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ええ。ついに,出ましたね。待望の「トータルウォー:ショーグン2 コンプリートエディション」が。
待ちに待った日本語フルローカライズ,かつDLCも収録した完全版。これはいわば,15年越しの悲願。始めるなら今しかない!
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と,頭では分かっている。分かっているのだが,どうしても踏み切れないでいた。戦国時代が好き。武将が好き。歴史ストラテジーも下手なりに嗜んでいる。
だが,傑作と名高い「ショーグン2」はプレイしたことがなかった。いや,知ってはいたのだ。戦国の合戦を数千人規模でリアルかつ変態的に再現した,オタクの夢全部乗せゲームであることは。
そんな筆者だったが,ひょんなことから「ショーグン2」デビューを果たすことになった。だからこそ声を大にして言いたい。
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これから記すのは,ポンコツ自慢の筆者が補助輪付きで戦国時代へと降り立った記録である。やらかしにまみれた征夷大将軍への道,どうぞご笑覧あれ。そして,アタイの屍を越えていけっ!
「ショーグン2」に手を出せなかった理由はただ1つ。合戦がリアルタイムだったからだ。
そんな理由で? と思われるかもしれないが,一手を熟考したいタイプの人間にとってはターン制であるか否かでプレイのハードルは大きく変わる。
ましてや指揮するのは何千もの兵ですことよ? 数千人規模の部隊を相手に咄嗟の指揮を執る瞬発力など,アタイのアラフォーの脳みそには……! と,思っていたのだ。
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それでも戦国の地に降り立つ決心をしたのは,「合戦は一時停止できますし,実質ターン制のストラテジーですよ」という担当編集からの一言がきっかけだった。
ほんまかいな。そういうのは15年前に教えてたもれ。
なんなら基本をレクチャーしてくれるというので,「やります」とくるくる掌返しをしたのである。ポンコツな筆者でも,優秀なチュートリアルおじさん(担当編集)がいればなんとかなるかもしれない。そう思ったのだ。
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よーく考えよう〜 家選びは立地も大事だよ〜
本作の舞台は,言わずと知れた群雄割拠の戦国時代。ご近所さんの敷居をうっかり跨ごうものなら,回覧板を渡す間もなく「であえ! であえー!」と宣戦布告案件にされる,ご近所トラブル頻発時代である。
プレイヤーは征夷大将軍の座を狙う氏族の1つとなり,周辺の国々をシバき倒しながら足利家が待ち構える京の都の征服を目指す。キャンペーンの長さにもよるが勝利条件に書かれた国を手中に収めていれば,必ずしも日本地図の端まで自分の色で塗りつぶす必要はないらしい。
となれば,まずは自分が率いる氏族を決めねばなるまい。
選べる氏族は長宗我部,島津,北条,毛利,織田,伊達,武田,徳川,上杉,服部,一向一揆,大友。そして,浅井をはじめとした18の中小氏族も選択できるようになった。15年熟成された戦いは,いまや大から小まで選び放題のバイキングのようだ。
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私「はいはいはい! 忍者好きなんで服部にします!」
編「京がお隣さんの特殊立地だからなぁ……」
私「じゃあ,天下布武! 織田でいいっすかね?」
編「序盤が忙しくて初心者にはおすすめしにくいなぁ」
私「やっぱり?」
ミーハー心が秒でへし折られた。
しかし,歴史ストラテジーにおいて織田家が置かれた立地の悪さは,もはや様式美だ。周囲を好戦的な隣人に囲まれているため,外交で背中を固めないと前を殴っている最中に後ろから飛び蹴りを食らう。戦国きっての危険地帯だ。そのため,序盤から戦が続き忙しいらしい。
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服部もなかなか特殊で,お隣さんは足利家が治める京都だ。いわゆるラスボス様なので,軍事力がハンパない。初手で攻め込めばもれなく返り討ちに遭うらしいが,仲良くしておけば壁として使えるらしい。
うーむ,これだけ状況が違うとなると,お家選びは周辺環境も大事っすね。
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私「うおおん,じゃあどこならいいんすか?」
編「最初は長宗我部か島津かな。けど前者はチュートリアル付きで遊べるから,今回は島津でいきたいね」
