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[GDC 2017]6億5000万ダウンロードを達成した「Pokémon GO」のデザインとは。今後のアップデート内容も語られたセッションをレポート
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印刷2017/03/01 18:34

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[GDC 2017]6億5000万ダウンロードを達成した「Pokémon GO」のデザインとは。今後のアップデート内容も語られたセッションをレポート

Niantic ビジュアルデザイン・ディレクター デニス・ホアン氏
画像集#001のサムネイル/[GDC 2017]6億5000万ダウンロードを達成した「Pokémon GO」のデザインとは。今後のアップデート内容も語られたセッションをレポート
 「Pokémon GO」iOS / Android)の開発・運営を行うNianticのアーティスト,Dennis Hwang(デニス・ホアン)氏がGDC 2017のMobile Summitで登壇し,本作の開発におけるデザイン面での試行錯誤などについて語った。

 ホアン氏はこのセッションで,Pokémon GOが現在までに6億5000万ダウンロードを記録したことを発表。北米ローンチから2か月の時点で5億ダウンロードを突破したことが明らかにされているので,そこからさらに半年ほどで,1億5000万ものプレイヤーを獲得したことになる。

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 サービス開始当初は,予想の50倍ものプレイヤーが参加したことによるサーバー負荷への対応に追われたとのことで,コンテンツ面での大きなアップデートは,2017年2月に「ポケットモンスター 金・銀」のポケモン80種類が追加されるまで待たなければならなかった。

ローンチ当初,サーバーのデータ通信量は想定の5倍まで許容できるようにしていたが,実際の通信量はすぐに50倍にまで跳ね上がってしまったという
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 その間に離れてしまったプレイヤーは少なくない,と見るメディアもあったのだが,今回の6億5000万ダウンロードという発表には,まだまだプレイヤーが多いことをアピールする狙いもあるのかもしれない。

 ホアン氏はGoogleにインターン時代から15年ほど在籍し,Googleのお遊びロゴ“デューデュル”を年間50ほど作っていたという。その後は「Ingress」のプロジェクトに参加し,2015年にGoogleから独立したNianticでは,ビジュアルデザイン・ディレクターという役職で,UX(ユーザーエクスペリエンス)やUI(ユーザーインタフェース)のデザイン面を担当してきた。

 Ingressがローンチされた2012年は,AR(拡張現実)はおろかVR(仮想現実)を実現するハードウェアやアプリケーションもなかったが,Nianticを設立したJohn Hanke(ジョン・ハンケ)氏の「ARを体現できるハードウェア(スマートフォン)は,もう手元にある」という信念に沿って,人々が現実世界をゲーム世界に見立てて歩き回るというコンセプトが編み出された。

 Ingressは秘密結社や陰謀論といった,少々人を選ぶダークなテーマを扱っているが,リリース後は多くのプレイヤーが外を歩き回って,60%のプレイヤーが減量に効果があったとレポートした。これにより,ホアン氏たちは「ARゲームが参加者の行動パターンをポジティブに変化させる」と確信したのだという。
 Googleから独立して任天堂と交渉したのも,その信念をさらにマスマーケットに浸透させようという意思にほかならないわけだ。

Ingressでは,60%のプレイヤーが減量効果を報告し,これがきっかけで出会った相手と結婚し,子供を授かったという例も報告されたという。Pokémon GOでも,対人恐怖症やうつ病の人にポジティブな作用を引き起こしたという事例が多数存在するとのこと
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Pokémon GOの企画は,このコンセプトアートから始まったという
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 元々ウェブデザイナーだったホアン氏が手がけただけに,Ingressはいかにもツール風のインタフェースだったが,Pokémon GOは片手でもプレイしやすい,よりタッチ操作向きのデザインになった。

 ホアン氏は,より多くの人がストレスを感じないで楽しめることを意識したと語り,Ingressでは不十分だった「Cognitive Dissonance」(認知的不協和)への対策を,Pokémon GOの企画当初から練っていたことを明かした。

 ARという,現実と非現実が交差するPokémon GOだけに,既存のポケモンシリーズ作品よりリアルな表現も感じられるが,これも「Cognitive Dissonance」を解消するというコンセプトで説明ができるだろう。

ゲームプレイ的には似ていると言われることが多いIngressとPokémon GOだが,そのインタフェースデザインの違いは明確だ
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キャラクターデザインは,ARゲームの現実世界との接合性という観点から,イラストよりもフィギュアなどを元に3Dモデル化されることが多かったという
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ARモードの開発では,位置によってポケモンが巨大化してしまったり,小さ過ぎてモンスターボールをヒットさせるのが難しくなったりと,当初はさまざまな問題が噴出した
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当初のマップデザインは,よりポケモンらしさを表現するため,街角に低木が茂っている表現だったが,コンクリートの多い現実世界との乖離が見られるために修正されることになった
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 さて,Pokémon GOの今後については,こちらの記事で紹介した通り,ほかのプレイヤーと楽しむ協力や対戦型のゲームシステムが計画されているが,今回のセッションでは,それに加えてデザイナーとしてのホアン氏の取り組みも紹介された。

 それによると,現在では「昼」と「夜」しかない時間帯の表現に「朝」「夕方」などを加えるほか,天気予報のプログラムと連動させて,リアルタイムで天候表現をすることを計画しているという。
 また,宮城県庁観光課と協力する形で行われた「ポケストップ追加企画 Explore Miyagi」(関連記事)を例に出して,今後は各国の地方自治体と協力する形でのイベントも増やしていきたいとのことだった。

プレイヤーキャラクターなどから,かなり古いデザインコンセプトであることがうかがえる。昼夜や天候の表現は開発当初から考えられていたようだ
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 ホアン氏は今回紹介したアップデート計画を“モックアップ”と称していたが,早い段階で実装されることに期待しよう。

「Pokémon GO」公式サイト

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