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[プレイレポ]もし,FFがドットのまま進化していたら。シリーズ初のHD-2D作品「ファイナルファンタジー レゾナンス」が示す“ドットFF”の新たな形
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印刷2026/06/10 10:00

プレイレポート

[プレイレポ]もし,FFがドットのまま進化していたら。シリーズ初のHD-2D作品「ファイナルファンタジー レゾナンス」が示す“ドットFF”の新たな形

 スクウェア・エニックスは2026年10月22日,新作RPG「ファイナルファンタジー レゾナンス」PC / Switch 2 / PS5 / XBOX Series X|S / Switch)のリリースを予定している。

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 昨夜(6月9日)発表された本作は,スマートフォンゲーム「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」(以下,FFBE)の1stシーズンをベースに,コンシューマゲームとして多数の要素を改めて制作・構築したタイトルだ。その実現にあたり,「ファイナルファンタジー」(以下,FF)シリーズでは初めてHD-2D技術を採用していることも大きな特徴となっている。

 本作の序章をプレイする機会を得たので,筆者の感想を交えながら概要をお伝えしよう。また,試遊後には開発スタッフに話を聞くことができた。ぜひ最後まで目を通してほしい。

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 本作のコンセプトは「もし,FFがドットのまま進化をしていたら…」だ。それはゲームをスタートして,最初に目にするオープニングムービーにも表れている。
 最新のドット表現「シネマティックピクセル」を用いた映像は,カメラアングルが頻繁に切り替わり,ドット絵で描かれたキャラクターや巨大な召喚獣が近年のFFシリーズを思わせるダイナミックな動きを見せる。
 「FF初のHD-2D作品」と聞かされたときは,「スーファミ時代のFFがきれいになった感じかな」と捉えていたのだが,実際に目の当たりにすると「HD-2Dにはこんな表現もできるのか……」と圧倒されてしまった。新しい技術の実力を公式トレイラーで確認してほしい。

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 ストーリーは上記のとおり,FFBEの1stシーズンをベースにしている。簡潔に紹介すると,グランシェルト王国の騎士を務めるレインとラスウェル,そして謎の少女・フィーナの一行が,世界各地に存在するクリスタルの破壊を目論む「常闇のヴェリアス」を追う物語が描かれる。

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レイン(CV:岡本信彦)
グランシェルト王国の騎士。若くして飛空艇団を任される実力者
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ラスウェル(CV:小林裕介)
レインと肩を並べる実力で,部下にも上官にも信頼されている優等生
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フィーナ(CV:藤田 茜)
土のクリスタルから現れた少女。名前以外の記憶をなくしている

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常闇のヴェリアス(CV:大塚明夫)
突然現れ,土のクリスタルを破壊し,グランシェルトを襲撃した鎧の男
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???(CV:水瀬いのり)
常闇のヴェリアスと因縁を持つ謎の女性。バハムートと共に行動し,主に黒魔法を扱う

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ワールドマップを移動したり,ダンジョンを探索したりしながらゲームを進めていく
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道中には選択肢が現れる場面もあるが,ストーリーの進行には影響しない
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 バトルはFFシリーズらしい,ターン制コマンド選択型だ。画面上部のタイムラインに味方とエネミーの行動順が示されるので,そこから「どのエネミーを攻撃するか」「エネミーの大技に備えるべきか」といった戦いかたを判断していく。

いかにもFFシリーズのバトルといった画面構成だが,アニメーションのような動きがあり,最新の表現であることに気づかされる
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 エネミーにはHPゲージだけでなく,「ブレイクゲージ」が設定されている。攻撃によってゲージをすべて削ると,エネミーは「ブレイク」状態に陥る。ブレイクしたエネミーはしばらく行動不能となり,かつ防御力が落ちるので大きなチャンスになる。
 さらに,ブレイクに成功した味方はターンの最後に「エクストラフェイズ」が発生し,追加行動が可能だ。

