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【PR】シャープの新世代ハイエンドスマートフォン「AQUOS R2」が登場。“R”を超えたディスプレイや高性能の秘密とは
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印刷2018/06/09 12:00

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【PR】シャープの新世代ハイエンドスマートフォン「AQUOS R2」が登場。“R”を超えたディスプレイや高性能の秘密とは

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2017年に登場したAQUOS R compact(左)とAQUOS R(右)
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 2017年にシャープは,Androidスマートフォンの新シリーズ「AQUOS R」をスタートした。その第1弾となったハイエンド端末の「AQUOS R」は,従来のAQUOSスマートフォンを超える高性能を実現しただけでなく,高い性能を安定して体感できるようにさまざまな工夫を盛り込んだことで,一般的な用途からゲームまで,全領域で死角がないという完成度の高い端末を実現することに成功した。4Gamer読者の中にも,本誌のレポート記事を読んで,「AQUOS Rって,意外にやるじゃないか」と思った人もいるだろう。
 2017年冬には,シャープの独自技術である「IGZOフリーフォームディスプレイ」を採用したコンパクトなスマートフォン「AQUOS R compact」も登場。こちらも好評を博しているようだ。

 そんな成功を収めたAQUOS Rシリーズに,ハイエンド製品の後継機種となる「AQUOS R2」が登場した(関連記事)。AQUOS Rにおける成功を土台として,シリーズ初のデュアルレンズ式アウトカメラや,進化した液晶パネル,そしてAQUOS Rを超える高性能など,魅力的な要素を詰め込んだ製品だ。

AQUOS R2
メーカー:シャープ
問い合わせ先:携帯電話AQUOS サポート
価格:9万3120円(ソフトバンク版の税込一括払い価格,2018年6月9日現在)
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 評価の高かったAQUOS Rを超える製品として開発されたAQUOS R2は,どのようなコンセプトで開発され,どんな技術的特徴を有するのだろうか。シャープ開発陣への取材を通じて明らかにしてみよう。
 なお,本稿では紹介しきれない特徴もあるので,興味のある人は以下のスペシャルサイトも合わせて参照してほしい。

シャープのAQUOS R2 スペシャルサイト



AQUOS R2の概要をチェック

画面占有率を高めつつ持ちやすさにも工夫を凝らす


 詳細の話題に入る前に,AQUOS R2の概要を見ていこう。
 AQUOS R2は,6.0インチサイズで,解像度1440×3040ドット,アスペクト比9:19という「ハイスピードIGZO液晶」パネルを採用するAndroidスマートフォンである。
 ソフトバンク,KDDI(au),NTTドコモの3大通信事業者(以下,キャリア)から,AQUOS R2は発売されるのだが,扱うキャリアによってカラーバリエーションのラインナップが一部異なっている。本稿で主に用いるのは,ソフトバンク版であるが,キャリア固有のアプリを除いたハードウェアとソフトウェアは,全製品共通と考えてもらっていい。

AQUOS R2。左がプラチナホワイトで,右はプレミアムブラックだ
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AQUOS R2の全カラーバリエーションを並べてみた。上段が左からプラチナホワイト,プレミアムブラック。下段は各キャリア別のカラーで,左からコーラルピンク(NTTドコモ),アクアマリン(au),ローズレッド(ソフトバンク)となる。AQUOS R2は前面からでも色の違いが見分けやすいデザインをしている点にも注目してほしい
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 6.0インチサイズという大きめの液晶パネルを搭載しているAQUOS R2だが,ボディのサイズ自体は,実のところ先代のAQUOS Rと比べて,それほど大きくなっていない。AQUOS Rの公称本体サイズは74(W)×153(D)×8.7(H)mmでだったが,AQUOS R2は74(W)×156(D)×9(H)mmである。奥行き方向こそ3mmほど長くなってはいるものの,幅は同じなのだ。
 そのため,液晶パネルが5.3インチサイズのAQUOS Rに比べると,画面がかなり大きくなった印象を受けるのに,手にしたときの持ち具合は変わらない。

