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  • カプコン
  • 発売日:2026/09/04
  • 価格:ダウンロード 通常版:8990円(税込)/ダウンロード デラックスエディション:9990円(税込)/ダウンロード プレミアムデラックスエディション:1万990円(税込)
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[プレイレポ]「鬼武者 Way of the Sword」,多彩な技を駆使して強大なボスと真っ向勝負。スリリングな駆け引きが熱い剣戟アクション
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印刷2026/09/01 07:00

プレイレポート

[プレイレポ]「鬼武者 Way of the Sword」,多彩な技を駆使して強大なボスと真っ向勝負。スリリングな駆け引きが熱い剣戟アクション

 カプコンより2026年9月4日に発売される「鬼武者 Way of the Sword」PC / Switch2 / PS5 / XBOX Series X|S)は,シリーズ20年ぶりの完全新作だ。過去作の知識は一切必要なく遊べる,独立した新作のチャンバラアクションといっていい。
 今回,発売に先駆けて本作にじっくりと触れる機会を得た。シリーズが20年の時を経て,どのように生まれ変わったのか。その手触りを中心に紹介していこう。

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未完成の宮本武蔵が歩む剣の道
仲間との出会い,そして宿敵・佐々木巌流


 本作の主人公は,若き宮本武蔵だ。最強を目指して京都に乗り込んだ武蔵だが,謎の異形「幻魔」に殺されてしまう。地獄に落ちかけた武蔵は,そこで出会った白装束の男から,超人的な力を得られる「鬼の篭手」を装着され,現世に蘇る。あくまで自力で強くなることにこだわる武蔵は,鬼の篭手の力を邪道と考え,外す手段を探そうとするが,幻魔は容赦なく襲い掛かってくるのだった。

宮本武蔵は命を落とすが,白装束の男に助けられる
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白装束の男に与えられた鬼の篭手の力により,武蔵は生き返る
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 宮本武蔵といえば剣聖のイメージも強いが,本作の武蔵はまだまだ未完成の喧嘩屋的な男である。望まずして力を得た武蔵は,鬼の篭手に宿る「鬼の佳人」や,幻魔を倒す力を求める出雲阿国と衝突するのだが,徐々に分かり合い,やがて自分なりの剣の道を見出していく。アクションゲームとしての楽しさが強調される本作だが,そんな武蔵の変化がじっくりと描かれるところにも,物語としての面白さがある。

鬼の佳人はとある事情から鬼の篭手に宿っている。彼女を「篭手女」呼ばわりし,篭手の力を邪道と断じる武蔵に対して,いい感情を抱けるはずもない
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出雲阿国はとある事情から幻魔を倒す力を求めている。しかし武蔵は幻魔を倒せる鬼の篭手を手に入れながら,外す手段を探しているのだから,阿国としても面白くはない
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 そして,武蔵のフェイスモデルは名優・三船敏郎さんだ。整った決め顔ばかりではなく,驚いたり,ぎょっとしたり,眉をひそめたりと,表情が実に人間らしく,粗野な武蔵らしさを感じさせるのが魅力的で,カットシーンでも目が離せない。実在する俳優ならではの顔や表情の情報量には驚かされるし,声を当てる細谷佳正さんの熱演とあわせ,本作の武蔵はこの人しかいないと思えるのである。

本作の武蔵は実に表情豊かだ。決め顔もカッコいい
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時にはこんな顔も見せてくれる
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 そして,武蔵を取り巻く人々も魅力的だ。鬼の佳人にしろ,阿国にしろ,芯の強い女性であり,武蔵と堂々とやり合う姿が心地よい。同じく鬼の篭手を持つ小野篁は,武蔵とは違ってその力を受け入れている人物だが,その豪快さにはほれぼれとする。

