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眠くなるまで,部屋のものを触っていく。無料ADV「オピポピ」は,仕組みが先で物語が後だった[OIGS2026]
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印刷2026/10/13 08:00

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眠くなるまで,部屋のものを触っていく。無料ADV「オピポピ」は,仕組みが先で物語が後だった[OIGS2026]

 「オピポピ」は,眠る前の静かな部屋で,眠気が満ちるまでのひとときを過ごす短編アドベンチャーゲームだ。イラストのタッチからも,眠る前のまどろんだふわふわした感じが漂ってくる。

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 プレイヤーは部屋の中に置かれたさまざまなオブジェクトに,マウス操作で気ままに触れていく。
 触れる順番に決まりはなく,どこをどの程度調べるかもプレイヤーの自由だ。眠気が満ちるとその夜は幕を閉じ,それまでに「あるもの」へどれだけ気づけていたかによって,結末が3種類に分岐する。

 本作は2026年4月に各種フリーゲーム配信サイトで公開されたのち,10月2日にはSteamでも無料配信がスタートした。
 その直後に開催されたOSAKA INDIE GAMES SUMMIT 2026の会場で本作を見てきた。制作者であるぐらたんP氏(@GrutinP74000)にお聞きした話を交えて紹介しよう。

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 部屋を探索する中で印象的なのが,菜月なこ氏(@nutsnaco_pr)による穏やかなボイスだ。耳当たりの良い声が,静かな夜の部屋の空気感やまどろみを優しく引き立ててくれる。

 自分の着ているものや植物,ぬいぐるみを調べたりする。インタラクションできる部分にカーソルを合わせると,「○○をしようか」「○○がある」といった具合にボイスが流れるので,できる行動は分かりやすい。

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 まどろんだまま,いろいろとクリックしていく。イラストも可愛いのですごく癒やしになる作品だ。

 今回会場に出展されていたのは,本編を短く再構成したバージョンで,OIGS用のメッセージが用意されていた。

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 静かな物語と心地よい音色に包まれた本作だが,その成り立ちはストーリー先行ではなく,システム的な遊びの検証から始まっているという。

 ぐらたんP氏は普段,ゲーム開発の現場で企画や仕様策定などに携わっているクリエイターだ。仕事のノウハウをそのまま持ち込むというよりは,自分の伝えたいものをストレートに表現する手段としてノベルゲームの形を選んだという。
 本業とは別にフリーゲーム制作をしていて,ほかにも作品が公開されている。


 「オピポピ」の着想の原点となったのは,「プレイヤーが何かを選んだとき,その結果がシナリオや環境に反映されたら面白いのではないか」というゲームデザイン的な発想だったという。
 部屋の中にいろいろなものを配置し,選んだ結果をもとに変化を加える,変数で管理をしてみるといったテストをしていて手応えを感じ,そこから後付けで物語を肉付けしていったのだそうだ。

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 舞台が「眠る前の部屋」になったのもかなり後の段階で,探索に制限がないとプレイヤーがいつまでも歩き回ってしまうため,自然な区切りとして「眠気が満ちたら眠る」というルールを導入したのだという。
 制約があったほうが制作のモチベーションが刺激されるというあたりも,開発者らしいアプローチだ。

 ボイスについても,過去の個人制作では合成音声を活用することもあったそうだが,本作に関しては作品のテーマや温度感を伝えるには人の声が必要だと考えて採用したという。

 声優を起用するなど制作にしっかりと手をかけながらも,無料で公開することについて聞くと,丹精込めて組み立てたプラモデルを「よくできたから見て!」と周囲に見せて回るような感覚なのだという。
 インディーゲームの市場規模が広がっているため,売るというのが頭にぱっと浮かびがちだが,制作を楽しんで,いいものができたから見てほしいという話に,クリエイターの根っこの部分を見たような気がする。

 普段の開発業務では,遊んでくれるユーザーと直接顔を合わせたり,生のリアクションを受け取ったりする機会はどうしても限られてしまう。
 制作から公開,イベント出展に至るすべての工程を自らの手で経験し,遊んでくれた人たちと直接言葉を交わしたいという思いが,個人でゲームを作り続ける大きな原動力になっているそうだ。

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 今回のSteam配信にあたっても手続きなどに苦心したそうだが,得がたい経験になったと振り返っていた。作り手として満足する瞬間はあるのかと問うと,死ぬまで満足することはないかもしれない……と,笑いながら答えてくれた。

 眠れない夜のおともに,あるいは日々の疲れを癒やすひとときに,そっと触れてみてはいかがだろうか。

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 ちなみに,「オピポピ」って何だ,という人は,ゲームをダウンロードして確認してみよう。「こんふぃぐ」のテキストにちらっと現れる。

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    オピポピ

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