AQUOS R2(左)とAQUOS R(右)を並べてみた。前面のサイズがそれほど変わらない一方で,液晶パネルの大きさはかなり違う
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 実際にAQUOS R2を手に持ってみると,ボディ前面のほとんどが液晶パネルで覆われたインパクトのあるデザインが強い印象を与える。この前面デザインは,「EDGEST fit」(エッジスト フィット)デザインと呼ばれており,四辺形にとらわれず,自由な形状の液晶パネルを実現するシャープの独自技術「IGZOフリーフォームディスプレイ」によって実現しているものだ。
 四辺形にとらわれない形状の液晶パネルを使い,前面における液晶パネルの専有面積を高めたスマートフォンは,他社からも登場している。ただ,AQUOS R2は,液晶パネルの画面占有率を高めることと,ユーザーの使い勝手の両立に気を配っているのがポイントだ。

前面:6.0インチの液晶パネルで覆われた前面。下側にあるボタン状のものが指紋センサーだ
背面:背面左上に並んだデュアルレンズ式アウトカメラが目を惹く
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指紋センサー周辺を拡大。設定によって,タッチでホームキー,左から右へなぞると「戻る」キー,右から左へなぞると「履歴」キーとして使えるようになる
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 指紋センサーの配置は,気配りの分かりやすい点だろう。液晶パネルの専有面積を広げるために,指紋センサーを背面に配置するスマートフォンは多いが,背面は押しやすい配置とは言い難い。それに対してAQUOS R2では,押しやすい前面下部に指紋センサーを配置。設定次第でホームキー代わりに使えるようにもなっている。物理ホームボタンを好む人にもありがたいポイントだ。
 また,左右側面と液晶パネルの間には少し余裕を持たせているので,縦持ち時に手でしっかりと握っても肌が触れて誤動作することがないという点も,使い勝手に対する配慮の一環だろう。

 ボディの側面形状にも工夫が凝らされている。初代AQUOS Rは,アルミニウム合金による外枠フレームの左右側面にエッジを立たせた形状を採用することで,テーブルの上に置いた端末を手に持つとき,指がかかりやすくなって取りこぼしにくくしていた。AQUOS R2では,形状による持ちやすさの工夫がさらに進化しており,中央が少し薄くなるような緩やかにカーブした形にすることで,指でボディをつかみやすくなっているのだ。

背面パネルの左右端は一直線ではなく,中央部がわずかに湾曲した形をしていて,机上に置いた状態から持ち上げやすくなっている(左)。右写真は,左にAQUOS R,右にAQUOS R2の右側面を置いたもので,どちらも光の加減で側面の中央に線のようなエッジの頂部が見えている
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 各側面に並ぶボタンやインタフェース類は,一般的なスマートフォンと比べても特別な要素はない。ただ,最近では3.5mmミニピンヘッドセット端子を省略する製品も増えているなかで,AQUOS R2はきちんとヘッドセット端子を残している。「BluetoothやUSB Type-C経由で接続するヘッドフォンでは,サウンドの遅延が気になる」というゲーマーには,嬉しい要素であろう。

上側面:正面から見て右寄り(写真では左)にサブマイク孔があり,正面から見て左寄りには3.5mmミニピンヘッドセット端子がある。ヘッドセット端子をアンテナを区切る樹脂部分と一体化することで,樹脂部分を目立たなくするデザインはAQUOS R譲りだ
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下側面:USB Type-Cポートが中央にあり,左寄りにマイク孔,右端寄りにはスピーカーがある
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左側面:左側面には,トレイ式のSIMカード兼microSDカードスロットがある。側面の外枠フレーム下側が,カーブを描いているのがよく分かるだろう
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右側面:こちら側には[電源/スリープ]ボタンと音量調整ボタンが並ぶ。右下に注目すると,アウトカメラが背面から少し出っ張っているのが分かるだろうか
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 製品紹介の最後に,AQUOS R2のスペックをまとめておこう。

