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[GDC 2010]ゾンビの切り刻み方,教えます。「Left 4 Dead 2」におけるダメージ表現手法をValveが解説
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印刷2010/03/13 12:09

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[GDC 2010]ゾンビの切り刻み方,教えます。「Left 4 Dead 2」におけるダメージ表現手法をValveが解説

LEFT 4 DEAD 2 日本語版
 GDC 2010では,「Advanced Visual Effects with Direct3D」(Direct3Dを利用した先進的な視覚効果)というプログラマ向けのセッションが行われ,GPUメーカーのエンジニアなどが,入れ替わり立ち替わり,さまざまなポイントの解説を行った。そのなかで非常にユニークだったのが,Valveのグラフィックスプログラマ,Alex Vlachos氏による「ゾンビを攻撃したときにできる銃創や切り傷を,『Left 4 Dead 2』ではいかにしてリアルに表現したか」というものだ。
 タイトルがタイトルだけに,少々グロ画像多めでお送りするので,あらかじめお断りしておきたい。

Alex Vlachos氏(Graphics Programmer, Valve)
 さて,Vlachos氏は,「オリジナルの『Left 4 Dead』で,ゾンビには五つしか,傷(Wound)のパターンを実装していなかった」とし,プレイヤーが足下を撃っても膝から下が千切れたりするなど,不自然さが拭えなかったと説明する。そこで,Left 4 Dead 2において,プレイヤーが撃ち抜いた,あるいは切り刻んだ部分に傷が生じるようにするだけでなく,武器の強さに応じて傷つき度合いも変わるようにすることを目標に,開発をスタートさせたとのことだ。

LEFT 4 DEAD 2 日本語版
初代Left 4 Deadで,傷口のパターンはわずか五つ。傷の位置も一定のため,ゾンビの造形には不自然さが拭えなかったという
LEFT 4 DEAD 2 日本語版
Left 4 Dead 2制作にあたってのゴール。攻撃を受けた場所に傷ができることと,武器の強さに応じて傷の大きさが変わることが目標とされた

Left 4 Dead 2では,ゾンビのバリエーションが2万4000種になった。これらすべてに多くの傷口パターンを持たせるのは無理だ
LEFT 4 DEAD 2 日本語版
 ところが,実際に開発を始めてみると,Left 4 Dead 2ではゾンビのバリエーションが2万4000種以上に及び,すべてのゾンビに,理想的な傷パターンを実装するのは難しくなってきた。また,「Xbox 360の(メイン)メモリはほぼ目一杯を使い切るところまできており,それ以前に,これ以上CPUに掛かる負荷を増やしたくなかった」(Vlachos氏)。
 そこでValveが考えたのが,GPUによる解決である。

 同社は,初期プロトタイプにおいて,ゾンビが攻撃を受けたら,武器の強さに応じた穴を開け,そこに“傷口テクスチャ”を貼ることを考えた。Culling(カリング)により,描画する必要のなくなった部分をを取り除き,残った輪郭にテクスチャを貼り付けようというわけである。
 だが,ゾンビにぽっかりと穴が空くのは不自然だ。また,Culling処理はシェーダユニットへの負荷が大きいため,ゾンビが大挙して押し寄せるような局面では,システム負荷が増大してしまう。

LEFT 4 DEAD 2 日本語版
最初のプロトタイプでは,描画する必要のなくなったピクセルを破棄するCulling処理を行って,そこに傷口テクスチャを貼るアイデアがあった
LEFT 4 DEAD 2 日本語版
Cullingで隠面処理する穴の大きさは,プレイヤーと,攻撃対象となったゾンビとの距離から頂点シェーダで計算して求められる仕掛け

LEFT 4 DEAD 2 日本語版
この手法だと,テクスチャを合成するだけなので,ジオメトリの再計算が必要ない。そのため,システム負荷が比較的軽いというメリットがある
LEFT 4 DEAD 2 日本語版
しかし,最大の問題はその見た目。また,傷口周辺に「肉の花」と呼ぶ肉片の表現への要望がデザイナーから上がってくるなど,目標の完成度にはほど遠かった

最終的には,アルファブレンディングを活用し,あらかじめ用意されたテクスチャパターンに則って傷口部分のピクセルを消し,そこにテクスチャを合成する手法が採用された
LEFT 4 DEAD 2 日本語版
 試行錯誤の結果,Left 4 Dead 2では最終的に,銃や鉈(なた)による傷を,あらかじめ用意しておいたテクスチャパターンに応じて,アルファブレンディングで合成する手法が採用された。ゾンビの傷口を1ピクセル単位で消去しつつ,そこに,内蔵や骨のテクスチャを重ねて透過処理させることで,かなり自然な表現になったという。

 さらに,よりリアルな血しぶきを求めて,何層もの“血しぶきテクスチャ”を重ねる手法も選択したとのことだ。

LEFT 4 DEAD 2 日本語版
テクスチャは,部位に応じて何パターンか用意され,より自然な傷口の再現が可能になったという
LEFT 4 DEAD 2 日本語版
複数のテクスチャをレイヤーとして適用することで,より自然な血しぶき表現を行えるようになった

 ただ,リソースに制約のあるXbox 360版とプログラムを共有することから,Left 4 Dead 2では,二つの傷口パターンを動的に制御するのが限界。そのため今回は,いくつかのテクスチャパターンも組み合わせることで対処した。これにより,従来方式と比べて13%しかメモリ消費量を増やさずに,2万4000種のゾンビが,それぞれ54パターンの傷&血しぶき表現を持てるようになったという。もはやお馴染みとなったスプラッタシーンは,こうして生まれたわけだ。

ゾンビたちに負わせる傷を二つに制限することで,ハードウェアリソースの浪費を防ぐ。結果,1体1体のゾンビに最大54パターンの傷口パターンを持たせつつも,メモリ消費量をプラス13%に留め,かつ,頂点シェーダやピクセルシェーダへの負荷もそこそこに抑えることができるようになり,「幅広いプラットフォームでスプラッタが楽しめるようになった」(Vlachos氏)
LEFT 4 DEAD 2 日本語版 LEFT 4 DEAD 2 日本語版

 Vlachos氏は「DirectX 11に対応したLeft 4 Deadの次回作では,テッセレーションやLOD(Level of Detail)を駆使し,さらにリアルな表現を見せる」と予告。来る“Left 4 Dead 3”では,より強烈な見た目のゾンビが襲いかかってくることになりそうである。


参考:Left 4 Dead 2における傷口表現


(1)背中と腰
LEFT 4 DEAD 2 日本語版

(2)腕と脚
LEFT 4 DEAD 2 日本語版

(3)下半身
LEFT 4 DEAD 2 日本語版

(4)腹
LEFT 4 DEAD 2 日本語版

(5)頭
LEFT 4 DEAD 2 日本語版
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