ニュース
Samsung,スマホをはめ込んで使うVR型HMD「Gear VR」発表。開発にはOculus VRが協力
仮想現実対応型ヘッドマウントディスプレイ(以下,VR型HMD)「Rift」の開発元であるOculus VRの協力を得て開発されたというGear VRは,同日に発表された別売りのSamsung製Androidスマートフォン「GALAXY Note 4」をはめ込んで使用するという大胆な構成が特徴だ。
発売時期は2014年秋の予定で,Riftのステータスが現在「基本的にはソフトウェア開発者向け」ということもあり,Gear VRも同じ位置づけとなっている。
ディスプレイ代わりに使うGALAXY Note 4は,5.7インチサイズで解像度2560×1440ドットの有機ELパネルを搭載するスマートフォンだ。そのため,これをはめ込んだGear VRは,5.7インチサイズで画面解像度が1920×1080ドットの「Rift Development Kit 2」(以下,Rift DK2)よりも高精細な画面を持つことになる。
Rift DK2は,画面を左右に分割してそれぞれに映像を表示し,それをレンズで拡大してそれぞれの目に見せる仕組みであるため,片目あたりの解像度は,画面解像度の半分(960×1080ドット)になってしまう。同じ仕様を採用するGear VRの場合,片目あたりの画面解像度は1280×1440ドットになる計算だ。
ただし,GALAXY Note 4をPCとつないで,PC側の映像を表示するような仕組みは用意されていないので,PC用に作られたRift DK2向けコンテンツは利用できない。そのため,Gear VR用のアプリケーションを開発する開発者向けキット「Oculus Mobile SDK」が,Oculus VRから10月下旬に提供される予定とのことだ。
ゲーマー向けPCよりもグラフィックス性能が劣るスマートフォンで,どれくらい快適なVR映像を表現できるのかは疑問が残るものの,VR型HMDの可能性を広げる存在になりそうではある。登場が楽しみだ。
Samsungによる当該プレスリリース(英語)
- 関連タイトル:
Rift
- この記事のURL: