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今度は馬にまたがって銃や擲弾でドンパチ戦える。人気アクションRPGシリーズ最新作「マウント&ブレード ファイア&ソード【完全日本語版】」レビュー
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印刷2011/10/15 00:00

レビュー

今度は「ピストル」「マスケット銃」「擲弾」といった火器類が登場

マウント&ブレード ファイア&ソード
【完全日本語版】

Text by Chihiro


マウント&ブレード ファイアアンドソード

 2011年9月30日,サイバーフロントより,人気アクションRPG「Mount & Blade」シリーズの最新拡張パックとなる「マウント&ブレード ファイア&ソード【完全日本語版】」(以下,ファイア&ソード)が発売された。本作は前作「マウント&ブレード:ウォーバンド【完全日本語版】」(以下,ウォーバンド)の拡張パックなのだが,ファイア&ソード単体でのプレイも可能だ。
 開発はウォーバンドを手がけたトルコのデベロッパ TaleWorlds Entertainmentが引き続き担当しており,基本的なシステムは前作を踏襲した形となっている。

マウント&ブレード ファイアアンドソード
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード

 最初に説明しておくと,本作はモンスターや魔法の類いが登場しない硬派な設定のアクションRPGだ。プレイヤーは主人公を操作して,武器を手にして直接敵と戦えるほか,軍隊を率いての集団戦闘も行える。なお,本作では主に馬上戦闘がフィーチャーされており,“マウント&ブレード”というタイトルもこれにちなんで付けられたものだ。

 前作ウォーバンドでは,カルラディアという架空の世界の覇権をめぐり,数多くの国家や領主達が戦いを繰り広げていたが,ファイア&ソードは17世紀当時の東ヨーロッパを舞台としており,ロシア・ツァーリ国,スウェーデン共和国,クリミア=ハン国といった,当時の史実に基づいた国家が多数登場する。

実在した国家と地名が登場するのが,「マウント&ブレード ファイア&ソード」の特徴の一つ。これはクリミア=ハン国周辺だが,海に突き出した大陸がクリミア半島だろうか
マウント&ブレード ファイアアンドソード

 そしてストーリーは,ノーベル賞受賞作家であるヘンリク・シェンキェヴィチ(1846〜1916)の小説がベースとなっている。前作同様,プレイヤーは無名の人物となって冒険を始めるのだが,クエストを進めていくことで一躍さまざまな領主から注目を集めるようになり,新たな勢力として軍を率いて立ち上がることもできるなど,スリリングな展開が待っている。
 これはあくまで一例に過ぎず,自分の部隊を率いて気ままに冒険してもいいし,手柄を立てて名を上げ,領主に取り行って成り上がってもいい。なんなら無慈悲な盗賊として世界に悪名を轟かせてもいいのだ。どう立ち振る舞うかはプレイヤーの判断に委ねられており,この自由度の高さには舌を巻く。

領主や貴族の女性など,さまざまな権力者が登場する。どのように接するかはプレイヤーの判断に委ねられる
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード

 本作は拡張パックという性質上,戦闘時の陣形システムや貿易など,ゲームの基本的なシステムは前作を踏襲しているので,併せて「ウォーバンド」のレビューも読んでいただけると幸いだ。本稿では新たなフィーチャーをメインに取り上げていこう。


気ままな生活をするか,領主の手と足となり働くか
この世界でどう過ごすかはプレイヤー次第


 ゲームはキャラクターメイキングから始まり,男女の性別,年齢,目や鼻,口など顔の各パーツ,ヘアスタイルやカラーなどを設定できる。年をとると顔に深いシワが刻み込まれ,その質感はなかなかリアルだ。もし面倒なら顔をランダム生成してもいい。また,ゲームが始まったあとでも容姿の変更はできるので,ここで深く悩む必要はない。
 あとは基本的なパラメータ(筋力,敏捷性,知性,魅力)や各種スキル,武器の熟練度それぞれにポイントを割り振れば完了だ。
 なお,ウォーバンドではキャラクターメイキング後に設問に答えることで,ゲーム開始時の名声がちょっと高い状態で始められたりするといった仕掛けがあったが,今回はそういった要素は排除されている。

キャラクターメイキングは前作と同様。見た目のほか,スキルや武器の熟練度なども自分のプレイスタイルにあったものを選ぶといいだろう
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード

 キャラクターメイキングを済ませたら,いよいよゲームスタートだ。まずはチュートリアルが始まり,ここでキャラクターの移動方法,剣や火器の使い方,防御の仕方,馬への騎乗方法などを学べる。このチュートリアルでは,ジャック・ド・クレルモンという高名な伯爵の子孫と一緒に協力して戦うのだが,戦闘後には彼からこの世界のことや,これからどうすればいいかを教えてもらえるので,それに従ってみるのもいいだろう。もちろん,それはあくまでアドバイスに過ぎず,その後どう行動するかはプレイヤー自身が決めてしまっていい。

チュートリアルで戦闘時の基本的な操作を学べる。サポートしてくれる仲間は強く,ここで倒される心配はないので安心だ
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード
戦闘で協力してくれたのは,ジャック・ド・クレルモンという騎士だ。この地の情勢に詳しいので,いろいろと聞いてみるといいだろう
マウント&ブレード ファイアアンドソード

 ゲームは基本的に,村長や市長,領主に話しかけてクエストを受注することで進行させていく。内容としては,家畜や塩など特定の物資を運ぶという簡単なもののほか,村の周辺にたむろしている盗賊を懲らしめるもの,裏切り者を見つけて始末するものといった戦闘系のクエストなどがある。
 領主に代わって滞納者から税金を取り立てたり,誹謗中傷を行っている豪族を痛めつけてやったりなど,クエストのバリエーションはなかなか豊富だ。印象的だったのは,領主同士の借金に関するクエストが多いことで,時代は違えど,世の中は結局のところお金なんだなと思ってみたり。

 クエストをクリアすることで経験値やお金,名声を得られるが,失敗したり途中でキャンセルしたりすると,依頼主との関係が多少悪化してしまう。引き受けた仕事はできるだけ達成するのが,この世界で名を上げる近道(というか当たり前?)だ。名声に関しては,著名な領主の部隊を撃破したり,攻城戦を成功させ敵の領地を奪ったりしても得られる。しかし,こういった戦闘は多くの兵を相手にせねばならず,そう簡単にクリアできるほど甘くはない。

受けたクエストはメニューから確認できる。場合によっては30日,90日以内というような期限がある。人と会う場合は相手が移動していることもあるので,どこにいたかを聞いておく必要がある
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード

 ゲームフィールドを移動していると,領主の大部隊や斥候,隊商,盗賊など多くのユニットを確認できる。プレイヤーの軍隊を拡張するのは本作の醍醐味の一つで,村を訪れて民兵を募ったり,街の酒場にたむろしているNPC(ヒーローユニット)や傭兵に話しかけ,契約を結んだりすることで,自分の軍隊に雇い入れることが可能だ。なお,軍隊の規模にはプレイヤースキルの一つである「統率力」が影響し,多くの兵士を雇いたいのなら,この数値を高めておく必要がある。

 兵を雇うには毎週分の給料のほか,彼らの士気を維持するための兵糧も必要になってくる。食料がないまま冒険を進めていると部隊の士気は下がるし,脱走兵を出してしまうこともある。とくに序盤は資金繰りが厳しいので,むやみに兵を増やすのではなく,維持できる範囲のなかで運用していくことが大切だ。食料は村や街の市場で購入できる。

ヒーローユニットは酒場にいるが,タイミングが合わないと会えないようだ。しかし,プレイヤーユニット同様にスキルを習得できるので重宝するはずだ
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード
傭兵の野営地では手っ取り早く戦力を確保できるので,懐に余裕があるのならぜひ利用したい
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード

 また,ゲームが進んで多少懐に余裕が出てきたら,フィールド上に点在する「傭兵の野営地」を訪れるのも悪くない。ここでは傭兵を雇い入れることが可能で,また彼らの装備をより良いものにアップグレードすることもできる。コストはかかるが,戦闘では大いに貢献してくれる頼もしいユニットだ。


時代背景を反映し「マスケット銃」や「ピストル」が登場
その使い勝手やいかに?


