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Radeon HD 6800
  • AMD
  • 発表日:2010/10/22
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「Radeon HD 6870&6850」CrossFireX検証。このスコア伸び率は要注目
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印刷2010/10/30 00:00

テストレポート

「Radeon HD 6870&6850」CrossFireX検証。このスコア伸び率は要注目

Radeon HD 6800
 ATI Radeon HD 5800シリーズの“後継の1つ”として,性能面での大幅な上乗せこそないものの,消費電力の低減と販売価格の引き下げを実現したことで,順調な滑り出しを見せたRadeon HD 6800シリーズ。もちろん,より高い3D性能を求める人は,年内のリリースが予告されているもう1つのATI Radeon HD 5800後継,Radeon HD 6900シリーズを待つことになるだろうが,カード1枚の単価が低いため,Radeon HD 6800シリーズのCrossFireX(以下,CFX)というのも,より高いレベルでコストパフォーマンスを追求する場合には選択肢となり得るのではなかろうか。
 そこで今回は,先のGPUレビューを踏まえたうえで,「Radeon HD 6870」(以下,HD 6870)と「Radeon HD 6850」(以下,HD 6850)のCFXテストを行い,ATI Radeon HD 5800シリーズと,挙動にどういった違いが生じるのかなどを確認してみたいと思う。

Radeon HD 6870&6850レビュー記事



GPUレビュー時と同じ環境でテストを実施

比較対象にはHD 5870&5850 CFXなどを用意


 HD 6870やHD 6850がどんな実力を持つGPUなのかはレビュー記事を参照してもらうとして,さっそくテストのセットアップに入ろう。

EAH6850 DIRECTCU/2DIS/1GD5
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
予想実売価格:2万1000円前後(※2010年10月30日現在)
Radeon HD 6800
 今回のテスト環境だが,結論からいうと,テスト対象のグラフィックスカードを変更したほかは,レビュー記事とまったく同じだ。
 レビュー記事では,HD 6870カードとして,ASUSTeK Computer(以下,ASUS)製カードで,メーカーレベルのクロックアップが施された「EAH6870/2DI2S/1GD5」と,HD 6850カードとしてはSapphire Technologyオリジナルデザインの「SAPPHIRE HD6850 1G GDDR5 PCI-E DL-DVI/SL-DVI-D/HDMI/DP」をそれぞれ用意した。前者のテストにあたっては,クロックをリファレンス相当にまで下げている。
 そして今回はそれらに加え,AMDから貸し出しを受けたHD 6870リファレンスカードと,ASUSから追加で貸し出しを受けた「EAH6850 DIRECTCU/2DIS/1GD5」を,それぞれセカンダリカードとして用いることにした。

Radeon HD 6800
EAH6870/2DI2S/1GD5
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
予想実売価格:2万7000前度(※2010年10月30日現在)
Radeon HD 6800
SAPPHIRE HD6850 1G GDDR5 PCI-E DL-DVI/SL-DVI-D/HDMI/DP
メーカー:Sapphire Technology
問い合わせ先:アスク(販売代理店) info@ask-corp.co.jp
実勢価格:2万1000〜2万2000円程度(※2010年10月30日現在)

 比較対象としては,「ATI Radeon HD 5870」(以下,HD 5870)および「ATI Radeon HD 5850」(以下,HD 5850)のCFX構成と,デュアルGPUソリューションたる「ATI Radeon HD 5970」(以下,HD 5970),そしてグラフィックスメモリ1GB版「GeForce GTX 460」(以下,GTX 460 1GB)のNVIDIA SLI(以下,SLI)構成を新たに用意。テスト解像度は1920×1200&2560×1600ドットの2パターンとし,シングルカード構成に限って,1920×1200ドットのスコアはレビュー記事から流用する。

