［TGS2022］サガシリーズ TGS2022生番組で「ミンサガリマスター」の実機プレイ映像と生アルベルトが降臨！ ガラハドづくしな佐賀県コラボも

　TGS 2022の2日目となる2022年9月16日，スクウェア・エニックスの公式チャンネルで“「サガ」シリーズ TGS2022 スペシャル生放送”が配信された。同番組では「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」（PC / PS5 / PS4 / Nintendo Switch / iOS / Android）の詳細や実機プレイの映像，「インペリアル サガ エクリプス」，「ロマンシング サガ リ・ユニバース」（iOS / Android）のイベントなどの最新情報が公開された。本稿では番組の内容まとめて紹介しよう。


　番組のMCは，「サガ」シリーズの公式番組ではおなじみ，ペンギンズのノブオさんが担当。番組内では「インペリアル サガ エクリプス」（以下，「インサガEC」），「ロマンシング サガ リ・ユニバース」（以下，「ロマサガRS」），「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」（以下，「ミンサガリマスター」）のコーナーが設けられ，各タイトルの開発スタッフやゲストから最新情報が発表された。
　また，番組全体を通して「サガ」シリーズ総合ディレクターである河津秋敏氏も出演し，制作秘話などを聞かせてくれた。

河津秋敏氏（左），ペンギンズのノブオさん（右）

「インペリアル サガ エクリプス」の潜月編・第2章は常にクライマックス!?

　最初の「インペリアル サガ エクリプス」コーナーでは，プロデューサーの奥州一馬氏と，シンク・アンド・フィールのディレクター・藤本洋介氏，ゲームライターであり小説家のベニー松山氏がゲストで登場した。

画面左から河津秋敏氏，ペンギンズのノブオさん，奥州一馬氏，藤本洋介氏，ベニー松山氏

　奥州氏は，シリーズイベント「-ミンサガ- リガウ島の冒険」を紹介し，イベント中には恐竜が登場すると語った。ノブオさんが河津氏に，「ミンサガ」に恐竜を出したいきさつを訊ねると，当時はハードがスーパーファミコンになって，表現の幅が広がったことから大きいものを出したくなったとのこと。洞窟にギュウギュウ詰めになったところが見たくてやってみたら面白くて，「アリかな」と思ったそうだ。「恐竜だし，強いのは当然」とも。
　続いて藤本氏からプレミアムガチャのホークとアイシャ，伝説編纂ガチャのホークが紹介され，ノブオさんからはガチプレイヤー視点の攻略ポイントも飛び出した。


　さらに，★5しか出ないロマサガ1★5ガチャや，潜月編・第2章の配信日も発表。シナリオを担当しているベニー松山氏は，第2章には「主人公リベルの罪が明らかになる」という裏テーマがあると打ち明けた。「第2章もアクセルベタ踏み，クライマックス続きで参ります」とのことで，さらに期待が高まるところだ。


　続いて，第2章に登場する新キャラクターたちのイラストもお披露目された。まだ名前や素性は秘密とのことだったが，衣装などにシリーズ作品との縁があったりして「分かる人には分かるかも」ということだったが……？　これらのイラストはスクウェア・エニックスのアーティスト・倉持 諭氏によるもので，倉持氏からは視聴者へのメッセージも寄せられた。倉持さんは「インサガでもいろんな絵を描いています」とのことで，作品が公開される日が待ち遠しい。


　この潜月編，河津さんからは「ちょっと敵が強くないですか」との発言が飛び出した。藤本氏ら開発陣によると，シナリオのクライマックス感，テンションを汲み取って作っているゆえの強さのようだ。
　さらに，「インサガEC」では，TGS 2022記念インサガ★5キャラガチャや，佐賀県とのコラボ-ロマンシング佐賀2022- ロマ佐賀列車の冒険（仮）も発表。ベニー松山氏は「佐賀県コラボはお祭り時空と考え，佐賀県に旅立ちたくなるようなシナリオにしているつもり」ということで楽しみだ。また，コラボに伴い，過去の佐賀県コラボのイベントも復刻開催される。


