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インテルの次世代ビジュアルコンピューティング構想,新ベクトル型命令群AVXやLarrabee,Nehalem最新情報
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印刷2008/05/30 17:08

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インテルの次世代ビジュアルコンピューティング構想,新ベクトル型命令群AVXやLarrabee,Nehalem最新情報

Intel上席副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長Patrick P. Gelsinger氏
 Intelの日本法人であるインテルは,5月30日「インテル プラットフォーム技術セミナー 2008」を開催した。午後からの技術セッションに先立ち,報道関係者向けに「将来の製品動向に関する記者説明会」を実施し,説明会では来日中の米Intel上席副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長Patrick P. Gelsinger氏が壇上に立ち「ペタスケールからミリワットまで〜インテル・アーキテクチャーによる革新とマルチコアの効率的利用のための取り組み」と題するプレゼンテーションを行った。
 お題の通り,上はハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)から下はモバイルインターネットデバイス(MID)/携帯電話に至る幅広い内容で,Intelがコンピュータのあらゆる分野を手がけるようになったことを象徴するものとなった。ここでは,4Gamerの読者に関係がありそうな内容に絞ってGelsinger氏のプレゼンテーションをレポートしてみたい。

次世代のベクトル型命令セットAVX,そしてLarrabeeへ


Core i7(LGA1366,クアッドコア)
 2007年9月以来の来日というGelsinger氏。冒頭では,有名なムーアの法則や前社長でIntelの創業者の一人アンディ・グローブ氏が推進したソフトウェアスパイラル(ソフトとハードが共に進化していくというモデル)など,Intelを支える理念を紹介。ミリワットからペタフロップスまで互換性と拡張性を維持する製品を投入するというIntelの戦略は,こうした理念に支えられていると説明した。その後,HPCに話題を移し,次世代Itaniumの特徴が紹介されたりしたのだが,さすがにこのあたりは4Gamerの読者には縁遠い世界なので割愛する。

 ゲーマーに関係してきそうなのは,今年末にリリースされる次世代CPU,Nehalem(開発コードネーム),そして次世代のSSE命令セットIntel AVXといったあたりだ。
 Nehalemについては,これまでも繰り返し取り上げられてきているが,ゲルシンガー氏は「Pentium Pro以来の革新的アーキテクチャ」だと,その重要性を強調して見せた。
 Pentium Proをご存じない読者も多くなっていると思うが,Pentium Proは初代P6アーキテクチャの製品である。のちにPentium II/IIIに発展,そこからさらに相当の改良が加えられて原型を留めないほどになってはいるが現在のCore 2の原型にもなっている。
 Gelsinger氏自身,Intelの歴史的マイルストーンの一つにPentium Proを挙げているくらいで,それと肩を並べるというのだから,いかにNehalemを重要視しているかが分かろうというものだろう。

 「Intel Advanced Vector Extensions(AVX)」は,将来の製品に実装されるという次世代のSSE命令セットだ。現在のSSEは128ビット幅のレジスタを使用するベクトル型の命令セットだが,AVXはレジスタ幅を2倍の256ビットに拡張し,2倍の演算性能を実現しようというものだ。このAVXは,2010年頃に予定されているSandy Bridgeという開発コードネームのCPUから実装される予定だが,現在「ソフトウェアデベロッパと密に協力して開発を進めている」(Gelsinger氏)という。

Intelが考えるビジュアルコンピューティングとは


Core i7(LGA1366,クアッドコア)
Core i7(LGA1366,クアッドコア)
 さらにGelsinger氏は,Intelが考えるビジュアルコンピューティングに話を進める。
 氏が示した「ビジュアル・コンピューティング:グラフィックスの再定義」というスライドは,どこか他社のプレゼンテーションでも見たような内容のようにも思えるが,Gelsinger氏によると「現在の高精細なレイトレーシング,フォトリアリティの映像技術,あるいはAIといったような技術が,向こう10年以内に融合するだろう。それが新しいビジュアルコンピューティング」なのだと説明する。

 氏は,マルチコアがIntel型ビジュアルコンピューティングを強力に推進してきたと述べ,その実例として読者もご存じの「Far Cry 2」のデモを紹介。また,Intelが以前から取り組んでいるIntelRTによる「QUAKE 4」のレイトレーシング映像を紹介していた(関連記事)。

Core i7(LGA1366,クアッドコア) Core i7(LGA1366,クアッドコア)


Core i7(LGA1366,クアッドコア)
 このようなIntel型のビジュアルコンピューティングを支えるアーキテクチャとして氏が示したのがLarrabeeである。すでに報じられているように,Larrabeeは複数の(正確な数は示されていないが32個以上といわれている)インテルアーキテクチャプロセッサコアを集積した,いわゆるメニーコアのプロセッサだ。ただし,スライド中のコアにプラスが2個付いている(IA++)あたりがポイントだろう。スライドに示されているように,ベクトル命令が強化された命令セットが実装されるらしい。
 これが先のIntel AVXともつながってくるわけだが,ベクトル命令を実装したメニーコアといえば現在のGPUがまさにそうである。そして,Gelsinger氏はLarrabeeが最初に投入される分野として「ディスクリートグラフィックス(要するにグラフィックスチップ)になる」と明言した。

Core i7(LGA1366,クアッドコア)
Core i7(LGA1366,クアッドコア)
 Larrabeeは,NVIDIAなどが推進しているGPGPUと完全に被る製品になるわけだが,GPGPUに対するLarrabeeの利点について,氏は「ソフトウェアの互換性,そしてソフトウェア開発のしやすさ」にあると述べる。Intel AVXという形でメインストリームのプロセッサで先行して命令を実装し,その延長線上にLarrabeeがあるのなら,確かにソフトウェア開発などの面でGPGPUに大きな差を付けることができるに違いない。
 事実,Gelsinger氏によれば,すでに「Larrabeeは,多くのソフトウェアデベロッパやゲームデベロッパと協力しながら開発を進めている」そうで,多数の対応ソフトウェアやミドルウェアが提供されるという。また,Intelは数千人のソフトウェア開発者を擁しており,開発ツールやチューニングツールを提供していくと述べていた。

Core i7(LGA1366,クアッドコア)
 以上からIntelの将来構想がはっきりと見えてくる。現在のIA32の(スカラ型)命令セットは,度重なる拡張の末,これ以上の拡張が難しいというレベルにまでなっているが,ベクトル型の命令を強化することで今以上のパフォーマンスを得ようという方向である。
 ただし,ベクトル演算は,特定の計算(グラフィックスであるとか科学技術計算など)には適しているが,まったく適さない分野も少なくない。そうした分野に対しては,従来のIA命令セット(スカラ型の命令)で対応していこうというわけだ。
 最後のQ&Aセッションにおいて「Intelはベクトル型に比重を移しているのでは」という問いに対して,Gelsinger氏は「ベクトル型にはMMXの時代から取り組んおり,Intelにとって特別なものではない。スカラ演算の性能を伸ばしていくことも重要で,今後も取り組んでいく」と答えていた。スカラ演算とベクトル演算,双方で高性能なことが優れたプロセッサの条件となるというのは,実はプロセッサの教科書にも書かれていることだ。Intelはプロセッサの正道を歩もうとしているのだろう。同社の今後の製品に期待したい。

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    Core i7(LGA1366,クアッドコア)

  • 関連タイトル:

    Xeon Phi

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