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新型モバイルディスプレイからプロユースの「Mini LED×量子ドット」製品まで,COMPUTEXで見た変わり種液晶ディスプレイ総ざらえ
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印刷2019/06/07 19:00

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新型モバイルディスプレイからプロユースの「Mini LED×量子ドット」製品まで,COMPUTEXで見た変わり種液晶ディスプレイ総ざらえ

ゲーマー向け以外のディスプレイにも見どころの多かったASUSブース
画像(002)新型モバイルディスプレイからプロユースの「Mini LED×量子ドット」製品まで,COMPUTEXで見た変わり種液晶ディスプレイ総ざらえ
 COMPUTEX TAIPEI 2019では,ゲーマー向けディスプレイ以外にも,ちょっと変わったディスプレイがいくつも披露されていた。本稿ではそれらの中から,とくに見どころの多い5製品を取り上げてみたい。

 なお,本文中,展示機の色スペクトラムを示しているが,これは楢ノ木技研製の「ezSpectra815V」によるものだ。この色度計についての詳しい情報は,筆者によるAV Watchの記事「大画面マニアの新兵器,スペクトロメーターでディスプレイの“色”表現を計測」を参照いただきたい。


MB16AMT:筆者も愛用するモバイルディスプレイに新製品が登場


 ノートPCに外付けのディスプレイを接続して,マルチディスプレイ環境を構築している人は珍しくない。かくいう筆者は,10年ほど前からトランクに詰め込んだ22インチ液晶ディスプレイを海外出張にも持ち込んでいたほどである(関連記事)。当時は「よくやるね」という冷ややかな反応も多かったものの,今や同業者の間では,出張時もセカンドディスプレイを活用するのが多数派だ。多画面環境は,ノートPC環境においても正義なのだ。

5月27日に行われたASUS独自イベントで紹介されたMB16AMT
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 というわけで,各液晶ディスプレイメーカーも,持ち運びに便利なモバイルディスプレイを手がけるようになっており,とくにASUSTeK Computer(以下,ASUS)は,力を入れているメーカーと言っていい。
 ASUSがCOMPUTEXに合わせて発表したモバイルディスプレイは,2製品ある。まずは15.6インチ級の「ZenScreen Touch MB16AMT」(以下,MB16AMT)から紹介しよう。

MB16AMT
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 MB16AMTは,筆者も愛用しているモバイルディスプレイ「MB16AC」に改良を加えた後継機種である。筆者がMB16ACに感じていた不満点を,あらかた解消した製品で,「最初からこの仕様で出してほしかった……」と思うほどよくできている。
 まず,MB16ACで最大の問題だった映像入力が事実上USB Type-Cによる「DisplayPort Alternate Mode」(以下,DP Alt Mode)接続しかないという点が解消され,新たにHDMI Type DことHDMI Micro入力端子を備えたのだ。一般に利用されているHDMI端子はHDMI Type Aと呼ばれるもので,HDMI MicroのMB16AMTに接続するには,変換ケーブルか変換アダプターが必要になるだろう。しかし。それでも使い勝手は格段に向上する。

MB16AMTのデモ機。左側面下側のケーブルがつながって端子がDP Alt Mode対応USB Type-Cポートで,その上に見えるのがHDMI Micro入力端子だ。ちなみに,側面上部に見えるスリットは,内蔵スピーカーの開口部である
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 MB16ACの場合,DP Alt Modeが使えない機器と接続するには,DisplayLinkの技術を用いたUSB Type-C経由での仮想ディスプレイ接続となるため,USB 3.0の帯域幅による制限で,動画がカクつく,マウスの動きに対するレスポンスがやや遅くなる点が問題となっていた。
 加えて,MB16ACの液晶パネルは最大輝度220nitというスペックを有するのに,DisplayLink時は最大180nitに下がってしまうという問題もあった。MB16AMTでHDMI接続を使う場合,こういった問題は出ない。加えて,MB16AMTはMB16ACと同じDP Alt Mode接続もサポートしているので,USB経由での接続と電力供給が可能だ。
 HDMI接続時はUSB Type-Cポートが電源端子にもなるという仕組みだ。