エネミーの弱点を突く攻撃は,ブレイクゲージを大きく削る
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 すべてのエネミーを同時にブレイクさせると「フルブレイク」状態となり,エクストラフェイズでは味方全員の追加行動が可能になる。タイムラインとエネミーのブレイクゲージを確認しながら,「どのように攻撃を仕掛ければ,最も有利な状況に持ち込めるか」を考えるところが本作のバトルの醍醐味といえる。

エネミーが1体の場合,ブレイクに成功すればフルブレイクになる
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エクストラフェイズではパーティ全員の追加行動が可能だ
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 本作の象徴的なシステムが「ビジョン」だ。道中で出会ったキャラクターのイベントをクリアすると,そのキャラクターの想い(ビジョン)が結晶化した「ビジョンクリスタル」を入手することがある。レインたちはビジョンクリスタルを装備すると,それぞれの特性を引き継いだり,アビリティを習得したりできる。

ビジョンは武器や防具と同じく,装備することで効果を発揮する
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リーアのビジョンを装備したことで,白魔法が使えるようになった
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 装備できるビジョンは,味方1人につき1つだけ。装備した状態でバトルを重ねると,ビジョンとの絆が強くなり,新しいアビリティを習得できる。
 アビリティにはそれぞれコストが設定されており,各自のコスト上限の範囲であれば,ビジョンを付け替えても最大8種のアビリティを設定して使用可能だ。つまり複数のビジョンにより習得したアビリティを組み合わせて,自分なりのビルドを構築できるというわけだ。
 局面に応じてビジョンを付け替えたり,計画的にビジョンとの絆を強めたりして,強力な相乗効果を生み出すビルドを追求するのも本作の大きな特徴だろう。FFVなどのアビリティ付け替えを彷彿とさせるシステムになっている。

トロンのビジョンとの絆を強めたことで,アビリティを習得した
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リーアのビジョンに付け替えたあとも,習得したアビリティをセットすれば使用できる
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 ビジョン装備時,バトル中にフルブレイクを発生させると,エクストラフェイズの最後にビジョン固有の必殺技「レゾナンス」を発動できる。レゾナンスの種類は,全体攻撃技や付随効果を持つ技などさまざま。複数の仲間がビジョンを装備している場合は,1つを選択することになる。

リーアのレゾナンス「癒しの風」を選択
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 世界各地に点在する「光の祠」では,FFシリーズ(初代からFFXVIまで)主人公たちの「ビジョンクリスタル」が手に入る。もちろん装備すれば,それぞれの能力や技を継承し,固有のレゾナンスも用意されている。主人公たちの3Dモデルを採用したレゾナンスの演出は圧巻だ。

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光の祠でいくつかの質問に答えると……
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クラウドのビジョンを獲得!
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クラウドのビジョンを覚醒させると,ゆくゆくは「凶斬り」も使えるようになる
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クラウドのレゾナンス「クライムハザード」
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ウォーリア オブ ライトのレゾナンス「クリスタルブレイバー」
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ティナのレゾナンス「ロータス・ライオットソード」
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 FFシリーズといえば召喚獣だが,本作では「幻獣」と呼ばれている。幻獣はストーリーの進行状況やサブクエストのクリアによって,召喚できるようになる。
 召喚した幻獣はバトルに加勢し,3ターン目に強力な技を放つと帰還する。当然,相応のMPを消費するが,その力は戦局を変えるほど強く,重要な局面に投入したいところだ。

幻獣「セイレーン」とのバトル。勝てば力を貸してくれるようだ
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ゲームの進行に応じて,チョコボに騎乗できるようになる
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FFらしさやこだわり,刻んだ熱を世に残したかった


