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印刷2021/08/30 18:30

プレイレポート

「デモンゲイズ エクストラ」プレイレポート。快適設計にこだわったダンジョンRPGのリメイクの出来栄えは?

 角川ゲームスより,2021年9月2日に発売が予定されている「デモンゲイズ エクストラ」PS4 / Switch)は,2013年にPS Vita向けに発売された,3DダンジョンRPG「デモンゲイズ」のリメイク作品だ。オリジナル版発売から8年あまりを経て,グラフィックスやサウンドが進化し,ゲーム全体の快適性もアップした本作のプレイレポートをお届けする。

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「デモンゲイズ エクストラ」公式サイト


●自由度の高いキャラメイキングから始まるダンジョンRPG

 「デモンゲイズ」シリーズは,「ウィザードリィ」を起源とするダンジョンRPGのひとつとして生まれた作品だ。キャラクターデザインなどから,そこそこ強めのギャルゲーテイストを感じるが,そのビジュアルから受ける印象よりも硬派なゲームであることを,先にお伝えしておきたい。

 本作の舞台は,呪われ寂れ果てた西方の地であるという「ミスリッド」だ。プレイヤーは,魔物を使役できる魔眼・「デモンゲイズ」を持つ主人公となり,仲間たちとともに財宝の眠るダンジョンの踏破を目指していく。
 ダンジョンには,敵として半機械生命体の「デモン」が出現し,倒すことで,彼らを“召喚”できるようになる。

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ミスリッドの全体マップ。プレイの進行状況に応じて,挑めるダンジョンが増えていく

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一人称視点で,1ブロックずつ進んでいく昔ながらの3Dダンジョン探索

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戦闘は,極めてオーソドックスなコマンド選択式のターン制バトルとなっている

 ダンジョンRPGの王道的なシステムの1つといえば,キャラメイキングだろう。本作でも,ダンジョンに臨むパーティメンバーを,さまざまな種族,職業,そして見た目からカスタマイズ可能だ。

 主人公のジョブは,“デモン”を捕えて召喚できる「デモンゲイザー」で固定だが,種族と見た目は選ぶことができる。本作で追加された新イラストやリニューアルアルイラストも含め,50種類以上も用意されているので,筆者はここで多いに迷ってしまった。

 なお主人公は,シナリオ上では「ヒューマンの男性」として扱われるので,性別の選択によっては会話時にセリフに違和感を覚えるかもしれない。もっとも,この見た目は後からでも変えられるため,深く悩まず好みで設定していいだろう。

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光る右眼が特徴的なデモンゲイザー(主人公)のデフォルト設定

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せっかくなので,本作で追加された“ケモ耳JK剣士”っぽいデザインの主人公を選んでみた。シナリオ上では「男」として扱われるが,実は「男の娘」だという脳内設定でプレイすると,以外にしっくり

 任意に加える仲間のキャラクターは,種族(ヒューマン,エルフ,ドワーフなど)と,クラス(ファイター,ウィザード,ヒーラーなど)を組み合わせ,能力値を決定する。こちらも見た目のチョイスは自由で,殴って戦うパワータイプのキャラクターを,かわいらしい女の子に仕上げることも可能だ。
 ボイスも,用意されているものの中から好みのものに変えられるので,設定に凝りたい人はぜひここにたっぷりと時間を使い,こだわりのキャラクターを作成してほしい。

画像集#021のサムネイル/「デモンゲイズ エクストラ」プレイレポート。快適設計にこだわったダンジョンRPGのリメイクの出来栄えは?

 こうして生み出したキャラクターたちは,各クラス固有のスキルのほか,サブスキルを追加できる「神器」を身につけたり,レベルアップで得られるポイント使ってパラメータを強化したりと,自分好みに成長させていくことができる。

 なお,パーティメンバーは最大で5人なのだが,シナリオの進行や所持金に応じてメンバーの枠が順次開放されていく。これにより,パーティーの戦力に欠けている要素を,次のメンバーで補っていくといった流れになりやすいので,自然とバランスのいいチームになっていくのだ。
 もちろん,最初から全メンバーの構成を考えておき,何かに特化したパーティーを作り上げるものありだろう。

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レベルアップ時にパラメータを割り振ることで,キャラクターの能力に個性を付けられる

●重要ボス=デモンの凶悪な強さとその攻略に燃える!

