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“70g”のゲーマー向け軽量マウス,「Razer Salmosa」レビュー掲載
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印刷2009/01/15 10:43

レビュー

ケーブル抜きで重量約70g。驚くほど軽いゲーマー向けマウスの価値は?

Razer Salmosa

Text by fumio

»  2008年春の発表から9か月遅れで国内発売された,Razer USA製のエントリーゲーマー向けワイヤードマウスを,fumio氏が評価する。シンプルさ追求の結果,史上最軽量クラスの重量という個性を獲得するに至った新製品は,ゲーム用周辺機器市場において,どのように捉えられるべきだろうか。


Razer
Razer Salmosa
メーカー:Razer USA
問い合わせ先:MSY(販売代理店) http://jp.razerzone.com/
実勢価格:5000円前後(2009年1月1x日現在)
Razer
Razer Salmosaの製品ボックス。左上に見える顔写真がXiaoFeng Li氏だ
 「Razer Salmosa」(Salmosa:サルモサ)は,CeBIT 2008に合わせて2008年3月に発表された,左右対称型で光学センサー搭載のゲーマー向けワイヤードマウスだ。メインボタン+スクロールホイールボタンの3ボタン仕様を採用し,可能な限り機能を削減してコストダウンを図った結果,「Speed of the Light」(光の速さ)を持つと謳われるほどの軽量化を果たしたのがウリ。小型軽量マウスの人気が高い日本では,「扱いやすそう」として,早くから注目を集めていたが,発表から9か月経った2008年末に,ようやく国内販売が始まった製品である。

 ちなみに,Razer Salmosaの開発には,「Warcraft III」で知られる中国人プロゲーマー,XiaoFeng “Sky” Li氏が関わっており,製品ボックスには彼の写真がプリントされている。それに合わせてか,中国市場では,通常版よりさらに小さな「China Pro-Gaming Edition」というモデルもあるようだが,日本国内で流通しているのは,基本的に通常版のみだ。


ケーブル込み105g,本体のみは約70gと超軽量

癖のない形状は万人向き


4Gamerの比較用リファレンスである「Logicool MX510 Performance Optical Mouse」(右,以下MX510)と並べたところ。全長が明らかに短い
Razer
 さて,製品ボックスから取り出してまず驚かされるのは,看板に偽りのないその軽さ。ケーブル込みで実測約105g,参考までに重量計からケーブルをどかすと同約70gというのは,(90gとされるRazer USAの公称値からはいずれも離れているものの)ゲーマー向けマウスとして間違いなく最軽量クラスだ。握った状態で持ち上げたり,本体を左右に振ったりするときに,その軽さは実感できる。

 サイズは63(W)×115(D)×37(H)mm。ゲーマー向け小型マウスの代表的な存在であるDHARMA TACTICAL MOUSEシリーズ,DRTCM01〜03の63(W)×115(D)×42(H)mmよりも小さいことになる。実際のところ,DRTCM01〜03は本体側面に大きな窪みがあって,その分,握った印象ではRazer Salmosaのほうが若干大きく感じられるものの,ゲーマー向けマウスとして,Razer Salmosaが相当小さな部類に属するのは間違いない。

同じく,MX510と比較したカット。背も低い
Razer Razer

真っ正面から見ると,中ほどがくびれているのがよく分かるが,このおかげで,小型にもかかわらず「かぶせ持ち」しやすくなっている
Razer
 デザイン面に目を向けると,コストダウンによるもの……かどうかは分からないが,“いつものRazer”らしいクセがまるでなく,非常にシンプルな,万人向けの設計然とした印象だ。
 Razer USAは,指先で操作する「fingertip grip」を想定しているようで,「つまみ持ち」して,指先で細かい動きを調整するのはとてもやりやすい。また,だからといって「『かぶせ持ち』だと使いにくい」ということもなく,本体側面前方のくびれに指を引っかければ,「かぶせ持ち」でも持ち上げやすく,使いやすいのだ。
 さすがにこの小ささで左右対称型だと,手のひらへのフィット感はやや弱いが,総じて操作しやすいデザインだといえる。

左右対称型なので当たり前といえばそれまでだが,左右どちらにも同じように窪みは用意されている。よけいな突起もなく,総じてクセのない握り心地だ。なお,ご覧のとおり,イルミネーション用のLEDといったものはなく,これもシンプルな雰囲気を強くしている
Razer Razer
Razer Razer