 このほかテスト環境はのとおりだ。レビュー記事の掲載後,AMDからは「Catalyst 10.10」,NVIDIAからは「GeForce Driver 260.99」といった具合に最新版のグラフィックスドライバがリリースされているが,今回はあくまでも,レビュー記事に用いたのと同じドライババージョンを用いるので注意してほしい。Radeonファミリーの検証に用いる「8.782-100930m-106214E」は,Catalyst 10.10 RC2となるレビュワー向けリリースである。

テストに用いている「Core i7-975 Extreme Edition/3.33GHz」は,BIOSから有効/無効を切り替えられる機能をいくつか持っているが,「Intel Hyper-Threading Technology」「Enhanced Intel SpeedStep」は有効にしたままにした。一方,テスト時の状況によって影響が異なるのを避けるため,「Intel Turbo Boost Technology」は無効化。これらテスト条件もレビュー記事と同じだ

EAH6850 DIRECTCU/2DIS/1GD5。PCI Express補助電源コネクタの配置と空きパターンからして,HD 6870リファレンスデザインと同じか,それをベースにした基板を採用しているようだ
Radeon HD 6800
Radeon HD 6800
 ところで,今回HD 6850のCFX構成においてセカンダリカードとして用いるEAH6850 DIRECTCU/2DIS/1GD5だが,これは,ASUS独自のGPUクーラー「DirectCU」を搭載したモデルとなる。DirectCUは規模の大小で2種類用意されるが,EAH6850 DIRECTCU/2DIS/1GD5が搭載するのは,ヒートパイプ2本の小型タイプだ。

 カード長は実測約240mm(※突起部含まず)で,HD 6850リファレンスカードの約228mmより長く,HD 6870リファレンスカードと同等になっている。また,HD 6870リファレンスカードと同じく,PCI Express x16スロットに差したとき,6ピンの補助電源コネクタがマザーボードに対して垂直方向を向いていたり,もう1つの6ピン補助電源コネクタ用空きパターンが用意されていたりもするので,HD 6870のカードデザインで,搭載するGPUをHD 6850に置き換えたカードという理解が正しそうである。

 なお以下,文中・グラフ中とも,マルチGPU動作とシングルカード動作を区別するため,CFX動作はGPU名の後ろに「CFX」,SLIは同じく「SLI」と付記する。
 グラフの並びは基本的にモデルナンバー順としたが,それだと見づらいケースもあるため,いずれもグラフ画像をクリックすると,別ウインドウで2560×1600ドット時のスコアを基準に並び替えたものを表示するようにしてあるので,見やすいほうを参照してもらえれば幸いだ。

※両製品ともセカンダリカードとして用いるため,テスト時はリファレンス相当にまでクロックが落ちる
Radeon HD 6800
EAH5870/G/2DIS/1GD5/V2
OC仕様のHD 5870カード
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
実勢価格:4万3000〜4万7000円程度(※2010年10月30日現在)
Radeon HD 6800
EAH5850 DIRECTCU TOP/2DIS/1GD5
大きくクロックアップされた「TOP」モデル。独自のDirectCUクーラーを搭載するのも特徴だ
メーカー&問い合わせ先:ASUSTeK Computer
※国内未発売


