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スイスのKenzan Studiosが,Noitomと提携してVRテーマパークを推進させる「Kenzan Arena」を立ち上げ
Noitomについては,昨年のSVVR 2016で「Project Alice」を出展していたのを紹介したが,もともとはモーションキャプチャのセンサー技術「Perception Neuron」を開発していたメーカーだ。近年は市販のVRデバイスを利用したハイブリッド型のトラッキングシステムによる,B2B向けのVRサービスを提供するようになっている。2017年3月初めには,深セン市で開催された自動車イベントにおいて,100人を越えるメディア関係者に対して同時VR体験させるといった,実験的な出展も行っている。
そんなNoitomと提携したKenzan Studiosの「Kenzan Arena」は,自社開発による4本のVRゲームを,ショッピングモールのスペースなどで運用できるというサービスだ。最大12人のプレイヤーが参加できるFPS「The Lost Pit VR」,屋根裏で起こるホラー体験を楽しめる「EnigmAttic VR」,ハロウィンやクリスマスなどの疑似イベントを,低年齢の子供でも安全に体験できるシングルプレイ型の「Holiday Break VR」,子供や家族で宇宙海賊になりきる「Starpirates VR」が用意されている。
NoitomのトラッキングシステムとHTC Viveを貸し出し,どのようにスペースを効率良く運用していくかのデザインや,ビジネスのノウハウの基準を作成するフランチャイズビジネスとして展開し,VRを主軸にした都市型テーマパークを広めていくのが狙いであるという。
それだけに,同社CEOのRonny Tobler(ロニー・トブラー)氏は,12か月ごとにゲームコンテンツを入れ替えるなどで顧客を飽きさせないようにし,順調にいけば32か月で初期投資を回収できるようなビジネスモデルを構築しているという。
Kenzan Arenaの1号店は,今夏中にスイスのチューリッヒでオープンする予定。VRゲームがメインストリーム化するためには,VRアーケードの拡散は良い手段であると思われるが,Kenzan Studiosがその先鞭をつけることができるかに注目したい。
Kenzan Studios公式サイト
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