私「ほう。でも,薩摩って京都から遠くないっすか」
編「越えるべき国はたしかに増えるけど,立地がいいからねぇ」
私「駅から遠いけど,閑静な住宅街で角部屋かつ日当たり良好的な?」
編「まぁ,そんな感じ。九州の南端だから後ろに敵がいないし,シンプルに北を目指して殴っていけばいいから,進軍ルートにも悩まない」
私「なんとポンコツにも優しい好立地!」
編「一応,地理的に南蛮貿易のイベントが起きやすいのもポイントかな」
私「ポルトガルとの貿易ですな! 鉄砲の伝来だ〜!」
端っこは立地的にどうなの? と思ったら,薩摩は思わぬ好物件。後ろから刺されないというだけでありがたい。港を成長させ南蛮貿易イベントが発生すれば,鉄砲隊や南蛮船の生産が可能になるらしい。九州を発展させた南蛮とのイベントだなんてロマンがすごいわん。
そんなわけで,島津家を率いることにした。
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出オチにもほどがある幕引き
キャンペーンが始まると,日本列島を見下ろす戦略マップが開いた。ここで国に施設を建て,技を習得し,兵を雇い,軍を動かすようだ。氏族ごとに手番を回すターン制になっているので,焦らず自分のペースで内政ができる。
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私「内政は何に気を付けてたらいいっすかね? 施設強化して兵を雇ってればどうにかなりそうな気がしますけど」
編「資金と食糧と民の不満度を見ながら,毎ターンの収入が増えるよう立ち回ればいいよ」
私「ほう?」
あまりにシンプルな三原則。気にすべきは銭! 食糧! 民! 細かい数字とにらめっこしてきた身としては「えっ,それだけでいいの?」と拍子抜けするほどだ。
しかし,ここに初心者ホイホイの罠があった。
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人類をやってると,なんていうか立派な巨城を持ちたくなっちゃうじゃないですか。気づいたら担当編集の言葉を右から左に受け流し,手元の銭で意気揚々と居城を拡張しちゃってたんですよね。
そしたら懐が寂しくなってしまったので,民から集金すべく税をめいいっぱい高くしたんですよ。だって,大きいは正義。銭こそパワー。民は資金源ですから。アッハッハッハ,内政はこうじゃなくっちゃ。
このロマンを追い求める愚行が民に火をつけたのだ。
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一揆によって領地は地獄絵図になるという,絵に描いたような無能な暴君ムーブをかましたのだ。
こうして初めての「ショーグン2」は幕引きとなった。開始してまだ数ターンだったのに……! 戦国時代の世知辛さを,反乱軍の鬨の声とともに骨身にしみて学んだのだった。
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編「やっちゃったね(ニコニコ)」
私「あっ,はい」
編「この戦国時代で負けないために何を優先すべきだと思う?」
私「えっと,ロマン?」
編「バッカモーン,食糧じゃい! 米こそが経済基盤,つまり農業だよっ!」
何はなくても,まずは新田開発。これ大事。
この世界における食糧は,経済と治安を安定させる重要なリソースだ。稲田が発展すれば農場からの収入が増えるうえ,毎ターン生産される食糧の数を1増やすことができる。
民の幸福度を保ち収入源になるだけでなく,城や市場のアップグレードにも欠かせないリソースなので,「ショーグン2」では“とりあえず新田開発”がセオリーなんだとか。
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私「民の不満具合ってどこで見ればいいんすかね?」
編「城の詳細画面にある治安のアイコンを見とけばOK」
私「上が抑止力的なもので,下が民の不満レベルでしたっけ」
編「そそ。民の不満が抑止力を上回ると反乱が起きやすくなるから,兵を駐屯させたり,酒場で幸福度を上げたりしながら均衡を保つのが大切だね」
私「たらふく食わせ,しこたま飲ませ,幸せホルモン爆増させて治安維持ってことっすね!」
内政で逐一チェックしておきたいものの1つが,領地の治安。民をないがしろにするとやがて不満が爆発し反乱が起きてしまうので,治安が悪化していたら駐屯する兵を増やすなり,免税するなりして早急に対策を。
とくに,領地を奪取したあとは民の幸福度がガクッと低下する。領地を奪ったら,数ターンほど部隊を駐屯させ治安維持に努めるのが定石だ。安定後はそのまま4部隊ほど槍兵を残しておけば,防衛戦や不意な治安悪化時にも対処しやすい。
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銭こそパワー! 世渡り上手は賄賂上手