　そして，「インサガEC」では3周年直前キャンペーンを実施中。期間中に条件を満たせば，アモルの特製ぬいぐるみが抽選で当たるチャンスもある。このアモルのぬいぐるみは，番組の背景セットに飾られており，奥州氏の手でお披露目された。とてもフワフワな触感らしい。


　そのほか，帰ってきた期間限定クエスト「ゴールドマイン鉱山採掘」，SPカムバックログインボーナス，TGS2022記念ガチャ，TGS2022記念ログインボーナスなど，うれしいが企画が目白押しだ。

---

「ロマンシング サガ リ・ユニバース」はガラハド祭！

　続いて，「ロマンシング サガ リ・ユニバース」のコーナーへ。冒頭では「サガ」シリーズ プロデューサーの市川雅統氏，アカツキの石原 光氏から，アプリ中に表示されるウインドウについての告知漏れのお詫びと，これからの取り組みについて説明がなされた。今後のアップデートでウインドウ表示のオンオフの設定ができるよう調整中とのことだ。

画面左から河津秋敏氏，ペンギンズのノブオさん，市川雅統氏，石原 光氏

　「ロマサガRS」は現在，佐賀県とのコラボを実施中で，番組でもグランドツアー2022！の佐賀南部編と佐賀東部編のイラストが公開された。このフレーバーテキストは河津氏が作成しているが，佐賀県コラボのテキストはいつも苦労するという。
　「唐津城どうしよう」などと，佐賀県ならではの部分を出すためにいろいろ考えているようだ。そんなテキストをはじめ，ゲーム中のローディング画面でも佐賀県に遊びに行きたくなるような演出がなされていたりと，随所に佐賀県コラボへの本気度が感じられた。


　また佐賀県コラボのログインボーナスやミッション，TGS2022スペシャル生放送記念のログインボーナスと大盤振る舞い。さらに，「佐賀よかとこばい！ Romancingツアー-マルチプレイモード-」イベントも開催。期間限定装備品が登場するということで，ノブオさんも「控えめに言って神イベント」と大プッシュしていた。


　ここからは，今後のイベント情報へ。9月23日から佐賀県の竹下製菓のアイス，ブラックモンブランとのコラボイベントがスタートする。ガチャではSSがすべてガラハドとなるガラハド祭が開催。登場するSSは[念願のアイス!?]ガラハドのみ，恒常や過去のガチャのSSは出ないという。市川氏は以前から，このピンポイントで狙えるスタイルをやってみたかったのだとか。評判がよければ，別のキャラクターでの実施も検討しているとのこと。
　ちなみに，河津氏はこの[念願のアイス!?]のイラストを見たとき「なんなんだろう……」と困惑されたようだが，そのまま文章にしたそうだ。


　さらにブラックモンブランコラボのログインボーナス，「聖戦士ガラハドとブラックモンブランBOX」，「聖石の洞窟 -うつろう原石-」イベント，討伐イベント「うばいとれ！ ねんがんのブラックモンブラン」も開催。これでもかと言わんばかりのガラハド＆ブラックモンブラン尽くしである。


　加えてTGS 2022スペシャル生放送記念として，全員に1000ジュエルが配布され，プレイヤーアンケートの回答のお礼として1000ジュエルがプレゼントされる。また#ロマ佐賀Twitterキャンペーンの報酬も追加，ロマンシング佐賀マンホールTwitterジャックキャンペーンも見逃せない。
　これら怒涛のキャンペーンでジュエルもかなりもらえることから，いつも開発陣と交渉してくれるノブオさんも少しやりづらい様子。それでも「東京ゲームショウスペシャルジュエルクレヨ」と市川氏に食い下がり，番組終了までに検討してくれるようこぎつける。

---

「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」

「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」のコーナーでは，プロデューサーの三浦宏之氏と，ディレクターの上野真史氏が登場。三浦氏は原作パッケージ風のシャツと，限定版に関連したネクタイという装いで注目を集めていた。そしてゲストの浦田 優さん（アルベルト役）もジャケットの下にアルベルトがプリントされたTシャツを着用。浦田さんはこの日が誕生日とのことで，三浦氏からTシャツを贈られたのだそう。

