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“最速”だけを目指したらどうなる? SCEJ,“GT”シリーズとレッドブル・レーシングのコラボプロジェクト「X1プロトタイプ」の内容を公開
「グランツーリスモ」公式サイト
このX1プロトタイプは,「もしルールやレギュレーションをすべて度外視して地上最速のレースカーを作るとしたら,それはどんな車でどんな性能を持つだろう?」という問いから始まったプロジェクト。そしてこのプロジェクトによって生まれたのが,架空のレースカー「レッドブルX1」だ。
レッドブルX1は,“GT”シリーズを手掛けるポリフォニー・デジタルによって練り上げられ,世界的レーシングコントラクターであるレッドブル・レーシング,およびエアロダイナミクス(空気力学)の専門家にしてレースカーデザインの鬼才エイドリアン・ニューイが参加したプロジェクトによって誕生。セバスチャン・ベッテルによる鈴鹿サーキットでのシェイクダウンテストも行ったうえで「グランツーリスモ5」に収録されるという。
今回は,気になるX1プロトタイプの主要緒元を始め,気になるスクリーンショットが多めに届いている。なかにはダウンフォース特性図など,エンスー必見(?)のデータもあるので,ぜひチェックしておいてほしい。
#####以下,リリースより#####
==「X1プロトタイプ」主要緒元==
<ディメンション>
全長: 4.75m 全幅: 2.18m 全高: 0.98m
ホイールベース 2.9m フロントトレッド: 1.85m リアトレッド: 1.78m
<車重>
乾燥重量: 545kg 走行重量: 615kg
<エンジン>
型式: V型6気筒直噴ツインターボ
排気量: 3000cc
最大出力・回転数: 1106.0kW(1503.8 ps) / 15000rpm ※1483hp
最大トルク・回転数: 714.1Nm(72.9 kgf*m) / 12000rpm
<サスペンション>
フルアクティブライド・サスペンション
<ファンによるボトムのダウンフォース>
最大出力 9800N(1000 kgf), 1.63G相当
<ウイングおよびベンチュリー効果による車速の二乗比例で効くダウンフォース>
100km/h時: 1044.7N( 106.6 kgf ), 0.17G相当
200km/h時: 4181.7N( 426.7 kgf ), 0.69G相当
300km/h時: 9412.9N( 960.5 kgf ), 1.56G相当
400km/h時: 16732.5N( 1707.4 kgf ), 2.78G相当
300km/hでのコーナリングG試算
総タイヤ荷重: 4.19G相当 (=重力 1.00G + ファンによるダウンフォース 1.63G + ウィングによるダウンフォース 1.56G)
タイヤ摩擦係数: =1.97 (ベース= 2.16、 高荷重時に効率が91.5%ほどに低下するモデルになっている)
タイヤが発揮できるコーナリングG: 8.25G (=4.19 * 1.97 )
※添付の「X1ダウンフォース特性図」との連動を考慮した記述
試算: 300km/h でのコーナリングG
総タイヤ荷重: 2575.6 kgf (前輪 1142.7 kgf + 後輪 1432.9 kgf )
タイヤ摩擦係数: =1.97 (ベース=2.16、高荷重時に効率が約91.5%に低下する)
タイヤが発揮するコーナリングフォース: 5073.9 kgf
コーナリングG: 8.25G (= 5073.9 kgf / 615kg )
<パフォーマンスデータ>
0-60mph : 1.4sec 0-120mph : 2.8sec 0-200mph : 6.1sec
最高速度 : 280mph以上( 450km/h以上)
300km/h時の前後・左右最大加速度 : 8.25G
名作と呼ばれたあらゆる歴史的なレーングカーと同様に、「レッドブルX1」は幾重にも及ぶ試行錯誤の末に完成しました。プロジェクト当初「レッドブルX1」はターボエンジンを動力源とし、ホイールカバーとグラスキャノピーを持つシングルシートの低抵抗ウイングカーでした。これ自体、15,000回転・1,483馬力・最高速度400Km・6G(横G)という凄まじいスペックを発揮するマシンでしたが、エイドリアン・ニューイの夢と熱意によって「ファンカー」の技術を取り入れるという、より挑戦的な提案へと昇華しました。この技術はマシンの下からファンによって強制的に空気を吸引し、マシンの下の気圧を下げることで大きなダウンフォースを発生させるもので、1970年代後半にF1にも登場、そしてすぐさま禁じられたという背景を持つ技術です。
エイドリアン・ニューイの新しい提案に基づくマシンのデザイン変更は、低速コーナーでのコーナリングスピードを著しく高め、その真価を証明することとなりました。グラスキャノピー、タイヤのフルカウル、ボディスタイルによる低抵抗、ファンによる低速域のダウンフォース向上、フロント・リアウィングおよびリアディフューザーの高速安定性の効力、それら全てが集結した結果、「レッドブルX1」は、人体の限界値とほぼイコールとなる8Gを超える横G、そして最高速度450Km以上という、驚異的なスペックをもつマシンへと生まれ変わりました。そして、デザインチームによって最後に行われたシェイクダウンテストにおいて、セバスチャン・ベッテルは初走行にも関わらず、鈴鹿サーキットのコースレコードを一気に20秒以上も短縮する驚異的なラップタイムを記録しました。
レッドブルレーシング チーフテクニカルオフィサー
エイドリアン・ニューイのコメント:
「レッドブルX1」は実用技術の最適な組み合わせが一つのデザインの中で統合した、まさに進化そのものと言える存在です。その結果は非常にスリリングでした。「レッドブルX1」はレギュレーションに縛られないレースの未来であると同時に、実現可能な現実でもあります。その破壊的なまでの速度とコントロール性能はセバスチャン・ベッテルによって証明されています。PlayStation 3と『グランツーリスモ5』によって、私たちは未来をテストドライブすることができるのです。
「グランツーリスモ」シリーズプロデューサー
株式会社ポリフォニー・デジタル社長 山内一典のコメント:
このプロジェクトで目指したのはテクノロジーと美意識の限界を探ることです。エイドリアン・ニューイとのセッションはリアルとバーチャルの素敵な出会いでした。プロジェクトは両者の好奇心と情熱によって駆動され、最終的に高いレベルでカーデザイン、物理シミュレーショ.ン、レースカー製作技術、ドライビングを集結させることができたと思います。
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