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「Razer DeathAdder 3500」レビュー。最新世代のセンサーを搭載し,定番モデルはどう進化したのか
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印刷2010/01/23 10:30

レビュー

3.5G光学センサーの採用で,DeathAdderはどう進化したか

Razer DeathAdder
(Razer DeathAdder 3500)

Text by fumio


Razer DeathAdder
(Razer DeathAdder 3500)

メーカー:Razer USA
問い合わせ先:MSY(販売代理店) http://jp.razerzone.com/
実勢価格:6300〜7400円(※2010年1月23日現在)
Razer
 2007年1月の国内発売後,長らく,定番ゲーマー向けマウスの一つとして君臨してきた「Razer DeathAdder」。そのリファイン版として,2009年11月26日に国内市場へ投入されたのが,今回取り上げる「Razer DeathAdder 3500」(以下,DeathAdder 3500だ。

 正確を期すと,Razer USAによる正式名称は,リファイン版も「Razer DeathAdder」のままである。ただ,さすがにそれでは分かりづらいためか,同社の公式サポートサイトは,搭載する「3.5G Infrared Sensor」(3.5G光学センサー)のトラッキング解像度仕様から「3500」の数字を付記し,国内製品名もそれに倣っている。そこで,本稿でも以下,俗称であるDeathAdder 3500のほうで本製品を表記し,旧DeathAdderと区別するが,実際のところ,このリファイン版は,これまでと同様,ゲーマー向けマウスの定番であり続けることができるのだろうか。そのあたりを今回はテストしたいと思う。


右手専用の形状は大きめで,ほどよいフィット感

親指に近いサイドボタンは押しやすい


Razer
 さて,センサーが変更になったDeathAdder 3500だが,外観上の違いは,ケーブルが布巻き仕様になった程度。Razer USAは,DeathAdder 3500を「New Sensor, Familiar Form Factor」(慣れ親しんだ形状のまま新しいセンサーを搭載)としているが,マウス本体については同社の言うとおりになっているわけだ。

Razer Razer Razer
4Gamerの比較用リファレンス「G5 Laser Mouse」(型番:G-5T)と並べてみたところ。底面積はほぼ同じだが,マウス前面のデザインはかなり異なる
Razer Razer Razer
こちらは旧DeathAdderと並べて見た写真だ。いずれの写真でも左側がDeathAdder 3500。左右非対称の形状であること,そして角度の関係もあって,写真だと微妙に異なって見えるかもしれないが,実際に並べてみると,布巻きケーブルかどうかくらいでしか見分けがつかない

 新旧両DeathAdderの主な仕様をまとめたのが表1だが,ご覧のとおり,少なくとも公称スペックで比較する限り,トラッキング解像度設定以外に違いはない。センサーとケーブルの変更によって,実測重量には多少の違い生じているものの,その程度である。

※1 あくまでもRazer USAによる呼称。マウス業界全体で3G,3.5Gという区別がなされているわけではない
※2 発売当初は「あり」。その後のファームウェアアップデートで「なし」となった
※3 4Gamerによる実測値

Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0(右)とよく似た形状になっているDeathAdder 3500
Razer
 身も蓋もない言い方になるが,DeathAdder 3500の形状は,ゲーマーだけでなく,多くの一般PCユーザーからも支持を集める「Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0」(以下,IE3.0)とよく似ている。人体工学に基づいて設計されたという本体は,右手で無理なく持てるようになっていて,「かぶせ持ち」時のフィット感はかなりいい。また,大きめのサイズの割に,「つまみ持ち」での操作感が悪くないのも好印象だ。
 本体左サイドのカーブがうまく手にフィットして指の力を伝えやすく,一方で,マウスの背が手のひらにぶつかって邪魔に感じられるようなこともないあたりは,さすが定番製品(の筐体そのまま)といったところか。

DeathAdder 3500では,本体左サイドが特徴的なカーブを描いている(左)。そのサイドは光沢感のある仕上がりで,つるつるした感触(右)。滑り止め処理などはされていないため,指に汗をかきやすい人にとっては不満があるかもしれない。なお,メインボタン部を含む上面はマットな感じのつや消し処理で,手触りはさらさらとした感じ
Razer Razer

Razer
 上の表1でも示したとおり,ケーブル込みの重量は実測で146g。ケーブルを秤からどかした参考値では110g前後と,大振りのゲーマー向けマウスとしては平均的な重さであり,少なくとも,重くて操作しづらいということはない。
 「つまみ持ち」時における指先の動きの自由度や,持ち上げやすさという点では,旧DeathAdderをブラッシュアップして作られた「Razer Mamba」に分があるとも感じられるが,形状は十分に万人向けといえるだろう。