衝突し合った過去があるからこそ,お互いに分かり合ってからの3人の関係性が印象深い。酒吞童子をメロメロにすると息巻く阿国に対し,武蔵のなんともいえない表情がユーモラスだ
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こちらは小野篁。昼は朝廷で働き,夜は冥土に赴いて閻魔大王を補佐したという伝説を持つ人物である。本作の篁は鬼の篭手を持ち,幻魔から京都を守る任を帯びている
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 特に印象的なのが佐々木巌流(佐々木小次郎)だ。過去に自分を負かした武蔵に付きまとい,悪びれもせず「負けたと思っていない」と言い放つ,執念深い男である。彼も鬼の篭手を手に入れて蘇るが,武蔵とは対照的にその力に酔いしれ,さらなる強さを求めて人の魂まで喰らってしまう。正反対の武蔵と小次郎という図式は,宮本武蔵を題材とした物語の定番ともいえるが,そこに鬼や幻魔といった伝奇的な要素が加わることで,本作ならではの魅力が生まれていると感じられた。

佐々木巌流もまた鬼の篭手を手に入れて蘇る。鬼の力に酔い痴れる巌流だが,再び武蔵に敗北。さらなる強さを求め,人の魂を喰らうことになる
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命のやり取りを思わせる緊張感
多彩なシステムが生み出す剣戟の奥深さ


 ここからはアクションゲームとしての魅力を見ていこう。すでに体験版が配信され,幾度かの試遊記事も公開されている本作だが,本編にはまだまだ明かされていなかった深みがあった。さまざまなシステムを駆使して幻魔とやり合う,遊びごたえのあるアクションこそが,本作の大きな魅力であると感じられたのだ。

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 本作はいわゆる「死にゲー」の類ではない。ゲームとしては強い武蔵の活躍を楽しむという内容だし,難度もストーリーを追う「物語」と,アクションゲームが得意な人向けの「剣戟」をいつでも切り替えられ,「物語」を選んだ際のペナルティも特にない。道中に敵の不意打ちや即死するような罠はなく,水中に落とされたり,崖から落ちたりしても,わずかなダメージを受けるだけですぐに復帰できる。

 ボスに何度もやられることはあるものの,これはアクションゲームとして普通の体験といえる。死にゲーという言葉が広く使われるようになって以降,ゲームの難度を説明することが難しくなっているが,本作については「繰り返し挑戦し,戦い方を学ぶことで難関を突破する正統派のアクションゲーム」と表現するのが近いだろう。そして,「剣戟」難度でゲームを進めた際のボス戦は,なかなかに遊び応えがある。

 特にボス戦はとてもよくできており,戦うこと自体が楽しい。筆者などは,新たな能力や武器が手に入るたびに練習モードでボス戦を繰り返し,気がついたら時間がすっ飛んでいた。用意された遊びそのものが面白いので,ゲーム内報酬などなくても自発的に遊んでしまうというわけだ。

ゲームを進めると,武蔵は特定の壁を走れるようになる。壁から壁へ飛び移る際にタイミングを誤って落下しても,すぐ近くから再開できるので安心だ
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 本作は武蔵と幻魔が接近戦メインでやり合うチャンバラアクションである。敵味方は「体力」に加えて,魂と肉体の結びつきを示す「力動」ゲージを持つ。これを削り切った幻魔には,強烈な一撃「崩し一閃」でとどめを刺せる。逆に武蔵の力動がなくなると,しばらく動けない危険な状態となる。つまり,本作の戦いでは,幻魔の力動を効率よく削りつつ,いかに武蔵の力動を守るかが焦点となる。

強敵(ボス)への崩し一閃は,攻撃する場所を選べる。赤い光の位置なら大ダメージを与えられ,紫色の光はダメージこそ控えめだが,回復や「鬼ノ武具」「完全覚醒」のリソースとなる魂が多く出現する
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 力動を削るもっとも手っ取り早い手段は攻撃することだが,より効果的なのが「受け流し」「弾き」である。受け流しはギリギリで攻撃を防ぐ,いわゆるパリィ的なアクションで,力動を削りつつ,敵に大きな隙を作ることができる。弾きも入力こそ受け流しと似ているものの,こちらはより多くの力動を削れる一方,隙は作れないという違いがある。

ギリギリで攻撃を防ぐと受け流しとなる。敵に隙を作り,力動を削るほか,気焔ゲージも溜まっていく
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 パリィ的なアクションを扱うゲームも多いが,本作の戦闘は敵の「体術」や「掴み攻撃」が加わることで,さらに奥深くなる。体術は蹴りや爪など武器以外を使った攻撃であり,受け流しや弾きを決めても力動を減らせないようだ。防御しても硬直が長い傾向にあり,なかなかに危険である。しかし,ギリギリで体術を「回避」すると「見切り回避」が発動し,ここから攻撃すると「連撃」となって多くの力動を削れる。