DX11&10の高負荷環境で真価を発揮

HD 5800シリーズ以上の伸びを見せる場面も


 というわけで,テスト結果を順に見ていこう。まずグラフ1,2は「3DMark06」(Build 1.2.0)の総合スコアをまとめたもの。HD 6870 CFXとHD 6850 CFXはいずれも,高解像度および「高負荷設定」でシングルカードからのスコア上昇率が大きくなるという,マルチGPU構成の典型的な傾向を示している。HD 6870 CFXとHD 6870に注目すると,「標準設定」の1920×1200ドット時にスコアの差は12%ほどしかないのに対し,高負荷設定の2560×1600ドットだと,これが約55%にまで開く。HD 6850だと同条件で順に15%,61%だ。
 実スコアは,HD 6870 CFXがHD 5870 CFXとHD 5850 CFXの間で,DirectX 9環境におけるシングルカード構成の力関係ほぼそのまま。HD 6850 CFXは,HD 5970の下で,HD 5850 CFXとほぼ同程度のスコアに収まっている。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 グラフ3,4は,「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」(以下,STALKER CoP)から,最も描画負荷の低い「Day」シークエンスの結果をまとめたものだが,ここで興味深いのは,HD 6800シリーズのCFXが高いスコアを示し,とくにHD 6870 CFXは今回テストしたなかで最高の値を示していること。シングルカード構成の力関係だと,HD 6870はHD 5870に,HD 6850はHD 5850にそれぞれ一歩及ばないのだが,CFX構成ではその力関係が逆転しているわけだ。
 ちなみに対シングルカードでのスコア上昇率は,HD 6870 CFXが最大約88%,HD 6850 CFXが同95%と,なかなか景気がいい。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 同じくSTALKER CoPから,最も描画負荷の高い「SunShafts」シークエンスのテスト結果をまとめたものがグラフ5,6。こちらだと,地力(≒シェーダプロセッサ数)の差が出たのか,HD 6870 CFXはHD 5870 CFX以下,HD 6850 CFXはHD 5850 CFX以下のスコアに落ち着いているが,スコアの向上率では,ざっくり“75〜95%対70〜86%”で,Radeon HD 6800シリーズのほうがATI Radeon HD 5800シリーズより高い。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 同じくDirectX 11対応の「Battlefield: Bad Company 2」(以下,BFBC2)でテストした結果がグラフ7,8。BFBC2の場合,今回のマルチGPU構成だと,CPUボトルネックが生じて,102fps前後でスコアが頭打ちになってしまうため,高負荷設定のスコアのみを見ることにするが,ここでもHD 6870 CFXとHD 6850 CFXのスコアの伸び率は優秀だ。とくに2560×1600ドットではほぼ2倍と言ってよく,Radeon HD 6800シリーズの強さが光る。また,HD 6850 CFXのスコアがHD 5870 CFXのそれを上回っている点も押さえておきたいポイントだ。
 ただ,おそらく用いたドライバの問題だと思われるが,ゲームを起動しただけではCFXが有効化されず,一度解像度を切り替えるという作業が必要になった。この点はドライバの更新待ちか。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 グラフ9,10は,DirectX 9世代のFPS「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4)のスコアをまとめたものになる。
 Call of Duty 4は,もともとマルチGPU構成で高いスコアが出やすく,ATI Radeon HD 5800シリーズでもCFX構成でシングルカード比2倍以上というスコアを叩き出していたが,Radeon HD 6800シリーズのCFXでもその傾向は同様だ。ただ,あくまでも「同様」なので,シングルカード構成時における力関係をCFX構成で逆転できたりはしておらず,実スコアで比較すると,HD 6870 CFXはHD 5870 CFXに届かず,HD 6850 CFXもHD 5850 CFXより低いスコアに落ち着いている。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 DirectX 10世代の「Just Cause 2」におけるテスト結果がグラフ11,12になるが,ここでは再び,Radeon HD 6800シリーズのCFXスコア向上率が優秀だ。実スコアでもHD 6870 CFX&HD 6850 CFXがHD 5870 CFXを上回っている。
 気になるのは,高負荷設定でHD 6870 CFXとHD 6850 CFXのスコアが逆転していることだが,この理由は不明。好意的に解釈すれば,HD 6870シリーズのCFX性能には,まだ伸びしろがあるということかもしれない。

