2009年4月29日,AMDの日本法人である日本AMDは,東京・秋葉原でエンドユーザー向けイベント「“AMDグリーン”の真髄」を開催した。 「Phenom II X4 955 Black Edition/3.2GHz」(以下,X4 955)や「ATI Radeon HD 4770」の発表,そして,Hewlett-Packard製の低価格ノートなどに採用された「Yukon」プラットフォームの離陸と,トピックの多かった同社だけに,会場は大盛況だったが,本稿ではそんなイベントから,お馴染みの“兄貴”こと土居憲太郎氏が担当したセッションの内容を中心に,GPU関連の新情報も交えつつレポートしたい。
4月9日発表の「ATI Radeon HD 4890」も含め,とにかく新製品の多いAMDだけに,会場は展示でぎっしりと埋まっていた
まず,Phenom IIと「AMD 790FX/GX」チップセット,ATI Radeon HD 4800シリーズの組み合わせからなる「Dragon」プラットフォームについては,「AMD社内では,Socket AM3環境でDDR3メモリを組み合わせたものを『Dragon Refresh』と呼んでいる」(土居氏)と明らかになった。半導体業界では,マイナーチェンジ版の製品などに「Refresh」と付けることが多いが,AMDもこれに倣っているというわけだ。
また,AM3世代初のハイエンドCPUとして登場したX4 955について土居氏は,イベントのテーマにもなっている消費電力のメリットを強調する。X4 955と「ATI Radeon HD 4890」を組み合わせたDragon Refreshシステムと,「Phenom II X4 940 Black Edition/3.0GHz」(以下,X4 940)+「ATI Radeon HD 4870」のDragonシステムを比較すると,性能の向上にもかかわらず,高負荷時の消費電力は同じで,アイドル時はわずかながら前者のほうが低い消費電力値を示すとされた。
X4 955とX4 940(および「Phenom II X3 720 Black Edition/2.8GHz」)のPステートを比較したもの。X4 955では,0.8GHz動作となるP3ステートをはじめ,P1〜P3ステートで,X4 940からTDPの低減が図られている。各ステートのTDP情報というのはなかなか出てこないので,これはかなり興味深い
さすがにハイエンドとミドルクラス製品が出たばかりだからか,土居氏の口から“その次”に向けた話は出てこなかった。第3四半期の登場とされる次世代GPUまで,大きな動きはなさそうだ。一方,会場に姿を見せていたグラフィックスカードベンダー関係者の話を総合すると,ATI Radeon HD 4770については,5月下旬から,(COMPUTEX TAIPEI 2009の開催される)6月上旬にかけて,長さを短くしたモデルなど,オリジナルデザインのカードが登場する予定になっているようだ。
また,ATI Radeon HD 4770の下位モデルとして,6ピンの補助電源を持たない仕様での登場が噂される「ATI Radeon HD 4750」については,ある関係者から5月中に店頭へ並ぶ可能性が示唆されたので,これも付記しておきたい。