サイドボタンがないことには割り切りが必要

ドライバの機能も最低限


Razer
 冒頭で紹介したとおり,Razer Salmosaは3ボタン仕様で,サイドボタンは用意されていない。このサイズでサイドボタンがあると,意図せず押してしまうケースが多発しそうで,かえって邪魔になるのではないかと思われ,操作の安定性を考えるとやむを得ないだろう。
 もともとゲームではサイドボタンを使わない,あるいは(筆者のように)ナイフへの持ち替えやいわゆるMeleeアタックなど,それほど頻繁には使わない機能を割り当てているような人だと,あまり問題にはならないと思われるが,しかし,「ないと困る」という人も少なからずいるはず。サイドボタンがないことには,ある程度の割り切りが必要で,それができない人には向いていない。

Razer
 ボタンの話が出たので続けると,メインボタンのクリック感はいつものRazer製マウスと変わらず,カチカチと心地いい感触だ。スクロールホイールは,「Razer DeathAdder」のそれをベースに,径と刻みの数を減らしたような,チルト非対応のものになっている。
 気になったのは,左右メインボタンのどちらも,クリック時に,「キコキコ」という異音が割と頻繁に鳴ること。クリックする位置の問題かとも思い,いろいろ試してみたがそうでもないようで,鳴るときはボタンの奥/中央/手前のどの部分を押しても鳴る。……と思えば,長時間に亘(わた)ってクリックを繰り返しても,まったく鳴らなかったりもする。

後述する光学センサーユニットを囲むように,トラッキング解像度&ポーリングレート変更スイッチが用意されている。ソールのレイアウトやデザインは「Razer Lachesis」と似ているが,同じではない
Razer
Razer
 内部的にどこか干渉することがあるのかどうか,原因はよく分からないが,少なくともあまり気持ちのいいものではない。同様の報告は,インターネット上でも散見されているので,筆者が試した個体の問題ではない様子。今後のロットで修正されることを期待したいところだ。

 機能についてもチェックしておこう。
 最近のゲーマー向けマウスとしては驚くほどシンプルなRazer Salmosaではあるが,本体底面にはトラッキング解像度を800/1800dpi,ポーリングレート(レポートレート)を125/500/1000Hzからそれぞれ選べるメカニカルなスライド式スイッチが用意されている。
 もっとも,個人的にはトラッキング解像度もポーリングレートもほとんど弄らないので,正直,ドライバレベルの機能に落とし込んで,マウス側からばっさりとなくしてしまったほうが潔かったのではないかという気もした。一方,頻繁に切り替えるようなプレイスタイルの人からしても,ゲーム中にマウスをひっくり返すというのは手間だろう。どっちつかずの中途半端な実装に感じられる。

Razer Software Driver Downloaderを起動したところ。日本語は選べないが,言語を選んで,あとは画面の指示に従っていけば,最新版のドライバソフトをセットアップできる
Razer
 ところで,ハードウェアスイッチが二つ用意されているからといって,ドライバソフトウェアが用意されていないというわけではない。製品ボックス付属のダウンロードCD-ROMに含まれる「Razer Software Driver Downloader」を利用すると,インターネットから最新版のドライバをセットアップできるようになっている。
 セットアップ後にシステムを再起動すると,タスクトレイにRazerのアイコンが入り込む。これをダブルクリックすれば,お馴染みのデザインによる設定ツール「Razer Salmosa Config」が起動する仕掛けだ。
 設定可能なのは,右手と左手のどちらで利用するかや,感度(=センシティビティ)など,基本的なもの。一応,簡単なマクロ登録なども可能だが,そもそも組んだところで,割り当てられるのはせいぜいスクロールホイールボタンくらいしかないので,活用は難しそうである。

Razer Salmosa Configから行えるのは,マウスの基本設定変更くらい,と理解しておくべきだろう。マクロや,ゲーム中に感度設定を変更する「On-the-fly Sensitivity」機能も利用可能だが,割り当てられるボタンの選択肢が現実的に一つしかない。スクロールホイールボタンをセンタークリックに使う人だと皆無である
Razer Razer
Razer Razer


