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「戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校」の全体像が明らかに! ゲームシステムや世界観などを一挙に紹介
今回,ゲームの世界観や登場するキャラクター達,ゲームシステムについてなどの詳細が判明したので,たっぷりとお届けしよう。
なお詳細は明かされていないが,本作ではアドホックモードを使用した通信プレイに対応することが明らかにされている。
本作のコンセプトは,「士官学校」+「戦争」。本作および前作「戦場のヴァルキュリア」の舞台であるガリア公国では,「国民皆兵制度」により,有事の際には誰もが銃を取り戦争に臨まなくてはならないという設定になっている。
前作は民間人による「義勇軍」という視点だったが,今回は「ランシール王立士官学校」が舞台。軍人になるための学校とはいえ,学生達が日々勉学や訓練に励み,ときには学園祭やクラス対抗戦(体育祭のようなもの)などの行事も楽しむといった“日常”が描かれる。
しかし学生達は,学校のランドマークである「鐘」が鳴り響くと,学生から兵士へと変わり,“戦争”の場に臨まなければならない。この“日常”と非日常である“戦争”の交錯が,本作で描かれるメインテーマといえるだろう。
そして本作の舞台となるガリア公国では,武装勢力「ガリア革命軍」(反乱軍)が蜂起してガリア南東部から南部にかけてを制圧するという,内乱の時を迎えていた。
先の大戦で疲弊したガリア正規軍ではこれを鎮圧できず,国民皆兵制度による義勇軍は国防,つまり外敵の侵略に対してのみ施行されるものであり,編成もままならない状態。ついには士官学校の生徒達が反乱軍との戦いに動員されることとなった――というのが本作のプロローグだ。
主人公達が通うランシール王立士官学校は,国内のエリート達が集う,ガリア唯一の陸軍士官学校という設定。国から正式に南部ガリアの自治を任されており,反乱軍との実戦も行っている。
物語の主人公アバン・ハーデンスは,亡くなった兄の遺志をつぎ,ランシール王立士官学校へ入学。落ちこぼれクラス「G組」の学級委員長となったアバンは,やる気もまとまりもない「G組」のクラスメイトをまとめ上げ,エリートクラス「A組」,反乱軍など,立ちふさがる幾多の壁を,相棒のゼリや仲間達とともに乗り越えていくことになる。
今回は,主人公アバン,ヒロインのコゼット,相棒のゼリ,そして古代民族“ヴァルキュリア人”と関係がありそうな謎の少女のイラストが公開されたので,以下に掲載しておく。
ゼリ(17才・男) 「英雄」になることを志す ダルクス人の青年 |
????? |
主人公の相棒。伝承により迫害を受ける民族「ダルクス人」の青年。普段はクールだが、内に熱いものを秘めている。合理的な考え方をするゼリは、アバンとよく衝突をするが、その行動力には呆れながらも一目を置いている。 |
ヴァルキュリアの盾とムチ状の槍を持っているが、その正体は不明。アバンたちの物語にどのように絡んでくるのだろうか。 |
今回公開されたスクリーンショットを見ると,解像度こそ違えども,確かにPLAYSTATION 3版そのままのシステムが再現されているように見える。さらに,コマンドモードの画面で「エリア切り替え」という項目を確認できるなど,前作よりもさらに戦場の規模は大きくなりそうな感じだ。
また,前作ではプレイヤーが指揮する小隊は,基本5種類/上級5種類の計10兵科になっていたが,今回は基本兵科から上級兵科1(パワータイプ)/上級兵科2(スピードタイプ)といったように,成長時に分岐するようになっている。スクリーンショットを見るとさらにその上の兵科もあるようで,カスタマイズについては前作をしのぐことになるのは間違いなさそうだ。
なお,本日18:00に公式サイトが更新され,トップページに今回紹介したアバン/ゼリ/コゼット/謎の少女がランダムで登場するようになっている。気になる人はトップページを何度かリロードしてチェックしてみよう。
