東京地区代表が決定した「モンスターハンターフェスタ'11」東京大会をレポート。スペシャルステージには次長課長の井上 聡さんや後藤真希さんらが登壇

　7月31日，千葉県・幕張メッセにて，ハンター達の祭典とも言うべきビッグイベント「モンスターハンターフェスタ'11」の東京大会が開催された。中でもメインイベントとなったのは，モンハンフェスタ恒例となるカプコン公式大会「狩王決定戦」の東京大会決勝戦。予選を勝ち抜いてきたチームによる熱い戦いの火蓋が，ここに切られたのだ。


　また，「女子ハンター決定戦」や「親子ハンター決定戦」の東京地区大会も同時開催。このほか，物販ブースでのグッズ販売やステージイベントなども満載で，会場はまさに“モンハン”一色に染まった。さっそく，そんな東京大会の様子をレポートしていこう。

開発者チャレンジクエスト

　東京大会のオープニング代わりとなったステージイベント「開発者チャレンジクエスト」では，最初に「モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G」のプロデューサー，小嶋慎太郎氏が，会場内のイベントやブースについて説明した。

　続いて，「モンスターハンターポータブル 3rd」プロデューサー 辻本良三氏，「モンスターハンターポータブル 3rd」ディレクター，一瀬泰範氏，同じくディレクターの藤岡 要氏が登場。来場者への挨拶を済ませると，モンハン部限定のアイルーやキティちゃんとのコラボアイルー，ヤマザキパンとのコラボパンやアイルーのどら焼きなど，自らモンハングッズ紹介を行った。

「モンスターハンターポータブル 3rd」プロデューサー 辻本良三氏

「モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G」のプロデューサー 小嶋慎太郎氏

写真左から，「モンスターハンターポータブル 3rd」ディレクターを務める一瀬泰範氏と，同じくディレクターの藤岡 要氏

10月2日に行われる「狩王」決勝大会の優勝者（最速ハンター）に贈られる“狩王チャンピオンベルト”もお披露目

アドホックモードにて，「モンスターハンターポータブル 3rd HD ver」と「モンスターハンターポータブル 3rd」が一緒にプレイできることも判明

「モンスターハンターポータブル 3rd HDver」とBRAVIAとのタイアップも紹介

　一通りの挨拶が終わった後は，いよいよ本ステージの目玉と言える「開発者クエスト」がスタート。ここでは，配信中のダウンロードクエストから「モンハン部 特選クエスト」が選択された。

　さらに，「普通にチャレンジするだけじゃ面白くない」という辻本氏の提案で，ステージを盛り上げるという意味も兼ねて，USTREAM番組「カプコンちょこっと公認 ハギーのとこトンやってみよう!」（ハギとこ）の名物クエストである“良三クエスト!?”が実施されることに。

辻本氏のみ「モンスターハンターポータブル 3rd HD ver」を使用してのプレイ

“良三クエスト!?”は，15分という制限時間が設定されているうえ，負けた人には罰ゲームが課されるという過酷なクエスト。気になる罰ゲームの内容は，「負けた人は，使っている武器をクエスト終了と同時に売り飛ばす」というもの。過酷というかもはや残酷である。
　実は辻本氏，罰ゲームのことをクエスト開始まで黙っていたのだが，ほかの3人が売ってもいい武器でクエストに出かけるのを避けるための策だったわけだ。当然のごとく，一瀬氏，藤岡氏，小嶋氏からは「いやいやいや！」「これ作るのに苦労したんですよ！」と悲痛な声が次々に挙がるが，結局そのままクエストが進行していく。


　目的がクルペッコ討伐ということで，ステージから「これなら15分以内にいけるのでは？」という声が上がるものの，奮闘空しくクリアタイムは17分2秒33という結果に。最後はルールに従って，登壇者全員の武器が強制的に売却されることに。もちろん，売却後にセーブするまでが罰ゲームだ。ちなみに，開発者チャレンジクエストは，各人が個人的にプレイしているデータで行われているため，そのダメージは計り知れない。
　小嶋氏は崩剣ウェンカムルバス，一瀬氏は夜笛【逢魔】，そして藤岡氏はハイアンドレイヤーを売却するハメとなってしまった。一応（？），辻本氏もドロスボアハンマーを売却したが，ほかの3人とは売却額が一桁違う低い売却額。もしかして，辻本氏は最初からこうなるように仕組んでいたのだろうか……。

教えて藤岡先生！リターンズ＋ズバ教

　続いては，藤岡氏が先生役となってモンハンの世界を解説する「教えて藤岡先生！」のコーナー。“リターンズ”となって装いも新たになって帰ってきた今回は，「MHP 3rd」の舞台となるユクモ村の秘密が語られた。