●AQUOS R2(ソフトバンクモデル)の主なスペック
  • メーカー:シャープ
  • OS:Android 8.0(Oreo)
  • ディスプレイパネル:6.0インチIGZO液晶,解像度1440×3040ドット
  • プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 845」(CPUコア Kryo 385×8,最大CPU動作クロック2.8GHz,GPUコア Adreno 630)
  • メインメモリ容量:4GB
  • ストレージ:内蔵64GB+microSDXC(最大容量400GB)
  • アウトカメラ(メイン):有効画素数約2260万画素,F1.9,画角約90度(35mm換算22mm相当),光学式手振れ補正機能搭載
  • アウトカメラ(サブ):有効画素数約1630万画素,F2.4,画角約135度(35mm換算19mm相当),電子式手振れ補正機能搭載
  • フロントカメラ:有効画素数約1630万画素
  • バッテリー容量:3130mAh
  • 待受時間:約585時間(LTE),約685時間(3G)
  • 連続通話時間:約1830分(LTE),約1710分(3G)
  • 対応LTEバンド:FDD LTE Band 1/2/3/4/5/8/11/12/17/18/26/28,TDD LTE Band 38/41/42
  • 対応3Gバンド:W-CDMA Band 1/2/4/5/8
  • 最大通信速度:下り774Mbps,上り37.5Mbps
  • SIMカードスロット:nanoSIM(nanoUIM)
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11ac
  • Bluetooth:5.0
  • USBポート:Type-C
  • 公称本体サイズ:74(W)×156(D)×9(H)mm
  • 公称本体重量:約181g
  • 本体カラー:プレミアムブラック,プラチナホワイト,ローズレッド
  • 主な対応サービス&機能:VoLTE,おサイフケータイ,防水(IPX5,8),防塵(IP6X),ハイレゾ音源再生


AQUOS R2におけるディスプレイの進化


 ここからは,AQUOS R2の商品企画と開発に関わったシャープの開発陣に,製品のコンセプトと技術的なポイントについて話を聞いていこう。今回,話をうかがったのは,シャープの通信事業本部 パーソナル通信事業部に所属する6人の方である。

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楠田晃嗣氏:商品企画部 課長
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佐藤雄一氏:システム開発部 技師
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小野直樹氏:商品企画部 係長

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田邊弘樹氏:システム開発部 課長
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伏見 聡氏:商品企画部 主任
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村上則明氏:第三ソフト開発部 係長

 AQUOS Rの名を受け継ぐ2代目の製品を開発するに当たって,何を継承し,何を変える,あるいは伸ばす必要があったのか。そこには「ディスプレイ」「カメラ」「AI」という3つの大きな軸があったと,商品企画を担当した楠田氏は述べる。

 まずは,外観上の特徴でもあるディスプレイから詳しく見ていこう。
 AQUOS R2の液晶パネルを担当した佐藤氏は,AQUOS RやAQUOS R Compactから,さらに進化を遂げたいくつかのポイントを説明した。
 1つめのポイントは,AQUOS R Compactでも採用した「IGZOフリーフォームディスプレイ」を,より大画面で高解像度にしてAQUOS R2でも採用したことだ。AQUOS Rと比べた場合,AQUOS R2は画面サイズが13%,解像度は18%,応答速度は25%も向上しているという。

AQUOS RとAQUOS R2の液晶パネルにおける違いを示したスライド。画面サイズは13%,解像度は18%向上している
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縦長アスペクトのIGZOフリーフォームディスプレイは,AQUOS R Compact(写真左)での実績と市場動向を踏まえて採用となった
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液晶パネルの上端部は,フロントカメラの切り欠き部分と左右の端を丸く削っている
 ちなみに,楠田氏によれば,縦長アスペクトのIGZOフリーフォームディスプレイを採用することは,商品企画の早い段階で決まっていたという。AQUOSにおける縦長アスペクト液晶パネルは,AQUOS R Compactですでに採用済みということもあり,市場のトレンドを踏まえて自然な選択であったようだ。

 とはいえ,AQUOS R2の液晶パネルと,AQUOS R Compactのそれでは,当然ながら違いも多い。サイズや解像度もそうだが,上端中央のノッチ部分と,上側左右端の角だけでなく,下側の左右端も角を落とした丸い見た目になっていることもその1つ。
 ただ,実際に丸く加工してある上側左右端とは異なり,下側左右端の丸く見えている部分は,該当部分をマスクすることで,丸く加工したように見せているという。

AQUOS R2の液晶パネル上端側(左)と下端側(右)。上端側は左右端とノッチ部分が丸く加工されているが,下端側は四角いままなのが分かる。ただ,下端側も実際には,無線アンテナの特性に配慮するために,わずかだが削ってあるそうだ
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 佐藤氏によると,下端も丸くするデザインを採用したのは,全体のバランスを考慮した結果であるという。AQUOS R Compactよりも,前面における額縁部分の面積が狭くなっていることもあり,筐体四辺のカーブと液晶パネルのカーブが一致していないと,違和感を覚えやすいと楠田氏は指摘する。そうした問題にも配慮したのが,AQUOS R2の液晶パネルというわけだ。
 また,このデザインにより,AQUOS R2をカメラとして使うと,四辺近くまで広がった画面全体がファインダーになるので,実に見栄えがいい。