また,「陣中日記」では,前作のキャラクターであるイーディ&ホーマーによるプロデューサーミニインタビューの第2回が公開されている。本作に興味のある人は,こちらもぜひチェックしてほしい。
「戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校」公式サイト
「戦場のヴァルキュリア」オフィシャルブログ「陣中日誌」
最後に,今回公開されたリリースから,「戦場のヴァルキュリア2」の設定資料を引用しておくので,興味のある人は目をとおしてほしい。ただし,前作における重要なネタバレも含まれているので,「戦場のヴァルキュリア」をクリアしていない人はご注意を。
●ヨーロッパ大陸
地球の北半球に位置する最も大きな大陸の一部を指し、全土統一を目指し古代から多くの覇権争いが繰り広げられてきた地である。
紀元前、古代ヴァルキュリア人によって大陸が平定され、大陸各地にいくつかの王国が誕生する。その後、王国内の有力者が立ち上がると広大な王国が複数の小国に分裂し、激しい覇権争いが繰り広げられるようになった。
19世紀を迎え、ヨーロッパ大陸は皇帝が中心となり国を統治する連合国家、「東ヨーロッパ帝国連合」と王政を廃した共和国国家の連合体、「大西洋連邦機構」の東西二つの大国によって分断される。両国の周辺諸国もその争いのうねりに巻き込まれ、ヨーロッパ大陸はかつてない激動の時代に突入していた。
●東ヨーロッパ帝国連合(帝国)
ヨーロッパ大陸東部に位置する皇帝を頂点とした巨大な連合国家である。通称「帝国」。
18世紀後期、ラグナイトを動力源とした産業技術の発展(産業革命)を契機に、機械工業を導入したヨーロッパ東部諸国が力を持ち始める。婚姻などの血族的な結びつきでつながりを深めていたそれらの国々は同君連合を組み、「東ヨーロッパ帝国連合」を建国した。
法律上、君主制度を定めていないものの、統治者である「皇帝」が絶大な権限を持ち帝国内を広域に渡り支配している。未だ市民革命の洗礼を浴びていないため中世的な風習や伝統が色濃く残っている。そのことから保守的な思想を持った国民が多く、ダルクス人に対する偏見も非常に強い。
●大西洋連邦機構(連邦)
共和制度を敷く国々が集合して成立した大陸西側に位置する連邦国家である。通称「連邦」。
18世紀後期の産業革命を契機としてヨーロッパ西部では市民革命が巻き起こり多くの共和国が誕生する。それらの国々にとって、東部で誕生した巨大国家「帝国」は脅威的な存在であった。そこで、西側諸国は各国間で条約や同盟を交わし、相互に安全を保障する形で「大西洋連邦機構」を樹立した。
選挙で選ばれた「連邦議長」が国の代表者となっているが、各国連合の形態をとっているため、なかなか意見の一致に至らない。秘密条約や威圧外交で勢力を拡大した結果国力では帝国を上回っているにも関わらず、過去の大戦においては帝国を撃破することができずにいる。
●ガリア公国(ガリア)
東の大国「帝国」と西の大国「連邦」に陸上国境を接する、美しい自然と豊富なラグナイト鉱石に恵まれた国。
通称「ガリア」。
ヨーロッパ大陸中央部に位置する小国で政体は立憲君主制がとられており、ランドグリーズ家の当主が大公に即位し元首として代々ガリアの地を治めている。古代ヴァルキュリア戦争で「伝説の英雄」と称されたランドグリーズが城館を築き統治を始めた地が、現在のガリア公国首都ランドグリーズとされている。
「武装中立」を国是とし、国民皆兵制度を導入している。
●国民皆兵制度
有事の際には全ての国民が徴兵の対象となり得る国家制度である。
国民皆兵制度は、ガリア独立戦争後にガリア公国の国是である「武装中立」を維持するために制定された。戦況に合わせて三段階の動員制度がとられ、有事の際は国民の中から男女を問わず動員される。
ただし、この制度はあくまで国防に対してのものであり、内乱など外敵の侵略以外の有事に際しては施行が見送られることが多い。
ガリア公国では、小中学校および高等学校と大学における軍事教練が必修単位科目として義務付けられている。中学校までは義務教育であるため、国民の全てが戦闘の基礎を習得している。また、ガリア国内にある大学においては将校としての訓練や教育が行われ大学が士官学校を兼ねている。士官教練課程を修了している者は少尉として招集され指揮官を務める。