　お守りの色である“赤”を基調としているユクモ村には，見どころがいっぱいある。その1つが，“アイルーダルマ”などに代表される“ユクモの水”を使った伝統工芸の数々だ。また，ユクモ村には“竜人”と呼ばれる種族がたくさんいる。竜人は長寿で，モンハンの世界に関する色々なことを知っている知恵袋的な存在となっている。藤岡氏は「技術や知識のある場所には，竜人がいます」と語る。実はギルドマスターや店長，山菜爺も竜人なのだとか。

先生役は藤岡氏，助手を務めるのは小嶋氏だ

ユクモ村ではお祭りが盛大に行われる。各地からたくさんの人が集まってくるらしい

　村の次はモンスターの紹介へと話題が移り，最初に“ナルガクルガ亜種”が紹介された。黒い甲殻が特徴のナルガクルガだが，亜種は緑色の皮膚を持ち，普段から密林に紛れて行動している。また，原種は軽いフットワークで相手を惑わせて戦うが，亜種は跳躍力に長けていることから，より直線的な攻撃をしかけてくるという。尻尾のトゲは特殊な効果を備えているわけではないのだが，それ自体が非常に重いために，高い攻撃力に結び付いているようだ。

　続いては“ティガレックス亜種”の紹介。原種よりも黒っぽい甲殻が特徴のティガレックス亜種だが，もちろんそれには理由がある。藤岡氏によると，ティガレックス亜種は火山に生息しているため，さまざまな不純物が甲殻に取り込まれながら成長していき，やがて黒い色になったのだという。また，火山という，音が抜けやすい場所に生息しているため，原種以上に声が大きくなったそうだ。ちなみに，亜種は甲殻に不純物を多く含んでいることから通電しづらく，原種よりも雷属性に耐性があるとのこと。

「教えて藤岡先生！リターンズ＋ズバ教」の後は，ユーザーからの質問コーナーを挟み，「モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G」コーナーへ。ここでは，アイルー村GのPVやサンリオピューロランドとのコラボレーション情報が紹介されていた

　そのほか，別ブースにて行われていた「モンハン部 ステージ」では，モンスターハンター公式ファンクラブのマネージャーを務めるあずあず氏が登場し，モンハン部の新コンテンツ「モンスター図鑑」や「モンハン部検定」などを紹介。モテヤマ編集長主導による，モンハン部のクイズ大会なども実施されていた

「MHP3rd スペシャルステージ」

　「MHP3rd スペシャルステージ」では，ゲストとして後藤真希さん，次長課長の井上 聡さん，ネゴシックスさん，コンマニセンチの堀内貴司さんが登場し，お題に沿った形でモンハントークが繰り広げられた。最初は「モンスターハンターポータブル 3rdのプレイ状況」について。


　ネゴシックスさんのプレイ時間は300時間ちょっとで，現在もいい感じで進行中とのこと。ただし井上さんが「彼（ネゴシックスさん）はアイテムが減っちゃうのがどうしてもイヤらしく，電源を切ってやり直すんですよ」と話していたことから，実際のプレイ時間はもっと多いと考えてよさそう。続く井上さんは「僕はあまり変わってないんですね。今は訓練所のナルガクルガ亜種を詰めている感じです」と話したとおり，現在は一人で黙々とプレイしているという。

　後藤さんのプレイ時間は現在136時間ほどで，じっくりマイペースに進行中とのこと。ちなみにシリーズ全体をとおしてのプレイ時間は3000時間以上だとも話していた。堀内さんはキングサイズのアイテムの収集にこっているらしい。つい最近ドスバギィの最大金冠サイズを狩猟できたと，嬉しそうにコメントしていた。

残念ながら撮影禁止だったので，写真ではお見せできないが，井上さん，後藤さん，ネゴシックスさんが登場する「モンスターハンターポータブル 3rd HD Ver」のテレビCMも公開された

　お次は，ゲスト陣それぞれに「モンスターハンターポータブル 3rd HD ver」の感想が聞かれた。ネゴシックスさんは「あの場所はこんなことになっていて，あの人はこんな顔立ちしている。そういうことが，クッキリと分かるんですよ」，井上さんは「（MHP 3rdとは）まるっきり違いますね。プレイ中見とれてしまうほど美しいので，ミスしてもいいかなと思います（笑）」，後藤さんは「大画面で，綺麗な画質でプレイできるのは嬉しい。敵に気づかれたときの音とかも，今までより迫力があってアップアップしちゃいそう」，堀内さんは「僕の家のテレビは画面が大きくないので，代わりに音を大きくしてプレイしようと思います。音もHDで（笑）」と，それぞれ話していた。もちろん堀内さんに「音がHDってなんだよ！」という鋭いツッコミが入ってしまったことは，言うまでもない。