見切りを繰り返すと見切りゲージが溜まり,最大になると見切り連斬を繰り出せる。気焔ゲージは時間経過で減少するが,見切りゲージは減少しない
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 武蔵の力動を守るには防御や受け流し,弾きが有効だが,敵はこれらの守りを無効化する掴み攻撃を持っている。威力が高いうえ,こちらを追尾して走りながら掴みに来る技もあって厄介だ。対抗するには「掴み返し」が有効で,入力タイミングはややシビアではあるものの,うまく決められれば敵がダウンし,大きなチャンスとなる。

掴み攻撃は不意に繰り出されるうえ,こちらに突進してくるものもある。威力も高く,危険な攻撃だ
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 雑魚戦では多いときには5〜6体の幻魔が出現し,ボスはさまざまなパターンの高威力なラッシュを繰り出してくる。そんな中,相手のモーションを見て武器攻撃か,体術か,はたまた掴み攻撃かを判断し,適切な対抗手段を選ばなければならないわけで,実にスリリングだ。

 「剣戟」難度の場合,ゲームをある程度進めると雑魚もボスも手ごわくなり,一瞬の判断ミスから窮地に追い込まれることもあって気を抜けない。まさに命のやり取りを思わせる緊張感に満ちている。

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 このように幻魔は手ごわいが,システムを理解すると武蔵はもっと強くなっていく。その好例が「気焔状態」で,受け流しを繰り返すことで溜まる「気焔」が最大に達すると攻撃力がアップする。気焔状態はしばらく経つと終了するが,受け流しでゲージを補充すれば継続が可能だ。いかに気焔状態を持続させるかが重要だが,受け流すためには攻撃をギリギリで防がなければならず,特にタイミングを理解していない技だと大きなリスクを伴う。

気焔状態になると攻撃力が上がるが,気焔ゲージは時間とともに減っていく。適宜受け流しを決め,気焔状態を持続させることが勝利への鍵だ
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 体験版でも登場していなかったのが「見切り連斬」で,いわば気焔の見切り版といえるシステムだ。敵の攻撃をギリギリで回避すると専用の見切りゲージが溜まり,最大まで達すると,連撃ではなく見切り連斬が発動する。それ自体に攻撃力がない受け流しや気焔と違い,見切り連斬は一方的にダメージを与えられる。攻撃を見切り,時間が止まったかのような状態で連続斬りを繰り出す様は,まさに剣士の極限の集中状態といったところで,見た目にもカッコいい。気焔と見切りのゲージをチェックし,どちらも適宜溜めつつ,状況に応じて最適な対処をするのが理想といえるだろう。

 もちろん,鬼武者シリーズお馴染みの必殺剣「一閃」も存在する。敵の攻撃を食らう瞬間にこちらも攻撃を入力すると,身をかわしつつ斬りつけるという奥義であり,体力と力動の双方に大ダメージを与えられる。スピーディーな動きは“一閃”という名にふさわしいもの。タイミングよく追加入力すると,その場にいる幻魔を次々と斬りつける「連鎖一閃」も発動でき,決まったときの爽快感は格別だ。しかし,一閃のタイミングは非常にシビアである。特にボス戦で失敗しようものなら,攻撃をまともに食らってしまい,被害も甚大なのだ。

敵の攻撃を食らうギリギリでこちらも攻撃すると一閃が発動し,身をかわしつつ斬りつける。さらに追加入力で連鎖一閃となり,次々と敵を斬りつけていく。ただし,成功させるのはかなり難しい
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 そして,物語が進むと武蔵は「完全覚醒」が可能となる。敵に特定の方法でダメージを与えると出現する「紫魂」を集めることで鬼武者として覚醒し,完全覚醒ゲージが尽きるまで大きくパワーアップする。攻撃を受けても体力の代わりにゲージが減るのに加え,一閃も成功しやすくなる。やろうと思えば,ボスを相手に一閃を連続で決めることも可能で,まるで時代劇の達人になったような気分を味わえるのだ。