AQUOS R2をカメラとして使うと,前面のほぼ全体がファインダーになる。このインパクトはなかなかのものだ
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 ただ,画面サイズや解像度の向上は,とくに消費電力面では問題にもなる。同じスピードや応答速度で表示しようとすると,消費電力が増えてしまうのだ。それは,AQUOS R2のディスプレイにおける2つめのポイントである「なめらかハイスピード表示」にも関わってくる。

なめらかハイスピード表示を有効にすると,3Dベンチマークアプリの「3DMark」では,Ice Stormプリセットで100fps前後のフレームレートを叩き出す
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 なめらかハイスピード表示とは,一般的なスマートフォンの液晶パネルにおけるリフレッシュレートが60Hz上限であるところ,AQUOS R2の場合は100Hzといった具合に,60Hzを超えたリフレッシュレートで表示可能とすることにより,映像の残像感,とくにスクロールする画像や文字の視認性を高めることができるという機能のこと。ゲーム用途では,残像感だけでなく応答速度の向上も期待できるという,重要な利点だ。
 ただ,なめらかハイスピード表示で画面描き変えサイクルが増えると,消費電力の増大が避けて通れない。とはいえ,モバイル端末で野放図に消費電力を増やすことは御法度だ。

AQUOS R2の液晶パネル
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 そこで開発陣が取った対策は2つある。1つは,IGZO液晶の特徴を生かすこと。IGZO液晶は,画面の描き換えが発生しない場合,描き換えを行わないことが可能なので,描き変えサイクルが増えても映像が変わらない場面では消費電力の増大を抑制できる。佐藤氏はこれを「休みながら,必要なときだけ周波数を(=電力)上げる」と称していた。
 2つめの対策は,液晶パネルそのものを改善すること。AQUOS Rでも,液晶パネルの構造面を変えたそうだが,それをさらに進化させたうえで材料や制御系にもメスを入れたことで,応答速度を25%改善することに成功したとのことだった。

 AQUOS R2では,電力や応答速度,コマ落ち防止のバランスを鑑みて,リフレッシュレートは最大100Hzとなっている。最大100Hz表示でも,残像感や応答速度の改善といったユーザー体験の向上は得られるという。また,AQUOS Rでは,120Hz表示だとコマ落ちが生じる瞬間があったのが,AQUOS R2ではコマ落ち抑制対策も改善しているので,「応答速度の向上と合わせて,ゲームをプレイするには適当になった」と,佐藤氏は述べていた。


 ディスプレイに関する3つめのポイントが,表示品質の向上だ。シャープはAQUOS Rの液晶パネルで,「HDR 10」への対応を実現していたが,AQUOS R2では,新たにDolby Laboratories(以下,Dolby)のHDR表示規格「Dolby Vision」に対応した。楠田氏によると,Dolbyとの話し合いはAQUOS R2の商品企画が始まる前から行っていたそうで,液晶パネルに強みを持つシャープと,映像と音響技術に強みを持つDolbyとで,HDR動画市場を活性化しようと取り組んできたという。

 ただ佐藤氏は,単純にDolby Visionに対応するだけでは面白くないと,「シャープならではのこだわりを入れた」と述べる。Dolby Visionの規格やポリシーを満たしたうえで,シャープ独自の要素として,コンテンツの内容に応じた輝度やコントラストの制御を行う処理や,ディテールの表現を向上する処理などを実装。Dolbyが基準とする画質モードだけでなく,AQUOS R2独自の画質向上を組み合わたモードも用意して,ユーザーがHDR動画を視聴するときに,選べるようになっているそうだ。

AQUOS R2に盛り込まれた高画質化技術を説明するスライド。コンテンツの内容に応じた適応型のコントラスト制御やディテールの強調処理により,映像の品質を向上させることが可能になる
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 ある意味で意外なポイントとして佐藤氏が挙げたのは,「のぞき見ブロック」(ベールビュー)機能の復活である。のぞき見ブロックとは,液晶パネルの表面に薄い模様を表示することで,正面からの視認性はあまり変わらないが,斜め横から画面をのぞき見しにくくするという機能のこと。シャープは携帯電話時代にも,のぞき見ブロックを採用していたが,AQUOS Rでは廃止していたそうだ。
 ところが,いざ廃止してみると,のぞき見ブロックを求める声が意外にも多かったそうで,AQUOS R2で復活することになったとのこと。

のぞき見ブロック機能の概要。液晶パネル表面に模様を表示して,斜め方向から視認しにくくするものだ。表示する模様は4パターンから選択できる
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 実際に試してみると,とくに斜め上方向からは画面の内容をのぞき見ることがほとんどできない感じだ。電車の中でプライベートな用件や業務上の機密に属する内容を確認したり,セクシーな絵柄のゲームをプレイしたりするときには,ちょっと役立つ機能ではないだろうか。

左はのぞき見ブロックを使っていない状態で,右側はのぞき見ブロックを有効にした状態。正面からでは,視認性に大きな違いはなく,文字も問題なく読める
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同じ画面を斜め上から見てみると,のぞき見ブロックなし(左)では,文字を視認できているが,のぞき見ブロックあり(右)では,文字がかなり見にくくなる。斜め上から覗き込むような視点だと,内容を読み取るのはかなり難しくなるはずだ
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Snapdragon 845の高性能を引き出す放熱設計


AQUOS R2のメイン基板を拡大してみた。右下にある大きめの放熱板に覆われた部分がSoCとのこと
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 AQUOS Rは,搭載SoC(System-on-a-Chip)として,2017年のハイエンドモデルだったQualcomm製の「Snapdragon 835 Mobile Platform」(以下,Snapdragon 835)を採用することで,高い性能を実現することに成功した。
 そして,その後継機種となるAQUOS R2は,2018年のQualcomm製ハイエンドモデルとなる「Snapdragon 845 Mobile Platform」(以下,Snapdragon 845)を採用した。放熱設計のリーダーである田邊氏は,Snapdragon 845の採用により,「CPUとGPUのピーク性能は30%向上した」と述べている。

 そこで実際に,AQUOS R2の試用機とAQUOS Rでベンチマークテストを行って性能を比較してみた。テストに使用したのは,3Dグラフィックスベンチマークアプリの「3DMark」と,総合ベンチマークアプリの「PCMark for Android」である。
 まずは3DMarkの結果を見ていこう。グラフ1はOpenGL ES 3.1プリセットの,グラフ2はVulkanプリセットのスコアをまとめたものだが,総合成績であるOverall scoreは39〜40%程度,グラフィックス性能を測るGraphics scoreは30〜38%,CPU演算性能を見るPhysics scoreに至っては44〜64%もの差を付けるといった具合で,AQUOS R2の圧勝だ。AQUOS Rも,決して低いスコアではないのだが,Snapdragon 845の性能を引き出したAQUOS R2は,それを大きく上回った。

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 PCMark for Androidは,Webブラウジングやビデオ,写真,文書の編集などを行う「Work 2.0」と,画像認識処理やバーコードスキャン,文字認識処理を行う「Compute Vision」,そしてストレージ性能を調べる「Storage」という3種類のテストを実行した。
 結果はグラフ3のとおりで,3DMarkほど劇的ではないが,どれもAQUOS R2が大きく上回った。とくに,Compute Vision処理のスコアが約40%も高いのは,AI処理性能を強化したというSnapdragon 845の実力が見えたと言えるかもしれない。

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 このように,AQUOS R2は明確な性能向上を実現したわけだが,この性能向上をユーザーにどう体験してもらうかは,端末メーカーの工夫がものを言うところだ。とくに先代のAQUOS Rが,「高性能を発揮しても筐体が熱くなりにくい」として高評価を受けた以上,それを上回る端末を作るのが簡単なことではないのは,素人でも想像できる。
 田邊氏は,AQUOS Rの高評価を実現する鍵となった放熱設計(関連記事)を,「1つの完成形だった」と評価する一方で,それを単純にAQUOS R2に適用するだけでは進化を感じられないとして,AQUOS R2の放熱機構を設計するにあたり,重点を置いた3つのポイントを挙げた。