 約2時間の試遊後,本作のプロデューサーを務める中島啓輔氏,ディレクターの古屋海斗氏,アートディレクターの齋藤昌大氏に話を聞いた。

 中島氏によると,「ファイナルファンタジー レゾナンス」を企画した理由は,自身が運営に携わっていたFFBEの「FFシリーズらしい」シナリオやドット絵のこだわりを世に残したかったからだという。
 また,初代FFからFFVIにあった「FF初期の面白さ」──ターン制コマンドバトルや飛空艇で世界中を駆け回る楽しさなどを,3Dゲーム全盛の今こそ世に出すべきという思いもあったそうだ。

 なお,グラフィックスに関しては,FFBEのアセットをほとんど流用できなかったとのこと。背景はすべて新たに制作し,キャラクターはドットを打ち直したり,差分を増やしたりしている。一部のエネミーは,デザインから丸ごと見直しているという。

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 ゲームデザインは「ステージをクリアするとシナリオが読める」というスマホRPGのサイクルから,プレイヤーが実際に世界を旅してダンジョンを攻略する体験に転換。ストーリーの展開やキャラクターが織りなす群像劇,個々のエピソードなどを継承しつつ,コンシューマRPGとして再構築する必要があったとのこと。
 冒頭ではプレイヤーに世界の状況やキャラクターの関係性といった情報を提供し,徐々に没入感を高めていく。ストーリーを進めると,ところどころに選択肢が登場するが,これもRPGらしい没入感につながっている。

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 FFBEにはなかったワールドマップが存在することにより,多数のサブコンテンツが用意されている。とくに飛空艇を手に入れたあとは世界が大きく広がるため,サブクエストやミニゲームなどの発見も楽しめるそうだ。

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 上記のとおり,本作はビジョンやアビリティによるキャラクターのカスタマイズに注力している。開発陣が意識したのは,FFVのジョブシステムとFFVIのキャラクターごとの個性の融合だ。
 そして,カスタマイズを生かす場となるのがバトルである。強敵との戦いでは,スーパーファミコン時代のFFシリーズのような手応えのある難度を目指したという。
 その一方でダンジョンには推奨レベルを表示したり,バトルスピードを3段階用意したりと,現代のゲームとしての遊びやすさも備えている。

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 最大の特徴は,FFシリーズ初となるHD-2D技術の採用だろう。なかでも,新技術シネマティックピクセルによる表現は,常に新しさや驚きを提供してきたFFシリーズであること,そしてFFシリーズらしい映画的なゲーム体験にこだわったがゆえのチャレンジだったそうだ。
 本作にはドット絵と3DCGを融合させた演出も多い。当初は「表現の統一感が損なわれるのではないか」という懸念もあったそうだが,FFシリーズらしさやインパクトの大きさを踏まえてチャレンジを決めたという。なお統一感の課題は,3DCGに負けないようにドット絵の演出を加えることで解決している。

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 2Dのキャラクターは平面なので,3D空間でカメラが動くと見え方に違和感が生じる。しかし,本作ではそれがほぼない。これはカメラの動きに合わせて,1コマレベルでキャラクターの位置や向きを変えるといった作業を繰り返した結果だという。
 齋藤氏によると,最初からしっかり絵コンテを作り,それに沿ってカメラワークやエフェクトの調整,ドット絵の制作などを丁寧に進めたとのこと。効果音も1コマずつ調整し,最後にあらためて全体を見直してから調整するなど,工程を重ねて作り上げている。

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 また,BGMはFFBEの収録楽曲に加え,ボーカル曲を含む33曲を追加。もちろん,本作でも上松範康氏が率いるElements Gardenが作曲・アレンジを担当している。
 プレイ時間はメインストーリーのクリアまでに30〜40時間程度,サブコンテンツをやり込むと60〜80時間程度を見込んでいるとのこと。ビジョンやアビリティの組み合わせをとことん追求すれば,さらに長く遊べそうだ。

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 最後に古屋氏は「スマホゲームの開発者たちは,その瞬間の熱を時代に刻んできました。サービスの終了後にも,それらを世に残せることは意義があると考えて取り組んでいます」とアピールしてくれた。

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