完全覚醒した武蔵は,鬼の武者となる。鬼ノ武具は使えなくなるが,完全覚醒ゲージをすべて消費することで,映画を思わせるモノクロのカットインとともに,高威力の「奥義」を発動できる
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知識と指先が“つながる”瞬間
魂を巡る駆け引きが剣戟をさらに深くする


 本作の主要なシステムを一気に紹介したので,複雑なゲームのように感じられるかもしれないが,実際にはゲーム内で段階的に開放されていくため,心配はご無用である。頭で覚えた知識が実際の操作へと結びついていく過程も,本作の面白さの一つだ。

 受け流し,弾き,見切り,一閃,掴み返しといったテクニックは,最初は知識として頭で覚え,雑魚戦で試していくことになる。特に見切り,掴み返し,一閃は瞬間的な判断と適切な入力が重要になるうえ,決まると気持ちがいい。雑魚を相手に「次はどんな技を決めようか」と,自然に練習を重ねていける。

 そして慣れてくると,ボス戦やピンチのさなか,これらのテクニックが自然に出る瞬間がある。練習を経て体得することを“身に付く”と表現するが,見切り,一閃,掴み返しが本当に“身に付いた”と実感できる瞬間があり,大きな充実感があった。

 基礎となる操作感がよく,さまざまな技がある中,高度なものほどハイリスクかつハイリターンとなるしっかりとした設計だ。そこにカッコよく爽快な演出まで加わるのだから,アクションゲームとしてとても面白いと感じられたのだ。

一閃や掴み返しが咄嗟に出せると,爽快だしテンションも上がる。そして,ゲーム的には大ダメージを与えられるというご褒美がある
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 これらのシステムが揃い,敵の魂や武蔵の特殊武器「鬼ノ武具」を意識した際のプレイは,非常に濃密なものとなる。幻魔や武蔵がダメージを受けるなどすると魂が飛び散り,吸収することでさまざまな効果が得られる。赤はパワーアップやアイテム購入の資金となり,黄色は体力回復,青は鬼ノ武具用,紫は完全覚醒用のゲージがそれぞれ増える。

 特に重要になるのが完全覚醒に使う紫魂だが,これを出すには,前述した一閃や崩し一閃,鬼ノ武具といった高度な攻撃が必要になるため,実に貴重だ。そして,魂は幻魔も吸収する。せっかく完全覚醒ゲージをMAXにしたのに,殴られて紫魂を放出し,あげく敵に吸収されてしまう,なんてことも起こるのが面白い。

敵に高度な技でダメージを与えるほど,大きな魂が出現する。一方,武蔵が攻撃を食らっても魂が飛び出し,鬼ノ武具や完全覚醒に使うゲージがその分だけ減ってしまう。たとえ回収してもゲージは元通りにはならないため,できれば避けたい事態だ
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 こうした魂のサイクルを意識すると面白いのが鬼ノ武具だ。当てると黄魂が出て回復できる双刀,力動を大きく削れる大槌,広範囲を巻き込む両刃,火球を3発装填して任意のタイミングで発射できる魔笛,体力ダメージが大きい鋭槍と,それぞれに個性があり,ボスに合わせて使い分ければより効果的だ。

 完全覚醒には紫魂が必要で,これを出すには鬼ノ武具を当てるのが有効となる。そして,鬼ノ武具を発動するための青魂は,気焔状態を持続させつつ,タメ攻撃をこまめに狙うことで出現する。つまり,強力な完全覚醒を使うためにも,気焔状態を維持し,青魂を集めて鬼ノ武具を使い,紫魂を獲得するというサイクルを回していくことが重要になるのだ。こうした流れを強いボスを相手に意識するのだから,頭と指先の両方が忙しいのである。

鋭槍【閃空】は敵の体力を一気に奪う,攻撃力に優れた鬼ノ武具だ
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魔笛【火鳥】を吹けば,任意のタイミングで発射できる火球を3発装填する。ボスでも確実に怯ませられるため,苦手なコンビネーションが来そうなら一発撃って止めるといった使い方も可能だ。武蔵が怯んでいたり,ダウンしていたりしても発射でき,追撃を防ぐこともできる
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両刃【風巻】は風を起こし,広範囲を攻撃する。周囲に火があれば,それを大きく燃え上がらせることもできる
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負けるほどに強くなる,手強いボスとの剣戟
練習と上達が勝利につながる楽しさ


