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印刷2008/01/17 21:26

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4基のGPUでゲームの8画面出力が可能に。「ATI Catalyst 8.1」リリース

 AMDは,同社製のデスクトップPC向けGPU「ATI Radeon」およびグラフィックス機能統合型チップセットに向けたグラフィックスドライバ「ATI Catalyst」の最新版,「ATI Catalyst 8.1」をリリースした。「Display Driver」のバージョンは8.451となる。4Gamerの最新ドライバページでは,すでにリンクを更新してあるので,すぐに入手したい人はそちらからどうぞ。

AMDによるFSX 8画面出力デモの様子
画像集#001のサムネイル/4基のGPUでゲームの8画面出力が可能に。「ATI Catalyst 8.1」リリース
 さて,2008年1月版スイートにおける最大のトピックは,新機能「MultiView」がサポートされたことだ。これは2〜4枚のATI Radeon搭載グラフィックスカードで,同時に複数のディスプレイに対して3Dレンダリングを行えるというもの。AMDは「ATI Radeon HD 3800」シリーズの発表時に,4枚の「ATI Radeon HD 3850」搭載グラフィックスカードで「Microsoft Flight Simulator X」(以下,FSX)の8画面同時出力デモを行ってみせたが,要するに,ああいったことができるようになるというわけである。

 リリースノートには「複数のグラフィックスカードによる,OpenGLのハードウェアアクセラレーションを提供する」(This feature provides for hardware accelerated OpenGL rendering across multiple graphics adapters.)とあり,DirectX環境はサポートされないようにも読み取れる。しかしAMDの関係者は4Gamerに対して「DirectX環境で8画面レンダリングに対応しているのはFSXしかないため,“AMDが提供しているOpenGLデモで利用できる”という意味であのように表記した」と説明する。(さすがに試せてはいないが)複数のディスプレイ環境でFSXをプレイしている人には朗報かもしれない。
 なお,MultiView対応GPUはATI Radeon HD 3000/2000シリーズおよびATI Radeon X1300〜1950シリーズだ。

 このほか,恒例のバグフィックスは以下のとおり。今回もゲームに関連した部分を中心にお知らせしたい。

●ATI Catalyst 8.1で解決した主な問題(Windows XP)
  • 「Call of Juarez」「S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl」「TimeShift」をプレイすると,画面表示が断続的に乱れたりする問題
  • トリプルバッファリングを有効化し,さらにアンチエイリアシング設定を8x AAに,解像度を2560×1600ドットに指定して「Enemy Territory: Quake Wars」のVersion 1.2をプレイすると,画面がちらつく問題
  • 「Tianji」(※「天機Online」のことと思われる)でゲームにログインすると,「function buttons」が機能せず,「setting window」も開かない問題
  • Apple製の30インチディスプレイを利用している環境で「World of Warcraft」(のクライアントを二つ起動して)二つのウインドウを立ち上げ,それらを切り替えると,ゲーム画面の描画が正常に行われない問題
  • 特定の解像度で,画面のスケーリング機能が正常に動作しない問題
  • 「Automated Clock Configuration Utility」を実行すると,画面が真っ暗になってOSがハングアップする問題
  • 「ATI Radeon 9500/9600/9700」搭載環境で,時折ATI Catalyst Control Centerを起動できないことがある問題

●ATI Catalyst 8.1で解決した主な問題(Windows Vista)
  • 「BioShock」をプレイすると,インゲームのカットシーン(リアルタイムムービー)で画面がちらつく問題
  • 「ATI Radeon HD 3800」シリーズのCrossFire構成時に「Half-Life 2: Episode Two」をプレイすると,ゲームが不正終了する問題
  • 解像度が2048×1536ドットに指定されているとき,「F.E.A.R.」を実行してインゲームのアンチエイリアシング設定を有効化すると,画面がまっ暗になる問題
  • 「Lightsmark 2007」を実行すると,ロボットのキャラクターが正常に描画されない問題
  • アンチエイリアシングを有効化した状態で「The Elder Scrolls IV: Oblivion」を実行し,デスクトップとの間でタスク切り替えを行うと,画面表示がおかしくなる問題
  • CrossFire構成時に,16x異方性フィルタリングを適用して「The Elder Scrolls IV: Oblivion」を実行し,ゲーム側のグラフィックス設定を最高にすると,画面がちらつく問題
  • 「The Elder Scrolls IV: Oblivion」を実行後,一度最小化してから復帰させると,ゲームが不正終了し,画面表示がおかしくなる問題
  • 解像度1280×768ドット,16x異方性フィルタリング適用時に「World in Conflict」を起動できない問題
  • 「ATI Radeon X1200/1250/1270」を内蔵するグラフィックス機能統合型チップセット搭載環境で,クローンモードあるいは拡張デスクトップモードによるデュアルディスプレイ環境を構築すると,画面表示がおかしくなる問題
  • ATI OverDriveのボタンが,押せてはいけない局面でも押せてしまう問題
  • 日本語版ATI Catalyst Control Centerで,「LCD Overview」のフォントサイズが適切でなかった問題(※ATI Catalyst 7.12と比較する限り,「LCD Overview」はLCD OverDriveのことを差しているように思われる)
  • ATI OverDriveの“アンロック警告”メッセージの頭がカットされている問題
  • 64bit版Windows Vistaで,S3ステートから復帰すると,ディスプレイが点滅を繰り返すようになる問題

 このほかビデオ再生周りのバグもいくつか潰されており,全体としては手堅い月例アップデートといった印象。ATI Radeonを利用しているなら,ひとまずアップデートしておくのが正解ではなかろうか。自己責任となるドライバの導入処理を成功させるための方法は,不定期連載「PCゲームのお作法」第11回第13回で解説しているので,興味のある人は参照してほしい。

 ところで,ゲームの8画面出力と併せて発表された,最大4枚のグラフィックスカードによるCrossFire環境「CrossFire X」がどうなったのか気になる読者は少なくないだろう。この点について前出の関係者は,「βドライバが2008年1月下旬に(パートナーやレビュワー向けに)リリースされ,問題がなければATI Catalyst 8.2で実装される」と,近々の登場を予告する。CrossFire Xを試す気満々の人達は,あと少しの辛抱だ。
  • 関連タイトル:

    AMD Software

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