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Core 2
  • Intel
  • 発表日:2006/07/27
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シリーズ最高クロックの「Core 2 Duo E8600」レビュー掲載。E0ステッピング版「Core 2 Duo E8500」も試す
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印刷2008/08/22 10:30

レビュー

E0ステッピングのCore 2 Duoが持つ価値を,オーバークロックを交えて検証

Core 2 Duo E8600/3.33GHz

Text by 宮崎真一

»  2008年夏にCore 2 Duoのラインナップへと加わったCore 2 Duoシリーズ最上位モデルのレビューをお届けする。C0からE0へとステッピングが上がったことで,Core 2 Duo上位製品の位置づけはどう変わるのか。ゲーマーにとっての価値を,あらためて確認してみたい。


Core 2 Duo E8600。sSpecは「SLB9L」となっている
Core 2
 2008年8月12日,IntelはデュアルコアCPUシリーズである「Core 2 Duo」の最上位モデルとして,シリーズ最高クロックを更新する「Core 2 Duo E8600/3.33GHz」(以下,E8600)を追加した。

 E8600と,従来のシリーズ最上位モデル「Core 2 Duo E8500/3.16GHz」(以下,E8500)の違いは表1にまとめたが,ご覧のとおり,動作倍率が9.5倍から10倍へと引き上げられた以外に,基本的なスペックに違いはない。基本的には,純粋に動作クロックを引き上げた製品という理解が妥当だろう。

底面のチップコンデンサ配列はC0ステッピング版CPUとほぼ同じだが,若干の違いも見られる
Core 2
 しかし,ここで注目したいのは「ステッピング」(Stepping)だ。ステッピングとは簡単にいうと,CPUコアのバージョンのようなもの。CPUには「エラッタ」(Errata)と呼ばれる,ハードウェアレベルでの不具合が残っている。
 たいていの場合,BIOSなどのソフトウェアによって,エラッタが現実的な問題として表面化しないよう対策されているので,エンドユーザーがエラッタの問題に直面することはめったにない。しかし,不具合であることに違いはないので,製品のリリース後も,一定のタイミングで不具合を解消したバージョンを投入してくることがある。それを「ステッピングチェンジ」というが,今回のE8600は,従来と同じ「Wolfdale」(ウルフデール)と呼ばれるコアでありながら,新しい「E0」へと,ステッピングチェンジしてきた最初の製品というわけだ。


 比較対象として挙げたE8500のステッピングが「C0」「E0」とあることに疑問を持ったかもしれないが,これまでC0だったE8500でも,E8600と同時にE0ステッピング版の出荷が始まっているので,このような表記とした次第である。


E0ステッピングへの移行により

定格電圧で4GHz動作が可能に!?


 新ステッピングとなると気になるのは,設計の最適化による消費電力低減や,それに関連したオーバークロック耐性の向上だ。今回は,別途入手したE0ステッピング版のE8500と併せて,表2の環境でオーバークロック耐性の検証を行うことにした。


E0ステッピング版Core 2 Duo E8500。sSpecは「SLB9K」だ
Core 2
 具体的には,E8600とE8500,二つのE0ステッピング版CPUで,CPUコア電圧設定を変更しない場合とした場合のそれぞれで,4Gamerのベンチマークレギュレーション5.2準拠のテストを実行できる限界の動作クロックを探ってみている。オーバークロックに当たっては,BIOSからベースクロック(≒FSBクロック)を変更し,さらにメモリが追従するよう,PC2-8500 DDR2 SDRAMも利用。一方,CPUクーラーは,C0ステッピング版E8500(以下,E8500(C0))の製品ボックスに付属のものを共通して用いている。

入手したE8600とE8500について,「CPU-Z」(Version 1.46)を実行した結果。“CPU-Z読み”だと,定格コア電圧はいずれも1.216Vとなっている。ちなみにE8500(C0)は1.144Vだった
Core 2 Core 2

 さて,今回入手した個体のテスト結果だが,いわゆる定格電圧,つまりCPUコア電圧設定をデフォルトのまま変更しない状態だと,E8600は4GHz(ベースクロック400MHz×10),E8500は4.1GHz(同431MHz×9.5)と,非常に高い動作クロックを容易に実現できた。以前Jo_Kubota氏が行ったE8500(C0)のテストでは,4GHzオーバーの設定を行うと「CPUコア電圧を1.285Vに設定しても,一部のベンチマークテストが完走しなかった」ことを考えると,E0ステップでオーバークロック耐性が少なからず向上している可能性を指摘できそうである。