 さらに,MB16AMTは10点マルチタッチ対応のタッチパネル入力に対応しており,Windows 10 PCやAndroid端末と接続したときにタッチ入力が可能となる。ASUSブースでは,MB16AMTにスマートフォンの「Galaxy S9」を接続してクローン画面を表示し,ディスプレイ上で端末を操作できる様子を披露していた。これはなかなか便利そうである。

スマートフォンと接続して縦画面運用しているMB16AMT。スマートフォンの画面を巨大化する目的にも使えそう
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 意外に嬉しいのが,1W+1Wのステレオスピーカー内蔵だ。スマートフォンと接続してのメディア再生にも便利であり,Blu-rayプレイヤーやゲーム機などのHDMI映像機器を接続したときにも嬉しい機能だ。もちろん,音質は大したことないが,「とりあえず音が鳴る」だけでも活用シーンは多いはず。これもMB16ACにはない機能でうらやましい。

MB16ACは,2つのボタンでOSDメニューを操作する難解な操作系だったが,MB16AMTでは,押し込み操作対応の4方向スティックによる操作系に代わり,格段に使いやすくなった(左)。画面カバーとスタンドを兼ねる付属の折りたたみスタンドは,MB16ACのものとまったく同じ
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 公称本体重量は,MB16ACの約780gからMB16AMTは約900gと少々重くなった。MB16AMTでは,容量7800mAhのリチウムイオンバッテリーを内蔵しているためだ。ASUSの担当者によると,MB16AMTのバッテリー駆動時間は約4時間とのこと。新要素ではあるが,重さにこだわる人からは好意的に評価されない気もする。

 なお,映像表示機能はMB16ACから大きくは変わっておらず,画面サイズは15.6インチで,解像度は1920×1080ピクセル,HDR表示には対応しない。液晶パネルはノングレア仕様のIPS型で,最大輝度は220nitとなっている。
 発売時期は2019年夏で,北米市場における価格は400ドル前後を予定しているとのことだ。


ROG STRIX XG17:240Hz表示対応で3系統入力対応のモバイルゲーマー向けディスプレイ


 ASUSが発表した新型モバイルディスプレイの2製品めは,「ROG STRIX XG17」だ(関連記事)。MB16ACのコンセプトをベースにしている点はMB16AMTと似ているが,思いっきりゲーマー向けに振って,まったく新しく開発された製品である。

ROG STRIX XG17。Nintendo Switchを接続してのデモを披露していた
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 解像度は1920×1080ピクセルで,MB16系と同じだが,画面サイズはMB16系の15.6インチから,17.3インチサイズへと大きくなった。液晶パネルはIPS型だが,垂直リフレッシュレートが240Hzにまで引き上げられており,ゲーマー向けディスプレイを名乗るに相応しい。

ディスプレイはやや大きめの17.3インチサイズ。ステレオスピーカーを本体下側に内蔵しているとのこと
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スマートフォンとの接続にも対応するが,MB16AMTのようなタッチ機能はない
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 輝度やコントラストといったスペックは未公開だが,MB16系よりは若干明るく感じた。ただし,HDR表示には未対応だ。その一方で,AMD独自のディスプレイ同期技術である「FreeSync」(≒Adaptive Sync)には対応しており,48Hzから240Hzまでの可変フレームレート映像を表示できる。
 MB16AMTと同じく容量7800mAhのバッテリーを内蔵しており,約3時間のバッテリー駆動に対応するそうだ。