AQUOS R2を構成する代表的なパーツ。左から液晶パネル,アルミフレーム,メイン基板となる
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写真中央に見えるのが金属板で,これは左右のシャシーと1つのパーツになっている
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 1つめのポイントは,筐体内の熱源から生じた熱を外側に拡散するために,外枠のシャシーと内部の金属板を一体化した削り出し加工のアルミフレームを採用したこと。
 筐体内にアルミニウム合金製の金属板を設置して,SoCやカメラ,液晶パネルといった熱源が発する熱を拡散するという構造は,AQUOS Rでも採用していた。ただ,AQUOS Rのときは,内部の金属板と左右側面のシャシーは別のパーツで,それらを溶接でつないでいたという。AQUOS R2では,シャシーと金属板を一体化することで,放熱の効率を高めたというわけだ。

 当然ながら,アルミニウム合金の塊を切削加工で複雑な形をしたフレームに成形するのは,相応にコストがかかる。しかし,進化した放熱機構を実現するに当たって,その点で開発陣は妥協をしなかった。それに加えて,AQUOS Rでは薄さを重視して放熱板の厚みを抑えていたが,AQUOS R2では放熱能力を重視して,できるところは金属板の厚みも増すようにしたそうだ。

 2つめのポイントは,液晶パネルのドライバICやバックライトの熱を拡散するグラファイト製放熱シートの工夫にある。
 ドライバICやバックライトの発熱を適切に逃がさないと,熱が液晶パネル表面に伝わってしまい,ノイズを生じてタッチパネルの操作性を悪化させかねない。そこで,「熱が上に行く前に,下へ行かせる」(田邊氏)ために,グラファイト製の放熱シートを使うという構造を,AQUOS Rでは採用していた。
 AQUOS R2でもこの仕組みを継承しているのだが,解像度の向上などにより,バックライトの放熱が増えているのだという。また,液晶パネルが大型化して,指紋センサーの下側にドライバICが来るような配置になってしまっているため,その部分の熱も迅速に拡散する必要がある。そこでAQUOS R2では,液晶パネル背面を覆うグラファイト製放熱シートをU字型に曲げて,液晶パネル下側にあるドライバICの部分まで覆う加工を施したのだ。

 放熱設計の構造を示した断面図で見てみよう。図の左側がAQUOS R2の下側で,紫色で描かれている線が放熱シートを示す。バックライトの裏側に広がる放熱シートが,下端でバックライトを囲むように曲がり,前面のドライバIC(※図中では駆動IC)の下まで覆っているのが読み取れるだろう。

AQUOS R2の放熱構造を示した断面図。紫色の部分が放熱シートで,中央には先述した金属板があるのも分かる。赤い丸が主な熱源で,熱伝導材,金属板放熱シートを駆使して,熱を拡散している
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 シートを曲げる程度は難しくなさそうに思えるかもしれないが,液晶パネルに密着させて適切に曲げるのは,そう簡単な話ではない。開発陣内部でも,折り曲げ構造を採用するかどうかで議論があったそうだが,今回は放熱を重視して採用したと田邊氏は述べていた。

放熱シートを貼り付けた液晶パネルの試作機で確認してみよう。左写真の左側が液晶パネルの表面で,右側が放熱シートを貼り付けた裏面だ。表面の下側(右)を拡大してみると,放熱シートが液晶パネル下部を回り込んで,ごく一部だけ貼り付けられているのが分かる。この上にドライバICや指紋センサーが置かれる仕組みだ
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 田邊氏が挙げた3つめのポイントは,SoCやカメラと金属板の間に入れる熱伝導材の改良だ。AQUOS Rの熱伝導材とは異なる素材を用いているそうで,熱伝導率は10倍にも達するという。そのおかげで,CPUに熱を加えると,2倍速く熱が伝わるとのことで,CPUの温度上昇を半分程度の速さに抑えられるそうだ。

 高性能なSnapdragon 845や,デュアルレンズ式のアウトカメラのセンサーは,高負荷になると一気に温度が上がるそうで,AQUOS Rの構造をそのまま踏襲すると,部分的に温度が上がりすぎるという。しかし,AQUOS R2では,これらの改良を施したことにより,熱を拡散する能力が2倍になった。そのうえ,高性能を長く維持できる調整の幅が広がったことにより,最高性能を持続できる時間は7倍にも向上したそうだ。