仕切り直して島津で再スタートを切り,ホッとしたのもつかの間。担当編集がサラリと爆弾を落としてきた。
編「言い忘れてたけど,隣の家とは最初から敵対してるからね」
私「展開が早すぎない?」
編「まぁまぁ,合戦のチュートリアルだと思って」
私「え〜と,兵をもうちょっと増強してから……」
編「さぁさぁ」
私「そういえば城下町の拡張が終わってなかったな〜」
編「めんどくさい相手になる前に叩いてらっしゃい!」
ご近所への挨拶回りどころではない。外交の二文字に触れる前から,隣国と殺るか殺られるかの敵対状態になっている。大地に降り立っただけでメンチを切られるだなんて,いや〜乱世乱世。
といっても,最初の敵対相手は領地拡張の最初のターゲットであり,合戦のチュートリアル相手のような存在だそうだ。後回しにして内政で軍事力を強化されると面倒なので,ちゃちゃっと行ってササっと討ち取るのがいいらしい。
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私「伊東家はどうにかするとして,なるべく無用な戦いは避けたいっす」
編「敵対相手を増やしすぎないっていうのは確かに長生きの秘訣だね」
私「でも,国境を越えようとするだけで宣戦布告しちゃうじゃないですか。あれどうにかならないすか」
編「揉めたくないなら,軍事通行権をもらえばいいよ。断られてもお金で機嫌をよくしておけばなんとかなるし」
私「やはり銭こそパワー!」
戦国の世でも,やはり銭の力は偉大だった。ご近所さんを札束でビンタ……もとい贈り物などでご機嫌をとっておけば,宣戦布告せずに領地を通過できるし,不意打ちを気にせず近隣国を殴りにいける。通商協定を結べば収入も増えるしで,外交,素晴らしいじゃないか!
田畑を耕し,賄賂で不意打ちを防ぎ,貿易でも稼ぐ。これらはすべて領地拡大のため。完璧な君主ムーブが見えてきたぞ!
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難しそうだと思っていた合戦が一番好きなやつだった
いよいよ伊東家との合戦である。マップ上で敵軍とぶつかると,リアルな3Dの戦場へと放り出された。島津軍750人vs.伊東軍435人の対決だ。うむ,兵の数だけで見ればぶっちゃけ小規模戦闘。
だがアラフォーの脳みそは不安で震えている。合戦が始まる……ガクブル。
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編「まず部隊の配置ね。自分の陣地内なら,好きなように並べていいから」
私「えっ? 初期配置を考える時間があるの?」
合戦は陣形を組む配置フェーズから始まるのだという。ふぅ,びびらせやがって。始まったらすぐに兵を走らせなきゃ! なんて考えていたのが恥ずかしいじゃないか。
弓足軽を中心に前列を槍足軽で固め,後ろに騎馬隊をスッと控えさせてみた。グループ化しておけば,移動速度の異なるユニットが含まれていても足並みを揃えて進んでくれるらしい。
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まずは全軍に前進の指示を出す。ちょっと急がせようと走らせてみたら,自軍ユニットが太めの声で「倍の速さでェ!!」と叫ぶので,思わずお茶を吹き出しそうになった。体育会系の部活なん?
上空から戦場を見下ろすと,一糸乱れぬ陣形で歩み寄る様子が見える。今度はカメラをぐっと寄せてみると,兵たちがザッザッザッと足並みをそろえ,一人一人がしっかりと地面を踏みしめて歩いているではないか。うっひょー,臨場感がすご〜い。
今まで遊んできたゲームでは,戦場に立つ兵はそれっぽいアイコンや数字の羅列として描写されていた。だが目の前の彼らは今までのソレとは違う。
みんな生きている。私のために歩いてくれている。なんだか雰囲気があるな〜,そんなのんきなことを考えていた。
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編「最初は弓同士の撃ち合いになることが多いから,散開させといたほうがいいよ」
私「散開?」
編「兵同士の間隔を広げるように隊列を崩すこと。ぎゅっとかたまっているより,向こうの矢が当たりにくくなるんだよ」
言われるがまま散開させ,ついに弓の撃ち合いが始まった。弓兵が放った無数の矢が空を飛び交い,雨のように降り注ぐ。一本一本が弧を描いて敵の頭上へ落ちていくのだ。
私「すっご……」
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口を開けて見とれていたのが悪かった。敵の槍足軽が弓兵の間を縫って突撃してくると同時に,側面からは敵の騎馬隊が猛スピードでこちらへ向かってくるではないか!
