「分かる人だけ分かってくれればそれでいいもん」
みたいな潔さがあった。
でもせっかくファンが広がるかもしれないタイミングだし,ちょっとしたマニアとして中身について補足しておきたい。原画とかコラボとかアニメとかそういう話は,元の記事をぜひご覧ください。
![]() |
SFC版「Wizardry VI 禁断の魔筆」,2027年にSteamでリリース。サントラの配信やグッズなどウィザードリィの日を記念した情報が一挙公開に
ドリコムは本日(2026年9月15日),ウィザードリィの日を記念して,RPG「Wizardry」に関する最新情報を一挙公開した。今回は,スーパーファミコン版「Wizardry VI 禁断の魔筆」の移植版を2027年にSteamでリリースすることや,サントラの配信などが明らかになった。
さてこの「ウィザードリィVI 禁断の魔筆」(以下BCF)だが,オリジナル名は「Wizardry Bane of the Cosmic Forge」だ。1990年の発売で,通称はBCF。「ベイン・オブ・ザ・コズミック・フォージ」と読むが,大学生のころ遊んでいた筆者とその周りは「ばね」と呼んでいた。
原題を見れば気付くように「VI」の数字は入っておらず,あとから便宜的に付けられた※だけである。その後「Wizardry Crusaders of the Dark Savant」「Wizardry 8」と続く,後期Wizardry3部作の1作目で,書いたことがそのまま現実になるというペン「Cosmic Forge」を探すダンジョンRPGだ。
※Sir-Tech自身が,4年後に発売したセットパッケージ「Wizardry Trilogy 2」の中で「Wizardry VI」として収録されたのが最初。その後,1995年のSFC版と,1996年のサターン版「ウィザードリィVI&VIIコンプリート」で「VI」が定着した
VIは,それまでのWizardryと比較すると,システムも絵柄も大幅に変更されている。魔法システムも複雑になり,ダンジョンは床や壁まで描き込まれ,なんてこったモンスターがアニメーションまでする。当時一世を風靡した「ダンジョンマスター」の影響なのかもしれない。
魔法については,2系統(僧侶と魔法使い)から6属性4系統と急激に増加し,回数制からMP消費制へと変更された。そう,Wizardryの魔法は「回数制」だったのだ(D&D型)。慣れてる人はなんとも思わないが,いまどきのコンピュータRPGから入った人だとすごくハードコアな雰囲気があるかもしれない。
ウェールズ語ぽい響きの「カティノ」「マハリト」などはカッコよかったのだが,「ファイアボール」とか「キュア・ポイズン」とかになってしまったのが残念ではある。
![]() |
種族もお約束のものだけでなく,フェアリーやリザードマン,ドラコン(竜人間),ラウルフ(犬人間),フェルパー(猫人間),ムーク(毛むくじゃら)などが追加され,職業にもレンジャー,錬金術師,霊能力者,吟遊詩人,ヴァルキリー,修行僧が追加された。いま見れば「ふーん」という感じだが,当時としてはなかなかの充実具合だ。
ほかにも,拠点である「街」が存在しないとか,序盤から意味が分からないくらい難度が高い(と当時は思った)とか,いろんな問題はあるが,それまでの「simple is beautiful」を体現※していたかのようなWizardryからあまりにも変わってしまったので(まぁVの時点でだいぶ変わってたけれど),Wizardry大国である日本のコアゲーマーの間でもさっぱり人気は出ず,そこそこ古いゲーマーに聞いても「あれはやってないねえ」と言われるのがオチだ。なんなら当時は,コアファンのヘイトを稼いでいた節すらある。
しかし海外では大変に評判がよく,CGW(Computer Gaming World)で年間ベストRPGアワードを取ったりしている。やはり日本は,当時からやや独自であったのだ。
※制作者のRobert氏によるとディスク容量の問題でやむを得ず,ということらしいが(関連記事)
まぁそんなBCFを持ってくるドリコムもどうかと思うが,まぁきっとこのあと順番に7も8も持ってくるのだろう。そして本件で一番見逃せない(そして称賛すべき)なのは,移植されるのがSFC版であるということだ。
当たり前だがBCFの大元はPC(IBM版)※なので,コンピュータプラットフォームに大変多く出ている。日本のPCだと,PC-98版が3種類,FM-TOWNS版,DOS/V版,そして幻のJ-3100版があるはずだ。それらはもちろんオリジナルの忠実な移植版なので,言ってみれば「モロ洋ゲー」である。
※しかし開発はAmigaで行われており,グラフィックス部分が急激にグレードアップしたのはそれが理由だと言われている
![]() |
しかし1995年に登場したSFC版は違う。
