Ubisoft Entertainmentの看板シリーズの1つ,「Tom Clancy's Ghost Recon」。その最新作として2012年3月に発売される予定の
「Tom Clancy's Ghost Recon: Future Soldier」 (
PlayStation 3 /
Xbox 360 )がE3 2011にプレイアブル展示されていた。
2001年に発売された第一作以来,一貫してチームによる戦いを重視したタクティカルなシューターとして続いてきた本シリーズ。今回のFuture Soldierは,前作「
Ghost Recon Advanced Warfighter 2 」以来,5年ぶりの新作(2011年に,3DS版が出てはいるが)となる。期間を空けただけあって,ゲームのいろいろな部分がリファインされているようだ。ちなみに,発売時期が決まっているのはPlayStation 3版とXbox 360版のみで,PC版の発売時期は未定。
PC版については,2011年に欧米でオープンβテストが開始される予定の「
Ghost Recon Online 」にお任せだそうだ。オリジナル作品の持っていたDNAを受け継いだタイトルになるとのことなので,シリーズのファンは期待してもよさそう。Ghost Recon Onlineも今回のE3でプレイアブル展示されていたので,稿を改めて紹介したい。
ゲームデザイナー Eric Couzian氏
さて,Future Soldierのストーリーは,超国家主義者によって牛耳られたロシアが,近隣諸国に侵攻を開始し,それを受けてアメリカ軍の特殊部隊「ゴースト」の4名の隊員が,ロシアの野望を砕くために世界各地で特殊任務に従事していくことなる,というもの。
4名ということで本作も従来作と同様に,チームプレイを主体としたタクティカルなシューターとなっている。ようするに,銃撃のスキルより,部下に適切な指示を出して,その時々の困難を突破していくという戦略眼が求められるのだ。とはいえ,ブースでゲームの説明をしてくれたゲームデザイナーのEric Couzian氏によれば,戦略性と“アクセシビリティ”は相反する概念で,それを両立させることに開発の主眼が置かれているという。最近,欧米のゲーム関係者がよく使うアクセシビリティという言葉は,使う人ごとに意味がまちまちだったりするような気もするが,ここでは「簡単さ」ぐらいの意味と考えていいだろう。あんまり難しいゲームでは,プレイヤーを選んでしまうということである。
そこで本作には,1ボタンで何でもできるインタフェースが採用されている。具体的には,倒すべき敵をマークしてメンバーを指定すれば,あとは銃撃なり近接攻撃なりのポジションに自分で考えて向かってくれる。そして,全員が所定の位置についたのを確認したら,あとは1ボタン押すだけ。次の瞬間にはターゲットが全員倒れているというわけだ。
これと似たようなシステムは,2010年に発売された「Tom Clancy's Splinter Cell: Conviction」でも採用されており,倒すべき目標をマークしておけば,あとは主人公のサム・フィッシャーが自動的にプシュ! と銃で撃ち倒してくれた。これを,4人の隊員でやれるようなイメージだろう。最初は簡単すぎるのではないかという印象を受けるが,やってみるとSplinter Cellと同じように,ボタンを押す前のワクワク感がちょっと病みつきになりそうだ。
また,ターゲットにはプライオリティをつけることもできるので,優先順位の高い敵ほど,確実に無力化してくれるはずだ。もちろん,必ずしもうまくいくとは限らないし,マップ上には多数の市民がいるので,彼らの行動を考慮して指示を出す必要もある。
こういうゲームメカニズムであるだけに,あらかじめ敵の位置を把握しておくことが何にも増して重要だ。無人の偵察ドローンやスキャナといった,数多く取り揃えられたハイテクガジェットを駆使して,常にマップの状況を把握しておく必要があるとのこと。
ハイテクといえば,2010年のE3で公開された本作のムービーでは,光学迷彩を装備したゴースト部隊の兵士達が,ロシア風装備の敵部隊に見つかることなく接近し,敵を次々に葬っていく様子が収められていた。個人的にこれはなんとなく強すぎる気がしていたのだが,Couzian氏によれば,「距離があると見えにくい」というレベルに変更されたとのこと。もしかしたら,筆者と同じことを思ってしまった人が多かったのかもしれない。
前述したとおり,Future Soldierは2012年3月のリリースが予定されている。Couzian氏によれば,発売が延期されたことで開発チームにゲームをブラッシュアップする時間を十分に与えられたとのことで,光学迷彩のパワーダウンも,再検討の結果らしい。2011年のショッピングシーズンに繰り広げられる発売ラッシュが終わっても,アクションゲームファンにはまだお楽しみが残っているようだ。