ROG STRIX XG17のビデオ入力端子部分。上からHDMI Micro×1,USB Type-C×2の並び。USB Type-Cポートは電源入力にも使う
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 ROG STRIX XG17では,ビデオ入力端子がMB16AMTとはだいぶ異なっている。HDMI Micro×1に加えて,DP Alt Mode対応のUSB Type-Cポートを2系統装備しており,3系統の映像入力に対応するのだ。ASUSブースの担当者によれば「ROG STRIX XG17では,USB Type-Cポートの1系統を電源供給に割り当ててもHDMI入力とDisplayPort入力の2系統を使えるようにしたかったので,このような仕様にした」と説明していた。
 なお,240Hz表示ができるのはDisplayPort入力に限られ,HDMI表示時は120Hz入力が上限だとのことである。

スタンドはMB16シリーズゆずりのカバー兼用折りたたみ式スタンドだが,画面サイズが異なるため新規開発である
画像(013)新型モバイルディスプレイからプロユースの「Mini LED×量子ドット」製品まで,COMPUTEXで見た変わり種液晶ディスプレイ総ざらえ

 ROG STRIX XG17の発売時期は,MB16AMTよりも後の2019年末となる見込み。価格は未定だが,MB16AMTよりも高くなることは確実だそうだ。スペックを考えれば当然ではある。日本のゲーマーにも受けそうな製品だけに,国内発売が楽しみだ。


ProArt PA27UCX,PA32UCX:デザイナー向けのMini LED×量子ドットディスプレイ


 「Republic of Gamers」(以下,ROG)ブランドの「ROG SWIFT PG27UQX」(以下,PG27UQX)でゲーマー向けディスプレイにもMini LED×量子ドットを用いた製品を発表したASUSだが,デザイナー/アーティスト向け製品ブランド「ProArt」シリーズにも,同じ技術を用いた新製品「ProArt PA27UCX」(以下,PA27UCX)と「ProArt PA32UCX」(以下,PA32UCX)を出展していた。

PA27UCX(左)とPA32UCX(右)。両製品ともフードが付属している
画像(014)新型モバイルディスプレイからプロユースの「Mini LED×量子ドット」製品まで,COMPUTEXで見た変わり種液晶ディスプレイ総ざらえ 画像(015)新型モバイルディスプレイからプロユースの「Mini LED×量子ドット」製品まで,COMPUTEXで見た変わり種液晶ディスプレイ総ざらえ

 Mini LED×量子ドットの技術的な特徴は,PG27UQXの記事で解説しているので,詳しくはそちらを参照してもらうとして,ここでは簡単に触れておこう。
 本稿で扱うMini LEDとは,LEDチップのサイズをμm(マイクロメートル)級に小さくしたデバイスだ。液晶パネルのバックライトに用いると,従来のLEDよりも高密度な配列で構成できるのが利点である。一方の量子ドット(Quantum Dot)とは,nm(ナノメートル)級の半導体結晶物質を用いて,光の波長変換を高効率に行う素材である。

 今回発表となったPA27UCXとPA32UCXは,バックライトとして青色光を発するMini LEDアレイを液晶パネル直下に配置し,青色光はそのまま青色として活用しつつ,粒径3nmの量子ドットに衝突した青色光は緑色に,粒径7nmの量子ドットに衝突した青色光は赤色に変換して,トータルで白色光を得る仕組みとなっている。
 この「青色Mini LED×量子ドット」方式の場合,青色光と黄色蛍光体を組み合わせて白色光を得る一般的なバックライトよりも,格段に鋭いピークの純色(短波長に迫る色)が得られるため,色再現性がとても良くなるのだ。

PA27UCXとPA32UCXは,ASUS製ディスプレイの中でもウルトラハイエンドな製品ということもあり,ASUSロゴが金色となっている
画像(016)新型モバイルディスプレイからプロユースの「Mini LED×量子ドット」製品まで,COMPUTEXで見た変わり種液晶ディスプレイ総ざらえ
 PA27UCXとPA32UCXは,画面サイズがそれぞれ27インチと32インチと異なる以外の基本的なスペックはどれも同じだ。いずれも青色Mini LED×量子ドット方式を採用し,液晶パネルはIPS型,解像度は4K(3840×2160ピクセル)となっている。
 色域は,デジタルシネマ向けの色規格「DCI-P3」の色空間カバー率が89%,sRGBカバー率は99%,AdobeRGBカバー率99.5%とのこと。Ultra HD Blu-ray向けに定義された色空間規格「Rec.2020」にも対応するとのことだが,こちらのカバー率は公開されていない。
 プロユース向けの製品なので,当然ながらハードウェアキャリブレーションによる色補正も対応する。

PA27UCXの側面。ディスプレイ部分の厚みは相応にある
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 PA32UCXが上位モデルで,PA27UCXは下位モデルという位置付けとなっている。たとえば,PA32UCXは,直下型バックライトによるエリア駆動分割数が1152ゾーンで,PA27UCXは,ちょうど半分の576ゾーンといった具合だ。ASUSの直下型バックライトシステムは,1ゾーンあたり4基のLEDを駆動するそうなので,PA32UCXのLED総数は4608基,PA27UCXは2304基となる。
 驚くべきLEDの数だが,最近では,膨大な数のMini LEDを使った直下型バックライトシステムは,「Quasi-pixel Backlight」(ほぼピクセル解像度のバックライト)と呼ばれており,ハイエンドの液晶テレビで採用が進み始めている状況だ。ただ,一般消費者向け製品に使うのはコストが高くすぎるので,プロ向けの製品から採用を始めたというところか。
 その意味では,ゲーマー向けディスプレイでこの技術を採用したPG27UQXは,かなり異端な製品と言えよう。

PA32UCXはDolby Visionに対応する
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 LED搭載数の違いにより,PA32UCXとPA27UCXでは,ピーク輝度も異なる。PA32UCXでは1200nitなのに対して,PA27UCXは1000nitである。両製品ともHDR表示に対応しており,DisplayHDR 1000規格にも準拠するが,PA27UCXはHDR10およびHLG(Hybrid Log Gamma)に対応。PA32UCXは,これらに加えてDolby Visionにも対応する。さらにPA32UCXは,SDR映像を疑似HDR化する表示モードも搭載するそうだ。
 担当者によれば,「両製品ともデザイナーやアーティスト向けの製品なのだが,PA32UCXはマスターモニター的な用途を想定して,映像制作現場でも活用できる製品を目指して開発した」とのことであった。

 ビデオ入力インタフェースは微妙に異なっており,PA27UCXはHDMI 2.0×2,DisplayPort 1.2×1,USB Type-C(DP Alt Mode対応)×1を備えるのに対して,PA32UCXはHDMI 2.0×4,DisplayPort 1.2×1,Thunderbolt 3×2となっている。

PA27UCXのインタフェース部(左)。USB PD端子は出力60Wに対応するそうだ。右はPA32UCXのインタフェース部。HDMI入力がPA27UCXよりも多く,PA27UCXにはないThunderbolt 3ポートを装備しているのが特徴だ
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 発売時期は,PA27UCXが2019年第4四半期で,PA32UCXが2019年夏とのこと。価格は明らかになっていないが,JOLED製22インチRGB有機ELパネルを採用した「ProArt PQ22UC」の60万円前後よりは安価になる見込みだという。スペックを考慮すると,意外にお買い得なのかもしれない。

PA27UCXのカラースペクトラム。基本的にはPG27UQXと同じで,赤緑青の純色ピークが鋭く出ており,各ピークを隔てる谷も広くて分離具合も良好だ
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PA32UCXのカラースペクトラム。PA27UCXと同じ傾向だが,RGBのピークバランスが違うのは,ディスプレイ側の色温度設定が異なっていたため。展示機での測定ゆえの問題である
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ASUSTeK Computer公式Webサイト



