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舞台「Identity V STAGE Episode2『Double Down』」公開ゲネプロレポート。舞台上でくり広げられる迫力のチェイスと新解釈で描かれるキャラクターたち
ここでは2021年3月24日の初回公演に先立って実施された,A公演公開ゲネプロ(通し稽古)の様子をお届けする。
■舞台「Identity V STAGE Episode2『Double Down』」キャスト(敬称略)
【当番キャストA】
庭師(エマ・ウッズ)役:藤白レイミ
泣き虫(ロビー・ホワイト)役:渡部大稀
【当番キャストB】
傭兵(ナワーブ・サベダー)役:才川コージ
リッパー(ジャック)役:成松慶彦
【当番キャストC】
カウボーイ(カヴィン・アユソ)役:田中晃平
芸者(美智子)役:大滝 樹
【サバイバー】
幸運児役:橘 りょう
医師(エミリー・ダイアー)役:鈴木麻祐理
泥棒(クリーチャー・ピアソン)役:石川竜太郎
空軍(マーサ・べハムフィール)役:山田美貴
機械技師(トレイシー・レズニック)役:坪井未来
心眼(ヘレナ・アダムス)役:河上英里子
占い師(イライ・クラーク)役:千葉瑞己
納棺師(イソップ・カール)役:平井雄基
探鉱者(ノートン・キャンベル)役:須賀京介
祭司(フィオナ・ジルマン)役:中町桃子(Peach.)
呪術師(パトリシア・ドーヴァル)役:音羽美可子
野人(モウロ)役:クラウス
ポストマン(ビクター・グランツ)役:鈴木遥太
墓守(アンドルー・クレス)役:磯野 大
「囚人」(ルカ・バルサー)役:穴沢裕介
【ハンター】
黄衣の王(ハスター)役:ひのあらた(声の出演)
写真家(ジョゼフ)役:五十嵐啓輔
狂眼(バルク)役:山谷勝巳
白無常(謝必安)役:國島直希
黒無常(范無咎)役:縣 豪紀
魔トカゲ役(ルキノ)役:モウジーン兼史
ブラックジャックモードをとおして
心通わせるサバイバーとハンターの物語
最初に,舞台「Identity V STAGE Episode2『Double Down』」ついて,序盤のストーリーとともに紹介しよう。
本公演はゲーム「Identity V 第五人格」を原作としており,謎の荘園を舞台に日夜“ゲーム”を繰り広げるサバイバーとハンターたちの物語が描かれる。
各回のメインキャストが変化する当番制となっており,庭師と泣き虫がメインとなるA公演,傭兵とリッパーがメインとなるB公演,カウボーイと芸者がメインとなるC公演の3つが用意されている。いずれも登場キャラクターや主軸となるストーリーはすべて共通で,話の中心となるキャラクターが回ごとに入れ替わる形のようだ。
今回の公開ゲネプロでは,庭師のエマと泣き虫のロビーが主役となるA公演が上演された。
キャスト一同によるオープニングダンスの後,本編がスタート。楽しそうに庭園の花を世話するエマと,遊び相手を求めて退屈そうにしているロビーの独白が交互に描かれたのち,軍需工場でのチェイスへと場面が移り変わっていく。
チェイス終了後に館へと帰ってきたサバイバーたちは,“ブラックジャックモード”への招待状を発見。普段は敵として対峙しているハンターたちとの突然の共闘に戸惑いながらも,はじめてのブラックジャックモードに身を投じることになる。
エマとロビーはペアを組んでゲームに挑むも,ブラックジャックのルールを理解しきれていなかったことが原因となり敗退。勝つためには情報収集とルールの勉強が必要だという結論に達した2人は,サバイバーとハンター,それぞれの居館にてトランプゲームによる交流を持ちかけるのだが……。
ここまでが序盤のストーリー展開。以降もブラックジャックモードをベースにサバイバーとハンターの垣根を越えた掛け合いがくり広げられ,ここでしか見られない新解釈の「Identity V」が舞台上に展開されていた。
舞台だからできる表現の数々
「Identity V 第五人格」と言えば気になるのがチェイス要素だが,本公演ではステージ上に障害物や動かせる板,仕掛け壁などを設置することで原作のマップを再現。各キャストの熱の入ったアクションにより,ゲームさながらの緊迫感あるチェイスを楽しめた。BGMやSEなど,ゲームをプレイしている人ならニヤリとできる要素が盛り込まれていたのもうれしいところだ。
チェイスシーンでは,舞台ならではの表現で描かれる各サバイバーの行動も見どころの1つ。ステージの中央でサバイバーがハンターから必死に逃げ回る一方で,ステージの隅では別のサバイバーが暗号解読を進めていたり,あるいはロケットチェアへ仲間の救出に向かったりと,マルチプレイで複数の視点から進行していくゲームの空気感が見事に再現されていた。実際に舞台を観に行く人は,こうした舞台ならではの演出にもぜひ注目してほしい。
個人的に気に入ったのが,ハンターたちが居館でトランプゲームをしながら雑談に興じるシーン。「こう見えて強いぞ」と言い放つ黄衣の王や,負けて言い訳をする写真家など,ハンターたちによる掛け合いがコミカルなタッチで描かれていた。
ゲーム内では一人一人がサバイバーたちに恐怖をもたらす存在として,悲しみや狂気に満ちたバックボーンとともに描かれることが多い彼らだが,本公演ではこうした新たな側面が多数描かれている。
もちろんこれは舞台独自の要素だが,ホラー要素を逆手に取って,日常会話という違った角度からキャラクターの魅力に切り込んでいく演出は秀逸。舞台という別メディアだからこそ味わえる新たな「Identity V 第五人格」として,ゲームをプレイした人にもそうでない人にもオススメできる作品となっている。
なお本公演では,各キャラクターの紹介やメインとなるゲームルール,およびブラックジャックモードのルールに関する解説が劇中に盛り込まれており,「Identity V 第五人格」を知らない人でも楽しめる作りとなっていた。舞台好きの家族や友人がいれば観覧に誘ってみるのもいいだろう。
冒頭でもお伝えしたとおり,舞台「Identity V STAGE Episode2『Double Down』」は2021年4月1日まで東京・立川市の立川ステージガーデンにて上演されている。実際に来場して観覧することが難しい人にはライブ配信で視聴できるオンラインシートも用意されているため,興味があればぜひチェックしてみよう。
舞台「Identity V STAGE Episode2『Double Down』」公式サイト
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「Identity V」ダウンロードページ
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