あのファミコン版の「I」を手掛けたゲームスタジオの手によるSFC版のBCFは,キャラクターデザインが末弥 純氏,音楽は羽田 健太郎氏という,黄金のトリオで作られているのだ。ファミコン版のIにも劣らない,名作Wizだ。
オリジナルをオリジナルのまま遊べと言われると,正直ちょっと腰が引けるが,スーファミ版なら,うんいける。いまでも十分いける。SteamじゃなくてSwitchやスマホでも出してほしかったなぁと思わないでもないが,隠れた名作を遊ぶという意味では絶好のバージョンだ。
![]() |
ファミ通さんのインタビューによれば,「ダンジョン飯」の九井先生も「SFC版のBCF」には相当影響を受けたとのことで,さすがの目のつけどころ……というかゲーマー度合いである(しかしこれ読むと思うんですが,先生は我々よりコアゲーマーなのでは)。
Daphneで「ウィザードリィ」という歴史的遺物に触れた人も,当時方眼紙にせっせと地図を描いていたような(IVのCosmic Cubeときたら!)おじさん/おばさんも,これを機に,ぜひまた歴史的名作に触れてみよう。
海外生まれのWizardryが,日本で独自に育っていったことを象徴するかのような最後の移植作が,シリーズ45周年の節目に,30年の時を経て現行環境に帰ってくる。ドリコムの中にも,分かっている人がいるのだなぁ,という感じである。
余談だが,同時に発表されていたシリーズ過去作のサントラ4タイトル配信開始も,見逃せない話題だ。オリジナルのWizardryのI,II,III,Vがテーマで,ゲーム音楽をオーケストラで鳴らすのがまだ珍しかった時代に,羽田健太郎氏が心血を注いだ数々の“仕事”が再びよみがえる。
トラックリストに「全滅」とか「全員滅亡」とかあるのが大変Wizardryぽいし,ゲーム音楽好きなら結構お勧めだ。カセットテープ版とLPレコード盤を持っている筆者としては,隔世の感があるが……。
![]() |
それにしても,先日のインタビュー時にWizardryの制作者であるRobert氏が,WizardryというIPのことを,
と評していたが,こういうよみがえり方なら大歓迎である。今後ともよろしくお願いします>ドリコム
そういえばだいぶ前に,別件でWizardryの発売日をRobert氏に聞いたとき「発売日なんて覚えてないなー。たぶん9月のどっか。もうそんな記憶ないから適当に決めよう(笑)」とのことで(これは割と有名な話だ),そりゃまぁそうだなと思いつつも,結果的に記念日すら適当な感じになった。
でもそういうのも昔っぽくていいなぁ,と思う次第。なにせあの頃は,「発売日」なんていう概念がなかったし。
WizardryとFFが紡いだ日米RPGの半世紀――「Wizardry Variants Daphne」FF11コラボ記念,Robert Woodhead氏×田中弘道氏スペシャル対談【PR】
Wizardryの生みの親,トレボーことRobert Woodhead氏が,久方ぶりに来日した。FFシリーズのI〜IIIで初期のスクウェアを支えた田中弘道氏との対談のためである。DaphneのFF11コラボがきっかけの,この対談の模様をお伝えしていこう。
- キーワード:
- iPhone:Wizardry Variants Daphne
- iPhone
- RPG
- ドリコム
- ファンタジー
- 無料
- Android:Wizardry Variants Daphne
- Android
- PC:Wizardry Variants Daphne
- PC:ファイナルファンタジーXI
- 広告企画
- インタビュー
- 編集長:Kazuhisa
- カメラマン:佐々木秀二
- PC:Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord
- PC
- PS5:Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord
- PS5
- Xbox Series X|S:Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord
- Xbox Series X|S
- PS4:Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord
- PS4
- Xbox One:Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord
- Xbox One
- Nintendo Switch:Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord
- Nintendo Switch




