画面左から河津秋敏氏，ペンギンズのノブオさん，浦田 優さん，上野真史氏，三浦宏之氏

　番組では，まず「ミンサガリマスター」のトレイラーのフルバージョンが公開された。その中で，新たに仲間になるキャラクターも紹介され，これについて河津氏は「狙ったわけではないけれど，気がついたら女性キャラクターが多く追加されていた」とのこと。


　本作の主人公たちの紹介でアルベルトに触れた際に，浦田さんから思い入れや，驚きのエピソードを聞くことができた。浦田さんはスーパーファミコン版もプレイしていて，アルベルトも使っていたのだそう。当時はアルベルトが一番主人公っぽいから使っていたけれど，大人になってから「ミンサガ」でアルベルトを演じるにあたり，素敵な好青年がいろいろなことに負けずに立ち向かっていくところに感動したのだとか。
　また，「アルベルトには幸せになってほしい，姉さんに会ってもらいたい」とも。ノブオさんから好きなキャラクターに声をあてるプレッシャーはなかったかと聞かれると，やはり役が決まったときは周囲に驚かれるほど作品が知られていたし，気負うところがあったのだろうか，ご自身も1週間は台本を見続けたという。

　当時の浦田さんは新人で都会に不慣れだったこともあり，オーディションの開始時間ギリギリに到着したという。息を切らしながら会場に入り，すぐ演技することになったが，そこからはアルベルトモードになったのでオーディション中のことはよく覚えていないのだとか。
　ただ，「はあはあ言いながらの演技で受かるわけがない」と，帰宅してちょっと泣いたことを覚えていて，合格したときは信じられなかったそうだ。河津さんとしては，正統派の主人公で真っ直ぐという基準で選んだと語っていた。

　ちなみに，浦田さんはアルベルトの印象的なセリフとして「貴様などに名乗る名などない」を挙げていた。すごく言いにくいため，途中にブレスを入れたりしたが，やはり一息で言ってほしいとディレクションを受けたそうだ。そして，お気に入りのセリフ「僕には殿下との誓いがあるんだ。ローザリアの貴族として恥ずかしいマネはしたくない」をアルベルトとして読み上げてくれた。


　続いて，ゲームの新要素をまとめたトレイラーが初公開となった。上野氏によると本作のボイスは原作から一切変えておらず，新たなプレイアブルキャラクターの追加ボイスは，当時と同じ声優さんに担当してもらったとのこと。

映像明けに再登場した三浦氏は，コーナー冒頭とは違うシャツにお着替え。プリントされたキャラクターがネタバレになってしまうので，トレイラー後にお披露目となったそうだ。

　上野氏は，追加キャラクターの1人，アルドラの姿は，原作では一瞬しか見えないけれど，すごくいいキャラクターデザインだから，皆さんも使いたいだろうということで，河津氏に追加イベントの提案をしたのだとか。

　それを受けてノブオさんは，「アルドラの新たな物語は，原作当時からあったものを引っ張ってきたのか，それとも追加を機に新しく作り上げたのか」と河津さんに質問を投げかけた。「アルドラとミルザの関係は，アルドラの設定を作ったときに大体決めていた」と河津氏。
　また，これまでのさまざまなイベントでアルドラの物語が厚みを増していったので，それらを集大成した形にしたとのこと。アルドラの物語がどんな場所で語られるかは，上野氏が選定した部分からインスパイアされる形で「自分じゃなきゃ書けないことを入れていった」と打ち明けていた。


　本作には，最高難度のボスも十数体追加されている。そもそも，かつてのボス“真サルーイン”だってかなり難しい。そんなことから今回の追加ボスは，河津さんに「極・真サルーインだね」と例えられたほどだとか……。ただ，プレイヤーのほうにも対抗する術として，新武器や新クラスが用意されているとのこと。詳細は今後の発表を待とう。