なお、本来の「士官学校」も存在し、正規軍の士官養成機関として機能している。
●ヴァルキュリア人
紀元前、ヨーロッパ大陸に移住し荒廃していた大陸を平定したとされる古代民族である。
北方を経てヨーロッパ大陸に渡ってきた海洋民族とされているが、歴史的・考古学的に見ても解明されていない事象が多く残されている。古代ヴァルキュリア戦争においてはラグナイトを原料とする武器を駆使し圧倒的な強さで古代ダルクス人に勝利したとされている。また、彼らは戦闘時に身体から青き光を放ち、人外の能力を有していたと伝承には残されている。
原住民との混血が進んだ2世紀末頃には純血のヴァルキュリア人は絶えてしまったといわれている。
●ダルクス人
古代からヨーロッパ大陸各地に広く分布する民族。濃紺の髪の毛を持ち、「ダルクス文様」が刺繍されたストールを身につけているのが民族の特徴といえる。
ダルクス人は大陸全土を荒廃させた「ダルクスの災厄」を引き起こした民族とされ、古代ヴァルキュリア戦争によってヴァルキュリア人に征伐された。ダルクス人は破壊行為の罪を問われて姓を奪われると同時に職や土地を追われ、今日まで偏見と弾圧の対象となってきた。産業革命以後は工業の労働力として酷使されるようになり、人々から「油くさい」「ラグナイト掘り」などとしいたげられるようになる。
ダルクス人は独自の文化を築きあげておりその身に纏っているストールもダルクス文化の一つである。
●第二次ヨーロッパ大戦
1935年に勃発した、帝国軍による連邦同盟国への侵攻にはじまりヨーロッパ大陸全土を巻き込む争いへと発展した史上最大規模の大戦。通称「二次大戦」。
一次大戦では停戦という形をとった帝国と連邦であったが、終戦後は来たるべき次の戦いに備えて、新兵器の開発や軍事力の強化を進めていた。そして、一次大戦停戦から約20年後、帝国が連邦と交わした不可侵条約を破り連邦の同盟国内へ進撃を開始。連邦保護下にあった周辺三国を立て続けに占領する。これを受け、連邦が帝国に宣戦布告したことから二次大戦が勃発した。
帝国と連邦は開発を進めていた新兵器を投入し、周辺諸国への侵攻も開始。一次大戦を遥かに超える激しい攻防戦がヨーロッパ大陸全土で繰り広げられた。
●ガリア内戦
ヴァルキュリアの末裔と称し、ガリア公国の元首として代々君臨してきたランドグリーズ家が、実は忌み嫌われるダルクス人であるという真実を公表した「コーデリアの告白」に端を発し、1936年に勃発した内戦のことである。
ダルクス人による統治をよしとしない者、ランドグリーズ家に代わりガリア公国を我が物としたい者などを、有力貴族ガッセナール家がまとめあげた「革命軍」の勢いは止まらず、1937年には南部ガリアがほぼ「革命軍」に制圧されている。
●ランシール王立士官学校
国内のエリートたちが集う、ガリア公国唯一の陸軍士官学校である。
国民皆兵制を布き軍事教練が必修単位科目として義務付けられているガリアでは、大学が士官学校を兼ねているのだが、それはあくまで有事の際の「義勇軍」の士官であり、ガリア正規軍の士官はここランシールで育成される。
1936年に勃発した「ガリア内戦」は、先の帝国との大戦で疲弊したガリア正規軍では鎮圧することが出来ず、激化する一方。国民皆兵制度は国防にのみ施行されるものであり、内紛における義勇軍の編成はままならず、同年、国は南部ガリアの自治防衛をランシールへ正式に委譲、士官候補生が「革命軍」と戦うこととなった。
かつては優秀な人材をスカウトのみで集めていたが、 「革命軍」との戦いで命を落とす士官候補生も少なくない現状を受け、人材確保のために志願も受け入れることに改正される。また、卒業後の優遇処置(士官学校以後の学費を国が負担する、など)も導入された。
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戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校
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