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Epic Games Storeは,これまでにiOSとAndroidを合わせて世界で4000万インストールを達成しており,今回そこに日本のiPhoneやiPadのユーザーが加わることとなる。日本のiOS版Epic Games Storeのローンチ時に提供されるのは,「フォートナイト」と「Rocket League Sideswipe」の2タイトルだ。
Epic Games Japanの代表を務める河﨑高之氏によると,Epic Gamesは日本を戦略的に非常に重要な市場であると同時に,非常に魅力的な市場と位置づけているとのこと。とくに,ゲームを熱心にプレイしてコミュニティを作り,カルチャーとして推進していく姿勢など,プレイヤーの熱量の高さを評価しているという。
また日本のゲーム市場の半分以上がモバイル向けとなっていることを挙げ,モバイルがもっとも主要なプラットフォームとなっていることを指摘した。
そうしたなか,Epic Gamesの「フォートナイト」も日本で着実にプレイヤー基盤を拡大しており,とくにクリエイターコミュニティの成長が目立っている。また同タイトルは,「ドラゴンボール」や「NARUTO -ナルト-」といった世界的に人気の高い日本のアニメシリーズや,初音ミクや米津玄師さん,大谷翔平選手といった日本のアイコンとコラボレーションを展開してきている。
河﨑氏は,5月1日よりEpic Games Storeを介して日本のiPhone向けに再び「フォートナイト」を提供できるようになることとともに,大型連休中に同タイトルのさまざまなキャンペーンを実施することを紹介。その1つとしてバーチャルアイドル・星街すいせいさんとのスペシャルコラボを挙げ,5月2日よりUEFN(Unreal Editor for Fortnite)で制作されたゲーム内パフォーマンスを配信する。併せて,ゲーム内のアイテムショップでもアイコンシリーズの再販売を予定しているとのことだ。
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Epic Games CEOのティム・スウィーニー氏からは,今回のiOS版Epic Games Storeのローンチの詳細および現在に至るまでの経緯が説明された。それによると同社では,2025年12月8日より日本にて「スマホ新法」(スマホソフトウェア競争促進法)が施行されたことをビッグニュースだと捉えているという。
しかしスマホ新法が施行されているにもかかわらず,Appleは一部対応しておらず,日本の政府当局にリスペクトを表していないところが見られるとスウィーニー氏は指摘。その1つが,AppleがApp Storeの競合ストア・競合決済システムから,依然として「コア技術料」(CTF)を徴収していることで,スマホ新法に違反しているというのがEpic Gamesの主張である。
加えてAppleは,Epic Games Storeのような競合ストアでユーザーが決済した場合に,その活動を監視・報告することを義務付けている。スウィーニー氏はこの義務により,Epic Games Storeでゲームの配信をすると,Appleから何かしらの制限を加えられるのではないかと,日本のゲームデベロッパが恐れている状況が生まれているとの見解を示した。実際,今回の日本におけるiOS版Epic Games Storeのローンチでは,日本のゲームデベロッパは参入していないという。
またEpic Games StoreをiOSにインストールする手順にも,Appleの妨害が施されているとスウィーニー氏は指摘。日本では9段階のステップを踏まないとインストールを完了できないが,先行してローンチされたEUでは6ステップで完了できる。具体的には日本の9つのステップのうち,ステップ2〜4はEUには存在しない。これにはEUの当局からの指示により,Appleが3つのステップを削除したという経緯があるとのこと。
EUでは削除したステップを日本で復活させたことを,まさに違法であり,競争を妨げる大きな問題であるとEpic Gamesは捉えている。またステップ1で「インストール」ボタンをクリックさせたにもかかわらず,ステップ5〜6で繰り返しインストールを許可するかどうか尋ねてくることも問題だと捉えているそうだ。
EUで収集したデータでは,AppleによるEpic Games Storeのインストールの複雑化により,60%のユーザーが途中でインストールを諦めたという結果が出たという。
競合ストアの展開にあたり,ストア手数料やコア技術料が徴収される上に,60%のユーザーがインストールを諦めてしまうとなると,AppStoreの一人勝ちになってしまいかねないことから,EUはAppleの施策を違法とみなし,インストール手順の改善を指示した。
その結果,インストール時の離脱率は20%まで下がったとのこと。しかし,それでも依然として離脱するユーザーは存在するし,日本でのインストール体験がEUで改善される前の状態になっていると,スウィーニー氏はあらためて指摘する。
一方,Googleは競合ストアを認めており,Android版Epic Games Storeは日本を含め世界で展開している。また2026年内に手数料体系を改定し実質的な手数料を引き下げる方針を示した。
これらに関して,スウィーニー氏はオープンプラットフォームを展開する上での好事例であるとし,Appleに対する政府当局からの指示につながってほしいと語った。そして今後も引き続き,政府当局と連携してAppleの違法な施策に対応し,フェアな競争環境を整えていくことに尽力していくと意気込みを見せていた。



