メインボタンのくぼみが指にフィットするようになっており,重さを除けば使い勝手は良好。スクロールホイールを人差し指で使う“2本指”,中指で使う“3本指”,どちらの使い方でも違和感はない
Razer
 DeathAdder 3500のボタン構成は,左右メインと,センタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド2個の,計五つ。メインボタンは,少々重く感じる。
 重いといえば,旧DeathAdderのメインボタンも重かったので,同製品からの乗り換えなら違和感なく適応できるだろう。ただ,ほかのゲーマー向けマウスと比べるとずいぶんとボタンの重さが異なるため,慣れないと操作に支障が出る恐れがある。筆者は「Warsow」や「Quake Live」で,右クリックにジャンプを割り当てているのだが,「急な方向転換を伴うロケットジャンプを行おうとしたときにジャンプできない」といったミスがたまに生じ,少々困ってしまった。

 対するサイドボタンは,握ったとき親指の真上に来る配置となっており,親指をいちいちずらさずとも押せるのがうれしい。とくに,手前のサイドボタン真下あたりを親指の関節で支えるような持ち方をすると,前後の押し分けもしやすくなる。
 マウスの左サイドを指先で押さえる持ち方の人だと,2個のサイドボタンを押し分けるためには,さすがに指先をマウス本体から離さねばならないが,前後どちらか片方に絞るのであれば,指先を付けたまま押すことも可能と,サイドボタンの使いやすさに関しては,総じて優秀である。

Razer
ボタン構成は実にシンプル。ホイールの操作感は悪くなく,上下に回したときの刻みが割とはっきりしていて,これといった不満はない。クリック感もホイールとしては重すぎず軽すぎずといったところ
Razer
2個並んだサイドボタンは,マウス側面の中央〜上辺の中間にあるため,親指で側面を抑えながらクリックできるようになっている。押しやすさは抜群だが,マウスを動かすときの“誤爆”には注意が必要

本体底面(写真右上)。押すたびにプロファイルが順繰りに切り変わるボタンを搭載する点も含め,旧DeathAdder(写真左下)から変わっていない
Razer
 ただ,押しやすい半面,ボタンに指がかかった状態で力を込めると,意図せずボタンが反応してしまう危険はあったりする。とくに,左右へ急に動かすような場合は注意が必要だ。

 なお,底面のソールは,形状,材質とも,旧DeathAdderと同じ印象。テフロン加工されたソールの滑りは良好だが,エッジが立っているのか,はたまた薄すぎるのか,マウスパッドとの摩擦で,「ジョリジョリ」「ゴリゴリ」といった感触が強く感じられるのが玉に瑕というのも変わっていない。


DPI設定値を選ぶものの,追従性に問題はまずなし

長めのリフトオフディスタンスには慣れが必要か


 ここからは,旧DeathAdderからの最も大きな変更点である,センサー周りの評価に入りたいと思うが,その前に,一点注意しておきたいことがある。
 DeathAdder 3500,そして旧DeathAdderのセンサーは,ドライバをインストールしたままの状態だと,トラッキング解像度やWindows側のポインタ速度,ゲーム内のセンシティビティ(感度)設定をRazer Mambaや「Razer Boomslang Collector's Edition 2007」「SteelSeries Xai Laser」「Gaming Mouse G500」といったゲーマー向けマウスと完全に揃えても,感度が低くなってしまうのだ。

設定ソフトウェアは旧DeathAdderから変化なし。一時代を築いたUIではあるものの,最近の製品としては,使いやすさ,機能の豊富さとも,貧相な印象が否めない。とくに解説するつもりはないが,マクロ設定も必要最低限。本体にフラッシュメモリを搭載していたりもしないため,複数のPCで使い回すには,個別にドライバのセットアップが必要になる
Razer

設定ソフトウェアには,Windowsの「ポインタの速度」と連動した「Win Pointer Speed」とは別に「Sensitivity」という設定スライダが用意される。デフォルト値は7
Razer
 この原因は,合計5台のPCでドライバをインストールして試した限り,セットアップ直後では,DeathAdder 3500(および旧DeathAdder)の設定ツール側に用意された「Sensitivity」設定が,最大の10ではなく,7になっている点にあるようだ。

 DeathAdder 3500――というか,Razerブランドの旧世代マウス――に用意されたこの「Sensitivity」という項目は,Windowsのコントロールパネルに用意された「ポインタの速度」とは別に,マウスの感度を設定するもの。実際に使ってみた筆者の認識だと,一般的なゲーマー向けマウスの場合,

最終的な感度=DPI設定×「ポインタの速度」設定×ゲーム側のセンシ設定

となるところが,DeathAdder 3500の場合,

最終的な感度=DPI設定×「ポインタの速度」設定×「Sensitivity」設定×ゲーム側のセンシ設定

になっている。
 この「Sensitivity」値を10にすると,ほかのマウスを1800DPI/CPI設定で動作させたときと同じ感度が得られたので,適切な設定値は10なのだろう。デフォルト値のままにしておくと,感度を揃えたつもりでも,挙動が変わってしまう恐れがあるので,気を付けてほしいと思う。

 さて,今回のテスト環境は表2のとおりだ。その下には,テストに当たってのマウス設定と方法をまとめている。


●DeathAdder 3500の基本設定
  • ドライババージョン:2.01
  • ファームウェバージョン:2.13
  • DPI:1800/3500DPI(※一部450/900DPIでも検証)
  • ポーリングレート:500Hz
  • Sensitivity:10
  • Acceleration:オフ
  • Windows側設定「マウスのプロパティ」内「ポインタの速度」スライダー:中央
  • Windows側設定:「ポインタの精度を高める」:オフ

