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Galaxy史上最薄の5.7インチスマートフォン「Galaxy A8」テストレポート。製品版が登場したVR HMD「Gear VR」も体験してみた
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印刷2015/12/10 00:00

テストレポート

Galaxy史上最薄の5.7インチスマートフォン「Galaxy A8」テストレポート。製品版が登場したVR HMD「Gear VR」も体験してみた

Galaxy Viewを披露するサムスン電子ジャパン 代表取締役 最高執行責任者の堤 浩幸
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 既報のとおり,2015年12月8日,Samsung Electronics(以下,Samsung)の日本法人であるサムスン電子ジャパンは,東京都内の本社にてGalaxyブランドの新製品発表会を開催した。そこでリリースした製品は,Galaxyシリーズ史上最薄を謳うAndroidスマートフォンGalaxy A8 SCV32」と,18.4インチディスプレイを備えたAndroid端末「Galaxy View」。そして,スマートフォンをはめ込んで使う仮想現実対応ヘッドマウントディスプレイ(以下,VR HMD)「Gear VR」と,新型スマートウォッチ「Gear S2」「Gear S2 classic」の5製品である。
 今回はそのなかから,Galaxy A8 SCV32(以下,Galaxy A8)のテストレポートを行いつつ,Gear VRとGalaxy Viewにも簡単に触れてみたい。



薄型軽量,大画面でも持ちやすいGalaxy A8


 KDDIから発売されるGalaxy A8は,Galaxyシリーズの中ではハイエンドの下,いわゆるハイクラスのセグメントにある製品だ。これの上にはハイエンドの「Galaxy S6 edge+」や「Galaxy Note 5」が,下にはGalaxy JシリーズやGalaxy Eシリーズといった製品があるのだが,上も下も今期の最新モデルは日本市場に投入されていない。冬商戦モデルにラインナップされているのは,このGalaxy A8と,NTTドコモから登場した「Galaxy Active neo SC-01H」くらいなものである。

Galaxy A8
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 さて,そんなGalaxy A8だが,本機は,5.7インチサイズの有機ELディスプレイパネルを包む金属製のボディの薄さが最大の特徴だ。厚さは最薄部で約6.0mmで,薄型化を実現しながらも堅牢性をキープしているそうだ。
 ボディの素材が何かは明言はなかったが,おそらくは軽くて堅牢性の高いアルミニウム合金を使用しているものと思われる。堅牢性と重量からすると,7000番台のアルミニウム合金ではないだろうか。

 5.7インチサイズのパネルは,それだけで相当な横幅があるものだが,Galaxy A8では,左右のベゼル幅を約2.5mmに押さえたデザインを採用したことで,大きくなりすぎないようにしたのが特徴だ。本体サイズは77(W)×158(D)×6.07.6(H)mmで,5.7インチ級ながら,5.2〜5.3インチ級に近いサイズに着地させているのにはインパクトがある。手に取ってみても,5.7インチ級を持っているような気はしない。

本体前面。写真からも分かるとおり,5.7インチ有機ELパネルを包む左右のベゼル幅は極端に狭い
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本体背面。上部の中央にアウトカメラがあり,左にスピーカー,右にはLEDフラッシュがある。ステレオスピーカーではないのはちょっと残念だが,アウトカメラ横にスピーカーがあるスマートフォンは最近では珍しく,懐かしい感じだ
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本体上側面(左)と下側面(右)。上側面にはマイク孔があるだけ。下側面にはヘッドセット端子とマイク孔,USB Micro-B端子がある
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本体左側面(左)には,左からSIMカードスロットとmicroSDカードスロット,音量調節ボタンがある。ちなみに,海外モデルはデュアルSIMスロット仕様であり,そのうち1スロットをmicroSDカードスロットに変更した形だ。本体右側面(右)には,[電源/スリープ]ボタンがあるだけ
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 重量は,約153g。5インチ以上のスマートフォンでは一般的な重量だが,重さを感じさせる部品がうまく分散配置されているのか,見た目以上に「やたらと薄く軽い」と感じやすい。重心は,本体の中央やや下あたりとこれも一般的だが,それにしては軽く感じるので,内部を見てみたいところだ。

 大画面で薄いとなると,持ちにくいのではないかと不安を感じるかもしれないが,まったく問題ない。背面の四辺が緩やかなラウンドフォルムになっているのに加えて,側面は持ちやすくするために削ったような形状になっており,指を引っかけやすいのである。
 写真では分かりにくいかもしれないが,店頭で手にしてみると持ちやすさに納得するだろう。デザインの方向性が似ていた「Galaxy S6」とは,別モノの持ちやすさといっていい。