 こうした戦闘の集大成となるのが,強敵(ボス)戦だ。因縁の巌流,巨体の幻魔「大唾拉」,安井金比羅宮を乗っ取った「羅掌願」,大斧を携えた「百穢」,雷を操る「大鵺」,翼を持った剣士「怒伐天」,戦いの最中に酒を飲んで回復する「酒吞童子」など,個性的な連中ばかり。素早い動きや強烈な一撃を繰り出し,武蔵を苦しめる。いずれも強く,難度によっては何度も負けながら戦い方を学ばなければならないこともある。しかし,その過程も面白いのが本作の特徴だ。

怒伐天は素早い動きと多彩な技を持つ危険な敵だ
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佐々木巌流は緩急をつけた蛇のような動きと,タイミングを掴みにくい攻撃で武蔵を翻弄する
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 ボスは武器,体術,掴み,そして回避や一閃が効かない「回避不能攻撃」など,多彩な攻撃パターンを持っている。被弾したくないというプレッシャーの中,次々と繰り出される攻撃を見極め,瞬時に判断を下していくのはスリル満点だ。当初はなすすべもなく食らっていた攻撃も,いつしか防御できるようになり,受け流しや回避を使い分ける余裕が生まれ,やがては一閃を狙えるようになる。

 高度な技ほどリターンは大きいが,入力もシビアになるため,常に失敗の危険性がある。例えば,大胆な一閃を成功させて自信が付いたかと思えば,それが慢心につながり,次の瞬間には叩きのめされることもある。かといって,防御すれば力動を削られるし,基本となる受け流しもタイミングがズレれば危険だ。ローリスクで安定して強い,なんて行動は存在しないため,どこかでリスクを冒さなければならないわけだ。

酒吞童子は酒に酔っており,フラフラとよろけていたと思ったら,重く,リーチの長い一撃を繰り出してくる。高い耐久力を持つうえ,要所では酒を飲んで回復するなど,油断できない相手だ
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 たとえ戦況が不利になっても,挽回のチャンスがあるルールになっているのも特筆すべきところだろう。受け流しや弾き,見切りは成功すればダメージを受けないため,成功させ続けられれば(理論上は)どんなボスにだって勝てる。そして,力動を削り切って崩し一閃を放つ際,ボスの部位を狙えば,ダメージは控えめになる代わりに多くの黄魂が出現し,一気に体力を回復できる。

 すべての「鬼灯(回復薬)」を使い切ったところから急にエンジンがかかり,部位狙いの崩し一閃で体勢を立て直した後,完全覚醒から一閃連発で大逆転,なんてことが起こるのだからたまらない。

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 もちろん,雑魚の幻魔もただの添え物ではない。ワイドリニアなフィールドである京都・洛東には雑魚幻魔たちがたむろしていて,物語が進むほど手ごわくなっていく。当初は楽々蹴散らしていたものが,やがて鎧を身につけた者や,受け流しのような技を使う特殊な個体が現れ,さらには数を頼んで襲ってくるようになるのだから油断できない。

 とはいえ,雑魚はしょせん雑魚だ。一閃を決めれば倒せるし,そこから連鎖一閃で次々と始末することも夢ではない。荷車をぶつけたり,畳を盾にしたりと,環境を使った戦いもできるため,ボス戦とはまた違った味わいがある。

 こうして洛東を探索したり,サブクエストを進めたりするとさまざまな素材が手に入り,武蔵の基礎能力を上げたり,新技を覚えたりできる。中には飛び道具に対して一閃を決められる「一閃【縮地】」なんて爽快な技や,体力を回復しない代わりに見切りゲージが増える鬼灯というマニアックな品もあり,武蔵がどんどん強くなるのが楽しいのだ。

