をしていますし,動画から勉強できる機会は多そうです。本日は,ありがとうございました。

「Hearthstone: Heroes of Warcraft」公式サイト

「Hearthstone: Heroes of Warcraft」ダウンロードページ

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