オススメ機能
Twitter
お気に入り
記事履歴
ランキング
パッケージ
クラッシュ・オブ・クラン
  • Supercell
  • Supercell
  • 発売日:2012/08/02
  • 価格:基本プレイ無料+アイテム課金
レビューを書く
準備中
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
[GDC 2015]ゲームプレイについて親身に考え,注力していくのが長寿ヒットの秘訣。「クラッシュ・オブ・クラン」の開発者がレクチャー
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2015/03/06 00:00

イベント

[GDC 2015]ゲームプレイについて親身に考え,注力していくのが長寿ヒットの秘訣。「クラッシュ・オブ・クラン」の開発者がレクチャー

Supercellのプログラマー,Jonas Collaros(ジョナス・コロラス)氏。良く見ると,日本語版クラッシュ・オブ・クランのTシャツを着ている。Supercellは,日本のゲーム市場を相当に重要視している様子だ
 日本でも高く評価されているモバイルゲーム「クラッシュ・オブ・クラン」iOS/Android,原題:Clash of Clans)のSupercell。同社でサーバープログラマーを務めるJonas Collaros(ジョナス・コラロス)氏が,GDC 2015にて「Designing Games That People Play for Years」(何年もプレイヤーに遊んでもらえるデザイン法)という講演を行った。

 コラロス氏はアメリカ生まれのゲーム開発者で,2007年に大学卒業とともにフィンランドの企業に就職。しかし,その会社では4か月しか雇用されず,結果として起業したばかりのSupercellに雇われることになった。Supercellは,Nokiaに勤めていたプログラマーらが,その経営悪化によって解雇されることで独立したメーカーだが,同国では「Angry Birds」(iOS/Android)のRovio Mobileなども同じパターンで誕生しており,結果として国内のゲーム産業を発達させるきっかけになっている。


クラッシュ・オブ・クラン成功の秘訣とは?


 クラッシュ・オブ・クランは,2012年8月にiOS用としてリリースされたモバイル用のオンラインストラテジーゲームで,プレイヤーは兵隊を組織し,資源の採取によってクランを成長させつつ,ほかの村を襲撃してランキングを競い合うというタイトルだ。配信以降,徐々に評価を獲得し,2012年12月にApp StoreでTOP 5に躍り出てからは,現在に至るまで,世界中,多くの地域で人気を保っている。
 2012年は年間で1億100万ドルの収益だったが,2013年になると1日平均で850万人がアクセスし,年間8億9200万ドルものとてつもない収益を得ることになる。計算すると,1日あたりの収益は日本円で約2億5000万円。とてつもないサクセスストーリーだ。
 しかも,本作を生み出したのは8人のプログラマー兼アーティスト,そして1人のデザイン担当専用とテスターという,たった10人のメンバー。その後に加入した品質管理,コミュニティマネージャー,そしてデータ分析官の3人を入れても,まだ13人しかいない少数精鋭チームである。

大きめのレクチャールームながら,ほぼ満席だったコロラス氏のセッション。長寿ヒットとなったクラッシュ・オブ・クランの人気の高さがうかがえる

 そんなSupercellのコラロス氏は,モバイルゲームを「Everyday Entertainment」(毎日接する娯楽)と規定する。モバイルゲーム市場は,毎日何百という新作アプリがリリースされる混沌とした市場だが,その中でも1人1人のプレイヤーが毎日アクセスするものは,数個ほどしかないはず。その数個に選ばれるのが最も重要なのだが,ヒットする作品ほどコピーされることも多く,常に人気を持続するというのは並大抵のことではない。
 しかし,コラロス氏は,「我々のゲームのコピーを生み出そうとしたり,成功の秘訣を見つけようとゲームデザインを研究している人も多いですが,そのときのゲームの状態だけを考慮しても意味はありません。なぜなら,現代のゲームデザインは完結しているものではなく,常に変化していくものなのですから」と,今回のセッションの核心を述べる。Supercellでは,13人全員が,自分達の持ち場の観点からゲームデザインや変更について発言できる平等な権限を持っているとのことだが,それ故にゲームプレイについても親身に考え,注力しているというのである。

 実際,もともとクラッシュ・オブ・クランが欧米でリリースされたころは,兵士達がくつろぐ「アーミーキャンプ」が別のプレイヤーに破壊されると,兵士達も死んでしまうという,いわゆるパーマデスが採用されていた。これでは,アクセスしてみたら兵士が全員死んでいたという状況になってしまい,プレイヤーは再び人員を補強するという,面倒な反復作業を行わなければならない。そこでSupercellは,こうした状況を頻繁なアップデートで改善していくことで,クラッシュ・オブ・クランをより良いゲームに仕上げていった。リリースされてから,ゲームプレイの品質を上げていくというのは,オンラインゲームならではの手法と言えるだろう。

ゲームデザインはさまざまな要素から成り立っているが,それぞれが均等に進化していくのではなく,必要に応じて常時改良されていくべきというのがSupercellの考え方。最も過ぎることだが,それができていないゲームアプリが多いのは事実だろう
Clash of Clans Clash of Clans

当初は,オフライン時にほかのプレイヤーからアーミーキャンプを襲われると,増やした兵隊が全滅するという仕様だった。これを改善してから安定的に人気が出始めたのだ
Clash of Clans

ヒーローユニットもローンチからしばらく経過した時点での拡張要素だったが,導入当初はゲームバランスを損なう存在としてファンに嫌われていた,開発チームはそれを,ゲームのライブストリーミングを見て認識し,改善したという
Clash of Clans

 こうして1年以上にわたってゲームを細かくチューニングした後で,Supercellはようやくビジネスの拡張について考え始める。とくに日本は重要な市場であると認識していたようで,2013年6月には日本語に対応。そしてAndroid版は各国向けに2013年10月にローンチされている。
 コラロス氏は,「『ゲームデザインにフォーカスし,それから拡張のことを考えろ』というのは,あまりにもありきたりのことかも知れません。でも,皆さんのゲームが,もしその真逆のアプローチであったならどうですか? ゲームプレイを改善する前に,各国語版や別のプラットフォームへの対応を優先させたなら,クラッシュ・オブ・クランはここまで成功していたでしょうか?」と話し,集まった会場を埋めた開発者達を唸らせていた。

日本でも盛んにテレビCMや広告展開が行われている
Clash of Clans

 もちろん,クラッシュ・オブ・クランのようにFree-to-Playゲームとしてリリースされるのであれば,ビジネスとして成り立たせる上でマネタイゼーションは避けて通れないことだ。コラロス氏は,これについては多くを語らなかったものの,「マネタイゼーションはゲームデザインの要素であって,その目的となるべきではありません」と話していた。
 最後に,コロラス氏は「Supercellはプレイヤーデータは公表しない主義ですが,1つだけご紹介します」と切り出し,「10人に1人」というデータを紹介する。読者の皆さんは,これが何の数字が見当が付くだろうか? これは,「2年前にクラッシュ・オブ・クランでプレイするのを止めてしまった人が,戻ってくる率」であるという。10人に1人が多いのか少ないのかは皆さんの判断に委ねるが,長期的なビジネス戦略を考えるのであれば,この10%は決して少ない数ではないと筆者は考える。

開発から2年が経つと,「アップデートするたびに顧客から大切なものを借りて,修繕しているような気持ちになる」とコラロス氏が話していたのは印象的だった
Clash of Clans

GDC公式Webサイト

4GamerのGDC 2015関連記事一覧

  • 関連タイトル:

    クラッシュ・オブ・クラン

  • 関連タイトル:

    クラッシュ・オブ・クラン

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
トピックス
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:04月25日〜04月26日