天下の往来で,幻魔「首灯」が人間を貪っている。首灯が青く光っているときに弓矢で射れば爆発するので,うまく狙い撃てば周囲の幻魔も一気に掃討可能だ
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一閃【縮地】は矢に対して使う技だ。成功すると,武蔵が矢を射た幻魔のもとへ瞬間移動し,首を斬り飛ばす。ボスの飛び道具に使うこともできる
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 スピーディーで遊びごたえのあるバトルには,受け流し,弾き,見切り,一閃など多くのシステムが存在しているが,リスクとリターンの考え方に基づいて整然と配置されており,よりハイリスクでカッコいいものを狙いたくなってくる。そして,練習モード「鍛錬の間」に用意されたお題やボス戦,洛東に湧く雑魚を相手に練習できるため,これだけ多くのシステムも無理なく理解できると感じられた。

 中でも完全覚醒中の一閃は無条件で成功するのではなく,“成功しやすくなる”という設定だ。このあたりにも,本作が練習してうまくなることを楽しむアクションゲームである,というコンセプトが明確に表れている。

 受け流しの際,対象となる技によってリアクションが大きく変わり,攻撃の脅威を表現しているのも面白いところだ。特に酒吞童子をはじめとした巨体ボスの攻撃を受け流す際などは,“さすがの武蔵も体勢を崩しつつ,なんとか勢いを逸らすことができた”という表現になっている。こうした細部は,アクションの老舗であるカプコンらしい作り込みといえるだろう。

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美しくも妖しい京都を駆け抜ける
20年の時を経て蘇った新たな「鬼武者」


 剣戟と並んで強く印象に残ったのが,舞台となる京都・洛東の美しさだ。本作には清水寺,六道珍皇寺,安井金比羅宮,建仁寺といった実在の名所が登場する。以前のメディアツアーでは実際にこれらの場所を巡ったが,建物の外観だけでなく,柱の組み方や境内の構造といった細かな部分までゲーム内に落とし込まれており,あらためてその再現度の高さに驚かされた。

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 カプコンの新作アクション「鬼武者 Way of the Sword」が2026年9月4日に発売される。これに先駆けてカプコンによるメディアツアーが実施され,楽曲や効果音制作の現場,そしてゲームの舞台となる京都の名所を巡ってきた。

[2026/08/07 00:00]

 もちろん,現実の京都をそのまま再現しているわけではない。そこに幻魔の存在や瘴気,京都に伝わる伝承などを織り交ぜることで,美しくもどこか不気味な,本作ならではの京都が作り上げられている。清水寺の荘厳な木造建築と禍々しい幻魔が同じ画面に収まる光景などは,その象徴といえるだろう。

 また,洛東はワイドリニアなフィールドとなっており,細い路地を抜けたり,高所から街並みを眺めたりと,探索するだけでも楽しい。戦いの合間に足を止め,景色を眺めたくなる場所も少なくない。実在する京都らしさを大切にしながら,そこへ鬼武者ならではの伝奇的な世界観を重ね合わせたロケーションも,本作を形作る大きな魅力の一つだ。

京都・洛東には思わず足を止めて眺めたくなる美しい景色が広がっている。幻魔が跋扈する不穏な世界とのコントラストも印象的だ
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清水寺をはじめとした実在の名所も高いクオリティで再現されている。清水寺の外観はもちろん,音羽の滝など細かな部分まで作り込まれており,現地を知る人なら思わず見比べたくなるはずだ
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 ここまで紹介してきたように,「鬼武者 Way of the Sword」は過去作の魅力を受け継ぐだけでなく,現代のアクションゲームとしてシリーズを新たな形へと進化させようとする意欲を強く感じられる作品だった。

 とりわけ印象的だったのは,やはり剣戟の面白さだ。受け流し,弾き,見切り,一閃といった多彩なアクションには明確なリスクとリターンがあり,最初は意識して使っていた技が,いつしか咄嗟に出せるようになる。強敵に何度も挑み,少しずつ戦い方を理解し,最後には自分の腕で打ち倒す。アクションゲームで“うまくなる”ことの楽しさを,存分に味わえる作品だった。

 もちろん,魅力は戦いだけではない。三船敏郎さんをフェイスモデルに迎えた若き宮本武蔵と,彼を取り巻く個性的な人物たちの物語,そして丹念に作り込まれた京都・洛東も大きな見どころだ。

 20年という長い空白を経て帰ってきた「鬼武者」は,シリーズを知らない人にも胸を張って勧められる,骨太なチャンバラアクションに仕上がっている。発売後はぜひ刀を手に取り,武蔵とともに己の剣の道を歩んでほしい。

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