 ゲームの進行は,主に3Dマップを巡るダンジョン探索と,そこに点在する「サークル」の制圧,エリアボスである「デモン」の撃破を繰り返していくというルーティーンになる。
 戦闘は,パーティーメンバー主観による2D画面のターン制バトルだ。敵や味方がド派手に動き回るといった演出はないが,それがまた,硬派なクラシックRPGであることを再認識させてくれる。

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 ダンジョン内にある「サークル」は,“異界につながった魔法陣”であり,ここに「ジェム」と呼ばれるアイテムを捧げることでモンスターが出現。この戦闘に勝利するとサークルの制圧が完了し,以後はセーブポイントとしても利用できるようになる。
 サークルでの戦闘は繰り返し挑戦でき,捧げるジェムの種類と数,パーティの強さに応じて,戦闘後に異なるアイテムをドロップする仕組みだ。より強力で貴重なアイテムを目指すハクスラ(ハック&スラッシュ)の要素が,ここに含まれている。

画像集#011のサムネイル/「デモンゲイズ エクストラ」プレイレポート。快適設計にこだわったダンジョンRPGのリメイクの出来栄えは?

 本作の1番の特徴でもあり,もっとも重要な「デモン」。こちらは,それぞれがダンジョンの主=ボスモンスターとして登場し,倒したあとは仲間に加えられる。仲間になったデモンは,強力なNPCとして戦闘に参加してくれるほか,“隠された扉の発見”や,“ダメージ床の無効化”といった,探索時に役立つ効果を付与してくれる。
 デモンが増えていくにつれ,探索範囲が自然に広がっていく感覚にはワクワクするだろう。

 そんなデモンを仲間に迎えるには,各ダンジョンで2度機会があるバトルに勝つ必要がある。しかし,彼らはなかなかに凶悪な強さであり,死力を尽くさないと勝てない。
 先に仲間にしたデモンや,バフやデバフ(強化・弱体化)の効果,これまでに鍛えたキャラクターの能力と,集めた貴重なアイテムを総動員することが求められるので,ダンジョン攻略時における,盛り上がりのひとつになるはずだ。

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 なお本作では,要所要所にボーカロイド「IA」によるコーラスを使った音楽が使われている。初めて聞いたときは,重要なシーンに,ボカロの声が入り込んでくることに戸惑ったが,慣れてくるとけっこう病みつきになる。
 中でも,デモン戦のテーマで,アルファベットの羅列っぽいコーラスが入ってくるところは,可愛い&カッコいいが融合したイチオシとして挙げておく。

●ダンジョンの行き来がダルくならない「オートパイロット」機能の尊さ

 本作には,「エクストラ」ならではの便利な機能が追加されている。“ゲームオーバー時リトライ”機能は,ボス戦の全滅時などにすぐ再戦できるもので,これにより,敵の行動パターンなどを見てから戦略を立て直したり,状況によっては退却する選択もとれるようになった。
 「全滅したら一発アウト」のスリルと引き換えという形にはなるが,不意に出会った強敵のせいで,時間をかけたダンジョン探索やアイテム収集が水の泡に……という状況を防げるメリットが上回るので,個人的にこの機能はありがたく多用させてもらった。

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拠点まで一発で帰還する「リターンドア」は,デモンゲイザーの主人公が序盤に覚えるスキル。デモン戦を含むほとんどの戦闘で有効なので,どうしても勝ち目がないときの切り札になる

 本作で追加実装された「高速戦闘」と,強化された「オートパイロット」も大変便利だ。
 高速戦闘は,ダメージログのテキストメッセージを省略するなどし,戦闘のスピードを上げてくれる機能。「デモンゲイズ2」(PS4 / PS Vita)にも搭載されており,オリジナル版にもあった“リピート機能”(戦闘時に選んだコマンドを全員ぶん繰り返し自動入力してくれる)とあわせて使うことで,戦闘を超高速化できる。

画像集#015のサムネイル/「デモンゲイズ エクストラ」プレイレポート。快適設計にこだわったダンジョンRPGのリメイクの出来栄えは?