　ここで実際に後藤さんが，自身のデータを使って「HD ver」をデモプレイ。時間の関係上途中で中断となってしまったが，後藤さんは「すごく綺麗だった」とあらためて絶賛していた。

　続いては芸人チーム（井上さん，ネゴシックスさん）とアーティストチーム（後藤さん，堀内さん）に分かれてタイムアタックに挑戦。クエスト内容は訓練所でアオアシラを討伐するというものに。気になるクリアタイムは，芸人チームが7分27秒23，アーティストチームが5分46秒64という結果で，今回は見事アーティストチームの勝利に終わった。

狩王決定戦地区大会決勝戦，女子ハンター地区大会予選，親子ハンター地区大会予選

　
　続いて，いよいよモンハンフェスタの目玉というべき，狩王決定戦の東京地区大会決勝戦の時間がやってきた。全チームのプレイ内容を紹介するのは難しいので，以下に順位とタイム，そして使用武器を掲載するに留める。

　すでに発売からかなり時間が経過している「MHP 3rd」だけあって，かなり研究されていた印象だ。武器は，ハンマー，弓，狩猟笛が大半を占めており，さらにほぼ全員の参加者が，敵の弱点をピンポイントで攻撃していた。クリエイター陣も「ここまで来ると，実況のしようがないですね」と，コメントしていたほど動きは洗練されており，1つのミスによって大きく順位が変わってしまうほどに実力は拮抗していた感じだ。

○女子ハンタールール
【制限時間】10分以内
【クエスト】ナルガクルガ亜種討伐
【フィールド】闘技場


優勝：るぴミニチーム　使用武器：太刀，狩猟笛　クリアタイム：2分38秒60
準優勝：sister-sensorチーム　使用武器：太刀，弓　　クリアタイム：5分24秒30


○親子ハンタールール
【制限時間】15分以内
【クエスト】ラングロトラ/ボルボロス亜種 連続討伐
【フィールド】闘技場


優勝：御奉行様とだんごチーム　使用武器：狩猟笛，双剣　クリアタイム：8分40秒86
準優勝：北○チーム軍団チーム　使用武器：弓，双剣　クリアタイム：9分25秒70

○地区大会決勝戦

【制限時間】10分
【クエスト】ジンオウガ討伐
【フィールド】闘技場
二人同時プレイでのタイムアタック

8位　TRAPチーム　使用武器：ハンマー，弓　　クリアタイム：7分57秒46
7位　狩ん党チーム　使用武器：弓，ハンマー　クリアタイム　6分01秒00
6位　城アシラチーム　使用武器：ハンマー，弓　クリアタイム：5分45秒60
5位　ぶるぁーズチーム　使用武器：弓，ハンマー　クリアタイム：5分12秒80
4位　Re:ZanGyounチーム　使用武器：ハンマー，弓　クリアタイム：4分52秒50
3位　ドスうでゅんチーム　使用武器：ハンマー，弓クリアタイム　4分33秒63
2位　天牙チーム　使用武器：弓，ハンマー　クリアタイム：4分23秒23
1位　Eternityチーム　使用武器：ハンマー，弓　クリアタイム　3分41秒96


　最後に辻本氏は「プレイ内容に関しては，正直何も言うことはありません。皆さんすごく練習してきていただいて，その成果をここで発揮するという本当に素晴らしいプレイを見せていただきました。上位3チームの方々は決勝に上がることになりますが，今回参加されたどのチームにも，その可能性があったと思います。3組の方々は，ここにいらっしゃる皆さんの代表として頑張って下さい」とコメントし，地区予選の決勝戦は幕を閉じた。


　“狩祭”とも呼ばれ，恒例化してきたモンスターハンターフェスタ。「モンスターハンターポータブル 3rd」のメガヒットもあってか，2011年度は例年に比べてさらに規模を増している。東京大会の来場者は公証1万2000名に上り，オープン時には5000名が待機列を作るなど，名実共に過去最大級のイベントとなったと言ってよさそうだ。
　地区大会は，7月16日の名古屋と今回の東京に続いて，8月中には福岡，札幌，大阪で順次開催される予定だ。それぞれの地区大会は，東京会場と同様に大会以外のイベントも目白押しなので，ハンターはぜひとも近くの会場へと足を運んでみてほしい。

「モンスターハンターフェスタ'11」特設サイト

「モンスターハンターポータブル 3rd」公式サイト