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「キネマ51」: 第11回上映作品は「ABC・オブ・デス」
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印刷2013/08/17 00:00

連載

「キネマ51」: 第11回上映作品は「ABC・オブ・デス」


 グラスホッパー・マニファクチュアの須田剛一氏が支配人を務める架空の映画館,「キネマ51」。この劇場では,新作映画を中心としたさまざまな映像作品が上映される。第11回の上映作品は,全26編,1作品5分の短編オムニバスホラー「ABC・オブ・デス」。支配人の盟友・山口雄大監督も参加している作品だ。

「ABC・オブ・デス」
7/30(土)新宿武蔵野館ほかにて全国順次レイトショー公開
配給:キングレコード

映画「ABC・オブ・デス」公式サイト



関根:
 今回もオムニバス作品ですね。

須田:
 そうですね,キネマ51的ショートムービー三部作とでもいいますか。

関根:
 「SHORT PEACE」(関連記事),「V/H/Sシンドローム」(関連記事)と続いて,今回は全26編もの作品からなるオムニバス,「ABC・オブ・デス」。

須田:
 まずはショートムービーって,数ありゃいいってもんじゃないってことは,分かりましたね。

関根:
 いきなり辛口ですね。

須田:
 短編オムニバスとは,SHORT PEACEみたいなもののことをいうんだなと。大友さんは何本も短編を作られているじゃないですか。まあ,こなれているといいますか,いい構成だったんだなと,つくづく思いましたね。

4Gamer:
 一つのパッケージにまとめるにあたっての,クオリティコントロールが行き届いているというか。

関根:
 そうですね。
 今回の作品群は,すべて“死”をテーマにしていて,短編のタイトルをアルファベット順に並べていくというコンセプトで,それ自体は面白いんですけど,ちょっと内容がバラバラすぎて。それが1作品5分で切り替わっていくので,見ている側にとっては,ちょっとたいへんでしたね。全部で2時間ちょっとありますから。

須田:
 やっぱり長いですよね。

関根:
 ちなみに,TeTさんは今回もチラ見ですか?

4Gamer:
 Mぐらいまで頑張ってたんですけど,途中で出ちゃいました。

関根:
 今回,ついに!

4Gamer:
 はい。分かった,もういい! という感じで。

関根:
 支配人は全部観ましたよね?

須田:
 もちろん観ましたよ。

関根:
 全26本の中で,コレ! っていうものありましたか?

須田:
 まっ,そもそも今回は,友人の山口雄大監督が参加しているからという目的があったから観たんですけどね。雄大さんの作品「Jidai-Geki 時代劇」と,もう一つ,ブルドッグ顔のパイロットと,ネコ顔のストリッパーの着ぐるみが登場する異色ホラー,ノルウェーのトーマス・マリング監督作,「Hydro-Electric Diffusion 水電拡散」の2本が秀逸でしたね。面白かったです。

関根:
 面白かったですね。ホラーシーンにも必然性がありましたし。

須田:
 確かに。26本観て,我らが雄大さんの作品は,ほんとに,誇れるなと。いや,面白かったですよ。短いながら,素晴らしいです! まあ,あと,これはお笑いのハマカーンじゃないですけど,「下衆の極み」という言葉がしっくりくる作品だらけでしたね。下衆かったー。下衆い。

関根:
 不条理ものや,どぎついシーンの連続だったんですけど,ちょっと悪ふざけがすぎる作品がいくつかあって,それが実に下衆かったですね。

須田:
 部長は,面白かったの,どれですか?

関根:
 僕は,アルゼンチンのアドリアン・ガルシア・ボグリアーノ監督作「Bigfoot ビッグフット」が面白かったですね。子供を寝かせるために“寝ない子を襲いにくる雪男の話”を聞かせていると,本当に雪男が? みたいなストーリーなんですけど。
 夢なのか現実なのか,最後まであいまいに描かれていて,その後の展開はどうなるんだろう? という想像を掻き立てられるようなエンディングが良かったです。

須田:
 あれ,面白かったです。確かに,あの後の展開に期待が持てるストーリーでしたよね。

関根:
 あとは,チリのエルネスト・ディアス・エスピノーザ監督の「Cycle サイクル」。庭掃除をしているときに芝生の上に血痕を見つけた男が,その原因を解明しようとして不思議な世界に飛び込んでしまう不条理サスペンス。どういうオチをつけるのかなとワクワクしながら観ちゃいましたね。まさにタイトル通りの“サイクル”なんですけど,いきなりすぎる展開にも説得力がありました。
 ちなみに,一番きつかったのは,フランスのザヴァエ・ジャン監督の「XXL ダブルエックスエル」でしたね。ダイエットのやつ。