定格電圧でオーバークロックを試みた結果。左がE8600,右がE8500だ
Core 2 Core 2

 さらに,E8600はコア電圧を1.425Vまで引き上げることで4.5GHz(同450MHz×10),E8500は1.375V時に4.3GHz(同453MHz×9.5)にて,それぞれ安定動作した。
 つまり,今回入手した個体で比較する限り,E8600のほうがオーバークロック耐性は高いということになる。もちろん,E0ステッピングの製品であっても,個体によってバラツキがあるため,すべての個体が定格電圧のまま4GHzを超えると約束されるわけではないが,期待が持てそうなのは確かだ。

CPUコア電圧を引き上げると,E8600はベースクロック450MHz,E8500は同453MHzまで引き上げられた。FSBクロックはそれぞれ1800MHz,1812MHzだ
Core 2 Core 2

※オーバークロック設定は自己責任であり,オーバークロック設定の結果,いかなる問題が生じても,筆者や4Gamer編集部,販売店,メーカーは一切その責を負いません。また,今回のオーバークロックテスト結果は,筆者が検証した個体についてのものであり,すべての製品が同じくオーバークロック可能であると保証するものではありません

Rampage FormulaDDR2対応のゲーマー向けX48マザー
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
実勢価格:3万6000円前後(2008年8月22日現在)
Core 2
 以上の結果を踏まえ,今回は,定格動作のほか,定格電圧でのオーバークロック動作時,昇圧してのオーバークロック動作時で,レギュレーション5.2準拠のテストを行ってみたいと思う。ただし,GPU性能にスコアが左右されやすい「高負荷設定」は省略し,「標準設定」のみで検証を行う。また,同じ理由で「標準設定」の1920×1200ドットも省略した。
 なお以下,オーバークロック状態については,その動作クロックを「@」の後ろに示し,さらに,昇圧時はCPUコア電圧も表記する。



ゲームにおいてE8500からの上積みはわずか

オーバークロック前提ならアリといえる性能


 テスト結果を見ていくことにしよう。グラフ1,2は「3DMark06 Build 1.1.0」(以下,3DMark06)の総合スコアと,3DMark06のデフォルト設定,つまり解像度1280×1024ドットの標準設定におけるCPUスコアをまとめたものである。総合スコアを見ると,E8500に対するE8600のアドバンテージはかなり小さい。CPUスコアを見れば違いが見て取れるものの,その差は150程度だ。また,当たり前の話ではあるのだが,E8500とE8500(C0)を比べるに,ステッピングが変わってもパフォーマンスは変わっていない。
 一方,オーバークロック時におけるスコアの伸びはかなり優秀で,とくにCPUスコアは目を見張るものがある。


 FPSの「Crysis」で,GPUベンチマーク「Benchmark_GPU」とCPUベンチマーク「Benchmark_CPU」の実行結果をそれぞれまとめたものがグラフ3,4となる。Crysisのような,GPU負荷が高い(=スコアがGPU性能に依存しやすい)タイトルだと,CPUの性能差が表れづらいが,果たしてCPUベンチマークにおいても,オーバークロックの効果すら確認することはできない。


 一方,同じFPSでも,Crysisと比べるとぐっと描画負荷が低くなる「Unreal Tournament 3」では,様相が異なる(グラフ5)。1024×768ドットのような低解像度だと,動作クロックの違いがフレームレートと直結しているのが分かるだろう。ただ,描画負荷が高まる高解像度だと,違いはほとんど認められなくなる。また,定格クロックで比較すると,E8600とE8500の違いは最大でもわずか3fpsだ。


 お次もFPSから,さらに描画負荷の低い「Half-Life 2: Episode Two」の結果をまとめたのがグラフ6だが,ここでは1600×1200ドットでもオーバークロックの効果を確認できる。なお,定格クロックにおけるE8600とE8500の差は,多少広がっているが,それでも最大13fps程度。