私「あばばばば,目が足りない,手も足りない,全部に対処すんの無理いぃぃぃ」
編「ステイステイ,一時停止ボタン!」
私「その手がありました」
処理しきれない状況になったら,ひとまず一時停止。この状態でも部隊に指示出しでき,つぎの行動を予約しておけるのである。うおぉぉん,ポンコツな脳にも優しい。ここでふと気づく。相手の動きを見て都度ストップをかけられるのか……。
これ,実質ターン制じゃん!
そう気付いてからは,合戦への苦手意識は宇宙の彼方へ消え去った。
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私「……で,前線で槍と槍ががっぷり組み合って動かないんだけど,これいつまで押し合ってればいいの?」
編「脇に余ってる騎馬を,敵の槍部隊の後ろから突っ込ませてみな」
私「え,槍に騎馬を!? それ相性最悪では?」
編「大丈夫。正面で組み合ってるから,後ろに向き直れないんだよ」
槍が騎馬に強いのは「槍を正面に構えているとき」だけ。正面で釘付けにされている背後を突かれれば,敵軍は突撃の勢いをモロに食らい士気もしぼんでいく。ヒット&アウェイでのミサイルアタック,最高!
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「ショーグン2」の合戦は戦術こそがものを言う。数で勝っていたとしても,戦術がおろそかでは惨敗する。たとえ大軍団でなくとも,少数精鋭で戦線を崩壊させられるという圧倒的なカタルシスが魅力なのだ。
初勝利を収めてからは合戦への苦手意識が消え,楽しさすら感じられるようになった。ときには返り討ちに遭いながらも,合戦を重ねるうちにそれは確信に変わった。
これは,私の好きな戦略ゲームだってことを。
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私「島津の立地をいかすなら,港を早めに拡張したほうがよくない?」
編「まぁ,そうね。他国との貿易を重視するなら,島津じゃなくても船を作るにこしたことはないね」
私「そうなの?」
編「通商協定は陸で続いた隣国か,海路で発見した国と結べるから,船で日本を一周しておけば,貿易国の候補を増やせるよ」
私「思ったよりも力業だった」
編「ただ,それをするなら近隣国と敵対する前がいいかも」
私「なんで?」
編「見つかったら海の藻屑にされるから」
漁村を貿易路へと発展させ交易路を増やすと,毎ターンの収入をさらに積み上げられる。また,貿易船を手にすれば海に点在する交易所を占拠し,海外諸国との交易を行うことでさらなる増収が見込める。
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新たな金脈を得るべく大海原に出てみると,近くの交易所には先客が。海へと進出するのは他国も同様で,ちょっかいをかけなければ基本的に攻撃されない。だが,交易所に居座られているのは困りもの。
待てど暮らせど状況は変わらず,船の維持費もばかにならないのでいっちょかますことにしたのだ。ええい,三好の船にドカンと一発やったるわい。
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なんて浮かれていたら,これが泥沼の始まりだった。三好が報復にやってきたのだ。まぁ,このあたりまでは予想してた。宣戦布告したものね。だが長宗我部,アンタはダメだ。
私「なんで長宗我部がウチを攻めてくるねん!?」
編「三好の同盟相手は見た?」
私「アッ……ミテナイ」
やらかしたー! 長宗我部は三好と同盟を組んでいたらしく,徒党を組んで交易所の奪還に来たらしい。三好なぞ返り討ちにしてくれるわと高をくくっていたら,土佐の出来人まで来ちゃった。
幸いホットスポットである交易所からは島津の港が近く,船の修理体制は万全。小さな船団をプチプチ潰している間はよかったものの,交易路は攻撃されるし,隙をついて軍港を封鎖してくるしでとにかく嫌がらせが止まらない。しかも,時折来る大船団は地味に強いときた。うおおおん,やめちくれー。
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なにがつらいって,船の修理と造船費がかさんでジリ貧状態に追いやられたことだ。海はもうやめだー! と,陸路でお隣の少弐を攻めてみるも,あっけなく返り討ちである。
海路は三好と長宗我部のダブルパンチが続く中,お隣さんの少弐も海路のいやがらせに参戦。陸路は2方向から軍が攻め込んできて……。