 なお,GPUレビュー時にシングルカード構成のスコアが異常としたGTX 460 1GBは,SLI動作でついにシングルカード構成よりも低いスコアに落ち込んでしまった。英語でいうところの「Negative Scaling」(ネガティブスケーリング)が発生しているので,Just Cause 2におけるスコアはあくまでも参考程度とするのが正解だろう。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 お次は「バイオハザード5」の結果をグラフ13,14に示した。バイオハザード5の場合,115〜120fps前後でCPUボトルネックによるスコアの頭打ちが生じるようで,マルチGPU構成のスコアは乱れ気味。ただそれでも,高負荷設定の2560×1600ドットに着目すると,Radeon HD 6800シリーズが高いスコア向上率と実スコアを示していることは読み取れよう。
 Just Cause 2と同じく,ここでもHD 6870 CFXとHD 6850 CFXの力関係に逆転が生じていることからすると,ひょっとするとHD 6870 CFXはDirectX 10世代限定で,何か改善の余地を残している可能性もある。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 パフォーマンス検証の最後は,グラフ15,16に示した「Colin McRae: DiRT 2」(以下,DiRT 2)。一言でまとめると,STALKER CoPのDayシークエンスと似た傾向で,HD 6870 CFXがHD 5870 CFXを,HD 6850 CFXがHD 5850 CFXをそれぞれ確実に上回っている点は評価できそうだ。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800


CFX構成でも消費電力の低減を確認

とはいえ,GTX 460 SLI程度はあり,電源への配慮は必要


 マルチGPU構成を構成するうえで大きなハードルとなり得るのが消費電力である。単純にカードが増える分,消費電力は言うまでもなく跳ね上がるのだが,HD 6800シリーズではどの程度増えるだろうか。
 グラフ17は,ログを取得できるワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を測定した結果だ(※HD 6870とHD 6850,HD 5870,HD 5850各シングルカードのスコアは,後述するGPU温度計測結果ともども,レビュー記事からの流用となる)。
 スコアは,OSの起動後30分間放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時としたもので,そのまま掲載すると画像が縦に長くなりすぎるため,縮小版を掲載している。グラフ画像をクリックすると,別ウインドウで完全版を表示するようにしてあるので,興味のある人はそちらも参照してもらえれば幸いだ。

 さて,グラフを見てみると,HD 6870 CFXのスコアは,HD 5870 CFXと比べて,アプリケーション実行時で29〜76W低いスコアを示した。一方のHD 6850 CFXは,HD 5850 CFXとほぼ同じか,若干低い,といった程度。いずれにせよGTX 460 1GB SLIと同程度であり,電源ユニットの選択には,少々気を配る必要があるだろう。

Radeon HD 6800

 最後にグラフ18は,3DMark06の30分間連続実行時点を「高負荷時」として,アイドル時ともども,TechPowerUp製のGPU情報表示ツール「GPU-Z」(Version 0.4.7)から,GPU温度を計測した結果だ。搭載するGPUクーラーがまちまちなので,横並びの比較に意味はほとんどないが,HD 6870 CFXおよびHD 6850 CFXで高負荷時の温度が70℃以下に収まっているのは,注目すべきだと思われる。
 なお,テスト時の室温は21℃だった。



HD 6900シリーズを待てない人なら一考の価値あり

アップグレードパスとしても魅力的


Radeon HD 6800
 Radeon HD 6900シリーズのリリースがそれほど遠くないと予告されているこのタイミングで,Radeon HD 6800シリーズのCFX構成を組もうという人がどれだけいるのかについては議論の余地がある。ただ,純粋にテスト結果だけを基に語るなら,「発表に合わせて提供されたドライバを使ってのスコアということを踏まえるに,Radeon HD 6800のCFX効果は特筆すべき」ということになる。価格がもう一声下がってくれば,アップグレードパスとして,相当に有意義な存在になりそうだ。

 また,HD 6850 CFXなら,これだけのパフォーマンスを,PCI Express用6ピン補助電源コネクタ2系統で実現できるという,ハードルの低さも強みとして挙げられよう。
 個人的には,Radeon HD 6900シリーズが明らかになるのを待つのが得策だと思うが,どうしても待てないというのであれば,Radeon HD 6800シリーズでCFX構成を行うのも悪くない選択肢だといえる。

EAH6870/2DI2S/1GD5製品情報
SAPPHIRE HD 6850 1G GDDR5 PCI-E DL-DVI/SL-DVI-D/HDMI/DP製品情報
EAH6850 DIRECTCU/2DIS/1GD5製品情報
  • 関連タイトル:

    Radeon HD 6800

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