須田:
 あー,ありましたね。

関根:
 僕,あれは,手で画面隠しながら,一番下の字幕だけ観てました。

須田:
 分かる。

関根:
 想像つくじゃないですか,これから起こるであろう展開は。

須田:
 想像つきますね。太った女の人が,馬鹿にされることに疲れきって,ナイフを手に風呂場に行くっていう話なんですけど。

関根:
 自殺でもしちゃうのかな? なんて思いながら観ていると……。

須田:
 ダイエットに成功してしまうという……。

関根:
 簡単に想像がつくからスプラッターが駄目な僕でも,字幕だけで映像は頭の中に十分浮かびました。


盟友,山口雄大監督


関根:
 ちょっと駆け足だったので,山口雄大監督の作品について,あらためて支配人にお聞きしたいんですが。

須田:
 いやぁ,面白かったですよ。一点突破でしたね。笑いも含めて。

関根:
 ストーリーはシンプルですよね。侍が切腹するだけ。その侍と,介錯人の表情を追っているんですけど。

「Jidai-Geki 時代劇」

須田:
 切腹をする侍の苦悶の表情がどんどんゆがんでいく。というか,そこまでゆがむかってくらいにゆがんでいく。介錯人はそれが気になって介錯できないという,不思議な時間の流れを描いた時代劇でしたね。

関根:
 どうやってるんですかねぇ,あの顔って。

須田:
 あれは特殊メイクじゃないですか? CGじゃないと思いますよ。

関根:
 メイクなんですね。

須田:
 メイクだと思います。あそこはCGっぽくなかったですね。たぶん特殊メイクだと思います。

関根:
 いやぁ,苦悶の表情をあそこまでディフォルメした映像を初めて観ました。

須田:
 素晴らしかったですね。誇らしかったですよ。

関根:
 それでいて下衆感がなく,どことなく上品に仕上げていて,とても潔い作品でした。

須田:
 そうですね。切腹は,侍の潔さじゃないですか。潔さをしっかり笑いにするっていうところ。で,しっかり最後に介錯もして……。すごくきれいな作品でした。
 このオムニバスは,世界中の映画監督が参加しているんですよ,いわば短編ホラー世界選手権。その中で,日本人として何をすべきかということが分かっている感じがして,さすがでしたね。

関根:
 ABC・オブ・デスにおいて,雄大監督作は必見ということですね。

須田:
 はい。その他の作品には,正直,不快なものもあります。それは言っておきましょう。

4Gamer:
 アレとかアレとかアレとか……。

須田:
 もちろん面白い映画もありますし,雄大さんの作品は必見ということで,オススメしたいんですけど。
 それこそ,短編オムニバスを続けて3作観てきたからこそ,良質な作品とそうではないものが明確に分かりました。V/H/Sシンドロームって,けっこう面白かったんじゃないの? なんて思ったり。

関根:
 そうですね。僕は,きつかったですけど(笑)。

須田:
 必然性はありましたね!

4Gamer:
 今にして思えば(笑)。

関根:
 そうです! それはそうとして,支配人は,SHORT PEACEのときもV/H/Sシンドロームのときも,オチをつけないというか,続きがありそうな雰囲気を残すということが,短編の面白さだとおっしゃっていましたよね。
 今回の作品では5分の中でオチをつけようとするあまりに,やや強引なものが多かったような気がします。

須田:
 そうかも。オチをつけずに,余白の部分を残している作品のほうに面白いと感じるものが多かったです。5分の中にとどめない作り方っていうのは,面白いなと思いましたね。前後の奥行き。それがあるかどうか。

関根:
 そういう意味では,アメリカのマルセル・サーミエント監督の「Dogfight ドッグファイト」も面白かったですね。闘犬と格闘家が非合法の闘技場で闘うという作品ですけど。どっちが勝つのかドキドキしながら見入っちゃいました。

「Dogfight ドッグファイト」

須田:
 そうそう。で,まさか! あー,そう! って。それこそ,5分の前から続いているであろう伏線の引き方が面白かったですね。

関根:
 続きも観たくなりました。

須田:
 ほかにも気になった作品はいくつかあったはずなんですけど,それ以外の“下衆い”クオリティの作品によってちょっと飛んじゃいました。

関根:
 なにせ26本ですからね。今,話に出てきた作品以外に,20本もありますから,4Gamerの読者の皆さんが,どの作品をお気に入りに選ぶのかも楽しみですよね。

須田:
 気になりますね。なんせ26本もありますから。

関根:
 支配人,ちょっと待ってください! 今,最新情報が入ってきましたよ。って,映画の最後に出てきただけですが。

須田:
 どうしたんだね,部長!