四辺が軽いカーブを描くのに加えて,側面にも処理が施されており(左),5.7インチ級のわりに持ちやすさはとても良好だ。大画面スマートフォンは持ちにくいという印象がある人ほど,満足度は高いと思う
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ホームボタンは,Galaxyシリーズ伝統の物理キーを採用。指紋認証センサーも,ここに内蔵されている。メニューキーとバックキーはタッチ式で,バックライトあり
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5.7インチ有機ELパネルの画素密度は386ppiで,テキストや写真を見るのはもちろん,ゲームにもまったく問題ない
 そのほかの部分も見ていこう。Galaxy S6と同様に,前面下側にあるホームボタンには指紋認証センサーを内蔵している。パスワードによるロック解除が面倒だったり,あるいはセキュリティ上の懸念と感じていたりする人は,チェックポイントになるだろう。センサー自体は静電容量式で,認識精度にも問題はない。

 有機ELディスプレイパネルは解像度が1080×1920ドットで,画素密度は386ppiとのこと。余談気味だが,Galaxy A8がGear VRに対応していないのは,対応機種であるGalaxy S6や「Galaxy S6 edge」と比べて,画素密度が低いからではないだろうか。
 とはいえ,発色は良好であり,解像度や画素密度に問題もないので,Galaxy S6と比べても不満に思う人は少ないと思われる。


デレステは「3D標準」だとプレイが困難


 それではスペックをチェックしてみよう。搭載するSoC(System-on-a-Chip)は,Samsung製の「Exynos 5433」。メインメモリ容量は2GBで,内蔵ストレージ容量は32GBとなっている。ハイエンドのAndroidスマートフォンでは,メインメモリ容量3GBが標準となっているので,ここだけは残念なところか。
 一方,バッテリー容量は3050mAhで,薄いボディのわりに大容量バッテリーを内蔵する点は評価できる。

 搭載OSはAndroid 5.1(Lollipop)で,Android 6.0へのアップデートも予定されているとのこと。OSやホーム画面の独自機能は最小限といった感じで,ホームボタンを3回連続押下で,片手操作モードになる点ぐらいなものだろうか。
 ちなみに,ホームボタンは押下1回でAndroidのホームボタン,押下2回でカメラのクイック起動となっていた。つまり,ホームボタンに3つの機能――指紋認証センサーを含めれば4つ――があるわけで,知らないと混乱しそうだ。

 それでは,ベンチマークテストで性能を検証してみよう。今回は,4Gamerのスマートフォンテストレポートでは定番である,「3DMark」によるグラフィックス性能検証と,「CPU-Z」による動作クロック変動の確認,「A1 SD Bench」によるメインメモリおよびストレージアクセス性能検証,連射測定アプリ「ぺしぺしIkina」による連打応答性の検証という4つのテストと,「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(iOS / Android,以下 デレステ)のプレイテストを行った。
 それに加えて,米国の赤外線カメラメーカーであるFLIR SystemsのiPhone用赤外線カメラ「FLIR ONE」を導入したので,これによる発熱チェックも行っている。

 まずは3DMarkからだ。「Ice Storm Unlimited」プリセットで計測したスコアは「18826」と,ハイエンド製品でないことを考えると,まずますのスコアになった。Physics testのスコアは50.8fpsで,以前にテストした「Xperia Z5 Premium」(SoCはQualcomm製のSnapdragon 810)の38.2fpsよりも高いほどだ。
 ただし,Graphics test 2では,Galaxy A8が66.6fpsを記録したのに対して,Xperia Z5 Premiumは150.8fpsを記録していたので,統合型GPUの性能では,大きな差を付けられていると思われる。

Galaxy A8によるIce Storm Unlimitedの総合スコア(左)と「Monitoring data」グラフ(中央),および細目(右)。Monitoring dataの計測結果は,CPU動作クロックや温度の値が怪しいので,正確ではない可能性がある(※いずれもクリックすると画面全体を表示します)
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 次はCPU-Zを見てみる。CPU-Zの表示によると,Exynos 5433は,最大動作クロック1.90GHzのCortex-A57×4と,最大動作クロック1.30GHzのCortex-A53×4によるbig.LITTLE構成のようだ。挙動を観察した限り,Cortex-A57側が停止することはなく,アイドルに近い状態でも1.2GHzあたりまで動作クロックが上昇することが多かった。
 GPUコアは,CPU-Zを見る限りARM製「Mali-T760」だが,動作クロックは分からない。