Prestige PS341WU:MSI製のデザイナー向け21:9 5Kディスプレイ


 最後に紹介するのは,MSIのデザイナーやアーティスト向け製品ブランドである「Prestige」の液晶ディスプレイ「Prestige PS341WU」(以下,PS341WU)である。
 PS341WUは,4K(3840×2160ピクセル)と同じ縦解像度で,アスペクト比21:9の5120×2160ピクセルとなっているのが最大の特徴だ。DCI(デジタルシネマ・イニシアチブ)の4K規格は4096×2160ピクセルだが,PS341WUの表示解像度は,1000ピクセル以上も横解像度が広いのだ。

PS341WU。アスペクト比21:9の5Kディスプレイだ
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 搭載する液晶パネルはLG Display製の「NANO IPS」液晶で,バックライトシステムはエッジ型で,5×2の10ゾーンによる簡易なエリア駆動システムを採用しているという。DisplayHDR 600規格に準拠したHDR表示性能も有する。バックライトの標準輝度は450nitとのこと。なお,垂直リフレッシュレートは,ゲーマー向けではないので最大60Hz,液晶パネルの応答速度は5ms(※計測方式は未公開)だそうだ。

 色域は,DCI-P3の色空間カバー率98%を謳っており,「この点では,ASUSのProArtシリーズにも負けない」と鼻息が荒い。どうやら広色域の白色バックライトを採用しているようである。
 青色LEDを光源とした広色域白色バックライトにはさまざまなものがあり,たとえば2017年には,シャープが国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)と共同で,アルミニウム(Al)と酸素(O)と窒素(N)を主成分とするセラミックス「γAlON」(ガンマアロン)を用いた緑色蛍光体を開発して,注目を集めた。ガンマアロンは,青色LEDの青色光を,波長が525nm,スペクトル半値幅は40nmというシャープな純色の緑色光に変換できる性質を持つという。シャープの液晶テレビ「AQUOS 8K」シリーズには,ガンマアロンが使われている。

※ 色がシャープに見えるか,ぼやけて見えるかを左右する値。値が小さいほどシャープな色になる

 色に自信ありというPS341WUのカラースペクトルを計測させてもらった。結果は以下のとおり。
 緑色のピークは緩い感じだが,赤のピークは相当に鋭い。MSIの担当者によれば「赤が鋭いのはKSF蛍光体のおかけだ」とのこと。KSF蛍光体とは,ケイフッ化カリウム(K2SiF6)を主成分とした赤色蛍光体で,純度が高くスペクトル幅が狭い赤色を得られるのが特徴だ。AQUOS 8Kシリーズにも,KSF赤色蛍光体が採用されている。HDR表示性能は簡易的だが,発色はなかなか良さそうだ。

PS341WUのカラースペクトラム。赤色ピーク付近に複数のピークが現れるのがKSF赤色蛍光体の特徴である
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PS341WUの左側面には,SDカードスロットとUSB 3.0 Type-Aポートが2つ,3.5mmミニピンのサウンド入出力端子が並んでいた
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 インタフェース類は,HDMI 2.0×1,DisplayPort 1.4×1,USB Type-C(DP Alt Mode)×1,Thunderbolt 3×1を備える。発売時期は2019年8月を予定しており,北米でのメーカー想定売価は1499ドル前後を予定しているとのことだった。
 ASUSのProArtシリーズほどウルトラハイスペックではないものの,手が届きそうな価格対スペック比は日本でも評価されそうに思える。国内発売を期待したい。

 最後に,MSIの担当者が「面白い機能」と前置きして,ある物を見せてくれた。それは,Prestigeのロゴ付きの磁石だ。
 PS341WUのディスプレイスタンド部はスチール製で,付属する磁石で紙に描いた下書きを留めておけるのだ。かなりのローテク機能だが,アイデアとしては面白い(笑)。

Prestigeロゴ付きの磁石(左)。製品ボックスには1個しか付属しないそうだが,2〜3個付けてくれてもよさそう。右は磁石の使用イメージ(赤丸部分に磁石がある)。この展示ブースでは,必ず磁石を披露しており,相当に自信ありなアイデアのようである
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MSI公式Webサイト

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