 TPSの「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」(以下,ロスト プラネット)のベンチマークモード「PERFORMANCE TEST」から,「Snow」と「Cave」の結果をまとめたものがグラフ7,8である。
 実ゲームに近いスコアが得られるSnowだと,ロスト プラネットは非常に描画負荷が高いタイトルということもあって,Crysisと同じ傾向になる。すなわち,CPUの違いがスコアには一切反映されなくなるわけだが,CPUベンチマークとなるCaveでは,1280×1024ドットまで,オーバークロックのメリットが見られた。


 最後はRTS「Company of Heroes」の結果だが,同タイトルも描画負荷は比較的低めということもあって,動作クロック4GHz超えのメリットを低解像度で体感できる。定格動作クロックで比較する限り,E8600とE8500に違いはほとんどないというのも,ここまでに示したタイトルと同じ傾向だ。



E0ステッピングで消費電力の低減を確認

OC時は冷却性能の高いCPUクーラー利用が必須


 序盤で述べたとおり,E0ステッピングでは消費電力の低減が期待される。そこでいつものように,システム全体の消費電力を,チェックしてみることにした。
 OSの起動後,30分間放置した時点を「アイドル時」,MP3エンコードソフト「午後のこ〜だ」ベースのCPUベンチマークソフト「午後べんち」の耐久モードを30分連続実行し,その間で最も高い消費電力値をを記録した時点を「高負荷時」として,各時点のスコアを取得。なお,アイドル時については省電力機能「Enhanced Intel SpeedStep Technology」(拡張版インテルSpeedStepテクノロジー,以下EIST)の有効/無効それぞれでスコアを取得することとし,測定には,消費電力変化のログを取得できるワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いている。

EIST有効時の“CPU-Z読み”結果。E8600とE8500はコア電圧が1.072Vへ,E8500(C0)は1.040Vまで下がっている
Core 2 Core 2 Core 2

 テスト結果をまとめたのがグラフ10だが,E8500とE8500(C0)から見てみると,アイドル時,高負荷時とも,5〜8Wと,わずかながら消費電力の低減を実現している。一方,オーバークロックを行うと消費電力がかなり増大している。試す場合は,電源ユニットの出力にも気を配りたい。


 アイドル時と高負荷時の両方で,「CPUID HWMonitor」(Version 1.10)を用い,CPU温度を測定した結果をまとめたのがグラフ11となる。
 室温24℃の環境で,PCケースに組み込まない,バラックの状態でのテスト結果となるが,とりあえず言えるのは,コア電圧を引き上げてのオーバークロック時に,CPU温度が80℃を上回っていることだ。そもそも定格外の動作なので,Tcase云々――E8600とE8500のTcaseは72.4℃――に意味がないとはいえ,それにしても高い。コア電圧を引き上げて,4GHz超級の動作クロックで常用を考えるのであれば,より冷却能力に優れるCPUクーラーの利用が必須であろう。

 また,全体を通して,E8600よりE8500のほうが温度が高いが,今回入手した個体でE8500のオーバークロック耐性がE8600より低いのは,このあたりが原因かもしれない。E8500とE8500(C0)で前者のほうが温度が高いのは,コア電圧の違いによるものだろう。


 なお,今回試用したRampage Formulaだと,BIOSバージョン0403でE8600の認識自体は問題なかったものの,EIST関連設定がBIOSメニューに表示されなかった。表2で示したテスト環境のとおり,BIOS 0407へアップデートすることでEISTを利用可能になっているので,この点はご注意を。E8600の利用を考えている人には,マザーボードベンダーのサポートページを一度チェックすることを勧めたい。


定格動作だと魅力に欠けるが

オーバークロック耐性は“化け物”級


 以上,E8600は,いい意味でもそうでない意味でも,E8500をベースに,クロックを引き上げた製品だ。消費電力も従来製品と比べて劇的に下がったりはしていないので,すでにL2キャッシュ容量6MB版のCore 2 Duoを持っている人にとって,買い換えるだけの魅力を欠いている。このクラスのCPUをすでに持っていて,さらなるゲーム性能を求めるのであれば,素直にGPUへ投資すべきだろう。

 しかし,試した固体がいずれも定格電圧のままあっさりと4GHz動作したあたり,オーバークロック耐性は“化け物”級といって差し支えなさそうだ。4GHz以上の動作クロックで常用できる可能性を多いに秘めたE0ステッピング版CPUは,オーバークロック前提で,PCのコストパフォーマンスを考えるに当たっては,かなり面白い存在である。
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