テストプレイ時におけるリネ2のグラフィックス設定
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 実際に,室温約25℃の室内で,両手で持ったAQUOS R2を使い,ほぼ最高クラスのグラフィックス設定にした「リネージュ2 レボリューション」(以下,リネ2)を,1時間以上連続でプレイした様子をAndroid用赤外線カメラ「FLIR ONE Pro」で撮影したところ,手が触れる背面の温度は,高いところでも35℃程度であった。AQUOS Rでは,同様のテストで背面の表面が36〜37℃程度まで上昇していたので,同じアプリでは若干だが背面の温度は低くなったと言えよう。
 しかも,高温領域が背面に広がっているので,一部分だけ極端に熱いということがない。全体がほんのりと温かい程度なので,均一に熱を広げる放熱構造が,開発陣の意図したとおりに機能していることが実感できる。

リネ2を連続で1時間以上プレイした状態のAQUOS R2背面。赤外線カメラで見ると,背面が広く35℃程度まで上がっているのが分かる。極端に熱いスポットは見当たらなかった
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こちらは同じ状態のAQUOS R2前面。指紋センサー周辺がやや高めなほか,液晶パネルは中央やや上寄りが広く熱を持っているが,どれも35℃前後だ
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 田邊氏が語ったなかで面白かったのは,性能と温度のバランスを取るために,CPUコアだけでなくGPUコアを活用する場面も増やしたという話だった。
 Snapdragon 835を採用したAQUOS Rでは,4基の高性能CPUコアと4基の高効率(=低消費電力)CPUコアによる組み合わせを,動作状況に応じて柔軟に変えながら動かしていたという。一方,AQUOS R2が搭載するSnapdragon 845のCPUコア数は,Snapdragon 835と変わらない4+4基であるが,これらに加えてGPUコアの活用度合いを増やす処理も組み込んだというのだ。アプリによって,CPUコアをメインで使うか,GPUコアをメインで使うかは異なる。そこで,アプリがCPUとGPUをどう組み合わせて使うかを分析し,温度管理に生かしたという。

 たとえばゲームでも,全体的には快適だが,ある種のシーンでだけ突発的に負荷がかかって動きが引っかかるという場面を目にしたことがあるだろう。そういう場面で,少しだけCPUやGPUの性能を引き上げることにより,快適さが向上するようにAQUOS R2は細かくチューニングしているとのこと。田邊氏曰く,「Snapdragon 845のGPUは,ピーク性能が高い。しかし全力で動かすと,電力も食う。そこをうまく見せる」のがAQUOS R2と言うわけだ。


動画用と静止画用,2つのカメラを背面に搭載したワケ


AQUOS R2のアウトカメラは二眼式。カメラユニットの右に見えるのはLEDフラッシュである
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 ゲームとは直接関わらないものの,AQUOS R2の大きな特徴であるアウトカメラも見ていこう。
 冒頭でも触れたとおり,AQUOS R2のアウトカメラは,2つのレンズとカメラモジュールを組み込んだ二眼式となっている。二眼式アウトカメラの採用は,今やハイエンド端末では当たり前となりつつあり,ミドルクラス端末にも採用する製品が増えている状況だ。ただ,端末によって,どのようなカメラを組み合わせてどう使うかは異なっている。比較的メジャーな組み合わせには,一方を光学ズーム付き標準レンズ,もう一方を画角の広い広角撮影用として使い分けるものと,一方をRGB撮像センサー,もう一方をモノクロ撮像センサーにして,撮影時に2つのセンサーによる映像を組み合わせて画質を向上させるものがある。

 シャープがAQUOS R2で選択したのは,これらとは違うアプローチだった。背面縦方向に並ぶカメラ上側を,超広角撮影可能な動画用に,下側を高精細な静止画用カメラとし,動画撮影と静止画撮影で使い分けられるようにしたのだ。
 スペックで見ると,動画用広角カメラは,有効画素数約1630万画素のセンサーを採用し,画角は約135度(35mmフィルム換算で19mm相当),開放F値は2.4で,電子式手振れ補正機能搭載となっている。一方の静止画用カメラは,有効画素数約2260万画素のセンサーを採用し,画角は約90度(35mmフィルム換算で22mm相当),開放F値は1.9で,光学式手振れ補正機能を搭載といった具合だ。

