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全世界1万個限定版の価値を探る「Razer Boomslang CE 2007」レビュー掲載
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印刷2008/03/11 12:48

レビュー

1999年モデルの復刻版に,“コレクターズエディション”以上の価値はあるか

Razer Boomslang Collector's Edition 2007

Text by fumio

»  普段は「選手」と呼ばれることの多いfumio氏が,全世界に10000個しか存在しない(が,2008年3月中旬時点では国内でもまだ購入可能な)限定版モデルのマウスを掘り下げる。現役の競技ゲーマーは,現代に蘇ったかつての話題作を,どのように評価するだろうか。


Razer Boomslang Collector's Edition 2007
メーカー:Razer
問い合わせ先:MSY
実勢価格:1万5600円前後(2008年3月11日現在)
Razer
 「Razer Boomslang Collector's Edition 2007」(以下,BSCE2007)は,いまやゲーマー向け周辺機器メーカーとしては大手の一社と呼べる存在になったRazerの初期プロダクト「Razer Boomslang」(以下,旧Boomslang)を復刻した限定モデルである。旧Boomslangが発売されたのは1999年。当時は光学式のマウスがやっと登場したばかりで,市場はいわゆるボール式マウスが席巻していた。そんな中で発売された旧Boomslangもボール式だったわけだが,今回の復刻に当たってはボールの代わりに最新の「3G Infrared Sensor」(第3世代赤外線センサー)を搭載し,また外装も限定版らしいチタンコーティングを施されている。
 国内での流通開始から1か月強が経過したが,世界に1万個しか存在しないこのマウス,果たして実際の使用感はどうなのか。


大きく平べったいBSCE2007

旧型と形状は同じだが,重量は増加


Razer
 BSCE2007の外観はきわめて独特なものだ。メインボタンにスクロールホイール,サイドボタン左右各1という構成自体はオーソドックスながら,2008年3月中旬時点で入手可能な,どのゲーマー向けマウスよりも底面積は大きく,そしてどのゲーマー向けマウスよりも“平べったい”。「Razer Lachesis」を押し潰して広げたような,と説明するのが一番イメージしやすいかもしれない。
 メインボタンの形状も一般的なゲーマー向けマウスと比べてかなり幅広の作りになっており,中指をスクロールホイールに,薬指を右ボタンに乗せる筆者の持ち方だと,握ったときにボタンの凹みがちょうどいい位置に来てよくフィットする。握った感覚はゆったりとした印象だ。ただ,人差し指で左ボタンとスクロールホイールを操作し,中指を右ボタンに乗せる(より一般的な)持ち方では,おそらく少し手に余るだろう。

Razer Razer
4Gamerの比較用リファレンス「MX510 Performance Optical Mouse」と並べて置いてみると,BSCE2007の特異な形状が際立つ
Razer

 冒頭で,旧Boomslangとの最大の違いはセンサーと表面加工だと述べたが,実際にはそれ以外でも,細かいところで仕様が変わっている。スクロールホイールのノッチが甘くなっているほか,重量が増えたり,ソールの形状が変わったりしているのだ。
Razer
 とくにスクロールホイールに関しては,これまでの筆者が触れたことのあるRazer製マウスのなかで,最も作りが悪いと感じた。ノッチの刻みは16で,旧Boomslangの36刻みよりも1刻みが大きくなっているのだが,一つずつ回したときの止まり具合が緩く,さらには回しきってから0.5〜1秒ほど間が空いてやっと反応するようなこともまれに生じてしまう。都合二つの個体で(発生頻度の差はあれ)同じ症状を確認できたうえ,海外のユーザーフォーラムなどでも同様の報告を確認できたので,どうも筆者の入手した2個体だけの問題ではないようである。限定版という性質上,今後のロットでの改善を望めないのが残念極まりない。

本体底面。センサーは中央よりもやや後方に設けられている。ご覧のとおり,それを緑色LEDのリングが囲んでいるデザイン
Razer
 重量に関しては,ボールという錘(おもり)がなくなった分だけ軽量になると思っていただけに,重くなったのは意外だった。正確な重量はRazerの公式サイトでも発表されていないが,重量計に乗せてみたところ,ケーブル込みで150g。参考までにケーブルを秤からどけてみると約120gだったので,「Razer DeathAdder」「G5 Laser Mouse」よりも重いことになる。ちなみに旧Boomslangの重量実測値はケーブル込みで165g,ケーブルを除く参考値は約105gだった。
 また,重量の増加に加えて,重心の位置が旧Boomslangより本体後方,つまりプレイヤーの手首側に寄っているせいか,持ち上げるときにマウスが手のひらからずり落ちてしまうことが何度もあったのが気になるところだ。