●テスト方法
  1. ゲームを起動し,アイテムや壁の端など,目印となる点に照準を合わせる
  2. マウスパッドの左端にマウスを置く
  3. 右方向へ30cmほど,思いっきり腕を振って動かす「高速動作」,軽く一振りする感じである程度速く動かす「中速動作」,2秒程度かけてゆっくり動かす「低速動作」の3パターンでマウスを振る
  4. 振り切ったら,なるべくゆっくり,2.の位置に戻るようマウスを動かす
  5. 照準が1.の位置に戻れば正常と判断可能。一方,左にズレたらネガティブアクセル,右にズレたら加速が発生すると判定できる

 テストに用いたゲームタイトルは「Warsow 0.5」。本テストにおいて,ゲーム内の「Sensitivity」設定は,「180度ターンするのに,マウスを約30cm移動させる必要がある」0.25(3500DPI),0.5(1800DPI)の2種類を用い,読み取り異常の発生を分かりやすくさせている。
 そして,テスト結果を示したのが表3,4だ

※「相性の程度」は,高速/中速/低速動作において問題がなかったか,あったとすればどういう問題が生じたかを示したもの。○は「問題なし」,△は「基本的に問題ないが,まれにおかしな動作が見られる」,▲は「ポインタの移動中,異常な動作が高確率で見られる」,×は「使い物にならないレべルの異常が発生する」ことをそれぞれ示す。なお,ここでいう異常とは「動作中にポインタが反応しなくなる」「ポインタがあらぬ方向へ飛んでしまうような動きをする」「動かす速度によってマウスの実際の移動距離と画面上でのポインタの移動距離が変化する(=加速またはネガティブアクセル)」などを指す。「反応しなくなる高さ」は,マウスの底に1円玉を重ねていき,センサーが応答しなくなる高さ(=リフトオフディスタンス)を示したものだ

 ご覧のとおり,3500DPI設定時はほとんどのマウスパッドで問題のない安定感が得られたが,しかし1800DPI設定時は,(ローセンシプレイヤーを想定して)高速で動作させたとき,ポインタが動かなくなる症状が見られた。旧DeathAdderを同じ条件で動かしてもまったく問題なかったので,3.5G光学センサーを搭載するDeathAdder 3500固有のものだと見るべきではなかろうか。

Razer
 なお,テストしたのはZowie Gear G-TFとの組み合わせのみになることをお断りしてから書き進めると,900DPI(ゲーム側の「Sensitivity」設定1.0)設定時は1800DPI設定時と同じ挙動,一方,450DPI(同2.0)設定時は3500DPI設定時と同じ挙動をそれぞれ示した。1800/900DPI設定時も,中速動作時なら症状が出ることはないので,極端なローセンシ設定で使う場合でも,努めて450DPI設定を行うよう気をつければ,とくに問題はないものと思われる。

 ちなみに,ペイントの座標表示を用いて1ピクセルずつ動かせるか(=スキッピングが発生しないか)を確認してみたところ,いずれの解像度でもスキッピングは見られなかった。OS設定でポインタの速度を上げたりしない限り,ソフトウェアによる補間処理は行われないと見て間違いない。

 最後にリフトオフディスタンスだが,最近のゲーマー向けマウスとしてはやや長い部類に入る。慣れてしまえば問題ないことではあるのだが,使い始めてしばらくは,マウスを持ち上げたときに,ポインタが引きずられるような感じがどうしてもつきまとう。


機能を考えるとやや高価も,使い勝手と追従性は魅力

1台め,IE3.0からの乗り換え候補のいずれでもお勧め


製品ボックス。MSYによると,旧DeathAdderの販売は終了しているそうなので,店頭で間違えることはないはずだが,一応,ボックスに書かれた「3500DPI」の表示で,旧製品とは区別できるようになっている
Razer
 前述したように,DeathAdder 3500とIE3.0は(完全に同じというわけではないものの)形状がかなり似ている。そのため,「IE3.0の形は好きだが,センサーのスペックや追従性に不満がある」という人には強く勧められるマウスだといえそうだ。また,「かぶせ持ち」「つまみ持ち」のどちらでも十分に使いやすく,持ち方をあまり問わないという仕様も,「ゲーマー向けマウスを初めて購入するに当たって,どれを選ぶべきか迷っている」という人に向けた1台めとして勧めやすい。

 難点らしい難点は,6300〜7400円という実勢価格(※2010年1月23日現在)でありながら,最新世代のゲーマー向けマウス製品と比べて,機能面が乏しいところだろうか。ボタン数が少ないほか,トラッキング解像度設定の柔軟性は今ひとつ,しかも設定ソフトウェアの使い勝手は一段落ちるといった部分は,人によっては明らかなマイナスポイントとなり得る。
 もっとも,これらは人によって要不要の基準が異なるため,気にならない人はまったくならないだろう。マウスに7000円前後の投資をできる人であれば,購入して後悔することはないはずである。
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