連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第533回「いつかがいつかじゃなくなってしまう前に」
先日,「ドラゴンクエスト」の位置情報ゲイムである「ドラゴンクエストウォーク」(iOS / Android)が発表されたわね。正直,ものすごく楽しみよね。ついに来たかという感じ。今までの位置ゲイとどういう違いを出してくるのか,ドラクエならではのどんな面白さを提供してくれるのか。かなり期待しているわ。
そして,先週書いたように,「ドラえもん のび太の牧場物語」も6月13日に発売される。こちらも楽しみ。9月6日には「MONSTER HUNTER: WORLD」の大型拡張コンテンツ「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」も。そして年内にはGoogleの新サービス「Stadia」が始まり,今年ではないけど将来的には次世代PlayStationも発売されることでしょう。ゲイマー的には,楽しみなことばかりですよ。
今後,私にとって楽しみなゲイムが目白押しで,ヤりたいゲイムがあるならば,特別な理由がない限りはヤったほうがいい。そう思いました。なるべく後に回さず。今ヤレるチャンスがあるならば,ヤったほうがいい。後悔しないように。
6月3日の月曜日,全日本プロレスの青木篤志さんが亡くなりました。報道によると,バイクでの事故だったそうです。青木選手は,私と同い年です。普段連絡を取る感じの仲ではなかったけれど,会場で会えば私があいさつのように青木選手の股間を触り,青木選手が冗談で私の股間を触り返すという仲ではありました。
同い年,同じくらいのキャリア,そして何より青木選手は私のようなイロモノレスラーに対して,かなり早い段階から理解を示してくれました。いわゆるメジャー団体の出身なのに,インディーのふざけたゲイ風の選手に対して理解を示すのは,できるようでできない。
そんな青木選手が,急に亡くなった。本当に,急だった。これを書いているのは報道された火曜日で,亡くなった次の日で,何なら亡くなった時刻から24時間も経っていなくて。正直,かなり喪失感がある状態です。
今まで,同い年のプロレスラーが急にいなくなることを私は想像することができなかった。プロレスラーは普通の職業よりも,ケガをすることが多い。これを言うと押しつけがましくなるからカッコ悪いし恥ずかしいけども,リングに上がる以上は皆,命の覚悟というものはできているのです。もちろん死にに行くつもりは毛頭ない。生きて帰るためにリングに上がってはいる。それでも選手は,覚悟を決めてリングに上がっている。そういう職業なのです。
でもね。それはリングの上の話であって。まさか,生活の中での事故でいなくなるなんて思わないじゃないですか。急すぎる。プロレスラーだけでなく,これは自分の周りにいる皆に起こりえることなのです。何なら自分にも。
青木選手の言葉で今でも私の耳に,そして心に残っているのが,「いつか試合ヤってみたいですね」。今,私の中でものすごく猛烈に後悔の念が広がっています。プロレスは言うてもビジネスなので,ヤりたいからといってすぐにおいそれと実現できるものではありません。会社が違う場合はとくに。
それでも。なぜ試合ができなかったのかなぁ……。お互いがヤってみたいと思っていたはずなのに。いつかって,いつなんだろう。今となっては,いつかがいつかじゃなくなってしまった。悲しいなぁ。なんでだろう。誰が悪いわけでもなく,でも起こってしまった事故なのに。謝りたくなってしまう。実現できなくてごめんなさい。私なんかが残ってしまってごめんなさい。
私はまだ生きているから,知った風に言うのは恐縮だけど。急に自分がいなくなることも可能性としてある。そして,いるはずの人が急にいなくなることは,これからの人生でもきっとある。私の,君の「いつか」っていつ? 今,ヤろうと思えばできるのに。イこうと思えばイけるのに。会おうと思えば会えるのに。
人間,ヤりたいと思っているすべてのことはできない。どうやっても。だから,大なり小なりの後悔は絶対にある。でも。後悔を少なくはできる。どうヤるか? そんなもん,今ヤれることを,ヤりたいことを,ヤるべきことをヤることだ。なかなかそれができない。分かってる。でも,後悔を少なくするためには,ヤるしかない。そして,楽しんで笑うしかない。どれだけ悲しくてもどんなときでも。
青木篤志選手のご冥福をお祈りいたします。
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」
Nintendo Switch:「ドラえもん のび太の牧場物語」体験版
iOS:「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」
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