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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第235回「『The Last of Us』略して,アス」
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印刷2013/06/27 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第235回「『The Last of Us』略して,アス」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第235回「『The Last of Us』略して,アス」

著者近影
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第235回「『The Last of Us』略して,アス」
 私は今,「ラストオブアス」The Last of Us)をプレイしているわ。
 名前が素敵だというのもある。直訳すると「アスの最後」だもの。どんだけ凄いことが行われてるんだ,と。ナニがどうなって最後になるんだ,と。ワクワクするじゃない。名前だけじゃなくって,話題作だしちょっくら抑えておきますかっていう部分も大きかったんだけどね。

 そんなこんなで,ラストオブアス略して「アス」をプレイしているんだけど,これがまあ面白い。時間を忘れてプレイし続けてしまう。使い古された表現だけど,まさしく映画に介入してるかのような感じね。
 “サバイバルアクション”をうたっているゲイムで,確かに固定の武器がなく,拾ったり作ったりしなければいけないあたりがサバイバルっぽい。でも,このゲイムの魅力はそういうゲイム性の部分ではなく,“映画性”にあると思うの。よく「映画のようなゲイム」という表現がされるけども,このゲイムはまさにそれ。
 極論すると,ゲイムの持つ映画性を突き詰めた感じ。おそらく,ほかの人がプレイしている様子を後ろから眺めているだけでも,同じように面白く感じられるでしょうね。そういうゲイム。感染者と呼ばれる敵もちゃんと怖いしね。
 武器の改造ができたりもするんだけど,それでもやっぱり敵からは見つからないようにしたい心理が働くの。というのも,武器をパワーアップさせたって,主人公が強くなりすぎることはないわけね。ここもポイント。

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 それに,このゲイムならではの要素として,聞き耳を立てて相手の居場所を探るっていうのがあるんだけど,そのシステムも,息を潜めて見つからないようにしている雰囲気をうまく演出できているんじゃないかしら。なんせ,このゲイムで大事なのは,「敵をいかに倒すか」ではなく「いかに生き残って先に進むか」なのね。だから,敵に見つからないなら,見つからないに越したことはないの。
 こういうゲイムって,クリーチャーというかゾンビというか,ともかく敵という名のストレスと,それを倒すことで得られる爽快感に楽しみを見出すものが多いじゃない? でも,このゲイムの場合,純粋にストーリー展開だけでプレイヤーを遊ばせ続ける力がある
 要するに,感染者が続出していて,それに伴う絶望感が大前提にあるストーリーを描くにあたって,敵の強さも武器の少なさも,すべてそれを邪魔しないために調整されているのよ。敵との戦闘やそれにまつわる各種要素は,ストーリーを際立たせるためのスパイスとでも言えばいいのかしら。このあたりが,本当に緻密に作られてると思う。
 そのうえで,親子のようなおっさんと少女の関係性までをも描いているわけだから,こりゃもう,ストーリー性の強いゲイムが好きな人にとって,至高の作品となり得ると思うわ。逆に,気楽に敵をバンバン撃って倒したい派には,ちょっと合わないかもしれない。なので,選ぶときには気を付けてほしいわね。
 そして「ゲイムから何かを得たい」とか「ゲイムから学び取る何かはきっとある」という気持ちがあるならば,その期待に応えてくれる作品だとも思うわ。
 もっとも私は,ゲイムをプレイするのに理由なんていらないと思っているんだけどね。単に好きだからプレイしている。その結果,何かを学び取ることもあるし,何かを得ることもある。ゲイムをプレイすることが目的であって,何かを学び取るためにプレイしているわけじゃない。趣味ってそういうもんじゃない? 好きだから趣味にしてる。それで十分。
 ゲイムをプレイしているときだって,思いどおりにいかなくてイライラすることもある。対戦モノで負けてモヤモヤすることもある。でも,ゲイムをプレイすることが目的だから,そのイライラもモヤモヤも結局は趣味の一環なの。興味のない人から見ればゲイムって不毛かもしれないけど,いろいろな楽しみが選べるから私は好きなのよ。
 このアスは,映画的なものを楽しみたい人や,そういうゲイムが好きな人にはバッチリおススメよ。

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 さて,ここからどうでもいい話に移るわ。どうでもいい話から始めてゲイムの話に入るというパターンではなく,ゲイムの話から入ってどうでもいい話につなぐという,いつもとは逆の形ね。