 なお,ソールの変更による違和感はない。また,交換用ソールが製品ボックスに同梱されているから,とくに困ることはないだろう。


かなりピーキーな印象の使用感

ボタンの完成度は最近のRazer製品譲り


 ここからはBSCE2007を使ってゲームをプレイした結果を語っていきたいが,その前に一つだけお断りを。筆者はマウスのドライバソフトウェアをインストールせず,OS標準ドライバで使うため,設定ツールの出来に関しては一切言及しない。あくまでハードウェアとしてのマウスについてのみ評価するので,この点はご容赦いただきたい。テスト環境は以下のとおりだ。


 テストには「Warsow」と「Crysis」の2タイトルを用い,いずれもオンラインプレイを行った。分類としてはどちらもFPSだが,前者は狭いマップ上を止まることなく高速で動き回るタイプで,後者は逆に広大なマップをクリアリングしながら進んでいくスローペースな展開となることが多く,aim(エイム)の質が異なるというのが,この2タイトルを選定した理由だ。

Razer
 ちなみに筆者が直近まで使っていたマウスはRazer DeathAdder。BSCE2007とDeathAdderでは同じセンサーを搭載しているので,ポインタの移動速度など,挙動は基本的に同じである。そのため,まずはセンシティビティなどの設定をいじることなく移行してみたのだが,BSCE2007は,ゲームの局面によってプレイのしやすさにバラつきが大きく生じた。遠距離での撃ち合いのような,マウスの移動量が少ない動作は比較的やりやすい一方,マウスを左右に激しく切り返す必要のある動作はすごくやりづらいのだ。
 これは,BSCE2007が持つ幅広形状が,持ち上げるときにホールドのための力を多く必要とすることと,重量が決して軽いわけではないことが影響していると思われ,全体として激しい操作は行いにくい。なんというか,小回りが利かないような感覚だ。逆に,目標があまり動かない場合,同じ方向にだけ動き続けている場合は普通に当てられる。マウスパッドを変えてみたりゲーム側のセンシティビティ設定を上げてみたりもしたが,この傾向にはあまり変化がなかった。

サイドボタンは本体の窪みに用意されている。大きくて押しやすいのだが,握り方によっては“誤爆”しやすい
Razer
 ボタン類は,先に問題を指摘したホイールを除くと,最近のRazer製品と同じ印象だ。ラバーコートされているメインボタンはゲーム中に手が汗をかいても指が滑りづらい。クリック感も従来どおりカチカチとしっかりしている。ただ,サイドボタンはクリック感こそ良好であるものの,持ち方によってはマウスを持ち上げるときに意図せず“親指側”を押してしまうことが多々あった。
 いろいろ試行錯誤したところ,最終的にはサイドボタン前方(=手首から遠い側)の傾斜部分を親指と小指(と薬指)で挟み,手のひらの手首に近いところをマウスに乗せるようにくっつけて持つのが,最もしっくりきたことは付記しておきたい。


“3本指操作”時のフィット感は秀逸だが

ゲームで使うには人を選ぶ


製品ボックス。限定版ということで,通常のRazer製品とはまったく異なるものになっている。中には通し番号入りのカードや,保存用の缶なども入っており,マニアの所有欲をくすぐる
Razer
 まとめると,BSCE2007は持ったときのフィット感がすばらしい。しかしスクロールホイールに問題を抱えている点,形状と重量のため,切り返し動作時にワンテンポ遅れてしまう点などから,反応の速さを必要とするゲーム用途にはあまり向かない,といったところになる。形状と重量に関しては慣れの問題も大きいと思うので,慣れてしまえば問題にならない可能性は残されているが,一般的なマウスとの相違点が多く,慣れるには相応に時間を要することを考えると,「いま使っているマウスに満足している人が,あえてBSCE2007に移行する理由はない」という結論に至った。
 「Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0」の復刻とは異なり,あくまで限定モデルであって,プレミアム感を重視した製品であると言わざるを得ない。Razerファンや「限定品」に弱い人向けの,徹頭徹尾「コレクターズエディション」なのである。
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