 さて,ファイア&ソードの一番大きなトピックは,「ピストル」や「マスケット銃」「擲弾」といった,戦争に革新をもたらした数々の「兵器」が登場することだ。

マスケット銃やピストルは,FPSのように照準で狙いをつけて撃つ。主観視点にしたり,Shiftキーで視点を拡大したりすると,より狙いやすくなる
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード

 本作の銃は,現代のセミ/フルオートのライフルやピストルのように連射するといったことはできないが,威力はかなり高く,質の低い防具を装備している相手なら,一撃で気絶させることも可能だ。なお注意したいのは,マスケット銃やピストルは単体で装備しただけでは使えず,必ず弾薬筒も一緒に装備しなければならない。一度の戦闘で使える弾丸はそれほど多くはないが,戦闘ごとにフル回復するので,弾薬数についてはあまり気にしなくて大丈夫だ。

 銃は強力な威力を持つ半面,一発撃つごとにリロードしなければならず,これはかなりの時間を要してしまう。少なくとも複数の敵に囲まれているような状況では,妨害されてしまい弾を込めることは到底ムリだ。
 そういったこともあり,剣や槍といった武器はやはり今回も必要になる。戦闘中に弾切れで攻撃手段がなくなった,なんてことになると笑うに笑えない。近接武器には「スピードボーナス」というものがあり,とくに乗馬中の攻撃だと分かりやすい。猛スピードで突進して,その勢いで斬りつけると,よりダメージを与えられるのだ。逆に移動スピードが遅いと,ボーナスもわずかしか得られない。

 擲弾も非常に強力な武器だ。これは要はグレネードなのだが,一発で集団にダメージを与えることができ,かなりの脅威といえる。これで騎兵を攻撃して,一気に落馬に追い込んで機動力を奪ったり,陣形を組んでいる歩兵に使って隊列を乱したりするのも効果大だ。こちらは弾薬筒と違い,戦闘が終わっても回復しない使い切りの武器となる。あらかじめ複数持ち歩いておくと安心だ。

擲弾も銃と同様に照準があり,投下地点を示している。味方への当たり判定もあるので,乱戦状態のところに迂闊に投げこむのは止めよう
マウント&ブレード ファイアアンドソード
攻城戦はまず防壁の内側にいる敵のほか,さらに残存勢力を追い詰め彼らを全員倒せば制圧できる。敵の数は非常に多く,こちらも万全の体制で挑まないとクリアするのは難しい
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード

 そのほか,攻城戦では従来のような梯子をかけての侵入のほか,プレイヤーの「工学」スキルが高いと,城壁に爆薬を仕掛けて穴を開けて敵城に侵入したり,水道に毒を混ぜて敵軍を疲弊させたりすることも可能になっている。


手に入れた領地はプレイヤーが管理可能
街の運営にも手を入れよう


 ゲームが進んできて,自身が村や街の領主になると,「管理」が可能になる。具体的には,街の場合「兵器庫」「水道」「防壁」といった施設,村なら「粉挽き小屋」「納屋」「学校」といった施設を建設できるようになるのだ。これらはいずれも村や街の発展に役立つものだが,当然ながら建設には多額の費用や多くの日数がかかる。
 また,役人や職人,兵士の雇用ができるようになる。街ならば「伝令」「監視兵」「歩兵隊長」「武器職人」「防御職人」など,村なら「判事」「出納長」「カトリック司祭」「執行官」を雇える。これらは税金の徴収,治安維持,警備兵の統率などに影響しており,領地をより発展させるために欠かせない存在だが,例によってこちらも雇うにはお金が必要になる。
 なお,裕福な村や街を手に入れた場合,最初から上記の施設や役人が割と揃っている場合もある。逆に貧しい場合は,すべてを一から用意する必要がある。

街の管理は領主の務め。施設を新たに建築したり,役人を雇ったりとやることは多々ある
マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード

 街に施設を作ったり,役人や職人を呼んだりすることはプレイヤーにもメリットがある。例えば学院があるとヒーローユニットを一時的に預けて,「医術」「戦術」「軍事訓練術」といったスキルを強化できるし,武器職人や防具職人がいれば値は張るが強力な装備を作ってもらえるようになる。
 また,ストーリーが進んでいくごとに戦いは厳しくなり,これを勝ち抜いていくには,兵力や装備を整える必要が出てくる。そんなときは「商人ギルド」の出番だ。商人ギルドには,お金を預けたり借金したりといったことが可能で,いざというときの金策に役立つことだろう。
 なお,役人にも定期的な報酬が必要になるが,街が裕福になれば税収が改善されるので,必ずしもお金が出ていくばかりではない。定期的に領地に手を入れておけば,あとあとの展開が楽になるはずだ。

