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ハロー!Steam広場 第239回:田舎町で小さなお店を経営していくほのぼの系シム「Winkeltje: The Little Shop」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,RAGE2のパッケージを見せて「この髪型にしてください」とお願いする上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第239回は,中世ヨーロッパの田舎町のような場所で,小さなお店を経営していくシミュレーションゲーム「Winkeltje: The Little Shop」を紹介しよう。「安く仕入れて高く売る」が商売の基本だが,本作では自分で素材の加工して販売できるので,何かに特化した専門店を経営することも可能だ。
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田舎町で小さなお店を経営していくほのぼの系シム「Winkeltje: The Little Shop」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回はオランダのインディーズ系デベロッパ,Sassybotが手がける「Winkeltje: The Little Shop」を紹介しよう。
本作は,中世ヨーロッパの田舎町のような場所で,小さなお店を経営していくシミュレーションゲームだ。現状ではゴールが用意されておらず,4日おきにくる家賃の支払日で資金がマイナスにならなければ,延々と店を経営していける。
資金に余裕ができたら,それを店の改装に充てることもでき,店を広くしたり,家具などで装飾したりといったことも可能だ。店のレベルや魅力度を上げることでさまざまな家具がアンロックされていくので,経営シムが好きな人ならやり込めるだろう。
本作における1日の流れは決まっており,夜に商材を仕入れ,朝から夕方にかけて店で売ることになる。お客は,自分の求めている商品が陳列されていれば,それを手に取ってその場で代金を支払ってくれ,置いてない場合は吹き出しで何が欲しいのかを教えてくれる。
もし在庫があれば品出しをすれば良いのだが,無い場合はカウンターで商品を発注し,業者に持ってきてもらうことになる。その間にしびれを切らせた客が帰ってしまうこともあるので,プレイヤーとしては,ニーズの高い商材は夜のうちに多く仕入れておきたいと考えるだろう。
残念ながら,プレイヤーには市場のニーズを知る術がほとんどないので,売れそうなものを予測するのは難しい。それゆえ,序盤は場当たりでやりくりしていく形になり,経営もなかなか安定しない。
そういった状況から脱却するための一つの手段が「何かに特化した店」にすることだ。なぜなら,お客はその店がどんな店なのかを判断し,買い物に来るからだ。もし衣類しか置いていなければ「洋服屋」とみなされ,洋服が欲しい客だけが訪れるようになる。お客が絞られることでプレイヤーはニーズを把握しやすくなり,仕入れや商材のムダがなくなるわけだ。
専門店にすることのメリットはまだある。本作では加工品を自分で作れるので,仕入れた素材を加工して売ることでより利益を上げられる。一例だが市場価格が銀貨15枚の靴があるとしよう
・靴そのものを仕入れる〜仕入れ値は銀貨12枚で利益は銀貨3枚
・素材を仕入れて加工する〜仕入れ値は銀貨7枚で利益は銀貨8枚
このように,自分で加工すれば利益は3倍近くになるのだ。
もちろん,加工機材を購入するための先行投資は必要になるが,お客の優秀なAIもあって,洋服屋と認識されればすぐに元は取れる。また加工を続けると技術力が上がり,より質の高い商品が作れるになるので,何かに特化する旨味はなかなかに大きい。
加工機材については,「機織り機」「かまど」「炉」までは確認できたので,洋服屋のほかにも「料理屋」「武器屋」といった専門店もできそうだ。店を拡充して庭を作れば農耕もできるので,食材屋なんかを始めてみてもいいかもしれない。
店が大きくなれば,複数の加工機材を置くこともできるので,普段はパンばっかり作っているけど,戦争のときだけ武器屋になるといったロールプレイも楽しい。
といった具合で,本作はプレイヤー自身で扱う商材を決め,経営方針を決めていくのが1つの醍醐味となっている。冒頭でも軽く触れたが,経営を続けているとお店のレベルが上がり,いろいろなアイテムがアンロックされていく要素もあるので,経営シムが好きな人はぜひ遊んでみてほしい。
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