従来製品比でわずかに劣る印象は残るものの

3Gセンサーで操作性は十分に良好


Razer
 Razer Salmosaで採用されるセンサーは,Razer DeathAdderや「Razer Diamondback 3G」「Razer Boomslang Collector's Edition 2007」(以下,Razer Boomslang 2007)でお馴染みの「3rd Generation Infrared Sensor」(第3世代赤外線センサー,以下 3Gセンサー)。スペックは最新のレーザーセンサーを下回るが,マウスパッドとの相性問題が生じる率は低く,実際の追従性では,現存するゲーマー向けマウスに採用されるセンサーのなかでトップクラスのものだ。
 では,実際のところはどうだろうか。表1に示したテスト環境で,マウスパッドとの相性を調べつつ,同時に,同じ3Gセンサーを搭載したRazer Boomslang 2007と挙動を比較してみることにした。


 テストに当たっての各種設定とテスト方法はそれぞれ下記のとおりとなる。

●Razer Salmosaの設定
  • ドライババージョン:V1.01
  • トラッキング解像度:1800dpi(※ハードウェア設定の最大値)
  • ポーリングレート:500Hz(※三つある選択肢の中央値)
  • Windows側設定「マウスのプロパティ」内「速度」:中央。「ポインタの精度を高める」はチェックを外す

●テスト方法
  1. ゲームを起動し,アイテムや壁の端など,目印となる点に照準を合わせる
  2. マウスパッドの左端にマウスを置く
  3. 右方向へ30cmほど,マウス本体がマウスパッドから浮いたりしない条件で可能な限り全力でマウスを振る
  4. なるべくゆっくり,2.の位置に戻るようマウスを動かす

 テストに用いたゲームタイトルは「Warsow」。筆者が普段Warsowをプレイするときには,ゲーム内の「Sensitivity」設定を,「180度旋回するのに,マウスを約4cm動かす必要のある状態」にしており,Razer Salmosaだと設定値は2.7になるが,テストに当たっては「30cmの移動で180度旋回する」0.5に設定し,読み取り異常の発生を分かりやすくさせている。この状態でテストを行った結果,照準が1.の位置に戻れば正常,左にズレたらネガティブアクセル,右にズレたら加速がそれぞれあると判定可能だ。

 その結果をまとめたのが表2である。
 ご覧のとおり,一部条件下では,Razer Boomslang 2007と比べて,Razer Salmosaの追従性はわずかに下回る。Razer Boomslang 2007を高速で動かしたときに問題の出たマウスパッド,「Icemat Purple 2nd Edition」「SteelSeries QcK mass」では,Razer Salmosaのほうが読み取り異常がより発生しやすい。また,Razer Boomslang 2007では問題の出なかった「DHARMA TACTICAL PAD[HARD TYPE]でも,Razer Salmosaではポインタ飛びが確認された。
 なお,リフトオフディスタンスはRazer SalmosaとRazer Boomslang 2007で変わらない印象だ。

※単位:1円玉

 これまでのレビューでお伝えしているとおり,筆者は普段,いわゆるハイセンシ環境でマウスを利用するが,この場合だと読み取りの問題は起きず,違和感もないが,テストしたようなローセンシ環境では,マウスパッドによって相性問題に遭遇する可能性があるわけである。ローセンシ環境で,マウスを大きく動かすプレイスタイルの人がRazer Salmosaを選ぶ場合には,マウスパッドの選択にご注意を。


性能,形状,そして価格のバランスは良好で,

多くの人に勧められる


Razer
 総じて,ボタンの異音以外に目立った欠点はないといっていいだろう。何といっても,その軽さは特筆もので,長時間使っても腕や手への負担は少なく,左右の切り返しも機敏に行えるというのは,文句なしに素晴らしい。その軽さで知られるDHARMA TACTICAL MOUSEが重く感じられるほどで,Speed of the Lightの二つ名は伊達でない,といったところか。

 同じ3Gセンサーを搭載する製品としては,少々解せない挙動も見せる点や,39.99ドルというメーカー直販価格を見てしまうと,5000円前後という店頭価格を「安価」とまではいえないという点もあるにはある。しかし,センサー性能,そして追従性は十分に高く,ゲーマー向けマウス市場全体において,Razer Salmosaのコストパフォーマンスはむしろ良好な部類に入るといっていい。
 入門用としてはもちろん,小型で軽いゲーム用マウスを探している人にも,広く勧められる。今後,定番マウスの一つになり得る製品だ。

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