AQUOS R2が搭載するアウトカメラの主な仕様
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 商品企画担当の小野氏によると,AQUOS Rの名を受け継ぐ2代目の製品を開発するに当たって,まず着目したのが動画であったという。しかし,動画と静止画では求められるカメラのニーズが異なる。動画による「ビジュアルコミュニケーション」に重点を置くなら,画角もフォーカスもレンズ設計も,静止画用とは異なるものを使うのが妥当であり,動画専用のカメラを加えた二眼式となるのは,必然だったというわけだ。
 動画と静止画という異なるカメラを2つ搭載することは,分かりやすいアピールにもつながった。既存の二眼式アウトカメラは,何のために2つのレンズがあるのか消費者に分かりにくい面があったと,小野氏は指摘する。確かに,「カメラの片方はモノクロセンサーです」と言われても,何に使うのかパッとイメージできる人は少ないだろう。その点では,動画用と静止画用でカメラを分けているというのは,シンプルで分かりやすい。実際,5月8日にシャープが行ったAQUOS R2の発表会やその後の反応でも,動画と静止画で役割を分けたアウトカメラは,好意的な評価を得ているとのことだ。


 AQUOS R2のカメラ機能で面白いのは,動画を撮影中に,見どころとなるシーンがあれば,そのシーンを自動で静止画でも撮影してくれるという「AIライブシャッター」を備えていることだ。ここで言う見どころシーンとは,たとえば人や犬,猫の顔がはっきり写った瞬間などが,それに当たるという。動画データの中から静止画を自動で切り出す機能ではなく,静止画は静止画用カメラで自動撮影するというのがポイントだ。

AIライブシャッターのイメージ。連続した動きの中で,ここぞという瞬間を自動認識して静止画撮影できる
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 カメラでの動画撮影に慣れた人であれば,「撮影した動画から適当なシーンをユーザーが選んで,静止画として切り出せばいいのではないか」と思うかもしれない。しかし,筆者も経験があるが,実際にやってみると,これはなかなか面倒くさいものである。それをAIベースの撮影機能が自動でやってくれるなら,動画撮影を積極的に使ってみようと思う人も増えるのではないだろうか。

 ところで,動画側のカメラを広角重視にした理由について小野氏は,「犬目線の動画を録りたい」というアイデアがあったことを挙げた。背の低い犬の目線で録るなら,視野の広い撮影が可能な広角レンズが欲しくなるし,動画を録りながら歩くとなれば,手振れ補正も必要だ。そして,見どころとなるシーンがあれば,自動で静止画も撮っておいて欲しくなる。
 動きながらの広角撮影という点では,アクションカムという製品があり,実際にペットに取り付けて撮影したことがある人もいるだろう。しかし,専用機器で価格は安くないし,固定焦点という問題もある。動画から静止画を切り出すのも手作業だ。そうであるならば,AIベースの自動撮影機能を使えるスマートフォンでやったほうがスマート,というのは理解できるだろう。

 なお,AIベースの撮影機能としては,被写体別に画質調整を行って撮影する「AIオート」という機能もある。小野氏によると,AQUOS R2では,撮影頻度が高い被写体――人物や犬,猫,料理,花――に絞って,自動認識と調整の精度を上げて,画質の改善につなげる調整を施しているそうだ。
 そのほかに,夕景や花火,QRコードといったシーンを自動認識して補正したり,黒板やホワイトボードを斜めから撮影したような写真を自動で台形補正する機能もあるとのことだ。


AQUOS Rの良さをさらに高めた二代目

ゲーマーのニーズを満たす製品に進化


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 AQUOS R2における注目すべき進化のポイントは,おおむね以上のとおりとなる。テストで明らかになったとおり,AQUOS R2は,もともと高性能だったAQUOS Rをしのぐ高性能と,それを長時間持続できる放熱機構を両立しており,この点だけでも,ゲーマーにとって魅力的な製品と言えよう。
 それに加えて,60Hzを超える高リフレッシュレート表示に対応する大画面の液晶パネルや,持ちやすさと使いやすさを考慮したボディなども,評価に値するポイントである。

 2018年夏モデルでは,AQUOS R2と同じSnapdragon 845を搭載するハイエンド端末が他社からも登場しているが,それらと比べて,AQUOS R2にスペックや機能面で見劣りする要素はない。そして,ゲーム用途に適した信頼性を備えつつ,動画+静止画の二眼式カメラといった新しい特徴も加えたことで,今夏のハイエンド端末を見比べた中でも,より魅力的な製品に仕上がっていると言っても言い過ぎではあるまい。ゲーム用途主体で,スマートフォンを選ぶなら,AQUOS R2は,選択肢から外せない1台となりそうだ。

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