 アスをプレイしていて思ったことがあるの。それは,武器って何なんだろうか? ということ。
 アスでは,その場に落ちているものが武器になったりするんだけど,敵と戦うには武器が必要なわけじゃない? その“武器”って何なんだろうな? って。
 世の中には戦いが蔓延してるわ。誰かよりも数字を稼がなければならない,誰かよりも優れてないといけない,誰かよりも好かれなければならない。喧嘩は良くない,他人と比べるのは良くないと我々は教えられてきたけども,この世の中は争いばかり。
 喧嘩は良くないし,他人と比べるのも良くない。それ自体は間違っちゃいない。けど,それプラス世の中に戦いがあるってことは子供達にちゃんと教えないといけないと思うの。
 みんなで手をつないでゴールだなんて,確かに理想かもしれないけど,そんなの現実的ではないわけ。戦いがあれば,その結果として順位は生まれるんだから。では,戦うにあたって,自分の武器は何か? それをみんなが考えられるような教育こそ,理想だと思うんだけども……。
 実はプロレスラーもそうでね。プロレスって,みんなが戦う場なんだけど,プロレスラーの強さって一つの物差しで測れるようなものではないの。ほかの人の強さとあなたの強さは何が違うの? という質問に対して,自分なりの説明をできる人が,プロレスという世界観の中において強い人なんだと私は思っているわ。
 ゲイムの世界もきっとそうね。内部のことは何も知らないから憶測だけど,作り手が面白さを突き詰めるのは当たり前のこと。じゃあほかのゲイムの面白さと何が違うの? これが大切なんだと思う。

画像集#012のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第235回「『The Last of Us』略して,アス」
 いずれにせよ,戦いに勝つには何かしら武器が必要なのは間違いないわ。その武器が有効かどうかはさておき,ね。戦いにおいて,一生懸命やるのは当然のことなのよ。みんな勝ちたいんだから。ただし,一生懸命やっているからって,勝てるかどうかは別のお話。
 教育の場でも,一生懸命やれってところまでは教えるわ。でも,「正しい方向で」が抜けてる気がする。頑張ってるからレギュラーになれるわけじゃない。頑張ることが目的じゃない。勝つためにどういう武器を持ったらいいかを考えて,その武器を育てるために頑張らないと
 アスは映画性を武器に設定して,そのためにゲイム作りを頑張った。だから面白い。少なくとも私にとって面白いゲイムではある。
 はい。アスをプレイしながら,いっぱい武器を持つって難しいなあと思ったって話でした。

 さて,今週はついに「新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女」発売! でもまだ「真・女神転生IV」をクリアしきってないし,「バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション」はキャンペーンモードこそクリアできたけどRAIDモードはまだまだだし,「テラリア」も納得いくとこまでは進んでないし,このまま新・世界樹の迷宮を買ってしまったら,久しぶりにゲイム迷子になってしまいそう! 迷宮だけに。……ええ,これが言いたかっただけですよ?
 また来週!

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「The Last of Us
PlayStation Vita:「ペルソナ4 ザ・ゴールデン
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「ZombiU(ゾンビ U)
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「真・女神転生IV
Xbox 360:「Minecraft:Xbox 360 Edition

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
DDTプロレスは,6月28日(金)に新宿FACE大会「KING OF DDT TOKYO 2013」を開催します。当日はKO-Dトーナメントの一回戦として,ディーノ選手は坂口征夫選手と対戦予定です。このトーナメント優勝者は,8月18日(日)に両国国技館大会のメインイベントに出場できるのですが,ディーノ選手は8月17日(土)の両国大会で,飯伏幸太選手とメインイベントで対戦することがすでに決まっています。つまり,トーナメントに優勝すれば,2日連続で両国のメインに立つことになるわけです。なお,ディーノ選手は「2日連続で両国のメインに立てば,もう上がりでしょ。小学生の頃から夢だったアースクエイクのようになるため,WWEに挑戦してやるわ。体形も近付いてきたことだし」と意気込みを語っていました。6月30日(日)には石川県・金沢流通会館で「Road To Ryogoku in KANAZAWA 〜ドラマティック・ドリーム・とり野菜〜」も開催されますので,そちらもお楽しみに。
  • 関連タイトル:

    The Last of Us

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