関羽が五丈原で赤兎馬に乗って大暴れ!?　「くにおくんの三国志だよ満員御礼！！」は，より遊びやすくなったシステムでifの物語を描く［CJ2024］

　2024年7月29日に閉幕した中国のゲームイベント「ChinaJoy 2024」のアークシステムワークスブースに，新作アクションゲーム「ダウンタウンスペシャル　くにおくんの三国志だよ満員御礼！！」（PC / Nintendo Switch / PS4）がプレイアブル出展されていた。


　11月7日に発売予定となっている本作は，2021年にリリースされた「くにおくんの三国志だよ全員集合！」の続編。タイトル名通り，「くにおくん」シリーズのキャラクターたちが三国志の武将や軍師に扮して，ギャグ要素満載のストーリーや爽快なアクションを繰り広げる。

　前作では「黄巾の乱」から「赤壁の戦い」までが描かれたが，本作では赤壁の戦いの直後から「五丈原の戦い」までの物語が，ifの要素を交えつつ展開される予定だ。そんな本作を会場で触ってきたので，レポートしよう。


　今回プレイできたのは第2章の一部。第2章では，主人公の関羽（くにお）たちが益州での戦いを繰り広げたのち，劉備（ごうだ）が蜀を建国するまでが描かれるとのことだ。

　関羽と劉備だけでなく，張飛（ごだい）や諸葛亮（みさこ）といったキャラクターも，もちろん前作に引き続いて登場。今回は馬良（ミノリ）や馬謖（ミカ）といった新キャラクターの姿も確認できた。
　なお，ストーリーモードの2人プレイで関羽の相棒となるのは，前作の周倉（そのかわ）から関平（そのかわ）に“変更”となっている。


　左右にスクロールするステージで表現された中国大陸を行き来して，さまざまなクエストをこなし，物語を進めていく流れは前作と同じ。「マッハパンチ」や「ナッツシュート」といった，くにおくんシリーズでお馴染みの技に加えて，SPゲージを使用して繰り出す「超必殺技」，「火計」「水計」「落石計」などの「計略」を駆使するバトルの基本アクションも前作を踏襲している。


　大きく変わったのは赤兎馬（バイク）の存在だ。前作での赤兎馬は「特攻上等」という超必殺技扱いだったが，本作では画面上に表示されている専用のゲージが溜まった状態で［L］＋［R］（Switch版の場合）を押すと呼び出せて，自分で操作してステージを疾走できる。難所はこれで突破するとよさそうだ。

　赤兎馬はカスタマイズも可能。フロントカウルやシート，マフラーといったパーツを交換して族車っぽい見た目にできるうえ，スピードや敵を跳ね飛ばした際の攻撃力なども強化できる。


　また，技の入手方法も変更された。前作では店で購入していたが，本作ではメニューにあるスキルツリーでスキルポイントを消費して獲得する形に。また，ステージの構成では，プラットフォームアクション的な要素が抑えられ，よりバトルに集中できるようになっている。


　今回の試遊でのバトルはなかなか敵が強く，割とすぐにやられてしまうことが多かったのだが，本来は敵を倒した経験値で自身のステータスを上げながら進んでいくゲームなので，アクションが苦手な人でもある程度の時間をかければ問題なく進んでいけるはずだ。


　基本的なところは前作を踏襲しつつも，よりプレイしやすくなる改善が加えられ，赤兎馬でよりバトルの爽快感が上がった本作。今回は残念ながら試すことができなかったが，一緒に戦ってくれる武将を召喚する新計略「戦友之計」も気になるところだ。

　試遊後に，本作のディレクターである佐藤賢治氏に話を聞いた。

　今回が本作の世界初プレイアブル出展となったのだが，それはやはり「三国志」の生まれ故郷である中国での認知度を上げたいという思いからとのこと。これまでのくにおくんシリーズ作品も，北米や欧州地域よりアジア圏での人気が高く，最近は「東京リベンジャーズ」などの影響で，“ヤンキーもの”に追い風が吹いているとも感じるそうだ。

　会場で試遊した人の反応も上々で，佐藤氏は「三国志のキャラクターを操作できる2Dアクションは，中国でも珍しいのでは」と分析していた。

　原作となる三国志の物語では，関羽を含む有名武将が次々といなくなり，後半は寂しさが募るような雰囲気になっていくのだが，本作では“ifの物語”を描くとしているため，もちろん関羽は最後まで活躍し，くにおくんシリーズらしいギャグ満載の雰囲気で展開される。佐藤氏は「みんなで幸せになるような大団円」を描きたいと思っているそうだ。


　本作で三国志の物語は完結となるため，「くにおくんの三国志だよ」シリーズも終わってしまうのかと思っていたのだが，佐藤氏は「（三国志という）同じテーマで何本もゲームを作っていきたい」と意気込みを見せていた。

　今回試遊できたのは英語バージョンだったので，キャラクター同士のやりとりでの細かいニュアンスまでは把握できなかった。本作が気になっているプレイヤーはぜひ日本語で確かめたいはずなので，東京ゲームショウなどでの出展に期待しつつ，リリース日を待とう。

「ダウンタウンスペシャル　くにおくんの三国志だよ満員御礼！！」公式サイト

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