関根:
 「coming in 2014.more ABC'S of DEATH」らしいですよ!

須田:
 なんと! さらに26本もあるんだー!

関根:
 だー!

4Gamer:
 もしかしてお二人,それをオチにして今回を終わらせようとしてませんか?

二人:
 え……。そ,そんなことないですよ……?

4Gamer:
 下衆いことしないで,ちゃんと関連するゲーム,紹介してください!


山口雄大監督といえば……?


関根:
 どうしましょうか,今回は。もうオムニバスなんて……。

須田:
 今回は,あのー,やはり,フィーチャリング山口雄大監督というこで。

関根:
 映画は,そうでした。26本の中でも,フィーチャリングされるべき作品でしたしね。

須田:
 そうなんですよ。というところでいうと,雄大さんの映画だからこそ,雄大さんっぽいゲーム。

関根:
 ぽいゲーム?

須田:
 そうです。それをやっぱり紹介したいなと。

関根:
 なるほどなるほど。雄大監督がどういう人なのかっていうことを知るには。

須田:
 知るには一番いいゲームがあるんです,8月1日に発売された「KILLER IS DEAD」PlayStation 3 / Xbox 360)。

4Gamer:
 そのゲーム,奇しくも日本刀が出てきますね。

「KILLER IS DEAD」
「キネマ51」: 第11回上映作品は「ABC・オブ・デス」

須田:
 そうなんですよね。ここに道は出来ていたんです。このゲームは,雄大監督が全カットシーンを演出しているんですね。

関根:
 すべてのカットシーンをですか?

須田:
 ええ。マチネといわれるアクションシーンの前後のつなぎ部分は雄大監督じゃないんですけど,いわゆる物語パートのところの演出はすべて,やってらっしゃるんですよ。

関根:
 映画監督がゲームのカットシーンで演出をやるっていうのは,どういうことなんですか?

須田:
 今回の場合は,全カット俳優さんを使って,すべてカメラで撮影しているんですよ。モーションキャプチャをやりながらなんですけど。

関根:
 じゃあ,映画と同じように,アングルもその時に決めながら撮っているということですね。

須田:
 ですね。だからつながりというか,こっちから撮って,また違うアングルで撮って……みたいに,本当に映画を撮影するのと同じようにやってます。

関根:
 ほほぅ。ちなみに,そのシーンは何時間ぐらいあるんですか?

須田:
 それが大体2時間くらいあります。

関根:
 凄いですね,それ。

「キネマ51」: 第11回上映作品は「ABC・オブ・デス」
「キネマ51」: 第11回上映作品は「ABC・オブ・デス」

須田:
 さらに言うと,音声収録もそれをベースにやっているんですよ。役者の演技している映像にあてる。いわゆるアテレコですね。
 デジタルの中でアナログの手法を使っているというところでいうと,非常に面白いやり方ですし,クオリティにも直結していると思いますね。

関根:
 確かにそうですね。その映像を雄大監督がやっていると思うとなおさらですね。

須田:
 そうなんです。ABC・オブ・デスの雄大監督作品を観て,もっと監督の映像を観てみたいという気持ちになると思うんで,

関根:
 なんせ,5分ですからね。

須田:
 そう。だから,さらに堪能したい方は,ちょうどKILLER IS DEADというね……。ちなみに,このゲーム,作ったのがね,グラスホッパーなんですね。

関根:
 はい,もうね,そのオチね,何度もやってるんですよ。

須田:
 4Gamerの読者はうんざりしてると思うんですけど。

関根:
 まあ,お家芸ですからね。

須田:
 大事なところですからね。ということで,今回は,KILLER IS DEADでございます。

関根:
 「星三つでございます」的なシンプルなシメ,ありがとうございました!

映画「ABC・オブ・デス」公式サイト

  • 関連タイトル:

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