 オートパイロットは,マップ表示上で指定した地点(進入したことのある地点)までの最短ルートを計算し,自動で高速移動してくれるもの。途中にモンスターとのエンカウントがあっても,戦闘終了後に継続して移動してくれるので,ダンジョンの端から端までといった長距離移動に重宝する。本作では,スピードなどが強化されているそうで,ここにもまた「エクストラ」としての進化が加えられているのだ。

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●「顔を見るたび家賃を請求してくる管理人さん可愛い」ゲーとしての個性

 ダンジョン探索とバトルこそが魅力の軸というゲームではあるが,その味付けとしてのシナリオにも個性が光っている。主人公は,宿屋兼酒場の「竜姫亭(りゅうきてい)」を冒険の拠点として利用することになるが,ここで繰り広げられる人々とのドタバタ劇が見どころなのだ。

画像集#017のサムネイル/「デモンゲイズ エクストラ」プレイレポート。快適設計にこだわったダンジョンRPGのリメイクの出来栄えは?

 この拠点,“宿屋兼酒場”という設定がポイントで,本作のヒロインともいえる管理人の“フラン”と主人公,住人たちの“同居生活”と“ラブコメ”具合が,ダンジョンの戦闘で凝り固まった頭をほぐしてくれる(関連記事)。

 キャラメイキングなどによって自由度の高いゲームは,その構造上,主人公周辺のストーリーが薄味になりがちだ。しかし本作では,拠点の設定とそこで発生する物語により,その点をうまく補完しているのだ。

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竜姫亭の中には,道具屋や武器屋なども揃っており,買い物もここで完結する

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家賃の要求はどんどん金額が上がっていくので大変だが,フランがこうして探索からの帰りを常に待っていてくれるのだと思うと,頑張れる

 宿屋に滞在しているといった設定から,主人公がダンジョン探索から帰還するたびに「家賃」を請求されるというシステムも独特だ。
 フランは,顔を見るたびに家賃を要求してくるので,最初は「金にうるさい人」といった印象を持つが,担当声優である早見沙織さんの美しい声を聞いているうちに,「しっかりものの可愛らしい人」に見えてくる。
 また,主人公といい感じになってくることでドキドキするシーンも用意されており,そのあたりもプレイの楽しみにつながっている。そうか,だから主人公は「ヒューマン・男性」扱いで固定されていたのか……と(納得)。

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 クラシックスタイルな3Dダンジョン探索RPGはあまりプレイしたことがなかった筆者。「デモンゲイズ」シリーズも初めてのプレイであったが,序盤のチュートリアルを終えた頃にはプレイに熱中しており,時間を見つけては遊んでいるといった状況になっていた。

 なお,「エクストラ」ならではの新要素として,物語中盤からは新職業の“マキナ”が登場する。双子の機械人形であるマキナは,二人一組ならではの特技を身につけるなど,ほかの職業や種族とはずいぶんと使用感が異なる。彼・彼女らに関するちょっとしたエピソードも用意されているので,メインストーリーとあわせて楽しんでみたい。

画像集#027のサムネイル/「デモンゲイズ エクストラ」プレイレポート。快適設計にこだわったダンジョンRPGのリメイクの出来栄えは?
ほかの職業とは異なり容姿は固定(色やボイスの変更は可能)※メーカー資料より

※メーカー資料より
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 また今回はプレイできていないが,新たなやり込み要素として「武具合成」が実装されている。伝説の武器や防具といった,世界にひとつしかない設定の“ユニークアイテム”も周回毎に入手できるようになっているので,それを素材に自分だけの最強装備を作れる。

※メーカー資料より
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 現行機にあわせてグラフィックスも高解像度化された「エクストラ」は,ダンジョンRPG好きやPS Vita版「デモンゲイズ」の経験者はもちろん,シリーズ初見の人も楽しめる1本だ。

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[2021/08/05 20:00]

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