 ともあれ,ファイア&ソードでは何をするにもお金がかかる。クエストをクリアしてお金を貯めたり,戦利品を売りさばいたりしていくのも悪くはないが,隊商を派遣して貿易で稼ぐのもオススメだ。これは「油」「火薬」「染料」といった貿易資源を街から街へと運び,それらを売ることで利益を得ようというものだ。「仕入れ値より高い値で売れる街に持っていく」という原則を守れば,なかなか儲かる。

マウント&ブレード ファイアアンドソード
取引を行うと,どこで何を売ればいいかが分かる。自らその場所に出向く必要はあるので,出発前に食料などは補充しておこう
マウント&ブレード ファイアアンドソード
隊商はどの貿易資源を運ぶか,部隊の規模,護衛につける傭兵の数を決められる。とくに傭兵の数には気を付けたいところだ
取引画面
マウント&ブレード ファイアアンドソード

 貿易で注意したいのは「盗賊」だ。彼らの襲撃から隊商と資源を守るため,傭兵をつけるのも忘れずに。金をケチって少ない傭兵で済ませようとすると高確率で隊商が全滅するので,遠くに送り出すときほど,できるだけ多くの傭兵をつけてあげたい。
 または前作でも可能だったが,プレイヤーキャラもしくはヒーローユニットが「取引」というスキルを持っていると,市場調査を行うことができ,「○○を××で売ると,いくら儲かる」かが分かる。訪れた街ごとに市場調査を行い,あれこれ転売しながら旅をしていけば,懐も潤ってくるだろう。


世界中のプレイヤーを相手にマルチプレイで腕試し
カスタムバトルで練習してもいい


 シングルプレイ以外に,マルチプレイやカスタムバトルも楽しめる。マルチプレイは2国に分かれて戦う「バトル」や,次々と押し寄せてくるAI制御の敵を倒しまくる「キャプテン協力モード」,最大24人の味方を引き連れて,ほかのプレイヤーとの対戦を楽しめる「キャプテンチームデスマッチ」がある。それ以外には「決闘」「包囲戦」「旗争奪戦」「征服」といったモードもあるようだが,サーバーブラウザで見た限り,バトルやキャプテン協力モードに人が集まっている印象だ。
 時間帯にもよるだろうが,同時接続数が20人以上あるサーバーがいくつもあり,マッチングには苦労しなくて済みそうだ。

マウント&ブレード ファイアアンドソード マウント&ブレード ファイアアンドソード
マルチプレイは観戦も可能なので,これでプレイヤー同士の戦いを見る楽しみもある
マウント&ブレード ファイアアンドソード

 カスタムバトルは,最大200人の部隊を率いて敵と戦うモードで,こちらは前作から引き続きの登場となる。部隊の規模を自由に設定できる点を生かし,兵士への命令の仕方を勉強したり,武器の使い方をあらためて練習してみてたりしてもいいだろう。


新たな武器の追加で戦略性アップ
19世紀の小説がベースのクエストもぜひ進めてみよう


 ファイア&ソードは,銃や擲弾といった新たな武器が追加されたことで,より武器の選択肢が広がり,それによって戦略性も増したように感じる。ゲームシステムは覚えることが多く,最初はなかなか大変だが,マニュアルを読んだり実際に遊んだりしながら学んでいく価値のあるタイトルだ。

マウント&ブレード ファイアアンドソード

とくに戦闘は,兵士に思いどおり命令を伝えられるようになると,かなり気持ちいい。マスケット銃の部隊で敵の騎兵を迎撃したり,多くの騎兵とともに敵陣に突っ込んで歩兵を翻弄してみたり,慣れてくると戦闘が非常に面白くなって止まらなくなってくる。

マウント&ブレード ファイアアンドソード

 ストーリーに関しては,実在した作家の作品をベースにしていることもあり,前作よりさらに洗練された印象を受ける。気ままな冒険をしてもいいが,ストーリーが良くできているので,クエストを進めていくだけでも楽しめるだろう。大規模な部隊を指揮しての戦いや,多くの領主が覇権を狙う群雄割拠の時代といった設定を,本作で楽しんでもらいたい。

「マウント&ブレード ファイア&ソード【完全日本語版】」公式サイト

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