CPU-ZでCPU(左)およびGPU(右)の動作状況を確認したところ。GPUの動作クロックは取得できていないが,アイドル時にワークロードは0%まで下がっていたので,きちんと動作は制御できているようだった
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こちらは「A1 SD Bench」の結果。2015年後半のスマートフォンとしては,ごくごく普通のスコアで,性能面で足を引っ張ることはなさそうだ
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 ぺしぺしIkinaでのテストは,筆者によるテストで使う「タイムアタックモード」になぜか切り替えられなかったので,「フリーモード」でタップし始めの取得状況を参考として見てみた。
 結果,9タップめで取得漏れが起きた。通常操作では問題ないレベルながら,ゲームのように負荷の高い状況になるとそうもいかない可能性が高そうだ。

 それを踏まえてデレステだが,まず,チュートリアル時のスペック判定は「3D標準」となった。2015年後半のミドルハイクラス製品としては,ごくまっとうな判定結果だろう。ところが,実際に「3D標準」でゲームをプレイしてみると,タップに反応しないことが多く,難易度PROのクリアも困難なほどだった。
 そこで「2D軽量」や「2D標準」でもプレイしてみたが,こちらではスムーズにプレイできる。また,リプレイ機能であるMVでは,「3D標準」でもカクツキなく再生できていた。つまり,3Dグラフィックス表示だけなら問題ない程度の性能を持つが,プレイは困難ということになる。ぺしぺしIkinaのテスト結果も勘案するに,「タップに対する処理が追いつかない」可能性がありそうだ。

スペック判定では「3D標準」となったが(左),実際にはタップに反応しなくなるなど,ゲームプレイは困難だった
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 いずれにしても,「2D軽量」「2D標準」ではデレストを問題なくプレイできたということは,2Dグラフィックスのゲームなら,大半はOKといえる。3Dグラフィックスを多用するタイトルだけは,(ゲーム側にそういう設定があるなら)グラフィックス設定を下げるといった対処が必要といったところか。

 余談気味に書いておくと,デレステのプレイしていたところ,Galaxy A8は横持ち状態でも握りやすいことに気がついた。左右だけでなく,上下側面にも若干斜めに角度がついているので,ホールドしやすいのだ。横画面での持ちやすさに,Samsungはきちんと配慮しているということなのだと思われる。

 最後に,動作中の温度を見てみたい。大半のスマートフォンは,縦持ち状態と横持ち状態の双方を考慮して,温度の上昇しやすい部分を手で触れにくいよう設計されている。Galaxy A8も同様で,縦持ち状態では上下の端,横持ち状態であれば左右の端は温度が上がりにくくなっていた。持つところの熱をあまり意識せずに使える印象だ。

デレステのMV実行中に,Galaxy A8の背面をFLIR ONEで撮影した熱画像。白や濃い赤の部分が温度の高いところで,青や黒に近い色は低い部分であることを示す。最も温度が高い部分は約43℃ほどまで達していたが,手が触れにくい部分なので,プレイ中に熱さを感じることはなかった
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 デレステのMVを3D標準で5回連続で実行してみても,本体の温度が上がりこそすれ,MV自体がカクつくようなことはなく,スムーズだった。高負荷状態が終わって5分ほど経つと,筐体温度が下がりきっていたことからも,アルミニウム合金によるフルメタルボディは,優れた放熱能力を備えると見てよさそうである。

本体前面の温度も計測してみた(左)。SoCのある部分が約39℃近くに達している。なお,熱画像と本体の位置がずれているのは,FLIR ONEでの撮影が2眼式になるためだ。アイドル時の温度は,一番熱いところでも約32℃前後だった
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 デレステのテスト結果で,3Dグラフィックス時のタップ操作に支障があったのは気になるところだが,5.7インチサイズの大きな画面と持ちやすいボディデザインを両立した点は,評価に値する。ハイエンドモデル並の性能を期待するとがっかりするが,そうでないなら,Galaxy A8は,選択肢の1つとする価値のあるスマートフォンといえるのではないだろうか。


各部が改良されてロープライスになった製品版Gear VR


 次は,12月18日に発売予定のSamsung製VR HMD「Gear VR」を見てみよう。
 冒頭でも述べたとおり,Gear VRはSamsung製スマートフォンの「Galaxy S6」「Galaxy S6 edge」をゴーグル部分にはめ込んで使うVR HMDで,ケーブルレスで使える利点と,ディスプレイやプロセッサ部分を含まないことによる低価格化を実現したのが特徴だ。国内では,ヨドバシカメラが1万4900円(税込)で予約を受け付けている。
 ただし,対応するスマートフォンが少ないのがネックで,前述のとおり,Galaxy A8は非対応だったりする。

Oculus VRの協力によって開発されたGear VR。本家よりも先に製品版が出ることになったわけだ
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 前世代に当たる「Gear VR Innovator Edition for S6」と比較してみると,重量が100gほど軽い約318gとなったが大きな違いだ。細かいところまで形状も見直し,フィット感も向上させたという。使ってみると,頭部の締め付け感がの強さがかなり緩和された印象で,使っていて気になる要素が減ったのは素直にうれしい。
 はめこんだスマートフォンの前後位置を調整することで視度補正を行う機能は,評価が高かったのでそのまま採用しているとのこと。さらに,製品版では眼鏡を装着したままでも利用できるようになった。「眼鏡を外すと視度調整しても見えにくい」という人でも使えるわけだ。

視度補正用のダイヤルは上側面にある(左)。右は,眼鏡を配置してみたところ。問題は,長時間使っていると眼鏡のレンズが曇りやすいことか。視力によっては視度補正だけで済むため,裸眼と眼鏡のどちらが適するか,自分で試すといいだろう
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 頭部の動き検出には,スマートフォン側のセンサーではなく,Gear VR内蔵の9軸センサーを使う仕組みを採用することで,動きとのズレを解消しているそうだ。試用してみた限りでは,露骨な追従の遅れを感じることはなく,動きに対する遅延によるVR酔い対策は,うまくいっているように感じた。もちろん,VR酔いは個人差が大きいし,コンテンツの作りかたにも大きく依存するため,実際に試着してVRアプリケーションで試さないと,なんともいえない面はある。

右側面のタッチパネルは,十字キーのような形状をしている。とくに,十字キー中央にある凹凸のおかげで,どこをタップすればいいのか分かりやすく,メニューの選択が楽だった
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 Gear VRの本体右側面には,操作用のタッチパネルがあるのだが,着用したままでも操作しやすいように,形状が改良された。十字キーのような凹みがあり,その中央にもボタンのような凹みがあるといった具合で,ゲームパッド似ていなくもない。着用しての操作時は,当然この部分を目視はできないのだが,ゲームパッドのアナログスティックと同様に,どの方向に入力しようとしているのか触覚で分かる。
 筆者は,体験用に用意されていた「EVE GUNJACK」というガンシューティングタイプのゲームをプレイしてみた。首振りで固定砲台の照準を操作し,側面のタッチパッドで攻撃/リロードするという単純なゲームである。動きの速い敵機が襲いかかってくるので,激しく首を動かして追跡するのだが,ヘッドトラッキングの追従性が良好で,前世代機で少し感じた3D酔いも感じなかった。むしろ,コンテンツを表示するGalaxy S6の表示遅延が気になるほどである。

 対応するスマートフォンが限られるのはネックだが,Gear VRは「なんちゃってVR HMD」などではなく,かなり実用性のあるデバイスだ。製品版の登場によって,対応ゲームが増えていくことを期待したい。

VR CRUISEのモバイル型VR 4Dシステム「TELEPOD」の体験展示もあった。椅子にウーファが内蔵されており,画面と連動するというものだ。椅子は水平に回転するのだが,頭部の動きに連動したりはせず,単に自分で動かすだけだったりする
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 最後に,Galaxy Viewだが,その見た目はまさに巨大なタブレットといったAndroid端末で,SoCにはSamsung製の「Exynos 7580」なるプロセッサを採用している。日本では目にすることのないSoCだが,CPUコア数は8基で,最大動作クロックは1.6GHzだそうだ。メインメモリ容量は2GBで,内蔵ストレージ容量は32GBと,Galaxy A8並みのスペックを備えている。

タブレットを18.4インチに大きくしました的なビジュアルのGalaxy View(左)。背面(右)にはハンドルとスタンドがある
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 米国などではすでに発売済みのGalaxy Viewだが,国内ではデジタルサイネージや会議用として,法人向け販売からスタートするという。筆者は大画面でのゲームプレイに可能性を感じるので,コンシューマー向けの展開も期待したいところだ。

スタンドは取り外しできないが,写真のように,下を開くか上を開くかで設置スタイルを使い分けられる
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右側面には(左),電源コネクタやとUSB Micro-B端子,ヘッドフォン端子が並ぶ。上側面の左側(右)には,[電源/スリープ]ボタンと音量調節ボタン,マイク孔があった。こういったところもタブレット的だ
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こちらはスマートウォッチのGear S2 classic(右)をApple Watch(左)と並べたもの。サイズと厚みは似たような感じだった
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Gear S2 classic周辺部はダイヤルになっており,アプリの操作や切り替えを,タップすることなく行える

KDDI 公式Webサイト

Samsung 日本語公式Webサイト

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