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[COMPUTEX]デザインの方向性も命名ルールも変更したROCCAT,オリジナルキースイッチ「Titan」搭載のキーボード「Vulcan」を披露
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印刷2018/06/08 11:14

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[COMPUTEX]デザインの方向性も命名ルールも変更したROCCAT,オリジナルキースイッチ「Titan」搭載のキーボード「Vulcan」を披露

 COMPUTEX TAIPEI 2018会場近くのホテル,Grand Hyatt Taipeiで例年どおりプライベートスイートを展開したROCCATが,ゲーマー向けキーボードの新モデル「Vulcan 120 AIMO」「Vulcan 80」を展示していた。世界市場では2018年第3四半期の発売予定で,北米市場におけるメーカー想定売価は順に159.99ドル,129.99ドル(いずれも税別)だ。

Vulcan 120 AIMO。マグネット固定式のパームレスト(≒リストレスト)が付属しない「Vulcan 100 AIMO」というバリエーションモデルもラインナップにはあるそうだ
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 上の写真を見て「あれ?」と思い,Vulcanという製品名やその後へ続く数字に違和感を覚えた人は鋭い。ROCCATのキーボードといえば,本体にさまざまな凹凸があるものが多数派で,また製品名も北欧系のものだったはずなのに,ROCCATのゲーマー向けキーボードにしては非常に直線が多く,かつ製品名も英語+数字なのだ。
 ROCCATでアジア太平洋地域のマーケティングマネージャーを務めるMike Lu(マイク・ルー)氏によると,VulcanシリーズのタイミングでROCCATはブランドコンセプトの転換を図ったのだそうだ。今後はスマートな外観と万人に分かりやすいネーミングで,より多くのゲーマーに訴求していくとのことで,ヨーロッパ発のブランドとして垢抜けようとしているといったところだろうか。

キースイッチが天板に直付けとなる,いわゆるフローティングデザインをVulcan 120 AIMOは採用している。天板はグレーのアルミ製で,アルマイト塗装済みとのこと
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Titan Switch。ROCCATはスイッチメーカーと協力したか否かの情報を公表していないが,無責任に書くと,その外観はKaihua Electronics製でIP56準拠の「Kailh BOX Switch」に近い印象がある
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 少なくとも外観と製品名はより万人向けになったと言えるVulcanシリーズだが,キーボードとしての最大の特徴は,独自に開発したというキースイッチ「Titan Switch」にある。「Cherry MX」互換の軸を採用するTitan SwitchでROCCATは,「“Cherry茶軸”“Cherry黒軸”の中間的な打鍵感を狙った」(Lu氏)とのことだ。
 透明なハウジングは「粉塵の侵入を防ぎ,あらゆる方向からの強い噴流に対しても保護できる」 規格である「IP56」準拠という。

長い[Space]キーが全然グラつかないのでその点をLu氏に伝えると,氏はにやっと笑って「長いキーの安定感を確保し,どこを押しても同じように押下可能にすべく,今回はスタビライザーも独自に1から開発したんだ」と嬉しそうに教えてくれた
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ROCCATが公開しているTitan Switchの分解イメージ
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 アクチュエーションポイントは1.8mmで,キーストロークは3.6mm。「一般的なCherry MXキースイッチと比べて20%短い」というそのスペック自体は,高い入力速度を狙う最近のメカニカルキースイッチの中にあってとくにユニークというわけではない。
 しかしROCCATは押し始めのキー荷重を55gと重くしつつ,アクチュエーションポイント到達時のキー荷重は45gと軽くすることで,クリック感がありながらも,押下時に力を入れるとあとはすっと沈んでいくという,独特の押下感を実現した。ROCCATはキレを重視したとしているが,実際に押してみた第1印象は,どちらかと言えばラバードームを採用するメンブレンキースイッチに近い。

一般的なメカニカルキースイッチと比べて押下時の遅延が20%短いとのこと
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 ところで,メカニカルキースイッチはその構造上,「金属接点が接触するとき,時間的にオンオフを繰り返すため,その時間分の遅延を設けないとチャタリングが発生する」という制限を抱えている。それがメカニカルキースイッチ独特の「遅さ」を生んでおり(関連記事),この問題への解決策としては静電容量無接点方式や光学キースイッチがあるわけだが,ROCCATは,独自に採用した部材により,「繰り返されるオンオフ」の発生する時間を一般的なキースイッチ比で20%削減できたという。
 Lu氏は「他社のメカニカルキースイッチは,最長で5msもの遅延が生じるが,Titan Switchでは最長で4msだ」と胸を張っていた。

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 LEDイルミネーションはソフトウェアから好みのものに設定できる「FX」モードと,ROCCAT独自で,利用状況に応じてリアルタイムに変わる「AIMO」モードの両方に対応。本体正面向かって右奥のダイヤルはサウンド出力音量調整や(FXモードにおける)LEDイルミネーションの輝度調整などに利用可能だ。

最近のゲーマー向けキーボードは安定感を増すための鉄板を搭載して自重を増しているケースが多いが,Vulcan 120 AIMOはそれらと比べてると非常に軽い。本体天面に貼ってある滑り止めの効果で,軽くても十分な安定性は確保できているというのがROCCATの主張だ(左)。スタンドの先端にも滑り止めは貼ってあった(右)
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 下位モデルとなるVulcan 80はLEDの色が青固定で,パームレストが付属せず,ダイヤルなどの代わりに4キーが追加となり,天板のアルマイト塗装が黒になっている点だけが異なり,それ以外の仕様はVulcan 120 AIMOと同じだという。

Vulcan 80
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 なお,Lu氏によるとROCCATはVulcanシリーズの10キーレスモデルも検討中とのこと。フルキー版Vulcanの国内発売ともども期待して待ちたい。

ROCCATのVulcanシリーズ製品情報ページ


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