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「無暗に敵対相手を増やさない」――担当編集の言葉がリフレインする。こういうことだったのか〜〜〜〜! 自分がいかに無謀なことをしていたのか,身をもって思い知らされたのだった。
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数回の転生を経て島津の版図がじわじわと北へ伸び,九州統一が見えてきたころ,担当編集がぼそっと言った。
編「あー,来ちゃいましたね」
私「天下,分け目……?」
編「勢力が大きくなって評判が高まると,まわりの氏族が敵に回るんですよ」
私「ほう。ゴールさせまいと必死に足を引っ張るんですな」
編「あっ,これズッ友だった同盟相手も寝返るよ」
私「それ,先に言ってくれません?」
天下分け目は,本作でもっとも有名かつエグいイベントで,勢力が一定以上に大きくなるか,京を攻め落としたタイミングで発生する。このイベントの怖いところは,積み上げてきた外交をちゃぶ台返しされ日本中からフルボッコにされることだ。
終盤の消化試合を防ぐためのエキサイティングなシステムなのだが,ターン経過で解消されることはなくただただ悪化の一途をたどっていくデスロード。うーん,生き残れる気がしない!
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私「このイベントを回避する術はないんです!?」
編「あるにはあるんだけど,もう手遅れだね」
私「くっ,これがアタイに課せられた試練だっていうのか」
編「せめて発生タイミングをコントロールできていればねぇ。征服する国の数を調整したり,京を獲るタイミングをはかったり,っていうのは中〜終盤の課題っすね」
私「だから,そういうのは先に言ってたもれ」
ちなみに,コンプリートエディションでは開始前の設定に「分裂した国」というスライダーが加わり,この天下分け目を緩めたり,完全に無効にしたりできるようになったらしい。
つまり,理不尽な総攻撃を受けるかどうかはあらかじめ自分で決められる……のだが,それはキャンペーンを始める前の話であって,今回はすでにデフォルトの設定で始めてしまっている。 OH,ガッデム!! アタイの国は完全にサンドバッグ状態よ!!
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私「敵の大群がぁ……兵がぁ……兵がぁ……」
編「これは耐えられそうにないね」
私「すっげぇ兵器で一網打尽にできたらいいのに〜」
編「じゃあ,つぎ切腹シーンが流れたら幕末いきましょう。ガトリング砲が撃てますよ」
私「戦国の風情どこいったのよ」
聞けばコンプリートエディションには,源平合戦や戊辰戦争をテーマもしたキャンペーン(DLC)もすべて完全日本語版で収録されているらしい。
源氏,平氏,藤原のIF展開を見るのもいいが,個人的には幕末はヤバい。刀や槍でワチャワチャやっていた時代から一転,ガトリング砲が戦場で火を噴き,しまいには軍艦から陸地へ向けて砲弾が飛んでくるという別ゲーと化すらしいのだ。最高じゃないか。
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あの天下分け目のあとも,取り憑かれたようにロードと転生を繰り返し,天下統一を狙い続けている。しかし,いまだに天下分け目の総攻撃を越えられず,サンドバッグとしてボコボコにされる日々だ。
だが,楽しい。楽しいのだ。
失敗して領地を焼かれるたびに,「つぎはあの国に早めに賄賂を贈っておこう」「あそこで騎馬を突撃させるのが早すぎたのだ」と,つぎからつぎへと反省点と最適解が頭に浮かんでくる。
こうすれば勝てた,ああすれば負けなかった――。 こうしてふつふつと湧き上がる“たられば”の思考が,「あともう1ターンだけ」「もう1回だけやり直させて」と輪廻転生を加速させるのである。 ものの見事に歴史ストラテジー特有の病をこじらせてしまったというわけだ。
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歴史ストラテジーが好きで,でも合戦がリアルタイムだからと避けてきた人がいたら,両肩を揺さぶって伝えたい。 あなたが避けているその理由は,実はこのゲームで一番美味しくて,最高に脳汁が出る部分なのだと。




















































