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型紙を布のどの向きに置くかで,ドレスの仕上がりは大きく変わる。織り糸の縦横に沿わせて置くのが基本で,これを斜め45度に傾けて裁つのが「バイアスカット」じゃ。
この裁ち方で名を上げたのが,フランスのデザイナー,マドレーヌ・ヴィオネじゃった。12歳でレース職人の見習いとなり,1912年にパリで自分のメゾンを開いた人物で,1920年代の初めには,布目を斜めに横切って裁ち,体の線に沿って垂れるドレスで知られるようになった。それまで襟などに使われておった裁ち方を,ドレス全体に持ち込んだとも言われておる。
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布目に沿わせるか,斜めに傾けるか。2026年9月21日にSteamでリリースされた「Dressmaker」では,型紙1枚ごとのこの選択が,完成したドレスの見た目にそのまま表れる。血しぶきの飛ぶ「Broforce」や「GORN」で知られるFree Livesが,新レーベルのCozy Livesから送り出した一作じゃ。
本作の主人公は,とある町に店を開いたばかりの仕立て屋じゃ。町の人々は新顔の腕前を半信半疑で見ておって,最初は一人ずつ,簡単な依頼を持ち込んでくる。
依頼人はそれぞれ2Dのイラストで描かれ,やり取りを重ねるうちに一人ひとりの事情が見えてくる。職場で着る服が欲しい者もおれば,葬儀のために真っ黒なゴシック調のドレスを頼む者,舞踏会用のきらびやかなガウンを求める者もおるのじゃ。
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そして困るのは,注文の中身が「きちんとした感じ」「楽しげに」「暖かそうに」といった大まかな言葉でしか伝えられんことじゃ。
生地や飾りにはスタイルの数値が付いておって,依頼人の求める項目を満たせたかどうかで出来が判定される。
この数値は,デザインをいじるたびに上下する。白黒のピンストライプで細身に仕立てた仕事着でも,派手なピンクのリボンや大ぶりのブローチを足した途端に依頼人の好みから外れることがある。
飾りたい気持ちを抑え,数値を見ながら足したものを外していく作業になるわけじゃな。
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ドレス作りの手順は細かく分かれておる。まずメジャーで依頼人の寸法を測り,デザイン帳で身頃,袖,襟,スカートを組み合わせて形を決める。
布見本を貼って色の見当をつけたら,店の棚で生地と装飾品を買う。生地の色や種類も評価に響くから,色を決め切る前に一度棚を見ておいたほうがよい。
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裁断台では,型紙を一枚ずつ布の上に並べていく。冒頭の布目の話が出てくるのはここじゃ。パーツごとに布目に沿わせるかバイアスにするかを決め,余り布が少なくなるよう詰めて置く。
どのパーツにどの生地を使うかも自由に選べる。はさみを入れる操作は省かれておるから,置き方だけ考えればよい。
裁ったパーツは,寸法に合わせたトルソーの上で組み立てる。どの布がどこに付くかを確かめたら,ミシンで縫い合わせる番じゃ。
布を送り込み,スペースキーで針を進めながら,マウスで点線に沿って布を導いていく。
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線を外れるとミシンがガタついた音を立て,そのぶんドレスの品質が落ちる。ここの操作がなかなかリアルでの,現実でのミシンと同じく,カーブに差しかかると自然と手が慎重になってしまうのじゃ。
もっとも,ミシンの速度は設定で落とせるし,ボビンの糸は無限で,アイロンがけの工程もない。縫う作業は残しつつ,面倒な下ごしらえは省かれておるわけじゃな。
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縫い終えたら,ボタンやリボン,アップリケ,レースを好きな位置に付けて仕上げる。完成品を渡すと報酬と評判が手に入り,物語が進むにつれて型紙や生地,装飾品が開放されていく。
序盤は簡素なドレスしか作れんが,やがて布を何段も重ねたプリンセス風のガウンまで仕立てられるようになるぞい。
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依頼とは別に,好きに作ったドレスをショーウインドウに飾って売ることもできる。ただ,売れれば代金が入るだけで,店の経営と呼べるほどの要素はない。
依頼人の注文をわざと外して仕立てる意地の悪い選択肢があるのと,店の猫を撫でられるのは,ちょっとしたおまけじゃな。
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インタフェース,音声,字幕とも日本語に対応しておる。店を切り盛りして稼ぐゲームを求める者には物足りんじゃろうが,着せ替えではなく服そのものを一から作ってみたかった者,一着を仕上げるまでの手順をじっくり味わいたい者には,ぜひ触ってほしい作品じゃ。





