　ここからはPS5版の実機プレイの様子をお伝えする。操作は浦田さんが担当するのだが，その前にノブオさんからのお願いで浦田さんに「ジュエルクレヨ」を言っていただくことに。浦田さんは「殿下，ジュエルをください」とアルベルトらしいアレンジを加えて応えていた。果たしてこの声は，ジュエル配布検討中の市川氏に届いたのか……？
　今回の実機プレイは，新要素を見てもらうために特別なセーブデータを用意したとのことで，上野氏からは「絶対にネタバレされたくない方は視聴を検討してほしい」と注意喚起がなされた。
　ゲーム画面はジェルトンの町。ここでミニマップのサイズ変更や，倍速機能も細やかに設定できることが実演された。倍速はかなりの速さなので，街中などは2倍速，広いフィールドは3倍速と使い分けるのがよさそうだ。


　早速ジェルトンのPUBにシェリルがいるとのことで会いにいくことに。店はすぐそこなのだが，今回は“パッと行く”機能，つまりファストトラベルで移動を試みる。マップを開いて場所の一覧からPUBを選択すると，読み込みもほぼなくすぐに店の前に到着できた。パッと行く機能は「あの店どこだっけ？」と迷ってしまったときにも役に立ちそうだ。


　さて，PUBにはシェリルがたたずんでいた。彼女に話しかけると，闇術のショップメニューも選べるようになっている。
　そしてシェリルを仲間に誘うと，ついにパーティメンバーに加入！　シェリルの装備を整えるため，メニューを開くと，これまで幻のような存在だった武器たちの名前がチラチラと見える。本作ではこれらの武器も手に入るとのことなので，ノブオさんも大興奮の様子だった。


　装備を完了したあとはフィールドに出て，各種条件を満たすと出現する追加ボスに挑むことに。ボスの手前まで来たところで，上野氏からクイックセーブを勧められる。これはワンボタンでセーブできる機能で，メニューを開く手間がかからない。


　いざ，追加ボスの血誓の剣闘奴に挑戦。伊藤賢治さんによるアレンジ曲が流れるなか，浦田さんが各キャラクターの行動を決めていく。コマンド選択画面では，表示を切り替えることで味方の状態異常やバフ・デバフの状態も確認できる。同じように敵の状態も見られるという。また，武器アイコンを切り替えると武器名だけでなく，術などの選択肢も一目で分かるようになっていた。

　バトルでも倍速にできるので，サクサクと戦闘を進められた。浦田さんは果敢に攻めるが，どんどん仲間が倒れていき，あえなく全滅。やはり対策を練らずに倒せる敵ではなかった。本来ならこの後，アルドラのイベントもプレイする予定だったそうだが，時間の都合で割愛となった。今後，公式番組などで公開されるとのことで楽しみだ。


　ラストは「ミンサガリマスター」の豪華版の紹介。小林智美氏によるアートブックや，アイスソードを作れるシリコンアイストレーなどの特典がオリジナルトートバッグに入って届くそうだ。


　豪華版の詳細や，トレイラーなどをまとめてチェックしたい人はこちら（関連記事）で確認してほしい。


　エンディングのお知らせコーナーでは「サガフロリマスター」のコラボアイテムが紹介された。腕時計やアウターなど日常で使えるデザインのグッズがラインナップされているようだ。
　そして，気になる市川氏とのジュエル交渉の結果も発表。「ミンサガリマスター」発売日決定記念として，3000ジュエルが全員に配布されることになった。ノブオさんの粘りと浦田さんのアルベルト効果が利いたようだ。さらに，「インサガEC」も3000クラウンを配布するという太っ腹ぶり。

　さらに，「シアトリズム ファイナルバーライン」に「サガ」シリーズの楽曲，22曲が登場することも決定。「四魔貴族バトル1」や「下水道」のプレイ映像が，初公開となった。同作をプレイされたという市川さんは「サガ」の音ゲーが新鮮で面白かったとコメント。
　最後は出演者の皆さんの一言で締めくくられるはず……だったのだが，時間の関係でこのままフィナーレとなった。それだけ情報の密度が濃く，話も弾んだということの証かもしれない。今後も「サガ」シリーズの動向から目が離せなくなりそうだ。

「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」公式サイト

「インペリアル サガ エクリプス」公式サイト

「ロマンシング サガ リ・ユニバース」公式サイト

「ロマンシング サガ リ・ユニバース」ダウンロードページ

「ロマンシング サガ リ・ユニバース」ダウンロードページ

4Gamerの東京ゲームショウ2022記事一覧